tag:blogger.com,1999:blog-7087134973985465272024-02-02T18:54:13.511+09:00Scouting for Arsenalアーセナルの対戦相手についての情報収集を目的としたブログです。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comBlogger75125tag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-59791549209501785952022-09-06T05:44:00.027+09:002022-09-06T06:28:11.038+09:00審判とルール、VARとの付き合い方<p> 最近、ある企画の関係でフットボールの歴史についての文献をつまみながら読んでいる中で、現在の審判、ルール、VARについてこれまでモヤモヤしていたことへの自分の思うことが少しだけ見えてきたので今回は文章を書いてみようと思った。</p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjFQTjiavvE4LhJlWkWirB95_5bNoqR2eQ58wL6HHTs_gf3BopfB8Ys_2UO44bBrv1lQzYWp2RTJzVDvTqYyHPWqC2EVIjl5WbB81IMJCQBmRPwE3WHvAtcGLlHIE8K4VjfcL-i8O50vRV2k-JFJfFhfq994VSCKUh6Fm_tJuHHBgkIFO6HdPjNDUkz/s2048/000-9w62df-3029.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1365" data-original-width="2048" height="427" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjFQTjiavvE4LhJlWkWirB95_5bNoqR2eQ58wL6HHTs_gf3BopfB8Ys_2UO44bBrv1lQzYWp2RTJzVDvTqYyHPWqC2EVIjl5WbB81IMJCQBmRPwE3WHvAtcGLlHIE8K4VjfcL-i8O50vRV2k-JFJfFhfq994VSCKUh6Fm_tJuHHBgkIFO6HdPjNDUkz/w640-h427/000-9w62df-3029.jpg" width="640" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://thanhnien.vn/clb-arsenal-bi-dieu-tra-ban-do-post1422899.html">https://thanhnien.vn</a></td></tr></tbody></table><h2 style="text-align: left;">フットボールの歴史</h2><p> イングランドのフットボールの歴史についての文献は自分が調べた限り、おそらく大きく2つに分けられると思う(日本語の文献のみ)。1つ目がフットボールというものがどうやって出来上がったのか、そしてこれだけ大衆に広がったその伝播の仕方に関するものである。これはイングランドのリーグ成立までの歴史を追う、と言い換えてもよさそうである。現在の自分の整理としては、</p><p></p><ol style="text-align: left;"><li>12世紀には既に存在が確認できる、コートなんてない中で行われていた玉蹴り(初期のボールは動物の膀胱だったらしい)</li><li>都市化の影響とパブリックスクールでの範囲が決められたグラウンドのあるフットボールの成立</li><li>パブリックスクール出身者たちによるフットボールの労働者階級への普及・布教</li><li>クラブの成立と労働者階級の娯楽へ</li></ol><p></p><p></p><p></p><p></p><p>こんな感じのことを考えているが、まだまだ分からないことや矛盾点などが多く調べないといけないことがたくさんあるのでそもそも表に出すようなものではない、暫定的なものである。</p><p> フットボールの歴史についての文献の2つ目はルール史である。ハンドというファウルの誕生はラグビーとフットボールを大きく分けるものなのでもちろんこれはフットボールの成立史と密接にかかわるものであるが、例えばオフサイドの誕生など成立史とは関係しないルールの文脈もある。</p><p> 個人的には本当に興味があるのはイングランドのリーグ成立した後の約100年くらいの歴史や、それが文化とどう関連しているのか、そして世界のフットボールの動きとの影響、ということに興味を持っているので実は本来調べたかったことからは逸れている。それでも一応上記に簡単に述べてみたのは、ルール史を読んでいる中でいまVARが導入され揺れ動いている状況について、色々と考えさせられることが多かったからである。</p><h2 style="text-align: left;">審判の誕生</h2><p> 初期の審判にあり方について、下にいくつか引用すると(いずれも山本浩『フットボールの社会史』ちくま新書から)</p><blockquote><p>初期のフットボールの試合に審判は存在しなかった。</p></blockquote><blockquote><p>審判の役割を果たしていたのはキャプテンであって、試合中にルール違反などに関してもめ事が起こると、対戦している両チームのキャプテンが話し合って問題を解決したのである。</p></blockquote><blockquote><p>しかし、両チームのキャプテンによる解決には限界があり、まずサッカーにおいて1870年代初めに、対戦する両チームが1名ずつアンパイアを指名し、この指名された2名のアンパイアが裁定者の役割を負うことになった。ただしアンパイアにはみずからプレーを中断して介入する権限はなく、疑義があった時にプレーヤーがアンパイアに「アピール」することができる決まりであった。</p></blockquote><blockquote><p>アンパイアは対戦するそれぞれのチームによって指名された人であることから、しだいに中立性に問題が生じるようになった。また、2人いたアンパイアの意見が一致しないこともよくあった。そこで結局、第三者の審判としてレフェリーが導入されることになったのである。最初にレフェリーを導入したのはサッカーで、1880年のことであった </p></blockquote><p> 上記の様な経緯を経て、審判は仲裁人であるとともにルールを熟知した人、そして試合のスムーズな進行役としての現在の形になった。こうした過程をみると、両キャプテンが話し合っていたころや「アピール」していた頃はいまよりも試合の中断する時間は多かったはずで、「VAR導入により試合のスピーディーさが失われる」と言われるが、実は中断があるかどうかはフットボールの楽しさの本質的なところにはあまり影響ないのではないか、と思う。</p><p> それはさておき、アンパイアの導入などについてはフットボールに限らず、テニス、野球などでのビデオや最新のテクノロジーの導入を思い浮かべた人も多いのではないかと思う。審判を導入した当初は「これで中立で客観的な判定が得られるようになるぞ」と皆が思ったはずだが、これはVARが導入されると聞いたときに、テクノロジーに任せれば客観的な判定が得られるようになるぞ、と期待した我々の感覚に近かったのではないかと思う。しかし現実はご覧のとおりで、ちょうどこれを書き始めた日(9月4日)の前日には、チェルシー対ウェストハム、エバートン対リバプール、ニューカッスル対クリスタルパレスなどでVAR関連の議論が起こっている。</p><h2 style="text-align: left;">キャプテンに対して嘘をつけるか</h2><p> 上に引用したところでまず重要だと思うのが、フットボールの原初において判定の議論をするのはキャプテンであった、ということである。キャプテンは当然チームメイトの行った行為を正当化したりして自チームに有利となるように交渉するはずである。そしてこれは、渦中の選手は自分の行為をきちんと自チームのキャプテンに理解してもらう必要があることを意味する。もし嘘を正当化したいなら選択肢は2つだけになる。キャプテンに対して嘘をつくか、もしくは、キャプテンに嘘をついてもらうか。実は自分の足が絡まっただけなのにそれをファウルを受けたと主張するためには、いずれの選択肢にいても良心の呵責が生じる。</p><p> 一方で現代サッカーにおいては、審判は完全な第三者であり、騙すことや嘘をつくことになんら躊躇いはない。むしろ騙すことを正々堂々と権利だと捉えている節もある。チームスポーツを成り立たせる際に、こうした良心の呵責を生み出すような機構があるということは重要な点ではないのかと思う。</p><p> キャプテン同士の話し合い、アンパイア、審判、と制度は変わっても、プレミアリーグの試合を見ていると、キャプテン同士の話し合いをしていた頃の雰囲気の名残を感じることはいまでもある。そしてそれはピッチ上の出来事だけでなく、むしろスタジアムにいるサポーターの反応から強く感じる。体を当てられてバランスを崩しながらもそのまま突き進む選手には熱い声援が送られるし、弱気なプレーには冷たい視線が注がれる。そういったみっともないプレーはできない、という精神的な部分を垣間見ることができる場面は確実に減ってはいそうだが、それでも完全に廃れたわけではない。しかし、審判との関係性は確実に変わってしまったのではないだろうか。</p><h2 style="text-align: left;">外部化される審判</h2><p> 現在の選手や監督の発言や態度、報道やサポーターの反応を見ていると、そして自分もそうみていると気づく瞬間が多々あるのだが、審判はまるで両クラブの敵であるかのように扱われている。選手や監督はひたすら自分に有利な主張を述べるだけで時には欺こうとする。サポーターはブーイングや煽り。どちらもまるで悪質なクレーマーの様に振る舞う。どちらの側にもつかない中立者である審判に対しては両チームの陣営から自分の思っていることを投げつけられ放題、誰も擁護してくれる人や助けてくれる人はいない。主審が時に高圧的にみえることがあるのも仕方ない。</p><p> 時には称賛されることもあるし監督や選手と冗談を交わすときもあるので、まるで敵、というのは言い過ぎかもしれない。しかしいずれにしても、それぞれの陣営から、自分たちのコミュニティの外部にいる存在として扱われていることには変わらない。どちらの外部にも存在しているからこそ中立性を保てるのであるからそれは当然のことであると思われるかもしれないが、実際の社会をみるとそういったことはあまりないことに気づくはずだ。裁判官はその素質や知識がある人物だという尊敬と信託を受けるからこそ職務を全う出来ているし、そして裁判官が裁判官であるのは我々の社会を良くしていこうというメンバーの一員であるからこそである。小学生の喧嘩の仲裁に入る担任の教師も同様である。完全なる部外者にそういった役割は任せられない。</p><p> 実はフットボールの審判もそうあるべきなのではないだろうか。彼らはサポーターや選手、監督よりもルールに精通した存在であり、目の前の試合、もしくはリーグ全体を良いものしようということに一役を担っているチームを越えたより広いコミュニティの一員なのだ。</p><h2 style="text-align: left;">判定に求められる客観性</h2><p> 審判の外部化ということに関連して述べておきたいのは、誤審もしくは納得できない判定に関する不寛容さである。審判はどちらのチームにも属していない中立な存在であり、その意味で第三者である。しかし、それにより客観性が担保されるわけではない。そうであるのにまるで客観的な、神の視点での判定ができるかのように期待される(ちなみにこの客観性と中立性を混同し、誤った判定をしたことをもって中立性に欠けると批判するのは問題外である)。そしてこの客観性の要求はVARの導入によりますます増大しているようにも思われる。</p><p> ゴールラインテクノロジーの様に、テクノロジーの導入でほとんど確かな客観性に至ることができる場合ももちろんあるし、VARにもそういう事例は存在する。しかしVAR導入以後突き付けられたのはそういった事例というものがほとんどなく、ビデオで何回確認したところで見れば見るほどに分からなくなってくる感覚や、判定以前にそもそもVARが介入すべきかどうかという判断すらかなりのグラデーションを帯びているということであって、結局のところ目の前に広がるのは自分のチームの都合の良いようにあれこれと主張し言い合いをするサポーターの姿、というおそらく100年以上前から続くおなじみの光景である。オフサイドの線の太さの変更は、そうしたグラデーションの象徴的な例であろう。</p><p> 世界のあらゆる事件をあらゆる角度から撮影できるようなカメラがあったとしても歴史家や社会学の役割がなくなるわけではないし、この世から裁判がなくなるわけでもない。ピッチ上はまさに社会の縮図であって、そこには不断の解釈が存在して、それでも何でもありに瓦解する訳でもなく確かさを求めつつ、曖昧さと上手く付き合っていかなければいけない。人間の世界は完全な神の世界にはなりえない。今年のオリンピックではAIを用いたオフサイド検出システムが導入されるらしい(<a href="https://www.fifa.com/fifaplus/ja/articles/semi-automated-offside-technology-to-be-used-at-fifa-world-cup-2022-tm-ja">fifa.com</a>)。しかし、我々はこんな「オフサイド」を求めているのだろうか。</p><h2 style="text-align: left;">捌け口としてのVAR</h2><p> VARの導入は「『はっきりとした明白な間違い』をなくす」ことにより、「最小限の干渉で最大の利益を得る」ことが目的であったはずである(<a href="https://www.jfa.jp/rule/var.html">jfa.jp</a>)。しかしそうした理念はしばしば置き去りにされ、「とりあえず介入しろ」「ひとまずOFRをみてもよかったのではないか」そうした要求がなされる場面の数と頻度は時がたつごとにエスカレートしているように見える。</p><p> こうした要求は誤審や納得できない判断への不寛容さや、客観性の追求から来るものもあるであろうが、それよりも酷いのが不満のはけ口としてや自らを満足させるためのものである。失点したことが許せないからとりあえずなんでもいいから介入しろと失望した気持ちを判定にぶつけ、介入・チェックしたことをきちんと自分に示してもらわないと満足できない。とても「より良い判定」を求めているという動機から来るとは思えない様な状況を目にする。</p><h2 style="text-align: left;"> ルールを支える倫理観</h2><p> ただ、こういったことを述べたからと言って、サポーターは寛容になり判定を素直に黙って受け入れるべきである、ということを主張したいわけではない。むしろ、試合を成立させる責任ある参加者として、選手、監督、審判とともにコミュニティに参画すべきであると思う。</p><p> 「みっともないプレーはできない」と選手が意識するとき、そこにはリーグやスタジアムごとの雰囲気や美徳観、倫理観というものが存在する。意識だけでなく、ルールというものはそうした倫理観の一部が反映されているものだと思うし、オフサイドに関する「意図的なプレー(deliberate play)」のガイドライン修正(<a href="https://die-acht.theletter.jp/posts/cc2e9140-2609-11ed-a4b3-af2cc390196e">die-acht</a>)はそうした倫理観を明文化しようとする試みの一つであるようにみえる。どこまで明文化するべきであるのか、明文化により失われるものはないか、倫理観は明文化できるのか、そうした問題はあるにしろ、ルールの土台に倫理観等が存在するということは変わらない。</p><p> そしてそれは(広義の)スタジアムにいる全員により生み出され変化するものである。だから、「このプレーはルール上ファウルにすべきであったかどうか」という議論とともに、「ルール上は問題ないとしてもそれでもやっぱりこれがファウルにならないのはおかしんじゃないか」という類の議論も積極的にしていいと思う。</p><p> 「ルール的に問題ないからこれは正当化されるんだ」「ルールさえ守っていれば何をやってもいい」という態度ではなく、その根底にある価値観を意識すべきだと思う。ルールはあくまで最低限のものでしかない。自チームの選手が審判を欺く様な行為については「勝負の世界だから何ら負い目に感じる必要はない」と正当化し、一方で、主審に対してはそういう欺きを見破った客観的な正しい判定を要求する。それが矛盾した行為であると、自らの美徳観に照らしてみれば明らかになるはずだ。</p><p> ほかのスポーツのことは分からない。様々なものが標準化される時代にこういった生身の人間でつくりあげていくことを求める価値観は古臭いかもしれない。しかしフットボールはそういうものであって欲しいと自分は思う。</p>tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-81346856494025962422021-04-07T00:20:00.004+09:002021-04-08T00:18:15.533+09:00Match Preview: Arsenal vs SK Slavia Praha (H) 2021/04/09<p> 4月9日のスラビア・プラハ戦に向けたプレビュー記事です。以下、スラビアと表記します。</p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEil02IJF_f_bwMwV_rxYtm2-5b5fG-rkj_LigeCvyh1He6-V0oely6Eqrp6OyoUzA1tERZ37KfSWqNh1CW9AZXdr1wj7XJRvM67NMFfr8-Ysaip5Acjr9_x-Q1SEDwKGb10EUPQAkL7ZHQ/s1350/ExfxwAJXAAkXo4g.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1350" data-original-width="1080" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEil02IJF_f_bwMwV_rxYtm2-5b5fG-rkj_LigeCvyh1He6-V0oely6Eqrp6OyoUzA1tERZ37KfSWqNh1CW9AZXdr1wj7XJRvM67NMFfr8-Ysaip5Acjr9_x-Q1SEDwKGb10EUPQAkL7ZHQ/w512-h640/ExfxwAJXAAkXo4g.jpg" width="512"></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/slaviaofficial/status/1375834024506228736"><span style="font-size: medium;">@slaviaofficial</span></a></td></tr></tbody></table><br>スラビアのリーグ戦での現在の順位は<b>1位</b><div><div> 勝ち点65 勝ち20 引き分け5 <b>負け0</b></div><div> <b>得点70 失点15</b></div><p> <b>今シーズン、リーグ戦では無敗</b>。それどころか、リーグ戦では昨年の3月8日から37戦無敗で392日間負けていないらしい。チェコのリーグの試合は1試合だけ観たが降格圏のチームであってもチーム全体でやりたいことが明確で非常に良いチームだと思った。おそらくチェコはリーグ内でのレベル差がそれほど大きくないようにみえ、このリーグ無敗はとても大きな価値があると思う。また、全大会を含めてもここ21試合負けていない。最後に負けたのはヨーロッパリーグのレバークーゼン戦。そうは言っても、この試合はグループリーグ最終戦でともに勝ち抜けが決まっているというほとんど消化試合、しかもアウェイ。ホームではレバークーゼンに勝利している。</p><blockquote class="twitter-tweet tw-align-center"><p dir="ltr" lang="cs">🚨 REKORDNÍ SÉRIE BEZ PROHRY 🚨 <br><br>3⃣7⃣ zápasů<br>2⃣8⃣ výher<br>0⃣9⃣ remíz<br><br>Naposledy jsme v lize prohráli před více než 3⃣9⃣2⃣ dny! 🏅 <a href="https://t.co/y9zUk4KVZH">pic.twitter.com/y9zUk4KVZH</a></p>— SK Slavia Praha ⭐️⭐️ (@slaviaofficial) <a href="https://twitter.com/slaviaofficial/status/1378780301795680256?ref_src=twsrc%5Etfw">April 4, 2021</a></blockquote> <script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><p></p><p> ヨーロッパリーグには、デンマークのFC Midtjyllandにチャンピオンズリーグの予選で負けて本選から参加している。ちなみに勝ち抜けたFC Midtjyllandはリバプール、アタランタ、アヤックスという酷な組に振り分けられている。本選ではレバークーゼンに次ぐ2位でグループリーグを突破、トーナメントに進んでからはレスター、レンジャーズ(レンジャーズもリーグ戦無敗なので、リーグ戦無敗同士のカード)とイギリスの強豪を破っている。スラビア・プラハの選手も多く参加したチェコ代表のウェールズ遠征も代表ウィークにあり<b>イギリス遠征には慣れているのがアーセナルにとっては有り難くない</b>。</p><p> <b>レンジャーズ戦では、CBのKudelaがレンジャーズのKamaraに対して試合中に人種差別的発言を行ったのではないかという疑惑が出ており</b>、現在UEFAとスコットランドの警察が捜査中であるがUEFAのレポートの提出期限が木曜日らしく、少なくとも1stレグの前に処分が下されることはなさそうである(<a href="https://www.seznamzpravy.cz/clanek/glosar-prolomenou-lebku-uz-v-kadru-ma-ted-slavia-zkusi-prolomit-dejiny-149452">seznamzpravy.cz</a>)。現在出ている情報としては、Kudelaは‘You’re a f****** guy’と不適切な発言を行ったことは認めているものの、差別的な発言はしていないと主張。一方のKamaraは差別的発言もあったと主張し弁護士を立てての全面抗争の状態(<a href="https://twitter.com/ClydeSSB/status/1377612037120012298">@ClydeSSB</a>)。</p><p> この試合自体が荒れ模様の試合でレンジャーズ側に退場者が2人出ているし、退場したうちの1人であるRoofeのプレーによりGKのKolarは頭部に重傷、まだ回復していない。それだけでなく、一発退場になったRoofeに対して差別的発言がSNSでなされたという報道があったり(<a href="https://www.skysports.com/football/news/12040/12265715/kemar-roofe-rangers-forward-reveals-continued-racist-abuse-on-social-media">skysports.com</a>)、Kamaraに向けてスラビアのサポーターから差別的なメッセージがあったり(これについては現在プラハの警察が捜査中。<a href="https://www.idnes.cz/fotbal/pohary/fanousci-odsouzeni-rasismus-slavia-glen-kamara.A210324_174951_fot_pohary_ten">idnes.cz</a>)、ウェストハムのCoufalがKudelaを擁護するような発言をしたりと(<a href="https://www.skysports.com/football/news/13951/12260309/vladimir-coufal-west-ham-and-czech-republic-defender-says-team-stands-by-ondrej-kudela-who-has-been-accused-of-racism">skysports.com</a>)色々なところに飛び火している。</p><p> さらに、インターナショナル・ウィークのウェールズ戦ではチェコ代表の選手がBlack Lives Matterの試合前の膝をつくポーズを拒否している(<a href="https://www.idnes.cz/fotbal/reprezentace/cesko-wales-odmitnuti-pokleknuti-black-lives-matter-rasismus.A210330_201721_fot_reprez_jic">idnes.cz</a>)。ただこれはレンジャーズ戦での件が直接的に影響しているわけではない。10月のスコットランド代表戦の時にはチェコ代表の選手も例のポーズをとっていたのだが、その後チェコ国内で議論があった様子。詳しくは調べられていないのだが、おそらく黒人への差別問題「だけ」を取り上げてポーズをとることに批判があったのだと思う。Black Lives Matterの代わりに、ウェールズ戦ではチェコ代表の選手はユニホームの左肩の「Respect」のマークを指さすポーズをとり、あらゆる差別や人権問題等に立ち向かうという意思表示をして協会も声明を出している(<a href="https://repre.fotbal.cz/ceska-fotbalova-reprezentace-cti-v-boji-proti-rasismu-uefa-respect-program/a13929">fotbal.cz</a>)。</p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiI6XJ5jqHg0KiwV2zlqhuG-P0ZTC-jC_lk7uFcnZw_a5hcblmVvRx2Chp10s-gv-n6Erg5lxTADees03OEhVMiqDTvrz4xHEvED8lAJuNNtSZuIGhHWzj0H158lppKuGaa2hED7m7-vSo/s1600/Exv7uP6WQAEZuoX.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1066" data-original-width="1600" height="426" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiI6XJ5jqHg0KiwV2zlqhuG-P0ZTC-jC_lk7uFcnZw_a5hcblmVvRx2Chp10s-gv-n6Erg5lxTADees03OEhVMiqDTvrz4xHEvED8lAJuNNtSZuIGhHWzj0H158lppKuGaa2hED7m7-vSo/w640-h426/Exv7uP6WQAEZuoX.jpg" width="640"></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/ceskarepre_cz/status/1376970976743862276/photo/1"><span style="font-size: medium;">@ceskarepre_cz</span></a></td></tr></tbody></table> ただ、そうしたチェコ代表の意思表示を無視し、インターネット上では「Black Lives Matterをしなかった」という部分だけが切り取られて拡散していた。またこの試合では、差別発言疑惑のチェコ代表のKudelaがウェールズ代表のBaleによる肘討ちを受け、Kudelaは出血、途中退場を余儀なくされ未だ回復はしていない。そのBaleを褒めたたえるような人もいたりと、試合を超えて収拾がつかない状況になっている。ただこの件は捜査中で警察やUEFAがそれぞれの問題に何らかの結論を出すのを待つしかない。レンジャーズのKamaraは一時期アーセナルに所属していたが、<b>状況を把握していない他者が色々と因縁をつけるのはやめた方が良いと思う。アーセナルとしては、Kudelaが試合に出ようが出まいが、とりあえずはこの試合に勝つことに集中するだけだ</b>。</div><div><br></div><div> プレミア関係の話題で言えば、ウェストハムに在籍するSoucekとCoufalは昨シーズンまでスラビアに所属していた選手で、スラビアのTwitterのアカウントにも今でも時々登場する。またウェストハムとはクラブ公式アカウントが相互にフォローするほどの親密さをみせている。SoucekもCoufalも加入後の活躍は素晴らしい。チェコの年間最優秀選手の投票では1位がSoucek、2位がCoufalで(<a href="https://twitter.com/slavia_eng/status/1374454865124986880">@slavia_eng</a>)、ちなみに若手の最優秀選手はCBのZima、最優秀監督はスラビアのTrpisovsky監督(<a href="https://twitter.com/slaviaofficial/status/1374443328415039494">@slaviaofficial</a>, <a href="https://twitter.com/slavia_eng/status/1374446002715779075">@slavia_eng</a>)。SoucekやCoufal級のタレント候補がいるチーム、それがスラビアであると考えて試合に臨まないといけない。</div><div><blockquote class="twitter-tweet tw-align-center"><p dir="ltr" lang="en">Look who was online this time after another big European win! 📲 <a href="https://twitter.com/Coufi5?ref_src=twsrc%5Etfw">@Coufi5</a> <a href="https://t.co/LcZdnogmRE">pic.twitter.com/LcZdnogmRE</a></p>— SK Slavia Prague EN (@slavia_eng) <a href="https://twitter.com/slavia_eng/status/1372859104708984834?ref_src=twsrc%5Etfw">March 19, 2021</a></blockquote> <script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><h2 style="text-align: left;">スラビアの攻撃について</h2><p> スラビアの戦い方を知るために見たのはELのレスターとの2試合と、レンジャーズとの2試合、そしてチェコのリーグのFC Zbrojovka Brno戦。ただFC Zbrojovka Brno戦はスラビア側に早々に退場者が出たこともあり前半しか見ていない。</p><p> 攻撃時の基本形が分かりやすかったのが下の場面である。<b>注目はCHのStanciuとProvodの立ち位置で、スラビアの攻撃の軸となるのはこの2人</b>である。もちろん得点をとったりというところに焦点を当てればCFのKuchtaや右WGのSimaというところに注目が集まるのだが、もっとも警戒しないといけないのはこのCHの2人である。Provodは昨シーズンまでWGを務めていた選手で今回の代表のベルギー戦では右WGとして出場、得点を奪っている。この場面の様に、<b>CBやDHの選手がまずボールを当てることを目指すのがこのProvodとCFのKuchta</b>で、<b>Provodがボールを受けた場合、前にスペースがあれば元々がWGの選手ということもありドリブルで推進することもできる</b>。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhuRoXly8reHVknTubLL0QJDOLF8Z14xOjpRhI04yjlxVZWekdEL6JuLTCQ3rGkcSwGQiG1fFwB_ibBH5ntG1JqL9wNmz7vq05r_3r1tMHi5CrC3aQH42KxXOmiDUK8zs-aFuvQhCLvOd0/s1760/39.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhuRoXly8reHVknTubLL0QJDOLF8Z14xOjpRhI04yjlxVZWekdEL6JuLTCQ3rGkcSwGQiG1fFwB_ibBH5ntG1JqL9wNmz7vq05r_3r1tMHi5CrC3aQH42KxXOmiDUK8zs-aFuvQhCLvOd0/w640-h480/39.png" width="640"></a></div></div><div><br></div><div> ProvodやKuchtaがボールを受けて前を向けなかった場合、上の場面でもそうなっているが<b>ボールを落とす先はもう片方のCHのStanciu</b>である。自身で推進していくタイプのProvodとは対照的に、Stanciuが自身で持ち運ぶような場面はほとんどない。それよりも<b>Stanciuが優れているのはミドルからロングレンジのボールの精度</b>である。Stanciuから逆サイドへ展開したり、クロスを上げたり、裏へスペースがある場合はSimaの飛び出しに合わせて裏へロングボールを蹴ったりする。ともにCHでありながらProvodとStanciuはほとんど縦関係に近いと言える。<br><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg_1lssrFb1eFy1jxUO9wXuTTaGczd7UBnnfqxL-4_kYFet77R3YDSlhxntq4AIq_vye6JlN0wydCtsEaQPPdhJNPQM1Re9RapzBYfMbkW4NUo_Lf2-67R_nVXJtcYPJk4eeXT6mvN4VAE/s1760/1st+6.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg_1lssrFb1eFy1jxUO9wXuTTaGczd7UBnnfqxL-4_kYFet77R3YDSlhxntq4AIq_vye6JlN0wydCtsEaQPPdhJNPQM1Re9RapzBYfMbkW4NUo_Lf2-67R_nVXJtcYPJk4eeXT6mvN4VAE/w640-h480/1st+6.png" width="640"></a></div> スラビアの攻撃で多いのが上の様な場面で、このように<b>左サイドはStanciuなどが加わりながらOlayincaやStanciuがアーリー気味のクロスで終わることが多く</b>逆サイドでSimaやKuchta、Provod等が待ち受ける。上の場面ではクロスを選択せずにStanciuが直接シュートを打ち、見事ゴールしている。FKでも得点を決めているし、<b>Stanciuのミドルシュートには要警戒</b>である。リーグ戦でもチーム3位の10ゴールを挙げており、重要な得点源である。</div><div><br></div><div> 逆に右サイドからの攻撃はそれほど人数をかけず、右WGのSimaと右SBのBahだけで崩してクロスを上げることも多い。<b>人数をかけない分、Bahのオーバーラップに依存している部分は大きく、レスター戦ではオーバーラップの裏をついたカウンターを決められたりもしていた</b>ので、積極的に狙っていきたい。<br><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjV0Sn9MRj-aJYfMdmIS5UQFOuaRDgZOGavmNGKavcEg_2ntOzLEvZOa9IEQgZmOjI9VX7_rpCoSOZ6R0w7P_eBDyaXlbmgK6SSPeUrYRnxnWfpsjW4Ey-mY4WFBjIMaNXhiFADWYN0pgY/s1760/23.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjV0Sn9MRj-aJYfMdmIS5UQFOuaRDgZOGavmNGKavcEg_2ntOzLEvZOa9IEQgZmOjI9VX7_rpCoSOZ6R0w7P_eBDyaXlbmgK6SSPeUrYRnxnWfpsjW4Ey-mY4WFBjIMaNXhiFADWYN0pgY/w640-h480/23.png" width="640"></a></div> 2人で右サイドの攻撃を完結できるのは内や外のラインで機転の利いた動きをみせるBahの働きが大きいのはもちろん、<b>右WGのSimaの個人技が優れているということでもある</b>。Simaはスラビアの中でも最も世間的に注目されている選手と言ってもよい。アーセナルのファンに分かりやすい例えをするならば、AubameyangとPepeを合わせたような選手。これは単にWGもCFもできる、という意味だけではない。タッチが非常に柔らかくWG的なドリブルを持ち合わせてもいるしクロスも柔らかい。また、スピードもあるので下の場面のように裏抜けにも優れている。レスター戦でもゴールを決めているように、左利きでありながら右足でのシュートも鋭い。ついでに身長も188cmあるので絶対的な強さがあるわけではないが空中戦もそれなりにいける。上で書いたような、左サイドからの攻撃がクロスで終わることが多いのも、Simaが右サイドにいるという点が大きい。そして何より、19歳でありながら戦術理解度も高く、守備時のポジションが素晴らしい。丁寧な動き直しと危機察知能力もあり、彼の守備はスラビアのストロングポイントでもある。AubameyangとPepeを合わせたような選手と上でも書いたようにまだ発展途上で、これから出会うチームや指導者次第でどういう選手に育つのか、非常に楽しみである。</div><div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgZi7XiE1J7YMuscHOWRqtFeQU2YGw5I1ZNuo2kJrGRgbLMXbIcvIC_MdpaGqTGsfbjoGOdNdhR2ouVOJEOvYux0ADU7IFq01SxvIKp6t2iGKRl4z0ruFVw2Q82pYjzFeSkiGNuhuM2svw/s1760/6.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgZi7XiE1J7YMuscHOWRqtFeQU2YGw5I1ZNuo2kJrGRgbLMXbIcvIC_MdpaGqTGsfbjoGOdNdhR2ouVOJEOvYux0ADU7IFq01SxvIKp6t2iGKRl4z0ruFVw2Q82pYjzFeSkiGNuhuM2svw/w640-h480/6.png" width="640"></a></div> そんなスラビアに対してレスターが2ndレグで用意した策は非常に有効であったと思う。上の場面でまず目につくのが<b>SBの選手が空き気味になっていることで、この時のレスターはスラビアのSB(特に左SBのBoril)に対してはあまり人を付けない方針。その代わりに、StanciuやProvod、DMF選手に仕事をさせないように注力</b>。スラビアの攻撃においてSBの選手が攻撃の始まりになることはほとんどないし、特に自陣で受けた場合はできることがあまりない。SBの選手にボールが渡り遅れて対応しても十分間に合うと判断したのだろうし、それは間違っていなかったと思う。その裏返しとして、下の失点の場面ではStanciuが低めの位置からクロス、そこにProvodが飛び込んでいる。試合中に最も警戒し自由にさせてはいけないと睨んでいた2人に、一瞬の隙を見せた時に実際に失点が生まれてしまったわけである。まずはこの2人を最優先に封じ込めるべきである。<br><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhQsya033tFU2jpYuip5V-_l-Q9sddCqqEE1hRHaWVbXjfXwQbXmOtcj2kTVqPsS9ALNOAPOmnRmlk9YFAyeRbrXCKOxxmGf5aWCVTFl_wf0zQMWw9V6ASq5a-X6i8jpzsGXKryVb4rbLk/s1760/48.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhQsya033tFU2jpYuip5V-_l-Q9sddCqqEE1hRHaWVbXjfXwQbXmOtcj2kTVqPsS9ALNOAPOmnRmlk9YFAyeRbrXCKOxxmGf5aWCVTFl_wf0zQMWw9V6ASq5a-X6i8jpzsGXKryVb4rbLk/w640-h480/48.png" width="640"></a></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><br></div><h2 style="text-align: left;">スラビアの守備について</h2><p> スラビアの守備時の形は下のようになっている。433と攻撃時のフォーメーション通りだが、<b>最も特徴的なのが真ん中の3人が</b><b>完全なマンマークになることである</b>。これは4231のレスターに対しても、433のレンジャーズに対してもそうで、相手の真ん中3人に対してはしつこいくらいにマークをつく。ハイプレスを仕掛けることもあり、その時は下のように、<b>外に追い込むというよりかはCBやGK等の中央で奪いとる、もしくはロングボールを出させるようなシステム</b>になっている。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEifLHNlEJ1kMaXUMb_cVh57NnsJwtnC3gRm23Ig9JhBKfO-KiWQiOHINLyfT659FkhSI0teaO0dj1_TA6BsnHcrS-wvmc2Jwwnmo7VINZvlI8litGl0T-fl8WwN4eKzGI_3BHg1jljr3F8/s880/73.gif" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEifLHNlEJ1kMaXUMb_cVh57NnsJwtnC3gRm23Ig9JhBKfO-KiWQiOHINLyfT659FkhSI0teaO0dj1_TA6BsnHcrS-wvmc2Jwwnmo7VINZvlI8litGl0T-fl8WwN4eKzGI_3BHg1jljr3F8/w640-h480/73.gif" width="640"></a></div> 上で述べた様にスラビアの中央3人はマンマークで、そこの弱点をレスターに突かれていたのが下の場面である。下の場面でも<b>深い位置まで中央の3人はレスターの中盤3人についていっているので、DFラインの前に中央とスペースができる場面が多くなる</b>。ここでは、その<b>中央にぽっかりと空いたところをレスターのSHが中に絞り受けるようにしていた</b>。これは特に2ndレグで顕著であり、レスターは執拗にここを攻めていた。レスターの方向性は良かったと思うのだが、反省点があるとすればUnderとAlbirhton等のSHの選手があまり中央で受けてからのプレーが得意ではないということだと思う。また、こうしてSHの選手が中央に来た後にVardyがサイドのスペースを活用することも試していたがこれでは最もゴールの近くにいて欲しい選手がゴールから離れてしまうことになる。<br><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh6am2b0SuaDbR84innTUIRKUEPGyszufZU0M9y3ghSlX3MWh9yn23mUxXkRagZGzfmUWkz0yYwrjRPT42VK8TH0l2S1bAREFHVCJyrGJrZHWl_yyNgMRkZWkrG_3-NXwYFEb_KCgVrdTg/s1760/48.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh6am2b0SuaDbR84innTUIRKUEPGyszufZU0M9y3ghSlX3MWh9yn23mUxXkRagZGzfmUWkz0yYwrjRPT42VK8TH0l2S1bAREFHVCJyrGJrZHWl_yyNgMRkZWkrG_3-NXwYFEb_KCgVrdTg/w640-h480/48.png" width="640"></a></div> また、マンマークの欠点として、<b>相手のポジションチェンジ時に不利な対面を強いられるということもある</b>。下の場面の時間帯では、OHのMaddisonとSHのBarnesがポジションを入れ替えており、そのためにCHのProvodはこの時間帯に限りOHであるBarnesにマンマークでついている。サイドに開いたOHのBarnesについているのでProvodが不在で中央にスペースができているとともに、ここではさらにSimaがMaddisonについているという状況になっている。ここではMaddisonがSHであると考えれば、SBのBahとWGのSimaで相手のSBとSHをみていることになるのでさほど不自然ではないのだが、これが本来はOHのMaddisonにSimaがついているとなると話が全く異なってくる。下の場面のように中央を活用するMaddisonにたいしてどこまでついていけばSimaとしては判断に迷うし、そもそもSimaからすると普段慣れていない中央での守備を任されることになる。Simaの守備への理解度が高いとはいえ、さすがにこの状況に適切に対処するのは難しい。また上の場面で付け加えるならば、<b>CBの選手へはCFのKuchtaが1人で対応することになるので、CBの選手が自由にボールを持てる機会は多い</b>し、持ち上がることができればスラビアのバランスを大きく崩すことができる。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjlD8OK-yMYykIe9Pkq3iGL8A0ZYH21oWS1AfnNhAR2Tw7psYerCrG10eHOTvmjprMSNk8S_hyphenhyphenWh0VyPShpepIiC-jK0TLIpdTpGmcVe1DWnz_gN8JdeKE7x3OUTjFEhrwu5wgt_fFtvbM/s880/36.gif" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjlD8OK-yMYykIe9Pkq3iGL8A0ZYH21oWS1AfnNhAR2Tw7psYerCrG10eHOTvmjprMSNk8S_hyphenhyphenWh0VyPShpepIiC-jK0TLIpdTpGmcVe1DWnz_gN8JdeKE7x3OUTjFEhrwu5wgt_fFtvbM/w640-h480/36.gif" width="640"></a></div> 上の様なスラビアのマンマークを逆手に取った攻撃はレンジャーズも活用しており、これへの対抗策としてレンジャーズとの2ndレグでは下の様な形を先発から採用していた。<b>簡潔に言うとSB等が本職のディフェンシブな選手をRWGに配置して、中央を活用してくる相手に対しマンマークに割ける中央の人数を増やして対処しようということになる</b>。これは守備として上手くいっていたと思うのだが、当然ながら、本来CFにいるべきKuchtaが先発から外れてしまっており攻撃力の低下は否めない。この攻守のバランスを取りながらマンマークを維持するということに関しては最適解をまだ模索中と言えそうである。ただそうは言っても、チェコはリーグ戦のレベルが高いせいか、無敗のチームと言えど常にポゼッションとはいかず、セット時の守備も日頃からやっているようで不慣れな印象はなく攻略は容易ではない。<br><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDck4DslKF4tKiyRbTMWQecJgqS0XcDNbeT8-TdudBPWr8gSANJvr8K4Vk4xHsBysPLaWHXAIKhSNK7uH5hw0GppRi9_t1v_80bTQmrLb6tPc2waYkGFs3fn5SL0BR2hfrq5p5Wt3juy4/s1760/2nd+15.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDck4DslKF4tKiyRbTMWQecJgqS0XcDNbeT8-TdudBPWr8gSANJvr8K4Vk4xHsBysPLaWHXAIKhSNK7uH5hw0GppRi9_t1v_80bTQmrLb6tPc2waYkGFs3fn5SL0BR2hfrq5p5Wt3juy4/w640-h480/2nd+15.png" width="640"></a></div><div><h2 style="text-align: left;">怪我人等情報、メンバー考察</h2><p> <a href="https://www.slavia.cz/clanek.asp?id=18291">試合前の会見</a>によると、主要メンバーで言うと、CBのKudelaは代表選での鼻の怪我と発熱、同じくCBのDeliはコロナにより欠場、GKのKolarはレンジャーズ戦での怪我で出場できない。CBのDeliは代表から帰ってきてコロナにコロナに感染していることが分かったというが、彼はコートジボワール代表。Pepe等他の代表メンバーは大丈夫なのだろうか?</p><p> メンバー予想は以下の通り。フォーメーションが433であることは間違いがないはずで、KedelaとDeliがいない中で人材不足のCBはZimaとKacharabaのペアになるのではないかと思う。レンジャーズ戦の2ndレグのように右WGにディフェンシブな選手を起用する可能性もあるが、まずは最も自信のある下記のメンバーで来るのではないかと思う。もし議論があるとすれば、DHがグーナーらしいHromadaかどうかというところだと思う(<a href="https://twitter.com/slaviaofficial/status/1372991596304723978">@slaviaofficial</a>)。</p><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5NABm8LbQiFSKHA-dKO9xzmERioDeHGns8bbu9bhF5iDh_4L11CxRB1q4KQDI6DHVOyIQinUVoZjCdCafXZ2a6k29L8qcpf7uFPn_h-K6pYW4s_t5PUtUhP4SqQ0ahtPJtC5Qnl8UyYY/s1760/TACTICALista_2021462330.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg5NABm8LbQiFSKHA-dKO9xzmERioDeHGns8bbu9bhF5iDh_4L11CxRB1q4KQDI6DHVOyIQinUVoZjCdCafXZ2a6k29L8qcpf7uFPn_h-K6pYW4s_t5PUtUhP4SqQ0ahtPJtC5Qnl8UyYY/w640-h480/TACTICALista_2021462330.png" width="640"></a></div><h2 style="text-align: left;">アーセナルはどう戦うべきか</h2><p> ポイントをまとめると以下の通り。</p><div style="text-align: left;">①ProvodとStanciuが攻撃の要。SBの選手を多少自由にしてでもこの2人だけは自由にさせない</div><div style="text-align: left;">②Simaの裏抜けは要警戒。左CBにはスピードに対処できる選手が必要<br>③OH等が中央から離れスペースを空けて、そこにSHの選手が中央に絞ってくるような動きは非常に有効。空いたサイドをSBのオーバーラップで活用したい<br>④OHとSHのポジション変更も有効。ポジション変更時のマンマーク先の受け渡し対応に問題あり<br>➄アーセナルのCBが持ち上がれる機会は多い<br>⑥右SBのBahはオーバーラップする機会が多い。カウンター時にはその裏が最も狙い目</div><div style="text-align: left;">⑦レンジャーズ戦の2ndレグの時のように、中央の人数を増やされた場合にどういう手を打つかは事前に用意しておきたい</div><div style="text-align: left;"><br></div><div style="text-align: left;"> 予想スタメンは下の通り。③や④を考えるとSmith Roweは絶対必要。③と➄を考えた場合、TierneyとLuizの不在はとても大きい。Tierneyがいないならば、と左SBのSaka起用も考えたいところではあるが、正直なところ、久々にSBをやるSakaにSimaの相手はさせたくない。CFはAubameyang。FC Zbrojovka Brno戦を見る限り、Kudela不在で今回出場してくるスラビアのCBのコンビは裏にスペースがある状況での守備に大きな不安がある。ここに常に脅威を与え続けることは大事だと思う。先発予想にはしていないが、実は期待しているのがCeballosで、相手のマンマークに対して純粋に剥がしていける点と、ピッチの様々な点で受けられるCeballosは非常に魅力的だと思う。彼をどこで使うか、ここも見どころになると思う。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgNnnGieZN_i7g9382R9hs0l_ywYbTDYTilJr5HxxLBWWMXysuLNpXvQcQaSbLZ37gfEtbm-4pAUm1QcHxFGXGcvZ0l1meYNdefXeHXMiqk4HsdFzSTpx_Al1VjcRYI8s0FAePQqRLGyeQ/s1760/TACTICALista_2021462353.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgNnnGieZN_i7g9382R9hs0l_ywYbTDYTilJr5HxxLBWWMXysuLNpXvQcQaSbLZ37gfEtbm-4pAUm1QcHxFGXGcvZ0l1meYNdefXeHXMiqk4HsdFzSTpx_Al1VjcRYI8s0FAePQqRLGyeQ/w640-h480/TACTICALista_2021462353.png" width="640"></a></div><br><div style="text-align: left;"> アーセナルも重要な選手が欠けているとはいえ、スラビア側もCBとGKの選手が不在とディフェンスの要がいない状態。それもスラビアはアーセナルの次の日にリーグ戦があり、その上に遠征でロンドンに来るのでコンディションは良くない。代表選手を多く抱えており、直近のリーグ戦でも疲労がみえた。きっちりとホームで、もちろん簡単ではないが、無失点で勝ち切りたいところ。</div><div style="text-align: left;"><br></div><div style="text-align: left;"> ちなみにレスターを迎えた試合では下の画像の様に座席が'FOX HUNTING'となっていた。このHUNTINGの部分は常に同じようなのだが(BrnoのホームスタジアムでもHuntingという文字があったので、○○Huntingというのは煽りとかではなくチェコのフットボールではではよくみられる表現の様だ<a href="https://twitter.com/slavia_eng/status/1378747865846140938/photo/1">@slavia_eng</a>)、2ndレグの対アーセナルの際にもこうしたことをしてくれるのか。そこも個人的には注目している。</div><p></p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXNVzTYQLuWXYx1RWiq1mnuc-ur0WFZk0sCNDveQiLiyrQLRgfwHFE16Etg8HzxOhk5oJEXPJrC95CX3vM0RoKB3leP_fcJhtJ7aDFt41uLHUhZpwtYqkR36_1OMRGxvLNiDTO-FCofyk/s960/EuhupDZXIAQcRUf.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="720" data-original-width="960" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXNVzTYQLuWXYx1RWiq1mnuc-ur0WFZk0sCNDveQiLiyrQLRgfwHFE16Etg8HzxOhk5oJEXPJrC95CX3vM0RoKB3leP_fcJhtJ7aDFt41uLHUhZpwtYqkR36_1OMRGxvLNiDTO-FCofyk/w640-h480/EuhupDZXIAQcRUf.jpg" width="640"></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/slavia_eng/status/1362460830277722113"><span style="font-size: medium;">@slavia_eng</span></a></td></tr></tbody></table><p></p></div>一応下にアーセナルとチェコの関係について述べた記事を見つけたので貼っておきます。<div><br></div><blockquote class="twitter-tweet tw-align-center"><p dir="ltr" lang="cs">Slavia jde na Arsenal. Jakou stopu zanechali Češi v historii Gunners? <a href="https://twitter.com/SeznamZpravy?ref_src=twsrc%5Etfw">@SeznamZpravy</a> ✍🏼<a href="https://t.co/GyFBSUuOmg">https://t.co/GyFBSUuOmg</a></p>— Karel Tvaroh (@TvarohKarel) <a href="https://twitter.com/TvarohKarel/status/1378748226132656132?ref_src=twsrc%5Etfw">April 4, 2021</a></blockquote> <script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><h2 style="text-align: left;">追記:2021年4月7日</h2><p> 記事を書きあげた直後くらいのタイミングで差別発言疑惑についてUEFAからの処分が発表されていたので追記。KudelaはUEFAの大会で1試合出場停止、つまり1stレグのアーセナルとの試合に出場できない。処分とは言っても、差別的発言が確定されそれに対するものではなく、ここに関してはまだ調査中で今回の処分は暫定的なもの。これからthe UEFA Control, Ethics and Disciplinary Bodyにおいて発言の有無や正式な処分が決定される。ここではKamaraの暴力行為に対しても審議されるようだ。また、警察においても捜査中。たった1試合の暫定措置なので正式な処分は2ndレグまでに発表される見込みなのだろうか?ちなみにこの発表がなされる以前よりすでにKudelaがロンドンへの遠征に参加できないことは発表されていたので暫定的な処分とは言え、全くスラビアにとっては影響がないものと言える。</p><a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://www.skysports.com/football/news/11959/12267590/ondrej-kudela-provisionally-suspended-as-uefa-begins-disciplinary-proceedings-over-glen-kamara-europa-le">Glen Kamara and Ondrej Kudela: UEFA begins disciplinary proceedings against pair after Europa League incident</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><p> また、上に書き忘れたことも追記。チェコのコロナの感染状況について。<a href="https://www.cz.emb-japan.go.jp/ryoji_anzen-coronavirus.html">日本国大使館</a>によると現在チェコは3月1日から非常事態宣言下でこれは4月11日までの延長が決まっている。2月のレスターとの試合では観客が入っていたが3月のレンジャーズとの試合では観客はおらず(そうは言っても、2階部分などには報道機関やスタッフなのかそれなりの人がいる様にみえた)、スラビアのホームではないが先週末のFC Zbrojovka Brnoのスタジアムにももちろん観客はいない。新たな行動規則の導入も検討されているようだが(<a href="https://www.seznamzpravy.cz/clanek/novy-pes-uz-se-rysuje-kde-vsude-muze-byt-nutny-negativni-test-149739">seznamzpravy.cz</a>)、4月6日の感染者数も5000人を超えているので、非常事態宣言の延長は決まっていないがアーセナルとの2ndレグでも観客はいないのではないかと思う。</p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhIzdZ_aWoTYn_vY7aaOEBzmPXh8pYX7jLzUqBRhHMxnNmUHxW1LLSkhw54NvHCexMoLJoANqfsG16n2iWATgN8hDFvn2ZADiQ5-p3jLcdlN0UPty5pw_7EJSS8-PhlAwcWDIn9-llmK5o/s1264/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-04-08+000222.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="348" data-original-width="1264" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhIzdZ_aWoTYn_vY7aaOEBzmPXh8pYX7jLzUqBRhHMxnNmUHxW1LLSkhw54NvHCexMoLJoANqfsG16n2iWATgN8hDFvn2ZADiQ5-p3jLcdlN0UPty5pw_7EJSS8-PhlAwcWDIn9-llmK5o/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-04-08+000222.png"></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://onemocneni-aktualne.mzcr.cz/covid-19"><span style="font-size: medium;">mzcr.cz</span></a></td></tr></tbody></table>tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-83513193901477720362021-03-21T15:50:00.002+09:002021-03-21T16:20:30.566+09:00Match Preview: Arsenal vs West Ham United (A) 2021/03/22<p> <span style="background-color: white; color: #333333; font-family: inherit; text-align: justify;">3/22のウェストハム戦に向けたプレビュー記事です。</span></p><p></p><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi_Fb__SN5FnUjHluTR0XzFKZ14zLej90d0KlculjqUbV9E6q3AekIbuMrXhtXPpGqhERIZLrVzGITABN1Nx0wC9-ikZwEktoFhp-_CWlBhB6e_wBgB-TbcDuqPbZIRTnegsV8hOaZxVqc/s2048/EwSfF4fXIAQC8Mk.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1371" data-original-width="2048" height="428" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi_Fb__SN5FnUjHluTR0XzFKZ14zLej90d0KlculjqUbV9E6q3AekIbuMrXhtXPpGqhERIZLrVzGITABN1Nx0wC9-ikZwEktoFhp-_CWlBhB6e_wBgB-TbcDuqPbZIRTnegsV8hOaZxVqc/w640-h428/EwSfF4fXIAQC8Mk.jpg" width="640" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/WestHam/status/1370396666818269187"><span style="font-size: medium;">@WestHam</span></a></td></tr></tbody></table><br /><span style="background-color: white; color: #333333; font-family: inherit; text-align: justify;"><div>ウェストハムのリーグ戦での現在の順位は5位</div><div> 勝ち点48 勝ち14 引き分け6 負け8</div><div> 得点42 失点32</div></span><p></p><p style="text-align: left;"><span style="font-family: inherit;"><span style="color: #333333;"><span style="background-color: white;"> 今シーズン好位置につけているウェストハム。</span></span><span style="text-align: left;"><span style="color: #333333;">Mourinho、Arteta、</span></span><span style="text-align: left;"><span style="color: #333333;">Ancelotti、そしてMoyesは昨シーズンの同じような時期(2019年11月~12月)に就任した監督ではあるが当時、この中で最も1年後に高い順位にいるチームがMoyesのチームであると予想した人がいただろうか。</span></span></span></p>
<span style="font-family: inherit;"><a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://www.skysports.com/football/news/11095/12242686/whats-changed-with-west-ham">West Ham fifth in Premier League with Champions League qualification hopes</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script>
</span><p style="text-align: left;"><span style="font-family: inherit;"> ウェストハムの好調にフォーカスした記事(上のリンク)をSky Sportsが既に先週出している。記事では具体的な数字や図を示してくれているので詳しくはそちらを見てもらうとして、その記事で指摘されていることを列挙すると以下の様になる。</span></p><h4 style="text-align: left;"><span style="font-family: inherit;">①</span><span style="font-family: inherit;">ロックダウン前後のスタッツ(得点、失点、xG等)の改善が他チームに比べても顕著</span></h4><div style="text-align: left;"><span style="font-family: inherit;"> ロックダウンの前と後ではなく、Moyes就任前と就任後で比較しても似たような傾向を見られると思うのだけれど、とりあえず色々な点で改善している。</span>Gary Nevilleはスタジアムにサポーターがいないことが好影響を与えているのでは?と指摘しているが、違う気がする。</div><h4 style="text-align: left;">②バランスの改善</h4><div style="text-align: left;"> 対称なシステムで均衡あるチーム作りができているのと、<b>CFと攻撃的な選手の距離感が近くなっている</b>。以前はCFの選手が孤立する傾向にあった。前者については非対称的な343で上手くいっていた時期があると考えるとMoyes就任後の改善ポイントの指摘としては不十分である気がするけれど、後者についてはとても重要であるし、逆に言えばここを対策することがとても重要であるということでもある。</div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglW_gHeAqtbaxrmIF97qh00S86V0SdZ3Ak3kBX5c072-XsjVmbS2wmj2r7T7tI0vfBURPB60qKoiX3BLImMj5CUrjruX1OlkMSat0Ixf-fCr7LmKSYH8Nh62mg4_iyACEVajG1XC3RJng/s1600/skysports-graphic-west-ham_5300944.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1600" height="360" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglW_gHeAqtbaxrmIF97qh00S86V0SdZ3Ak3kBX5c072-XsjVmbS2wmj2r7T7tI0vfBURPB60qKoiX3BLImMj5CUrjruX1OlkMSat0Ixf-fCr7LmKSYH8Nh62mg4_iyACEVajG1XC3RJng/w640-h360/skysports-graphic-west-ham_5300944.jpg" width="640" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.skysports.com/football/news/11095/12242686/whats-changed-with-west-ham"><span style="font-size: medium;">skysports.com</span></a></td></tr></tbody></table><h4 style="text-align: left;"><br />③攻撃時の前進するスピードの速さ</h4><div style="text-align: left;"> 前のシーズンは他のチームと比べても特に秀でているわけではなかったが、<b>今シーズンはプレミアリーグ内で1位のスピード</b>を誇っている。ただ、一番下にマンチェスター・シティがいることからもわかるように、速いことが強さを示すわけではない。速さそのものよりも、<b>方向性が曖昧ではなく、こういったことに特化できるチーム作りをできていることが素晴らしい</b>と言えるだろう。また、どのチームも軒並み昨シーズンと比べて遅くなっている中でそれと逆のチーム作りに成功しているという点では対策のしにくさもあるのかもしれない。</div><div style="text-align: left;"><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjavRH0WcgDeukY8u2MOrealVqTmr22RUpNpOwXZ-F39XWZ65VlxbSfv-t4Ju936XBZXRGG8c2059XyMtRRishcjpY-1x-jnkZYBWtzDvkk4H4HM4vdOoICKiN2H5A-ROwee-kqyFiph7Q/s626/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+142602.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="596" data-original-width="626" height="610" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjavRH0WcgDeukY8u2MOrealVqTmr22RUpNpOwXZ-F39XWZ65VlxbSfv-t4Ju936XBZXRGG8c2059XyMtRRishcjpY-1x-jnkZYBWtzDvkk4H4HM4vdOoICKiN2H5A-ROwee-kqyFiph7Q/w640-h610/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+142602.png" width="640" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.skysports.com/football/news/11095/12242686/whats-changed-with-west-ham"><span style="font-size: medium;">skysports.com</span></a></td></tr></tbody></table><h4 style="text-align: left;">④補強の成功</h4></div><div style="text-align: left;"> Moyes就任後の移籍市場で獲得したSoucek、Bowen、Coufal、Benrahma、Lingard、Dawsonといった選手はチーム内の主力としてしっかりと定着している。また、CullenやDianganaの放出や(Dianganaの時にはキャプテンのNobleも苦言を呈した)、Benrahmaの移籍時には移籍最終日に完全移籍からローンへ切り替えるドタバタ劇などフロントへの批判もまだまだ多いが概ねスムーズで的確な動きを移籍市場でみせている。</div><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"> 特に記事内で評価されているのがSoucek、Coufal、Lingardである。Soucekは攻撃時の空中戦への貢献、そしてRiceとのコンビによる守備への貢献は安定感抜群。<b>走行距離はWard-Prowseに次ぐリーグ2位の成績</b>である。</div><div style="text-align: left;"> Coufalは守備対応が素晴らしいのはもちろん、下のように<b>ウェストハム内のチャンス創出数でトップ2人はSBの2人</b>となっていて左右両方からチャンスを演出できるようになったというのが大きい。</div><div style="text-align: left;"> Lingardは冬に移籍してから既に4得点1アシストという結果が貢献の何よりの証明である。</div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSO7g4U3Ub-ebBgEvbGkz6lMvd9wT0bRiqxh6SLGIJ5vJydYshMx4Hb33U-VKD4xhFeZytEZwbK5rpDy6fJ6yXZI_g3HjggX97jOxqgxoBALQzWghjym9aKvqpjf_c7A6PansBF6vl0oA/s613/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+154102.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="301" data-original-width="613" height="314" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSO7g4U3Ub-ebBgEvbGkz6lMvd9wT0bRiqxh6SLGIJ5vJydYshMx4Hb33U-VKD4xhFeZytEZwbK5rpDy6fJ6yXZI_g3HjggX97jOxqgxoBALQzWghjym9aKvqpjf_c7A6PansBF6vl0oA/w640-h314/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+154102.png" width="640" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.skysports.com/football/news/11095/12242686/whats-changed-with-west-ham"><span style="font-size: medium;">skysports.com</span></a></td></tr></tbody></table><br /><div style="text-align: left;"><br /></div><div style="text-align: left;"> 上記の記事で取り上げられていなかった事柄についていくつか。まずはホームでの強さで、<b>今シーズン、ホームで獲得した勝ち点はマンチェスター・シティに次ぐ2位</b>である。ホームで負けたのは開幕戦のニューカッスル、リバプール、マンチェスター・ユナイテッドのみである。</div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3_4rBcVpCcFfoFybb6mTxCDPlhwZjxHRRkhdg4QQACqGlhJ9Qr9yCgepzzp_0HnzUTxko_WEAkpfoD1f8if9x0VWv99Z2X14vstRPqPoI6YDsx9S5HuPEFU_njSVr4J9i9v1u0i7Bdqs/s546/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+160351.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="267" data-original-width="546" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3_4rBcVpCcFfoFybb6mTxCDPlhwZjxHRRkhdg4QQACqGlhJ9Qr9yCgepzzp_0HnzUTxko_WEAkpfoD1f8if9x0VWv99Z2X14vstRPqPoI6YDsx9S5HuPEFU_njSVr4J9i9v1u0i7Bdqs/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+160351.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/England-Premier-League"><span style="font-size: medium;">whoscored.com</span></a></td></tr></tbody></table><br /><div style="text-align: left;"> また、アーセナルとの相性で言うと、スコアが動く時間帯に注目したい。上がアーセナルで下がウェストハムである。リーズ戦、マンチェスター。ユナイテッド戦でもそうであったのだが、<b>ウェストハムは前半と後半それぞれ、ラスト15分にxGやxGAの値も大きくなりオープンな展開になりやすい</b>ことがわかる。これはウェストハム自身が仕掛けてギアを上げているからこそこうなっているという面が多分にある。<b>リスクをかけている分、対価もちゃんと得られている</b>。一方のアーセナルは、特に後半最後の15分、xGAのみが大幅に増えている。こういう状況が良いわけはなく、自らの望まない展開に持ち込まれやすいことを意味する。<b>アーセナルのみがリスクを押し付けられる状況になることは容易に想像できる</b>ので、そうなっても良いように、この試合で勝ちを狙うなら1点差では満足せず、きちんと2点差つけることが必要だと思う。</div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjJm6YZWWoVXgCEnQeCUy9cH7B4Ynw7lsdDnGsO85ud3TgdDeIK5MUDdEgDlpkybdkkIZZtwPsPij6abRkHxPjl7zhvxC9EDJkOHzIN2DXubr3OAgt3WxSwpxGySZAAeMrWKkPctpHaK9E/s776/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+161623.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="256" data-original-width="776" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjJm6YZWWoVXgCEnQeCUy9cH7B4Ynw7lsdDnGsO85ud3TgdDeIK5MUDdEgDlpkybdkkIZZtwPsPij6abRkHxPjl7zhvxC9EDJkOHzIN2DXubr3OAgt3WxSwpxGySZAAeMrWKkPctpHaK9E/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+161623.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span style="font-size: medium;">アーセナル<br /><a href="https://understat.com/team/Arsenal/2020">understat.com</a></span><br /></td></tr></tbody></table><div style="text-align: left;"><br /></div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixVmlAtIAF3ZloDjuV0kKalHGBwNKH4L3rN3Vrq-6ufhcZkDcoS7_UrlcFKHDEzK_f8mZ3CxSaYgy2LhW92MNLRkHcqODvyPJZN6gBYZ2ZSHGHoyHEdGG7HYFu6gwZYcttzfx23PO8l_k/s782/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+161855.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="255" data-original-width="782" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEixVmlAtIAF3ZloDjuV0kKalHGBwNKH4L3rN3Vrq-6ufhcZkDcoS7_UrlcFKHDEzK_f8mZ3CxSaYgy2LhW92MNLRkHcqODvyPJZN6gBYZ2ZSHGHoyHEdGG7HYFu6gwZYcttzfx23PO8l_k/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+161855.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><span style="font-size: medium;">ウェストハム<br /><a href="https://understat.com/team/West_Ham/2020">understat.com</a></span><br /></td></tr></tbody></table> また、ウェストハム内のチームニュースとしては、FabianskiとNobleが1年間の契約延長を先日発表している。そしてNobleは来シーズン(2021/2022シーズン)がウェストハムでのラストシーズンとなることも同時に発表。トップチームには18歳から(ユースにはそれ以前から所属)おり、ローンで他チームにいた期間はあるが、ウェストハム一筋。そんなキャプテンの言葉を伝える、10分近くあるインタビュー動画も公開されている。Nboleのメッセージとその翻訳はこちら(<a href="https://www.whufc.com/news/articles/2021/march/09-march/open-letter-mark-noble">原文</a>/<a href="https://note.com/eastender_tokyo/n/n71023b83721b">翻訳</a>)。Fabianskiは言わずもがな、Nobleはアーセナルの下部組織にいたことがあるらしく(とwikipediaに書いてあった)アーセナルとも縁のある選手ということで紹介。<div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><iframe allowfullscreen="" class="BLOG_video_class" height="266" src="https://www.youtube.com/embed/C273SFn-txE" width="531" youtube-src-id="C273SFn-txE"></iframe></div><div><br /></div><h2 style="text-align: left;">怪我人、移籍等情報</h2><div> <a href="https://www.whufc.com/news/articles/2021/march/19-march/it-happened-david-moyes-pre-arsenal-press-conference">試合前の会見</a>によれば、OgnonnaとFornalsはこの試合には出られないが復帰間近。<b>前節不在のMasuakuとYarmolenkoは3月20日のU23の試合に75分間くらい出場</b>しており、少なくともベンチ入りはするだろう。会見での言及がなさそうなのでFredericksもまだ試合には出られないのではないかと思う。</div><div><br /></div><div> 冬の移籍市場での動きは下の様になっている。ローン含め放出選手が多数いる一方で、実質の補強はLingardのみ(Benrahmaはシーズンの初めからローンでいたので)。Frederik Alvesという選手はDFの選手で、ベンチ入りはしているがまだプレミアリーグでの出場はない。<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhoJP5VeFv0x1X4z2LSwyD6PDo-mED2p6S2BimXunMDikABpVvBzNLa-_SRkXXkv_fFmwOUXoGRqgfzo9ZfC3NZ2Gb8886ubjjwYiJb0ThB8DaJl1uHd7tFTmAUEuh7GVx2QahZu4rmMBc/s348/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+180950.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="348" data-original-width="337" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhoJP5VeFv0x1X4z2LSwyD6PDo-mED2p6S2BimXunMDikABpVvBzNLa-_SRkXXkv_fFmwOUXoGRqgfzo9ZfC3NZ2Gb8886ubjjwYiJb0ThB8DaJl1uHd7tFTmAUEuh7GVx2QahZu4rmMBc/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+180950.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/transfers/january"><span style="font-size: medium;">premierleague.com</span></a></td></tr></tbody></table></div><br /><h2 style="text-align: left;">直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjhXI-t4GNLr7vNnYoUm5cizx4yvwUgMu7vl7tvi6wpR096oUjgszH2MvbfD4hPwG1-Ng31tp9t6E65BcR1pGXXNncndr0uL60SvmAxjeQsQHsBnKj8C8QoIibsEqxOggSmuEIX-FYCg7k/s513/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+171353.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="513" data-original-width="490" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjhXI-t4GNLr7vNnYoUm5cizx4yvwUgMu7vl7tvi6wpR096oUjgszH2MvbfD4hPwG1-Ng31tp9t6E65BcR1pGXXNncndr0uL60SvmAxjeQsQHsBnKj8C8QoIibsEqxOggSmuEIX-FYCg7k/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+171353.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1485415/Live/England-Premier-League-2020-2021-Manchester-United-West-Ham"><span style="font-size: medium;">whoscored.com</span></a></td></tr></tbody></table><br /><div> 前節のマンチェスター・ユナイテッド戦のメンバーは上記の通り。ただ、<b>このフォーメーションとメンバーでアーセナル戦に臨むことはないと思う</b>。まず、下の図を見れば明らかなようにウェストハムが3142を使うことはほとんどなく、これがイレギュラーなフォーメーションであるということ。下の図の48分間というのはおそらくこの試合の前半48分間を指しているので、そうであればこの試合以外では使用していないフォーメーションということになる。</div><div><br /></div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhNez2xDMN3QLMjMQDU2FYo55bMb6AJ-jQM8oDzD11cH4UVbr8R4CGlSPUfCLJDpVxL8dHPuMIwwsbD_zRjMXKFrnQLMgxMfRWA0lFhRjnrGHLBLf8HZkTXnAPMaFsFxOZWqF64KArdLvY/s439/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+174136.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="439" data-original-width="364" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhNez2xDMN3QLMjMQDU2FYo55bMb6AJ-jQM8oDzD11cH4UVbr8R4CGlSPUfCLJDpVxL8dHPuMIwwsbD_zRjMXKFrnQLMgxMfRWA0lFhRjnrGHLBLf8HZkTXnAPMaFsFxOZWqF64KArdLvY/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-20+174136.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/West_Ham/2020"><span style="font-size: medium;">understat.com</span></a></td></tr></tbody></table> ではなぜ前節こうしたイレギュラーなフォーメーションを用いたか。<b>まずLingardとFornalsの不在</b>が大きい。Fornalsは怪我で、Lingardはローンで来ているのでローン元(Parent Clubと表現するらしい)のマンチェスター・ユナイテッドとの試合には出場できない。4231であれ3421であれこの両名の守備への貢献は大きく、この2人を欠く以上守備の質を落とさずにそれに適応した形にする必要がある。</div><div><br /></div><div> 次に、チームの課題の解決である。マンチェスター・ユナイテッド戦の前の<b>リーズ戦では下の場面のようにRiceが揺さぶられて中央にパスを通される場面があった</b>。LingardとFornalsを起用できている状況でこういう場面が生まれてしまったのにその2人は不在。さらに、マンチェスター・ユナイテッドには絶対にバイタルエリアでボールを持たせてはいけないBruno Fernandesがいる。そうであれば、いつものツーボランチのフォーメーションではなく、Nobleを入れた3CMFの形を使いたくなる。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhN0Y7oRWjl86jhSHDE0GB86rl6UQHBaiOlTut9-hEwDtZ4A1qkOEVLFRqtmL_YJYAKfyx5kuLi_vKMe3d28KSdLNwvyw7IzAh-OKcbbUQ4JD4T6ggmYZqZYdrMu5HufbHQaTBfxJzl1IQ/s880/47.gif" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhN0Y7oRWjl86jhSHDE0GB86rl6UQHBaiOlTut9-hEwDtZ4A1qkOEVLFRqtmL_YJYAKfyx5kuLi_vKMe3d28KSdLNwvyw7IzAh-OKcbbUQ4JD4T6ggmYZqZYdrMu5HufbHQaTBfxJzl1IQ/w640-h480/47.gif" width="640" /></a></div> また、<b>352にして中盤を厚く、後ろを重たくすることで後方から丁寧にパスをつなぎ、マンチェスター・ユナイテッドを自陣に引き込みカウンターを成功させやすくするという狙い</b>もあったのだが、アーセナル相手にこうしたことを試みる必要性も薄い。そして何より、ウェストハムはマンチェスター・ユナイテッド戦でも352に早々に見切りをつけて、<b>後半から4231に切り替えている</b>。攻撃的な面について言えば、2トップでカバーするためにAntonioとBowenが左右に分断されていたのと、FW陣とMF陣の距離ができてしまい結果Antonioが孤立してしまっていた。上のSky Sportsの記事でも指摘されていた様に、OMFの選手とAntonioの距離感が近くなったことがMoyes就任後の改善点のポイントの1つであった。その良さを自ら消している様にもみえ、Soucekが意識的に高めのポジションをとってはいたが構造的に限界があり、十分とは言い難かった。さらに、ウェストハムの人数の少ない右サイドを突破される場面が多く、特に左サイドからの攻撃を得意とするアーセナルに対し、ここを手薄にするとは考えられない。</div><div><br /></div><div> <b>予想フォーメーションは4231か、3421(541)か、のどちらかだと思うのだが、ここでの予想は4231</b>。まず4バックのデメリットについて指摘しておくと、下の図はリーズ戦の場面で、リーズ戦では立て続けに左SBのCresswellの外で選手がフリーとなっている場面が発生していた。4バックの場合、こうした場面が生まれやすくなってしまう。</div><div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSmD5Vh3C4SZh7_am0RcNXOcx5jbxE2Z74TQkKwIlLi78j62SQ_V7_7icy8GT5-jTErTDG1bIQZKaxMpIr-L1fxrI9gyINd9RHLkfuKFtQ4VyVrvUdjWNVV75ZxemHfMzAPSGnLwziYfE/s1760/5.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSmD5Vh3C4SZh7_am0RcNXOcx5jbxE2Z74TQkKwIlLi78j62SQ_V7_7icy8GT5-jTErTDG1bIQZKaxMpIr-L1fxrI9gyINd9RHLkfuKFtQ4VyVrvUdjWNVV75ZxemHfMzAPSGnLwziYfE/w640-h480/5.png" width="640" /></a></div> <b>ウェストハムが3バックにする場合、守備時には左右対称の5バックになるというよりかは、左サイドにもう1枚足す、という様な形</b>になる。そうであるので、3バックにした場合、上記の様な場面は防げるし、単純に左サイドの守備が厚くなる。一方で、左WBに入る選手がMasuakuではなくJohnsonである場合、攻撃に物足りなさがあるのは否めず、この<b>攻撃力のデメリットと引き換えに得られる守備時のメリットがあるかどうかというのが3バックを起用するときの判断基準</b>になるはずである。</div><div><br /></div><div> アーセナルが右サイドから突破する場面というのはそれほど多くないし、Soaresを左SBに起用しない限り、上記の様な左から右への大きな展開もあまりみられない。その点で考えると、<b>アーセナルに対して左を厚くするメリットというのはそれほど大きくない</b>。最近のウェストハムの戦い方をみるとマンチェスター・シティやマンチェスター・ユナイテッド相手に3バックにしたりと対ビッグ6相手に3バックにする傾向はあるが、こうしたチームに比べ左サイドをケアする必要性は小さいだろう。</div><div><br /></div><div> よって予想は4231で、メンバーは以下の通り。迷ったのが右SHで、ここがBowenなのかJohnsonなのかというところ。他に関してはあまり議論の余地がないと思う。右SHにサイドバックの選手を配置するのは2月のアストンビラ戦で試していたもので(その時はFredericksであったが)、Grealishへのケアを考えてのものだと思う。<b>今のアーセナルの攻撃の要は左サイドであるので、ここに対処するためにJohnsonを起用</b>。いまのSmith RoweとTierneyはそれくらい脅威があると思う。また、Bowen→Johnsonと途中交代して逃げ切るを計るよりも、アーセナルの苦手な後半15分により圧力をかけるためにも、Johnson→Bowenの途中交代の方が可能性が高いというのもこの先発にした理由のひとつである。</div><div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9R2gClz1kDyBSpLf9lQB3S67pXVANlUH_yQMXo3GURC0x-2ryWoqBjAyz2dOA3ie9XYAYVTzNi9KPDI0E6YyEacIK02NGv1qrutJGtZQryr4PYx0WjtnaNsMOzCcgJZykhXl_yuIImlw/s1760/TACTICALista_20213202157.png" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9R2gClz1kDyBSpLf9lQB3S67pXVANlUH_yQMXo3GURC0x-2ryWoqBjAyz2dOA3ie9XYAYVTzNi9KPDI0E6YyEacIK02NGv1qrutJGtZQryr4PYx0WjtnaNsMOzCcgJZykhXl_yuIImlw/w640-h480/TACTICALista_20213202157.png" width="640" /></a></div><h2 style="text-align: left;">ウェストハムの戦い方</h2></div><div> ウェストハムの攻撃時の形が分かりやすく出ていたのが下の場面である。<b>基本的にRiceが最終ライン近くの補助に入り中継点として機能する</b>。<b>左サイドに関してはSBのCresswellとSHのBenrhamaの内と外の関係性は入れ替わる</b>ことも多く、下の場面でもそうなっている。このシーンではBenrhamaはクロスを上げているが、右利きであるのでスペースがあればここからカットインしてシュートという選択肢もある。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiATQElgAJet0yzHTVokb-PE-xx-fNbtwwWpKL40xEj1jwbqD4kLgqQjbKJ0VjXux_BMnUxPl6yRl5-zzBNwvMeuCrccc1QRN-dVrgkD41s83Rb1nyhswknQF5RFg24T4w6Mi_aveGcZvs/s1760/68.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiATQElgAJet0yzHTVokb-PE-xx-fNbtwwWpKL40xEj1jwbqD4kLgqQjbKJ0VjXux_BMnUxPl6yRl5-zzBNwvMeuCrccc1QRN-dVrgkD41s83Rb1nyhswknQF5RFg24T4w6Mi_aveGcZvs/w640-h480/68.png" width="640" /></a></div> 一方、<b>右サイドからの攻撃については下の様に、SHの選手は内側にいることが多く、その外をSBのCoufalのオーバーラップからクロスで終わることが多い</b>。これが左サイド、右サイド共通に言えることで、上の場面でも下の場面でもそうなっているのだが、CFのAntonioに加え、<b>DHのSoucekが中央で競り合いに参加することがほとんど</b>である。上でSoucekの運動量がリーグ2位の成績であると書いたが、こうした攻撃参加時に最前線にいくこともSoucekの走行距離を上げる要因であると言える。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhETr4KDlWLjfW60jb4c5nX0axqRKO35IoP0SkF8lBkDweiHgKBN8Cq6GcNGCez7vLvuwnm-T6RHYnEu3wovlXI6lde6StIalivXC8wRERdtxKXZLAdo7s2yZK9xcBP1bCSm2gwAF8yIwA/s880/76.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhETr4KDlWLjfW60jb4c5nX0axqRKO35IoP0SkF8lBkDweiHgKBN8Cq6GcNGCez7vLvuwnm-T6RHYnEu3wovlXI6lde6StIalivXC8wRERdtxKXZLAdo7s2yZK9xcBP1bCSm2gwAF8yIwA/w640-h480/76.gif" width="640" /></a></div> 上記の2つの場面は丁寧に後ろから繋いだ場合の攻撃で、ウェストハムの攻撃で印象的なのが何といってもカウンターの鋭さである。カウンター時の基本形は下の図のように、<b>Antonioに当てて、2列目の選手(特にトップ下の選手)がそれを受けスペースへ展開、そこに別の2列目の選手なりAntonioが走るというパターン</b>である。下の図はリーズ戦での場面だが、スパーズもこの形で得点を取られている。<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh3sLem808Ytfv3inLUTG6SfEk66Zvo8sToa6iLGAcc6mHtypATmgrG_4RZ2fpg2tyK_CqxXCWkuFsu_95eLWxvY6aiXV3SMnLkDKnkj4a1cq39LJH7gnK7purtgJezrtSWaUCHmyhvI8k/s880/35.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh3sLem808Ytfv3inLUTG6SfEk66Zvo8sToa6iLGAcc6mHtypATmgrG_4RZ2fpg2tyK_CqxXCWkuFsu_95eLWxvY6aiXV3SMnLkDKnkj4a1cq39LJH7gnK7purtgJezrtSWaUCHmyhvI8k/w640-h480/35.gif" width="640" /></a></div> 上の様なカウンターを成り立たせるのに大きな役割を果たしているのが<b>ポスト役としてきっちりと役割を果たすAntonioの存在と、そしてそれを受けて前線に展開する2列目の選手</b>(上の図で言えばLingard)である。Antonioとその周りに衛星のようにいる2列目の選手、この距離感が近いとカウンターは成功しやすい。逆に言えば、ここが遠すぎて分断され<b>Antonioが孤立している状況をウェストハムは避けたい</b>。<div><br /><div> カウンターへはマンチェスター・ユナイテッドが上手く対処していた様に思う。下の場面ではまず、<b>AntonioへのパスコースをMctominayが塞いでおり</b>、ボールを持ったRiceはパスを届けられない。こうした場合にRiceはドリブルで持ち上がることが多く、プレー自体は迫力があって良さそうにみえるのだが、こういったことが発生している状況というのはチームとしては上手くいっていないようにみえる。これはリーズ戦でも同様であって、<b>ある程度RiceやSoucek、もしくはCBの選手がドリブルで推進することは許容しつつ、それよりも最優先で対処しなければいけないのがAntonioへパスを出させること</b>である。出させたとしても、浮き球であるならまだマシで、最も最悪なのはグラウンダーでAntonioへパスが渡ってしまうことである。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh5YIwnf8kbVqC_H2A9c10XCCswQBVrVC4igDPhBsBJZzz_0bqNKDsKWyvLZJjj_031Nk6J6jgJqyW8444Zq4iz3amLMLH5b8KiMTZVC1jbhqxs8ZfXUxwugtp-4WVzm-Kq9oAI3nHuX1M/s1760/50.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1760" data-original-width="1320" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh5YIwnf8kbVqC_H2A9c10XCCswQBVrVC4igDPhBsBJZzz_0bqNKDsKWyvLZJjj_031Nk6J6jgJqyW8444Zq4iz3amLMLH5b8KiMTZVC1jbhqxs8ZfXUxwugtp-4WVzm-Kq9oAI3nHuX1M/w480-h640/50.png" width="480" /></a></div> 上の様な対応に加え、この上の場面でもそうなのだが、試合を通じてマンチェスター・ユナイテッドの<b>CBは深い位置までAntonioについていく</b>傾向にあった。さらに、Antonioにパスが渡った場合でもすぐにDMFの選手がカバーに回っていた。つまり<b>後ろからはCBが、前からはDMFの選手がAntonioを挟み撃ちにしてそこから2列目の選手へパスを出させない</b>という意識が強かったようにみえる。この挟み撃ちはリーズもやっていた。CBの選手が深い位置までAntonioに付いていくと裏をつかれる心配がありそうではあるが、基本的にウェストハムの場合、DFやDMFの選手から裏にAntonioを走らせる様なボールを出すことはない。</div><div><br /></div><div> そしてこうしたことを継続していくと何が起こるかと言うと、<b>Antonioがサイドの深い位置に流れてボールを受けようとする</b>ことになる。左右逆になってしまうのだが下の図はスパーズ戦とマンチェスター・ユナイテッド戦のAntonioのヒートマップで、スパーズ戦の方がより中央でボールを受けることができている。サイドにいくほどに周りでサポートする選手が少なくなり、Antonioが孤立する状態が生まれやすくなる。ちなみに、Antonioがマンチェスター・ユナイテッド戦で孤立していたという話は<a href="https://theathletic.com/2449350/2021/03/15/antonio-was-isolated-west-ham-could-have-taken-game-to-man-utd-more/">The Athletic</a>の記事でも中心的に取り上げられているらしいのだが有料記事なので読んでいない。<br /><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgYj6SPqKAC8mqjKtOBjJ6F0S_GucPhe7e4ap4RF7HHGDu8PULJBGvdnTmmjHOE1KSKozE4fqhS504mB8SOPZoroJtUYTZ_pJZkAgZ7pL-QIWrqPnmvIuXG811H5f1I_j_zU1vXgxNuCvM/s481/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-21+141715.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="256" data-original-width="481" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgYj6SPqKAC8mqjKtOBjJ6F0S_GucPhe7e4ap4RF7HHGDu8PULJBGvdnTmmjHOE1KSKozE4fqhS504mB8SOPZoroJtUYTZ_pJZkAgZ7pL-QIWrqPnmvIuXG811H5f1I_j_zU1vXgxNuCvM/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-21+141715.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/team/football/west-ham-united/37"><span style="font-size: medium;">sofascore.com</span></a></td></tr></tbody></table> サイドでAntonioが受ける場合に、孤立させないためにそれへのサポートとしてSHやSBの選手がAntonioの近くに行くことがある。この場面はカウンターというわけではないのだが、Fabianskiからのロングボールを拾って攻撃に転じようとAntonio、SH、SBが密集している。ここでは逆に、こぼれ球を拾われ、SBのいないスペースを突かれてピンチを招いているので、こうした場面はアーセナルにとってのチャンスであるともいえる。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhEvyX9gFe20yT1iMLktsz7fOW8omP4LBIrXQyrjst4NMbYYpSay7oLrRqHPVfb567muYPIyrpe2uZ7mfrYlm3HDdXXkbnN5rtKMhYWQNHXNEafslw_3bFe4rg36TwTkyLdRb5zzE87QOo/s1760/55.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhEvyX9gFe20yT1iMLktsz7fOW8omP4LBIrXQyrjst4NMbYYpSay7oLrRqHPVfb567muYPIyrpe2uZ7mfrYlm3HDdXXkbnN5rtKMhYWQNHXNEafslw_3bFe4rg36TwTkyLdRb5zzE87QOo/w640-h480/55.png" width="640" /></a></div> 次に守備時のウェストハムであるが、<b>特徴的なのは前線からの積極的なプレッシング</b>である。<b>ここで奪い取り、上記のAntonioを生かしたショートカウンターに繋げようとする</b>場面もよくみられる。下の場面のように、プレッシング時はサイドや中央に追い込んで奪い取る、というよりかは(そういう場面もみられる)、<b>コースを限定させつつ相手に縦へのボールを入れさせ、そのボールをDMFやCBの選手がインターセプトして奪い取る</b>、というものである。このインターセプトの勢いを生かして一気にゴール前まで運んでしまう。このプレスは前半や後半の開始5分~10分間等、時間帯を区切って行っているイメージで成功率は高い。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi-F6XuGPVEbV2uMQ6oSepnExSml-Lb1xf2Vsk4fBM9lAvSmzkIiRPTqzGzOcPf2Crzw_WCgEP045qadRZRvhBxqOUfugKL-x1w6SBiKJNCbTvd9iWAimyeZNTGfQO6Kvs0Hm9ElsQ4zsY/s1760/2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi-F6XuGPVEbV2uMQ6oSepnExSml-Lb1xf2Vsk4fBM9lAvSmzkIiRPTqzGzOcPf2Crzw_WCgEP045qadRZRvhBxqOUfugKL-x1w6SBiKJNCbTvd9iWAimyeZNTGfQO6Kvs0Hm9ElsQ4zsY/w640-h480/2.png" width="640" /></a></div> 上記の様な積極的なプレッシング時以外は442で守るようになっている。この時の要が<b>DMFのRiceとSoucekのコンビ</b>である。<b>このコンビはとても固く連携を取れてもいるので、中央からの突破は非常に困難</b>であると思う。その場合、例えばマンチェスター・ユナイテッドであれば(これはチーム特性もあるのだろうが)無理に中央を使おうとはせず、サイドからの突破に専念していた。一方、リーズの場合は下の場面のように2人のCMFの選手がRiceとSoucekの位置をずらしつつ、中央を攻めるということを試みていた。このどちらに重きを置くのか、ここは試合の1つの注目ポイントになるだろう。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9Zux0-RfyiErC0qkypaZGvcXBJdDHdP_zrDucGVh-4TyGaLqChcn3F0EjwShjgH5XNJuLUYE3roDnMZUIUu1HNjsytR_0CeAKIP1xfh9kVUu0DdB_8rePSkBAJ27KqRXvRO6ozneYaXw/s880/47.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9Zux0-RfyiErC0qkypaZGvcXBJdDHdP_zrDucGVh-4TyGaLqChcn3F0EjwShjgH5XNJuLUYE3roDnMZUIUu1HNjsytR_0CeAKIP1xfh9kVUu0DdB_8rePSkBAJ27KqRXvRO6ozneYaXw/w640-h480/47.gif" width="640" /></a></div> 442で引いて守った際に、Coufalのいる右サイドは攻略の難易度が高いが、<b>ほころびが見えやすいのが逆の左サイドでの守備</b>である。下のリーズ戦の場面のようにウェストハムから見て右サイドで相手がボールを持っている時に逆サイドにフリーの選手が生まれる場面がみられやすい。また、マンチェスター・ユナイテッド戦で先制点に繋がるコーナーキックを与えてしまった突破のシーンは、これもウェストハムの左サイドをドリブルで抜けられてのものである。<br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjcC7F427ZNWOwB7_4M7424mdhlqg-62z2pwzlxDN3aF25-S8w0dOLgBEYn7S3b7w-qOnQebeW0HlqyCd4Xa5pFgktDNzNFHbHhtY7ug5wmshtD-x1uktCmxYPX1-DgRfzwNUtVYsCBB2c/s1760/6.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjcC7F427ZNWOwB7_4M7424mdhlqg-62z2pwzlxDN3aF25-S8w0dOLgBEYn7S3b7w-qOnQebeW0HlqyCd4Xa5pFgktDNzNFHbHhtY7ug5wmshtD-x1uktCmxYPX1-DgRfzwNUtVYsCBB2c/w640-h480/6.png" width="640" /></a></div><div><h2 style="text-align: left;">アーセナルはどう戦うべきか</h2><div> 上で書いたポイントをまとめると次のようになる。</div><div><br /></div><div>・前半、後半の開始5~10分に積極的なプレスを仕掛けてショートカウンターを狙ってくるかもしれない</div><div>・後半ラスト15分に意図的にオープンな展開に持ち込むことができる</div><div>・右サイドと左サイドの攻撃でSBとSHの内外関係が異なる</div><div>・クロス時に上がってきて中央で待ち構えるSoucek</div><div>・カウンター時などの長いボールを使った展開の際にはAntonioを孤立させたい</div><div>・RiceとSoucekの鉄壁を攻略しにかかるのか、もしくは迂回してサイドからの攻略に専念するのか</div><div>・アーセナルの攻撃の中心になっている左サイドで待ち構えるCoufalは突破が難しい。左サイドでの攻撃はストロングポイントとして持っておきつつ、逆サイド(アーセナルから見て右サイド)を突破する方法も持っておきたい</div><div><br /></div><div> 予想メンバーは下の通り。最後の10分以外は上手くいっていたと思うのでスパーズ戦からほとんど変更していない。唯一変えたのがBellerinのところで、今日の試合は右サイドからの突破が重要であるとみて、より攻撃への貢献が高い(と自分は思っている)Bellerinにしている。前線の人選、特に左SHとCFは迷ったのだが、RiceとSoucekへの揺さぶりも視野に入れた場合、Smith Roweが中央に絞ったりLacazetteが降りてきたりといったことができた方が良いと思った。CBに関しては、過密日程の連戦が気になるがAntonioへ強く出られるのでGabrielと、右サイドからの攻撃活性化のためにLuizにした。</div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVL4AdJ2g4A7itI63dr01E6uZLZW37h8m5EmYxCqpipk8lvIcMsWE4kY601bFl9CSFDjjm804u3ZQ1S_FqciOKbDo6t7MB5tfFRLZgkB-mbCddobgCfmML1PBstqpzPyBodZ4V8LH_06g/s1760/TACTICALista_20213211513.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVL4AdJ2g4A7itI63dr01E6uZLZW37h8m5EmYxCqpipk8lvIcMsWE4kY601bFl9CSFDjjm804u3ZQ1S_FqciOKbDo6t7MB5tfFRLZgkB-mbCddobgCfmML1PBstqpzPyBodZ4V8LH_06g/w640-h480/TACTICALista_20213211513.png" width="640" /></a></div> 前半と後半の開始5分~10分間ほどはウェストハムが強めのプレスをかけてくることを考え、セーフティ最優先に試合を組み立てていくべきであると思う。試合の入り方を間違えたためにウェストハムが90分間ボールを保持し試合を支配する、という展開になる可能性はほとんどないし、ウェストハム自身も望んでいないと思うので、アーセナルとしては最初は相手をいなしつつ、徐々にギアを上げていけばよいはず。また、リードを奪えたとしても、後半ラスト15分がとても怖いので、1点差では満足せず、貪欲に追加点を狙ってほしい。今のウェストハムは、1点差くらいなら追いつけるという自信に満ちている。<br /><div><br /></div><div> 同じような時期に就任したArtetaとMoyes。実は使用フォーメーションの変遷も似ていて、就任直後は前監督を継承した4バック、その後に左に重い3バックを使用し、今シーズン途中からは4バックに取り組み始めた(ウエストハムの場合、Masuakuの怪我を契機とした消極的なものではあったが)。そして今年の冬ではOdegaard、Lingardという、ともにOMFの選手を補強の最優先に掲げ獲得した。おそらくそれぞれがその時々に直面した課題等も似ているのだと思う。そのようなわけで、いまのアーセナルの4バックの完成度を測るには絶好の相手だと思っている。ここで対策をしっかりと立て落とし込むことができれば、チームは大きくレベルアップできるはず。</div></div></div></div>tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-74619493324219002432021-03-10T23:03:00.001+09:002021-03-10T23:09:30.410+09:00Match Preview: Arsenal vs Olympiacos (A) 2021/03/12 3/12のオリンピアコス戦に向けたプレビュー記事です。<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEicQArLAhUx2KdIETNLJw82lGaYoqwGAx9vHkHX57ykbBJzZIxPgFyOfeoVHHBY0sZk6eRz4997M2o6GnsBTTZ5GJi_All-kMqYCoPQEAHTWcc-h8g2eFHfzciaWxEkCi_eH1XfJwVoMvA/s2048/Ev4U8U9WEAAwMtJ.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1348" data-original-width="2048" height="422" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEicQArLAhUx2KdIETNLJw82lGaYoqwGAx9vHkHX57ykbBJzZIxPgFyOfeoVHHBY0sZk6eRz4997M2o6GnsBTTZ5GJi_All-kMqYCoPQEAHTWcc-h8g2eFHfzciaWxEkCi_eH1XfJwVoMvA/w640-h422/Ev4U8U9WEAAwMtJ.jpg" width="640" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/olympiacosfc/status/1368554397505060864"><span style="font-size: medium;">@olympiacosfc</span></a></td></tr></tbody></table><br /><div><div>オリンピアコスのリーグ戦での現在の順位は<b>1位</b></div><div> 勝ち点64 勝ち20 引き分け4 <b>負け1</b></div><div> <b>得点61 失点12</b></div></div><div><br /></div><div> <b>リーグを通じてわずか1試合しか負けておらず</b>、得点数も失点数も圧倒的である。現在の順位は2位に勝ち点16差をつけて1位。ギリシャのトップリーグは全部で14チームなので全部で26試合、つまりリーグでの1位は確定している。ただ、ギリシャのリーグは14チームでのリーグ戦を終えた後、上位6チームで再びリーグ戦を行いそこで優勝が決定されるので優勝決定ではない。ただこの実力であれば、優勝も間違いないだろう。昨シーズンも圧倒的な強さをみせて優勝していたので2シーズン連続で安定したチーム作りに成功している。</div><div><br /></div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgUhSV7LmAk1ZFyxmE0DCygGFld5e4DSLBKCTrxbU3RHuRvhBu1N4eF_wnEfKyC9UB5l36XegOxddDBloBba9XTcmY4Q2ocObA9T3JoruBi0S0HedQDk0d76b6pIjryG_JuYrx2NWN0Spc/s714/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-08+230349.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="248" data-original-width="714" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgUhSV7LmAk1ZFyxmE0DCygGFld5e4DSLBKCTrxbU3RHuRvhBu1N4eF_wnEfKyC9UB5l36XegOxddDBloBba9XTcmY4Q2ocObA9T3JoruBi0S0HedQDk0d76b6pIjryG_JuYrx2NWN0Spc/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-08+230349.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/team/football/olympiacos/3245"><span style="font-size: medium;">sofascore.com</span></a><br /></td></tr></tbody></table><br /><div> ヨーロッパリーグへの参加は、チャンピオンズリーグのグループリーグで3位になったことによるもので、ヨーロッパリーグのラウンド32ではPSVに勝利しここまで勝ち進んでいる。チャンピオンズリーグの3位も得失点差で掴み取ったもので、PSVとの対戦も1stレグが4-2、2ndレグが1-2とこちらも得失点差で上回っての勝利。<br /><div><br /></div><table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody><tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjOXtwRt7wHpOHkvfmUzDgnWFzf2oi_eGE-pQLWup3jNp4p0uMzcX63Ur_8vAsYB_ngC2C_JVXF-0CivIULNtEWoD5LZDbTQbPRQLKycWF987V8ipSC6LxiLLVnXc6r25rtJ7gdT9CLQ6g/s707/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-08+231755.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="125" data-original-width="707" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjOXtwRt7wHpOHkvfmUzDgnWFzf2oi_eGE-pQLWup3jNp4p0uMzcX63Ur_8vAsYB_ngC2C_JVXF-0CivIULNtEWoD5LZDbTQbPRQLKycWF987V8ipSC6LxiLLVnXc6r25rtJ7gdT9CLQ6g/s16000/%25E3%2582%25B9%25E3%2582%25AF%25E3%2583%25AA%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25B3%25E3%2582%25B7%25E3%2583%25A7%25E3%2583%2583%25E3%2583%2588+2021-03-08+231755.png" /></a></td></tr><tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/team/football/olympiacos/3245"><span style="font-size: medium;">sofascore.com</span></a><br /></td></tr></tbody></table><br /><div> PSVとの対戦は激戦であったものの、リーグ戦に関しては下位チームとの対戦が続き、<b>ここ数週間はそもそも1位が確定しており消化試合と呼べる試合であるので、交代枠を消費しながら選手のコンディションも上手く調整できている</b>。疲労もアーセナルよりは格段に少ないだろう。ちなみにギリシャのリーグ戦は交代枠が5枠あるのでその面でもフィットネスの調整がしやすい。</div><div><br /></div><h2 style="text-align: left;"><span style="font-size: large;">オリンピアコスの戦い方について</span></h2><div> プレビュー記事を書くにあたりみたのは、3月7日のPAS Lamia 1964(リーグ13位)とのリーグ戦(早々に勝負がついたので前半のみ)と、ヨーロッパリーグ決勝トーナメントでのPSVとの1stレグと2ndレグの計3試合。</div><div><br /></div><div> まず攻撃について。攻撃時の基本多岐な形は下の通りで、<b>一番外側を利用するのは基本的にSBで、基本形としてWGタイプの選手は配置しない</b>。この図では少し低い位置にOHがいるが、<b>OH、LSH、RSHの選手は頻繁にポジションを入れ替える</b>。このポジションに入る選手のうち、Valbuena、Camaraはパスの出し手となる選手で自らがフィニッシャーとなることは目指していない。<b>ラストパス一歩前のパスやアーリークロスの出し手として一歩引いた位置から試合を組み立てていくイメージ</b>。Fortounis、Bruma、Masourasはどちらかといえば受け手となる選手で、内側のレーンにいることが多いこともありSHというよりかはセカンドトップの様なイメージ。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZP1ZclnqNvRPJOQcGi6EBcfiykLDZwHL_EGVM5l8jL4FgLVTUtKiC6YTPPC6r8bla-2T51mxwusADq6nhSXlrcq7s2I8gZ9nt2ShTM2NvzwA3Z44KAT5NBcGNI4jYf6ll4YgY6OUPF38/s1760/1st5.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZP1ZclnqNvRPJOQcGi6EBcfiykLDZwHL_EGVM5l8jL4FgLVTUtKiC6YTPPC6r8bla-2T51mxwusADq6nhSXlrcq7s2I8gZ9nt2ShTM2NvzwA3Z44KAT5NBcGNI4jYf6ll4YgY6OUPF38/w640-h480/1st5.png" width="640" /></a></div><br /><div><br /></div><div> <b>ビルドアップ時は上記の様にDHのどちらか(特にM'Villa)が最終ラインまで降りてきたりして彼を経由して左右のSBに展開、というのが基本線</b>となる。ただ、PSVとの1stレグでは怪我で出られなかったが、<b>右CBにSokratisではなくSemedoが入ると、彼からも縦に鋭いパスが入る</b>ことになる。SBに渡ってからは一度、ValubuenaやCamaraといった選手を経由して最前線のフィニッシャーたちに繋げることを目指すことになる。</div><div><br /></div><div> PSVとの1stレグで得点に繋がったのが以下のシーン。ここから左サイドの選手たちでパスをつなぎ突破し、クロスを上げたことが得点に繋がるのだが、<b>特筆すべきはOH、RSH、LSHの立ち位置である。3人とも同サイドに偏っている</b>。左サイドにしろ右サイドにしろ、オリンピアコスではこういった場面がよくみられ、こういったタイミングはオリンピアコスとしても点を取りにチーム全体が前がかりになっているときでチャンスを数多く創出している。アーセナルとしては要警戒の時間帯といえる。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-RpDZVgydko-g1rHLV_mBh9Y2N_cV0Mr496dE-9uFw9zNZneBA3EyQBB0evIHfGXfkoOzx_R35VpWTRXceDqPC8BmfeX8D6By7VtCvGJqY-JvgMRkfdIhd3KsCmqGYZDECbeCrKYPdns/s1760/1st36.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-RpDZVgydko-g1rHLV_mBh9Y2N_cV0Mr496dE-9uFw9zNZneBA3EyQBB0evIHfGXfkoOzx_R35VpWTRXceDqPC8BmfeX8D6By7VtCvGJqY-JvgMRkfdIhd3KsCmqGYZDECbeCrKYPdns/w640-h480/1st36.png" width="640" /></a></div><br /><div> 上で書いたように、オリンピアコスはWGといえるポジションを置くことは少ない。これはそもそも、スカッド内にWGタイプの選手がほとんどいないことによるのだが、<b>唯一といってもよいのがBrumaが右サイドに配置された時</b>である。下の画像の様に突破をみせることがある。ここでは右サイドを突破して右足でクロスをあげているのだが、おそらくカットインからのシュートもできると思う。PAS Lamia 1964でも左足で鋭い得点を決めており、PSV戦でも惜しいシュートを放っていた。ただ、こういった突破がみられたのはBrumaが右サイドにいるときのみで、左サイドにいるときは基本的に内側のレーンにいる。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgz6S_k98e0mg3bi9AIIEKuEiK3kzaoQWft0I1OSWRz5VbWSUBdyUNm38Lr7WTQPf1GHBVaOC0fEYQR0pDf-_LDOQ3k4UHhatDN_IdmEGIpYGwDIEAo3b0G1LiU_pGlsVrCUqOvQaw69bw/s1760/2nd49.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgz6S_k98e0mg3bi9AIIEKuEiK3kzaoQWft0I1OSWRz5VbWSUBdyUNm38Lr7WTQPf1GHBVaOC0fEYQR0pDf-_LDOQ3k4UHhatDN_IdmEGIpYGwDIEAo3b0G1LiU_pGlsVrCUqOvQaw69bw/w640-h480/2nd49.png" width="640" /></a></div><div><br /></div><div> <b>ビルドアップには多少不安を抱えており、特に1stレグではここを何回か狙われていた</b>。それが下の場面で、DHを経由させてSBにパスを出させてから一気にサイドへ追い込んでいる。ただ、PSVも2ndレグではあまりこういった場面を上手く作れていなかった。それというのも、こういった狙われ方を露骨にされていることを警戒し、オリンピアコスはDHが頻繁に動きなおす等の回避する用意ができていたし、右のCBがSokratisではなく保持することに抵抗のないSemedoだったのでPSVとしてもCBへもそれなりにプレスをかけないといけなくなってしまったからである。こういった工夫はあるにしろ、チームとしてビルドアップ時に早い段階でDHにボールを渡しがちである傾向は否めないので、上手く誘導できれば前線で奪取できる機会もあると思う。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0AQ_55rakbL617-G0imMk5wDvkcdYj3SxuU5FdDImYFmLPvuy8Fyj5vZly4pLwLTJOMS1pm-iNEgQ1-gfj5871JoayeNmm1VzQdIPU5ypJRrwVOYIDbnfPpg0SH_sKI7YhiMuhsGxEYc/s1760/1st28.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1760" data-original-width="1320" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0AQ_55rakbL617-G0imMk5wDvkcdYj3SxuU5FdDImYFmLPvuy8Fyj5vZly4pLwLTJOMS1pm-iNEgQ1-gfj5871JoayeNmm1VzQdIPU5ypJRrwVOYIDbnfPpg0SH_sKI7YhiMuhsGxEYc/w480-h640/1st28.png" width="480" /></a></div><br /><div> また、オリンピアコスにはいくつか攻撃のスイッチが入るタイミングというのがある。その1つは上で書いたように、OHと両SHが一堂に会する時なのであるが、<b>もう1つがFortounisの投入</b>である。彼はこのチームでは珍しく、受け手とも出し手ともなれる選手でそれはリーグ戦での7得点7アシストという結果が示している。中央で受けたとしても少しスペースがあればドリブルで推進するスキルがあり、1stレグではPSVのDF陣はかなり手を焼いていた。</div><div><br /></div><div> <b>守備については基本的に以下の様な陣形で、442もしくは4411の様な形</b>になる。PSVは442でSHがかなり絞る傾向にあるので、それを意識してかPSVとの試合では<b>2列目、3列目共に横にとてもコンパクト</b>であった。CBに積極的にプレスを掛けることはあまりなく、特にCFのEl Arabiはあまりここに貢献しない(チーム全体がハイプレスする時を除く)。リーグ戦でのPAS Lamia 1964との対戦時は下位チームとの対戦ということもあってか、この様にコンパクトにはなっていなかった。</div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgUl_lpxRVXPdxHWJWaiKkqas3lClhhd-EbjHJ04S6jUdGRRCN-mbDLCu_tljCLibpPKodJ1kVrgZ_xfo9004WACDLFmMeZ9FT1n-dHSeIKWDlNEVr55srbydixIbBJfb6TAFnif8PEklc/s1760/1st2b.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgUl_lpxRVXPdxHWJWaiKkqas3lClhhd-EbjHJ04S6jUdGRRCN-mbDLCu_tljCLibpPKodJ1kVrgZ_xfo9004WACDLFmMeZ9FT1n-dHSeIKWDlNEVr55srbydixIbBJfb6TAFnif8PEklc/w640-h480/1st2b.png" width="640" /></a></div><br /><div> おそらく、ほとんどが格下のリーグ戦ではこういったラインをつくることはあまりなく、慣れていないためか1stレグでは下の図のように<b>2列目と3列目の間を頻繁に利用されていた</b>。SHの選手が絞りオリンピアコスもコンパクトに保とうとはしているのだが、特にPSVのCHに誰が付くのかが曖昧でその結果中途半端な位置にDHの選手がいることが多く、PSVのSHや下りてきたCFにDHの後ろのスペースを簡単に利用されていた。これにはCBへプレスがかからないことでCBが比較的余裕をもってボールを持てることも関係しているだろう。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgczptSwisUelmUPJ7hsSYNy7aSCeRNwC3cz686CSJuxkear7aleBCYABi1cvqQcykuPJUDymtHuybBIlOt0rawXebUlRzreZvLB7QcjEZZN-_IueWN992wcIxTufcRZ6Si8AugiIKgJwQ/s1760/1st11.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgczptSwisUelmUPJ7hsSYNy7aSCeRNwC3cz686CSJuxkear7aleBCYABi1cvqQcykuPJUDymtHuybBIlOt0rawXebUlRzreZvLB7QcjEZZN-_IueWN992wcIxTufcRZ6Si8AugiIKgJwQ/w640-h480/1st11.png" width="640" /></a></div><div><br /></div><div> <b>2ndレグではその反省を生かし、かなり意識してよりコンパクトにしようとしていた。ただ、そのせいで生まれた隙もある</b>。それが分かるのが下の場面である。<b>横にコンパクトに保とうとするあまり、外側にいる相手のSBの選手に外を使われる場面がとても目立ち</b>、結果的にそこから何度もピンチを招いていた。これにはもう1つ原因が考えられる。<b>それは右SHにいるValubuenaで、ディフェンスに関しては不安があるように見えた</b>。この場面でも、逆サイドのBrumaはバランスを取りながら相手のSBもみようと務めていたが(それでもチームの構造上SBを利用される場面は何度かあったが)、Valubuenaの場合はそういった意識が希薄であるように見えた。そのせいか、試合の途中ではOHのCamaraが守備時に右SHの位置にいるということもよくみられた。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhjx1fBmiAo8Go10QH2dEByvu73GUJ78AlKIfqgQuAtuBWBm1JjGWXq_3KdPhCzAfTDpP8m8Uo7ZJ56sCFCW3TL_rnvOidDU91L343TlCs3GxR8q7ggT9jzcB5r8_5-nFkKjrGULbPY2ms/s1760/2nd40.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhjx1fBmiAo8Go10QH2dEByvu73GUJ78AlKIfqgQuAtuBWBm1JjGWXq_3KdPhCzAfTDpP8m8Uo7ZJ56sCFCW3TL_rnvOidDU91L343TlCs3GxR8q7ggT9jzcB5r8_5-nFkKjrGULbPY2ms/w640-h480/2nd40.png" width="640" /></a></div><div><br /></div> また、1stレグの後半からは、下の図のように、<b>チーム全体としてよりハイプレス傾向にすることで前方向に圧縮し2列目と3列目の間のスペースを消そうとしており</b>、ハイプレスから得点も奪えたりとある程度成功しているようにみえたが、おそらくこの方法は90分は持たないであろう。また、これはPSVの左CBの選手が負傷退場し、代わりに入った選手が試合に入りきれないままであったので、ここを狙ったという側面もあると思う。いずれにしろ、ハイプレス気味にくる場合もあるのでここを上手くいなせる陣容で試合には臨みたい。</div><div><br /><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgrNdnj74ndH459QkvXWgnLVG7kL9mvWS2UbrE1hLxcG2-WoXFqyt7cmmhxzl6tIgdUnSvrXWDwS7kZBRhun-R4hiVbvGd6D5gQDP0eUyj8LbPuchFtwXnpW4qVVEPkOqmVRrXpo-JZ4nY/s880/1st60.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgrNdnj74ndH459QkvXWgnLVG7kL9mvWS2UbrE1hLxcG2-WoXFqyt7cmmhxzl6tIgdUnSvrXWDwS7kZBRhun-R4hiVbvGd6D5gQDP0eUyj8LbPuchFtwXnpW4qVVEPkOqmVRrXpo-JZ4nY/w640-h480/1st60.gif" width="640" /></a></div></div><div><br /></div><h2 style="text-align: left;">怪我人等情報、メンバー考察</h2><div><div> まず触れておきたいのが、オリンピアコスは<b>「A)あまりリスクをかけたくない時」と「B)攻撃的にいきたい時」がメンバーにはっきりと表れやすい</b>ということである。常に基本フォーメーションは4231であるのだが、<b>この戦い方の違いにおいてメンバー選考の鍵となるのはトップ下の選手</b>である。</div><div><br /></div><div> <b>「A)あまりリスクをかけたくない時」はトップ下にCamara</b>が入る。この選手はDMFも務めることができる選手で、ファイナルサードでの攻撃にはあまり参加しない傾向にある。<b>「B)攻撃的にいきたい時」は、トップ下にFortounis</b>が入る。この選手は<b>リーグ戦で現在7得点7アシスト(ゴール数はチーム2位タイ、アシスト数はチームトップ)とまさに攻撃の要</b>となる選手といえ、より出場時間の多いCamaraが2得点2アシストであることと比べると、よりゴールに近いところでプレーする傾向にあるのがどちらであるかは一目瞭然だと思う。</div><div><br /></div><div> <b>格下のチームの多いリーグ戦で普段使用しているのは「B)攻撃的にいきたい時」</b>で、一方、<b>「A)あまりリスクをかけたくない時」は主にチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグでよく用いられており</b>、リーグ戦では上位チームとの対戦等(例えば1月28日のPAOK戦)、使用される機会は限定的である。</div><div><br /></div><div> <b>この使い分けは試合ごとはもちろん、試合の中でも行われている</b>。例えばPSVとの対戦時は1stレグ、2ndレグともにスタートは「A)あまりリスクをかけたくない時」を選択し、得点が必要な時(1stレグであれば80分辺りから、2ndレグであれば後半開始はじめから)には「B)攻撃的にいきたい時」に切り替えている。</div><div><br /></div><div> ちなみに、例外としてマンチェスター・シティ戦のように5バックにすることもあるがここは特殊なのであまり考慮しなくてよいと思う。</div><div><br /></div><div> <b>アーセナルとの対戦ではおそらく、「A)あまりリスクをかけたくない時」でスタートは来ることになる</b>だろう。よって予想メンバーは下の通り。ビルドアップ時の不安と、そこが狙われて守備リスクが増えることも考えると、コンディションさえよければ右CBはSokratisではなくSemedoだと思う(Semedoは週末の試合にはいたが怪我という情報もあり)。また、上で長々と書いたように、負けているときや、点を取りに来るときにはトップ下にFortounisを投入し、さらに得点が必要な時にはPSV戦の後半の様にHassanをいれて442にするようなこともあるので、そこへの対策もきちんと立てておきたい。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhk4GNZzCZdz_cPCflkQRON7zL09fy3BNkDCt6FjiOPLz0q1_fsljzTuU1pt9KQggVojfqYp1ufnESFpXhE3Kj0YhdDymnLsfGW8hsZKIwrRbD0I0FIoSe3-X9QVwVw6n8wHTrX8c_7bfo/s1760/TACTICALista_20213102045.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhk4GNZzCZdz_cPCflkQRON7zL09fy3BNkDCt6FjiOPLz0q1_fsljzTuU1pt9KQggVojfqYp1ufnESFpXhE3Kj0YhdDymnLsfGW8hsZKIwrRbD0I0FIoSe3-X9QVwVw6n8wHTrX8c_7bfo/w640-h480/TACTICALista_20213102045.png" width="640" /></a></div><div><br /></div></div><h2 style="text-align: left;">アーセナルはどう戦うべきか</h2><div> 上で書いたことをまとめると次の通り。</div><div><br /></div><div>1 リーグ戦でもなれていないのでオリンピアコスは<b>自陣に引いてブロックをつくって守るような方法は基本的に不慣れ</b>。特に手を加えない場合、<b>縦へのパスは通りやすくライン間で受ける機会は多い</b>。そこを生み出すための工夫を凝らして積極的に狙いたい</div><div>1a 上記を修正するために<b>ハイプレスで来ることもある</b>。ハイプレスの方がリーグ戦でも常用しておりオリンピアコスは慣れている。しかし90分継続することはないし、試合最初からはハイプレスで来ないだろう。タイミングを見て仕掛けてくるので上手くいなしてAubameyangを活かしたい</div><div>1b ブロックを敷いた際に守備の修正バージョンとして、<b>よりコンパクトにし密度で解決しようとすることが可能性としては高い</b>。この場合、<b>両SBの選手が自由にボールを持つ機会が増える</b>のでアーセナルにはSBのクロスの質やアイデアが求められる。もしくはそれでも無理やり中をこじ開けていくのか</div><div>2 <b>Vaubuenaのいるサイド(アーセナルから見て左サイド)は守備として不安</b>を抱えている</div><div>3 OHのCamaraやSHのValubuenaは中寄りかつ少し下がった位置でボールを受けることが多い。ここに対して<b>CBやSBの選手が釣り出されることは避けたい</b></div><div>4 <b>ビルドアップの基本はM'Villaを経由</b>したもの。ここに1人つけて抑え込みにいくか、もしくはPSVの様にあえて経由させることで誘導しサイドで囲い込むか</div><div>5 <b>オリンピアコスの2列目の選手が同サイドに偏ったり、Fortounisの投入がオリンピアコスの攻撃のスイッチが入ったサイン</b>。ここに特化した守備の対策を立てていてもいいと思う</div><div><br /></div><div> そこで選んだのが下のメンバー。Aubameyangがいることで相手のDFラインを押し下げ間延びさせつつ、Ceballosなどからライン間を利用するパスを縦に、LacazetteやSmith Roweへ通すことを基本的には目指す。基本的にCBにプレスがかかることがあまりなく、そこも最大限に利用したいのでMariとLuizのペアにしている。そこで相手の出方を伺い、もしよりコンパクトに中を締めてくることがあればその時はParteyを投入し左右に揺さぶりをかけてSBを利用した攻めを見せればよいと思うので、スタートからParteyを起用する必要はあまりない気がする(気試合前の記者会見には出ていたけれど)。こういった試合展開で進めば理想的だと思う。</div><div><br /></div><div class="separator" style="clear: both; text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDQPn1DL-DQdIfRDpP4LJRgCBW6fL7PfkTstoZo82J7_1XjQco3-mLaNsfm5AkE-Nt8uCAq0shgtrysqpQFmJIaP3p8gYLS0jdtEIey4TRX1kj3jx5xnKyfVBu_Wxw9zYTxHXp-c4t0hI/s1760/TACTICALista_20213102230.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1320" data-original-width="1760" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDQPn1DL-DQdIfRDpP4LJRgCBW6fL7PfkTstoZo82J7_1XjQco3-mLaNsfm5AkE-Nt8uCAq0shgtrysqpQFmJIaP3p8gYLS0jdtEIey4TRX1kj3jx5xnKyfVBu_Wxw9zYTxHXp-c4t0hI/w640-h480/TACTICALista_20213102230.png" width="640" /></a></div><div><br /></div><div> 上記に付け加えなければならないのが、<b>オリンピアコスの試合巧者ぶり</b>である。</div><div><br /></div><div>・PSVとの1stレグでは、PSVのCBの選手が負傷で外に出て1人足りない状態、しかもCBの位置をCHの選手が、CHの位置をSHの選手が守っているときに、守備的に不安のあるサイドに集中的に人数を固めて得点を奪ってしまった。</div><div>・同じく1stレグでは交代で入ったばかりで試合に入り切れていない左CBに集中的にハイプレスをかけることでボール奪取し得点に繋げた</div><div>・同じく1stレグでは3-2と勝っている状況の残り10分、守備を固めるのではなく、より攻撃的な選手を投入することでPSVを圧倒。本来猛攻を仕掛けたいのはPSVの方なのであるが、先手を打ち攻撃的に支配することで反撃の隙を与えずに、さらに追加点まで奪い勝ってしまった</div><div>・2ndレグでは攻撃的な札を順次投入し、見事に合計スコアで上回ることに成功</div><div><br /></div><div> <b>偶然を生かしつつ点を取るべきタイミングでとり、盤石の試合運びで勝ち切る</b>。昨シーズンからリーグで不動の首位と呼べる地位にいるチームはやはり勝ち方を知っている。いまのアーセナルにはどうもこういった部分が欠けている気がするので、こうした試合巧者ぶりに振り回されるような展開は避けたい。</div><div><br /></div><div> 最後に。長い文章をここまで読んで頂いた方、ありがとうございます。色々と忙しく、今シーズン初めての投稿になってしまいました。プライベートの忙しさは特に改善しそうにないのですが、これからはブログ自体は少しずつ更新していきたいと思います。月に1回か2回しかおそらく記事は書けないので以前の様に毎試合とはいきませんが、末永くお付き合いいただければと思います。ちなみに週末のダービーのプレビュー記事は書けませんので悪しからず。</div></div>tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-75748012084520933672020-08-01T17:36:00.002+09:002020-08-01T17:36:10.390+09:00Match Preview: Arsenal vs Chelsea 2020/08/02 8/2のチェルシー戦に向けたプレビュー記事です。FAカップ準決勝のマンチェスター・ユナイテッド対チェルシーのレビュー記事も書いています。よろしければこちらを併せてお読みください。
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/07/match-report-manchester-united-vs.html">Match Report: Manchester United vs Chelsea (2020/07/20)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<h2>
チェルシーの現在の状況</h2>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVkiq3kwLFJggloYxiwcZN8VVbOJqrgbKyQo5w730y7me7cZ4udD3EJFiZmdUoO9Ng8_gHSYL3iatq5MMDFx8tgQG8vDikakIYFI-vU7gg7_frrbGgNqJ2F9tYDiVyo1XM8dNLWT9UfGM/s1600/EdOlbwWWsAAvJHw.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1066" data-original-width="1600" height="426" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVkiq3kwLFJggloYxiwcZN8VVbOJqrgbKyQo5w730y7me7cZ4udD3EJFiZmdUoO9Ng8_gHSYL3iatq5MMDFx8tgQG8vDikakIYFI-vU7gg7_frrbGgNqJ2F9tYDiVyo1XM8dNLWT9UfGM/s640/EdOlbwWWsAAvJHw.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/ChelseaFC/status/1284831573486063616" style="font-size: medium; text-align: start;">@ChelseaFC</a></td></tr>
</tbody></table>
リーグ戦での最終順位: 4位<br />
勝ち点 66:勝ち20 引き分け6 負け12<br />
得点69 失点54<br />
<br />
リーグ戦は見事4位でフィニッシュし、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権を獲得した。12月に入ってからウェストハム、エバートン、ボーンマス、サウサンプトンに負けたりと順位を落としつつあったが何とか踏みとどまり、結果としてみれば、シーズン前半に獲得した勝ち点が32、シーズン後半に獲得した勝ち点が34と、大崩れすることなくシーズンを通して安定した結果を残している(下の画像はシーズン後半19試合の順位)。各チームに対策される中で、フォーメーション変更やメンバー変更を駆使し、それも夏と冬ともに補強なしという厳しい条件で1年間戦い抜けたことはLampard監督にとっても大きな自信になったに違いない。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhAA8XUFSmE3C2aVfWK3jjOJku8MUiwUO9thGV5aixHrmKQYmsUQEWBJvz6OureR626uzTxPzKFPVGEmAMissouRM6f0CJ1zoEVW2NvDAUzzqoqT5pDsA_SF9wEOGOCDN88Gcxktj8w4QQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-08-01+101726.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="277" data-original-width="673" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhAA8XUFSmE3C2aVfWK3jjOJku8MUiwUO9thGV5aixHrmKQYmsUQEWBJvz6OureR626uzTxPzKFPVGEmAMissouRM6f0CJ1zoEVW2NvDAUzzqoqT5pDsA_SF9wEOGOCDN88Gcxktj8w4QQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-08-01+101726.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/Show/England-Premier-League-2019-2020" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
シーズン後半、特に<b>再開後のチェルシーにおいて大きな柱となったのがGiroud</b>。再開後に先発した8試合(カップ戦含む)のうち7試合で得点を決めており、プレミアリーグで先発した5試合連続で得点した選手の最年長記録を更新したらしい(<a href="https://twitter.com/premierleague/status/1287569160730488838">@premierleague</a>)。シーズン前半は出場機会に恵まれなかったが、見事、契約延長を勝ち取っている(<a href="https://www.theguardian.com/football/2020/may/20/olivier-giroud-signs-contract-extension-to-stay-at-chelsea-next-season?utm_term=Autofeed&CMP=twt_gu&utm_medium&utm_source=Twitter#Echobox=1590005220">theguardian.com</a>)。<br />
<br />
FAカップでは、ノッティンガム・フォレスト、ハル・シティ、リバプール、レスター、マンチェスター・ユナイテッドと強者ばかりを倒して決勝に駒を進めている。また今シーズン、2度の対戦でアーセナルはどちらも惜しくも勝てていない。今シーズンの最終戦(チェルシーはこのあとチャンピオンズリーグが残っている)の相手が奇しくも昨年と同じチェルシーで、決勝という舞台。絶対に勝ちたい。<br />
<br />
<h2>
怪我人等情報</h2>
<br />
試合前の会見によれば出場できないのはLoftus-CheekとGilmour。ウルブス戦で欠場していたWillianと、7月5日のワトフォード戦で怪我をしたKanteは出場できるようである(<a href="https://www.chelseafc.com/en/news/2020/07/30/chelsea-vs-arsenal-fa-cup-final-match-preview?utm_source=tw&utm_medium=orgsoc&utm_campaign=none">chelseafc.com</a>)。<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiRFubRshxEnV4htja9s-4ez_BORX0Y6EZTRQexOgk1BaoiQpvbtiFQSaLoWTjX7UDWTGfub15BAJaizL43vWlAVr8wgMl2U3L7Xus34-VfBNEyYNG1B020Fmb3HpZgsWPus5g9LTvgsxg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-08-01+112027.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="509" data-original-width="491" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiRFubRshxEnV4htja9s-4ez_BORX0Y6EZTRQexOgk1BaoiQpvbtiFQSaLoWTjX7UDWTGfub15BAJaizL43vWlAVr8wgMl2U3L7Xus34-VfBNEyYNG1B020Fmb3HpZgsWPus5g9LTvgsxg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-08-01+112027.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376162/Live/England-Premier-League-2019-2020-Chelsea-Wolverhampton-Wanderers" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
今シーズンの主体は4バック(433か4231)であり再開後もはじめは4バックだったのだが、<b>FAカップ決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦からの3試合は上の様な3バックで戦っている</b>。これはKanteの離脱の影響もあるのかもしれない。今シーズン、チェルシーは何度か3バックを使う時期があって、それをまとめると下の様になる。<br />
<br />
①9月のウルブス戦とバレンシア戦、10月3日のリール戦<br />
②12月のスパーズ戦、サウサンプトン戦、アーセナル戦<br />
③2月のスパーズ戦、バイエルン戦、ボーンマス戦<br />
④7月のユナイテッド戦、リバプール戦、ウルブス戦<br />
<br />
ウルブス戦、スパーズ戦、ユナイテッド戦と導入こそ相手チームへの対策として3バックを導入するが、その後、数試合継続してやめる、というのを何度か繰り返している(これはリバプール戦でDAZNの解説の方も指摘されていた)。導入こそ対策ではあるが、実はチームの抱えている内在的な問題点を改善するために3バックを試している様にみえる。<br />
問題は今回のアーセナル戦に3バックで臨むかどうかということであるが、この試合も直前のウルブス戦と同じく3バックを採用すると予想する。その理由としては<br />
<br />
・②の時の3バックより改善されていてチームの問題も解決できている様にみえる<br />
・ユナイテッド戦以降、3バックで結果を残せている<br />
・ビルドアップ時に4バックになる可変システムなので単に4バックよりも対応範囲が広い<br />
<br />
上の理由に加えて、Giroudが久々に先発に復帰した2月のスパーズ戦も3バックであるし、好調のGiroudに3バックが合っているとLampardが考えていそうなところも理由に含めてよいかもしれない。もし4バックに戻す理由があるとすれば、Kanteが今節より復帰できるというところと、アーセナル対策として有効であるとLampardが判断した場合。前者に関してはまだ怪我から復帰したばかりのKanteに先発はさせないであろうということと、後者に関しては読めないので今回は3バックを予想する。予想メンバーは下の通り。<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFLwggxvuLp_kUdZx2oZ27LnYTniL4P2fjk6bwTzvT8_uK9Voy4eSHHLDgjk2DuVRJwEN1TQ1xNmk6yGCrR-x3fYm998grzAgG4Jnu58yDTVPmGtyttdJrQuB0bsenswJ0Jw8AKdgOthc/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFLwggxvuLp_kUdZx2oZ27LnYTniL4P2fjk6bwTzvT8_uK9Voy4eSHHLDgjk2DuVRJwEN1TQ1xNmk6yGCrR-x3fYm998grzAgG4Jnu58yDTVPmGtyttdJrQuB0bsenswJ0Jw8AKdgOthc/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />
メンバーについて補足すると、まずはGK。KepaかCaballeroになるが、今シーズン、主にカップ戦を担当してきたのはCaballeroで、いわゆる正GKを務めてきたのはKepa。決勝ということもありKepaを起用する可能性もあるが、ウルブス戦ではKepaはベンチに座っており、そもそも正GKの序列が変わっている可能性が高い。2月初めから中断前までの数試合でもCaballeroがリーグ戦を担当しており、再開後はまたKepaに戻ったものの、ここにきてまたCaballeroの方が序列が上になっているかもしれない。これらを考えると今回はCaballeroと予想。<br />
<br />
WGについては、候補としてはPulisic、Mount、Willianが先発の候補に入る。好調のMountを外す理由はないとして、迷うのはPulisicかWillian。再開後の数試合をみても好調で機転の利くWillianであるが、今回の予想ではWillianを選ばなかった。ただそれは怪我の影響やアーセナルへの移籍の可能性があるからでもない。前者については1試合のみなので大きな影響はないだろうし、後者についてはLampardがコメントしている様に将来がどうであれチームのために全力を尽くす選手だし自分もそう思う(<a href="https://twitter.com/ChelseaFC/status/1289180533600075777">@ChelseaFC</a>)。そういった点よりも重要なのがアーセナル対策で、アーセナルの守備陣を考えた場合、戦術面ではカバーしきれない裏へのスピード勝負を仕掛けるとすれば、WillianよりPulisicの方が適していると思う。ただここに関してはどちらが選ばれても納得はできる。<br />
<br />
<h2>
チェルシーの戦い方</h2>
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2019/12/match-preview-20191229-arsenal-vs.html">Match Preview: 2019/12/29 Arsenal vs Chelsea (H)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<br />
4バック時のチェルシーについては上のリンクの12月の対戦時のプレビュー記事に書いているのでそちらを見ていただくとして、今回は3バックについてのみ。まずは守備についてであるが、基本的な守備の形は下の様に523なっている。前線の3人はCBから中央へパスを通されないように中央を締めるような立ち位置。この時にWBの選手がどれだけ前に出ていくのかということは対戦相手や状況により使い分けているようであるが、<b>5バックになろうが基本的にはブロックを敷いたりはせず前から積極的にプレスをかけていく</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgi5PCx_n7oZ2RuXUFtZ4zbWhGYxodTgbXkvZ9NCfqls254rwpTweotZijO_bBkEwCwtBzOuqdCXYSPEhvRMnj4laSTXZ779yd7_yMNgHYjYxHuHhvvWpECdWRO4bJSyFHzQkRYfCjlUNY/s1600/1.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgi5PCx_n7oZ2RuXUFtZ4zbWhGYxodTgbXkvZ9NCfqls254rwpTweotZijO_bBkEwCwtBzOuqdCXYSPEhvRMnj4laSTXZ779yd7_yMNgHYjYxHuHhvvWpECdWRO4bJSyFHzQkRYfCjlUNY/s640/1.png" width="640" /></a></div>
<br />
下の図は得点まで結びついたユナイテッド戦での場面。このように<b>相手SBまで追い詰めて奪いきるのが最も得意とする形</b>で、SBにボールが渡ったのをみるとSHやCFの選手はDHやCFへのコースを切り、ほかの選手は一気に周りの選手に詰め寄りパスの出しどころを塞いでしまう。これは4バックの時と基本的な仕組みは変わらず、<b>原則がしっかりとしているので相手の試合中のフォーメーション変更にも特に混乱なく適応してくる</b>。また、人数が不足している際などは外へのパスコースを切りつつ、中央に追い込んでロングボールを蹴らせるということも選択肢にある様であったがあまり場面としては多くない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5GtALD3LbHhmHE3gsEQa9vh2kapXtwwr7FkeM14kbGwoHtg77ozKBHA3yejEIVdyLvBqQBEqI21n_QImRn6_sn-1wCciR-LvGWNhwGsRD_56sS-YfosvJo7OaUgyt3Bw22H4P4q5jUnE/s1600/45%25282%2529.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5GtALD3LbHhmHE3gsEQa9vh2kapXtwwr7FkeM14kbGwoHtg77ozKBHA3yejEIVdyLvBqQBEqI21n_QImRn6_sn-1wCciR-LvGWNhwGsRD_56sS-YfosvJo7OaUgyt3Bw22H4P4q5jUnE/s640/45%25282%2529.gif" width="640" /></a></div>
<br />
ただ、3バックと4バックの時で大きな違いが1点あって、それは前線の人数である。<b>4バック時は4231もしくは433と6人の選手が前線からプレスに参加できるが、3バックの際は523なので上の様に5人だけになってしまう</b>。それが出ていたのが下のリバプール戦での場面で、リバプールの3人の中盤に対しチェルシーの中盤にはKovacicとJorginhoの2人しかおらず、<b>プレスを交わされて中央を使われる場面というのが目立つ</b>。特に、JorginhoもしくはKovacicが下の場面の様にCBまでリスクをかけてプレスにいく場面などはこういうことが発生しやすい。ハイプレス志向なのでこういうことは元々発生しやすいとはいえ、4バックであればよりリスクが少なく遂行できる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjqRzBkqmq9Y0-hUdrts_j1kDpcxDQzrcs5fMxRDMXbM-6z9UXoZrCycCBwMzP6YLoCe1-qsp-bonfX_Bcl8QarjK8um3qC893Vg2uc-KwAiziIjWlX_N0qCiuMZxslGpbvd0fxxaPlL2s/s1600/28.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjqRzBkqmq9Y0-hUdrts_j1kDpcxDQzrcs5fMxRDMXbM-6z9UXoZrCycCBwMzP6YLoCe1-qsp-bonfX_Bcl8QarjK8um3qC893Vg2uc-KwAiziIjWlX_N0qCiuMZxslGpbvd0fxxaPlL2s/s640/28.gif" width="640" /></a></div>
<br />
また、上の場面でもそうなのだが、<b>リバプール戦ではMane、Salahへの警戒を強めるあまり5バックの形を崩す場面が少なく、両WBの選手が前線のハイプレスに加わることというのも控えめな印象</b>であった。こういった状況を能動的に生み出せれば、ハイプレスの人数が少なくなり余計に中央が空くリスクを増やすことができるし、また、そもそも人数が不足するのでチェルシーの強みであるハイプレスを抑制させることができる。 <br />
<br />
中央を使われる傾向は撤退時の守備においてもみられた。この試合では特にトップ下のFernandesに対しては、CBが出ていくのか、中盤の選手が対処するのかが不明確でこの場面では、ユナイテッドのDHの2人とFernandesの3人に対して中途半端な位置取りでなおかつ、CBの2人はそれぞれ相手のCFについており前に出ることもできないのでFernandesが中央でボールを受けることができている。<b>ライン間を巧みに利用してくる選手や相手の中盤に3枚配置されている場合の対処方法は課題であると思う</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiEHhyphenhyphenqJtq7XdYpoArq6cJ_BBHI91Ldd6-POrnhja5oeYKWgorisqgv2TQR9jK_POHV6QupRTBWmrW3M6HL35QFpvpBGI7MVMlfisN_jyTM9VCak-9ombT3ds2_ewaBwDXfjbO9pAt6NOo/s1600/35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiEHhyphenhyphenqJtq7XdYpoArq6cJ_BBHI91Ldd6-POrnhja5oeYKWgorisqgv2TQR9jK_POHV6QupRTBWmrW3M6HL35QFpvpBGI7MVMlfisN_jyTM9VCak-9ombT3ds2_ewaBwDXfjbO9pAt6NOo/s640/35.png" width="640" /></a></div>
<br />
3バックであれ4バックであれ、原則に沿ったハイプレスを徹底する守備に比べ、チェルシーの攻撃時の形は多彩。まずは4バックでも3バックでも変わらない点について言うと、下の様に<b>SHの選手(WillianとMount)が下りてきて中央で数的優位をつくったり、サイドを変えたりすることは頻繁にみられる</b>。また、KovacicがCBの脇に下りてビルドアップの補助に加わるということもよくみられる。チェルシーの本来の狙いとしては、Jorginhoを経由して展開することなのであろうがさすがにどのチームもそれを最優先で警戒しており、最近は特に彼を経由した攻撃はさせてもらえていない様子。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEitDNYclNPmvICJV7OwLB0Nw_WdBRDKSeQGpU8W3wF4RklboafakXOZo2za0J_9j_HbZw5XZNMkrWN1WI7JdO-h05vUCaelzdqQPuvbRppoaCWNxtXATYcm4CSQOC9_2krk8isCI2Mx4So/s1600/19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEitDNYclNPmvICJV7OwLB0Nw_WdBRDKSeQGpU8W3wF4RklboafakXOZo2za0J_9j_HbZw5XZNMkrWN1WI7JdO-h05vUCaelzdqQPuvbRppoaCWNxtXATYcm4CSQOC9_2krk8isCI2Mx4So/s640/19.png" width="640" /></a></div>
<br />
3バックにした際の強みが出ているのが攻撃時で、<b>鍵となる選手は何と言っても右CBのAzpilicueta</b>。例えば上の場面では彼がビルドアップ時にCBでありながらSBの様な立ち位置にいることで相手の3トップのプレスを交わすことに成功している。上の場面ではKovacicが下りてくることで4バックの様になっているが、ウルブス戦ではAlonsoがSBの様な位置にきて4バックを作ることを基本としていて、オプションが多彩な印象。マンマーク気味の守備で対抗はしない方がいい。<br />
<br />
Azpilicuetaに関しての話に戻すと、下の場面では<b>CBでありながらWBの選手を追い越してクロスを上げるところまでもっていっている</b>。こういったシーンはユナイテッド戦では何度も見られた形である。こうしてオーバーラップするAzpilicuetaに合わせてWBのJamesは中央に位置どっており、こうしたところにJamesがいるのシーンも何度も見られた。ほかにもAzpilicuetaについてはDHの様な立ち位置に中央でボールを受ける場面もある。<b>様々な場所に顔を出すAzpilicuetaに合わせて、チェルシーの右サイドについてはSH、WB、CB(Azpilicueta)の選手が頻繁にポジションを変えてくるのが特徴的</b>である。12月の対戦時のチェルシーの3バックはAzpilicuetaをWBにしていたのでこういったことはできなかったが、7月に入ってからの3バックはCBにAzpilicuetaを置くことでこういった多彩な攻撃が可能となっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgI4dPdeP6DvmGCQ7sBSldoZDMeOZzvboHHiQtvmpekp57jceOZFtAwkJjtGvwPwdOnbLcryvP_y6eLU_GyV4jEY2kC6w4YNS25pkH-AA69TKZTlWNyuKLJhYwnocmqz91e4R7D9_vJ6Mg/s1600/55%25281%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgI4dPdeP6DvmGCQ7sBSldoZDMeOZzvboHHiQtvmpekp57jceOZFtAwkJjtGvwPwdOnbLcryvP_y6eLU_GyV4jEY2kC6w4YNS25pkH-AA69TKZTlWNyuKLJhYwnocmqz91e4R7D9_vJ6Mg/s640/55%25281%2529.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
Azpilicuetaに対する1つの解答として、リバプールが採用していたのは下の様な形。基本は左WGのManeがみるようにしていたのだが、試合の流れの中で下の様にManeが中央にいることはある。そこで、<b>CHの1人のKeitaがAzpilicuetaに対していつでも出ていけるように気にかけており</b>、これであればAzpilicuetaが中央で受けるような場面でも対処できる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjkgjOvS021Lq0aYBJNrDnOH5hxeJyoAPn9f78p9UlQDZ_eyQbBlCgDdcXxQQcarkeywTOZH0AO1OOCyhcSbJFwV-ExkpL49BLGEoShZxjeCDIEo73NDOIcdj0pEQTe1mJbrolZs7GNMxM/s1600/18.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjkgjOvS021Lq0aYBJNrDnOH5hxeJyoAPn9f78p9UlQDZ_eyQbBlCgDdcXxQQcarkeywTOZH0AO1OOCyhcSbJFwV-ExkpL49BLGEoShZxjeCDIEo73NDOIcdj0pEQTe1mJbrolZs7GNMxM/s640/18.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
上で書いたことを踏まえて、この試合で気を付けるべきことは下の通り。<br />
<br />
①サイドに追い詰めるハイプレスについてはそれをいなすビルドアップを考えると同時に、そもそもハイプレスに欠ける人数を減らさせる工夫が可能。そのためにWGもしくはSHには、チェルシーのWGの選手にハイプレス参加を躊躇させることができる脅威のある選手を置きたい<br />
②ハイプレスをいなした際や、チェルシーの撤退時に2人しか配置していない中盤の人数の少なさを上手く利用していきたい(特にKovacicかJorginhoがCBまでプレスをかけにきたとき)<br />
③チェルシーの攻撃時のJorginho警戒<br />
④チェルシーの右サイドのSH、WB、CBは攻撃時にポジションを入れ替えることがよくあるのできちんとサイドに3人配置しあまりマンマーク気味にならないようにし対処したい<br />
➄SHの選手が中央に下りてくるので中央で人数不足にならないようにしたい<br />
⑥様々な位置でボールを受けるAzpilicuetaに対して要警戒<br />
<br />
特に➄と⑥を考えると、守備時に中央に3人配置できるのが理想。そこで考えたのが下の形。433の場合、SakaのところにWillockを置いて433のままかもしくはワトフォード戦と同じ4231にした方が攻撃時に中央で受ける選手が増えるので良い気がするが、Sakaを置いた際の利点は攻撃時にSakaをサイドにおいて442にできることで、これにより相手SBのハイプレスへの参加を妨げることができる。中央のスペースについてはLacazetteが下りてくることで上手く活用していきたいところ。このメンバーであれば試合中に343へ変更することもできるのが強みである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-uTw4NZLB1f-PbdzVGk6c-ZU0hAFzikan-N3KqGWfvM1lCMDj3R3lJJGj5MZ7Opu8NKBRaU3rOi8YZI4-zs7AsqXMfECiyxLqBgOFYL3QCBEl0M85EPVK4ykYAocQXXPXUFxAPHOTjLQ/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25281%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-uTw4NZLB1f-PbdzVGk6c-ZU0hAFzikan-N3KqGWfvM1lCMDj3R3lJJGj5MZ7Opu8NKBRaU3rOi8YZI4-zs7AsqXMfECiyxLqBgOFYL3QCBEl0M85EPVK4ykYAocQXXPXUFxAPHOTjLQ/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25281%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
このFAカップ決勝に向けて、メンタルヘルス関連で王子ともお話して験担ぎも十分(?)。昨年のEL決勝、今シーズンの2度の対戦とチェルシー戦はとても悔しい思いをしたし今でも思い出すと泣きそうになる。勝ちを直前で逃した今シーズンの対戦はいまでももやもやしているし、昨シーズンの様に暗い気持ちでシーズンオフを過ごすことは避けたい。CL出場を決めており、今シーズンもまだCLの試合を残しているチェルシーからするとモチベーションはもしかしたらそれほど高くないかもしれないけれど、アーセナルにとってはArteta初年度を気持ちよく締めるためのとてもとても大事な一戦。絶対に勝ちたい。<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
Before the <a href="https://twitter.com/hashtag/HeadsUpFACupFinal?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#HeadsUpFACupFinal</a>, let's change the conversation on mental health 🗣<br /><br />Here's when <a href="https://twitter.com/KensingtonRoyal?ref_src=twsrc%5Etfw">@KensingtonRoyal</a> met with <a href="https://twitter.com/m8arteta?ref_src=twsrc%5Etfw">@m8arteta</a>, <a href="https://twitter.com/mertesacker?ref_src=twsrc%5Etfw">@mertesacker</a>, <a href="https://twitter.com/Aubameyang7?ref_src=twsrc%5Etfw">@Aubameyang7</a> and <a href="https://twitter.com/HectorBellerin?ref_src=twsrc%5Etfw">@HectorBellerin</a> to talk about the <a href="https://twitter.com/hashtag/SoundOfSupport?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#SoundOfSupport</a> 👏</div>
— 🎗 Arsenal (@Arsenal) <a href="https://twitter.com/Arsenal/status/1289161401806794758?ref_src=twsrc%5Etfw">July 31, 2020</a></blockquote>
<script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><br />tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-85345058965957702792020-07-28T23:31:00.003+09:002020-07-29T00:04:08.821+09:00Match Report: Manchester United vs Chelsea (2020/07/20)<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBzuNuiGU-7JfUMhJDQXyREnlH1tsXShrT8JTB0NO6ef2-3NQ4GYWaJHJKrtnikKjwIw-T_WnPF_cDl3SAzkNsUfxipBbEqaSXQhDexYezfOiNjl2hs7KZAKb0S7_HElrwjb-PTaVORd0/s1600/EdTyN8AXkAIKwxY.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="967" data-original-width="1600" height="386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBzuNuiGU-7JfUMhJDQXyREnlH1tsXShrT8JTB0NO6ef2-3NQ4GYWaJHJKrtnikKjwIw-T_WnPF_cDl3SAzkNsUfxipBbEqaSXQhDexYezfOiNjl2hs7KZAKb0S7_HElrwjb-PTaVORd0/s640/EdTyN8AXkAIKwxY.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/ChelseaFC/status/1284918123339153408" style="font-size: medium; text-align: start;">@ChelseaFC</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
7月20日に行われたマンチェスター・ユナイテッド対チェルシーのレビュー記事です。結果は3-1でチェルシーの勝利。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgwUJQ8_dw4PQZilTk61ij793v0I9NY1GSnaP9K93xYmDcsknkNeRR3WXpUPVjJRWY7hcGwqLTECT2s00Px8GRiXq4oP8A3tzwICDcVZZ973zzUsJFchYEMfnOlkU94nbc6Udop5of_OW0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-27+125254.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="468" data-original-width="772" height="386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgwUJQ8_dw4PQZilTk61ij793v0I9NY1GSnaP9K93xYmDcsknkNeRR3WXpUPVjJRWY7hcGwqLTECT2s00Px8GRiXq4oP8A3tzwICDcVZZ973zzUsJFchYEMfnOlkU94nbc6Udop5of_OW0/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-27+125254.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/chelsea-manchester-united/KsN" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
FAカップでの対戦は4年連続となるこの対戦(<a href="https://www.chelseafc.com/en/news/2020/07/18/pre-match-briefing--chelsea-vs-man-united?cardIndex=6-6">chelseafc.com</a>)。両チームともに勝ち上がっているからこそ連続しているカードではあるのだが、最近の両チームの対戦成績を見てみると、ここ6試合、ユナイテッドはチェルシーに負けていない。そして今シーズンは既にリーグで2回、カップ戦で1回対戦しているのだがチェルシーの3連敗。チェルシーとしては4連敗を阻止してここで苦手意識を払拭しつつ、決勝へと駒を進めたいところであるがここで立ちはだかるのが、リーグ再開後、さらにいえば1月23日のバーンリー戦で負けてから公式戦での負けがないユナイテッド。チェルシーは前の試合から1日休日が多く日程的に余裕があるため、そこでの優位をいかしていきたいところである。<br />
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhErWqTcNcO7fghLbCpTAe5z6VwzrR5VVYgwjXlDq0D2o-A4xCoHZOiQCywYkIBWTb4_DVBFgOW4n9j6z8x-W5vm_-LhuXUgmD8bfqqTBfuW_9RtQh37L0tLdbC-Kc39Ld1GKfU0w9eGpE/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-27+132013.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="644" data-original-width="847" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhErWqTcNcO7fghLbCpTAe5z6VwzrR5VVYgwjXlDq0D2o-A4xCoHZOiQCywYkIBWTb4_DVBFgOW4n9j6z8x-W5vm_-LhuXUgmD8bfqqTBfuW_9RtQh37L0tLdbC-Kc39Ld1GKfU0w9eGpE/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-27+132013.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.chelseafc.com/en/matches/match-day/2019/2092552?pageTab=statistics" style="font-size: medium; text-align: start;">chelseafc.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiWuPhsuVOpvfY82vEZSyYdERY2mPzMzFOIzTfyez73U0SVAIEzESf2D4AMPpkm4zaYATmXoqCG_sSMKaA2loqrE1tAQ-gitLtlQcuKgmL3sWSnWJXmU2XDj9P2Lr6z74gElvN1nie-0p0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-27+132549.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="253" data-original-width="411" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiWuPhsuVOpvfY82vEZSyYdERY2mPzMzFOIzTfyez73U0SVAIEzESf2D4AMPpkm4zaYATmXoqCG_sSMKaA2loqrE1tAQ-gitLtlQcuKgmL3sWSnWJXmU2XDj9P2Lr6z74gElvN1nie-0p0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-27+132549.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/chelsea-manchester-united/KsN" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
この日のために<b>マンチェスター・ユナイテッドが用意したのが3バックのシステム</b>。ユナイテッドが3バックを先発から使ったのは3月9日のマンチェスター・シティ戦以来で、その前であれば2月18日のチェルシー戦。今年に入ってからで言うと他にはカップ戦のマンチェスター・シティ戦、リーグ戦のリバプール戦を相手に3バックで戦っており、マンチェスター・シティとチェルシー相手には勝利を収めている。上位チームに対して自信のあるフォーメーションであるみたいで、<b>前回の対戦時の良いイメージもあるのでユナイテッドは3バックを持ってきた</b>のかと思われる。<br />
<br />
<b>対するチェルシーも3バックを用意</b>。3月1日のボーンマス戦以来で、こちらも久々の3バックになる。定期的に相手チームへの対策としてピンポイントで3バックを使うユナイテッドに対し、今シーズンのチェルシーはどちらかと言えば自チームの問題点を改善するために3バックを採用している様子(対スパーズなど対策としての意味合いもあるがそれはきっかけに過ぎないようにみえる)。そのため、3バックを使う時期と使わない時期がはっきりしており(年末からの数試合と、2月末の数試合でチェルシーは3バックを使っていた)、この久々のチェルシーの3バックには意表を突かれたのではないかと思う。<br />
<br />
前半は、能動的に仕掛ける手段が豊富なチェルシーに対し、その積極性を上手く利用してその隙を突き、手数の少ない攻撃で点を取ろうと目論むユナイテッドという構図。ともにチャンスをつくっていたものの、チェルシーが3バックを生かした攻撃を繰り返し、前半ロスタイムに見事先制点をもぎ取った。ユナイテッドからすると、怪我でBailyが退場してフォーメーション変更を余儀なくされた直後の失点だったので不運な面もあるが、何度も繰り返し再現していた崩しだったので、点が入ること自体は遅かれ早かれ、と言えるかもしれない。そして後半開始直後には前線からのプレスからボールを奪い取り、Mountの見事なミドルシュートからチェルシーの追加点。ユナイテッドもPogba、Greenwoodと好調の選手を投入し攻勢に出るが、2点差がつき5バックでしっかりと守りを固めたチェルシーに対して崩しきることはできず。さらに74分には3点差にされ、ここでほぼ試合終了となった。<br />
<br />
<iframe frameborder="0" height="170" scrolling="no" src="https://www.sofascore.com/event/8721712/attack-momentum/embed" width="100%"></iframe> <br />
<div style="font-family: "arial" , sans-serif; font-size: 12px;">
<a href="https://www.sofascore.com/KsN" target="_blank">Manchester United - Chelsea Live Score</a></div>
<br />
<h2>
チェルシーの攻撃</h2>
<br />
まずはチェルシーの攻撃面について。チェルシーの攻撃時のユナイテッドの基本形は下の様になっていた(前半9分の図)。523で、<b>前線の3人はそれほど追いかけ回す局面もなく対面するCBへ軽くプレスをかけつつ、中央へのコースを切る立ち位置</b>に、特にFernandesはJorginhoを警戒している様にみえた。ユナイテッドのDHの2人はKovacicとJorginhoをみつつ、下りてくるMountやWillianへ対応するために中盤のスペースを埋めるようにする。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTSDlJWOLjFFGBZXiNjOp2WerhwXd547AwNyETlhyphenhyphenYv-rzSNIQrsTt1hwuC0VZb5ROOcuQJKZDpZ0TwU7HPyV2QHvOxIoLMCo3sNugy0up6UnYHVnW7TL1gsC-LFuWpARrjY0N3T8A0RE/s1600/9.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTSDlJWOLjFFGBZXiNjOp2WerhwXd547AwNyETlhyphenhyphenYv-rzSNIQrsTt1hwuC0VZb5ROOcuQJKZDpZ0TwU7HPyV2QHvOxIoLMCo3sNugy0up6UnYHVnW7TL1gsC-LFuWpARrjY0N3T8A0RE/s640/9.png" width="640" /></a></div>
<br />
ユナイテッドに対しチェルシーは主に右サイドで工夫をみせており、<b>鍵となる選手は何と言っても右CBのAzpilicueta</b>。通常の右CBとしてビルドアップに貢献するのはもちろん、彼がサイドバックの様な立ち位置をとったり、オーバーラップをしてWillianやJamesを追い越したり、時にはCMFの様な位置でボールを受けたりしてユナイテッドの守備陣を攪乱していた。<br />
<br />
まずは下の前半19分の場面から。ここではまず、<b>MountとWillianのチェルシーのSHの2人が下りてきており、中盤の数的優位を作ろうとしている</b>点に注目で、そのためにFredとMaticに加えてLindelofもラインを崩して前に出てきている。FredもディフェンスラインまでおりているKovacicに釣られすぎることなく、Mountへもプレスを掛けられるポジションをとれている。ここはチェルシーが4バックであろうがあまり変わらないはずで、当然ユナイテッドも想定しており、5バックにすることでCBのうちの1人が前に出て対処するというのは用意していたのだと思う。また、こうしたチェルシーの傾向を念頭に入れ、RashfordもWillianが下りてくることを意識した位置に立って中央へのコースを切れている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhiVSA6Ykzm-Rts1FY5_ZINoUa8xZo7GwD8Xbag2OqHWOPGPdSGyc27S4jWE9zX-xyI3us8YsuabmOTDc9JwaOY3_R5OWLNdi-7clqPb9yy6LlHO27fFmH08F3fxDfWhf3Crb7Z5ZGjEDc/s1600/19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhiVSA6Ykzm-Rts1FY5_ZINoUa8xZo7GwD8Xbag2OqHWOPGPdSGyc27S4jWE9zX-xyI3us8YsuabmOTDc9JwaOY3_R5OWLNdi-7clqPb9yy6LlHO27fFmH08F3fxDfWhf3Crb7Z5ZGjEDc/s640/19.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>中央での守備については対策が万全であったユナイテッドであるが、ただ、対4バック時と対3バック時で大きく違うのがサイドでの守備</b>。上の場面ではAzpilicuetaがサイドバックの様に振舞うことで、サイドではWilliams1人に対しAzpilicuetaとJamesの2人がいるという状況になってしまっている。これがもし、チェルシーが4バックであればちょうどWBのJamesがいないような状況になるので、こういった数的に不利な状況にはならない。<br />
<br />
下の前半8分の場面では左サイドでテンポよくボールを繋いでユナイテッドのプレスをいなし、その上でAzpilicuetaが中央で受けることで上手くRashfordの背後でボールを受けることに成功している。もしAzpilicuetaがこの位置に来なければKovacicも一度後ろにボールを戻さざるを得なかったはずで、細かいところではあるが、<b>守備時523で中盤にスペースが空く瞬間が生まれやすいユナイテッドの隙をついたAzpilicuetaの機転の利いたプレー</b>と言えると思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgGuSdPwAx_V1l9hEvifRXkYio_ysKA8LwtcXe_177LFzw_Q_gFH_517pnk9YWCkGN91SS58iU8kHa0paUCVpYLs4VplaSt52fQqQcux8Q02A44VPRTX1NaaqXg-RLmdNAw3CgW0jrJhKw/s1600/8.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgGuSdPwAx_V1l9hEvifRXkYio_ysKA8LwtcXe_177LFzw_Q_gFH_517pnk9YWCkGN91SS58iU8kHa0paUCVpYLs4VplaSt52fQqQcux8Q02A44VPRTX1NaaqXg-RLmdNAw3CgW0jrJhKw/s640/8.gif" width="640" /></a></div>
<br />
<b>Azpilicuetaは上の様にSBのように振舞ったり、中央で受けたりするほかにもオーバーラップしWBやSHを追い越して攻撃参加しクロスを上げるといったことでチャンスを作り</b>、前半はチェルシーの右サイドに苦しめられていたユナイテッド。ユナイテッドは前半終了間際にBailyの負傷退場を機に4バックに戻し、やり慣れている4231にフォーメーションを戻した。これはBailyがいなくなるというアクシデントとしての側面が強いがそれと同時に、3412では防ぎきれなかったチェルシーの右サイドからの攻撃に対し、4231にしてSHとSBの2人で対処しようという戦略的な意図もあったのではないかと思う。<br />
<br />
チェルシーに先制点が生まれたのはその交代の直後。ここでもAzpilicuetaがオーバーラップすることでクロスを上げ得点に結びつけている。ユナイテッドの方も無策にやられたわけではなく、この場面ではMaticがSBとCBの間のスペースを埋めつつJamesをみているし、それと同時に<b>FernandesがAzpilicuetaに付いており数的同数は確保</b>し、4231に変更した意味がきちんと表れている(本来であればFernandesでなくSHのRashfordの役割であるが試合の流れの中でこうなっている)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgWu5clWWMsOXpoLWjW4YSzYrIPXe-3_sa26NgbXivfsR-DWziC3CxVHQvo_4G_sgquBZgU3wzM1PPUIW7tjl_gj_oGfcQ3UVUub_LlmhQNnM13gn6eYaCIBObsYXyg_6aPUX9Vpg9PWcY/s1600/55%25281%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgWu5clWWMsOXpoLWjW4YSzYrIPXe-3_sa26NgbXivfsR-DWziC3CxVHQvo_4G_sgquBZgU3wzM1PPUIW7tjl_gj_oGfcQ3UVUub_LlmhQNnM13gn6eYaCIBObsYXyg_6aPUX9Vpg9PWcY/s640/55%25281%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
しかし、Willianがボールを持った際にFernandesとWilliamsの2人が釣られてしまったことでAzpilicuetaがフリーでボールを受けることができてしまい、先制点に繋がってしまった。ユナイテッドからすると、試合中のフォーメーション変更でマークの受け渡し等についての意思疎通が不十分であったのかもしれない。逆にチェルシーの側からすると、試合開始から継続してきたAzpilicuetaを生かした攻撃が実を結んだ形となる。ちなみにこの場面では<b>WBのJamesが内側にいるが、これは大外をWillianやAzpilicuetaが位置どることが多いためで、試合を通じてよくみられた配置</b>である。前半9分にはJamesが中央で受けそのままミドルシュートを放つ場面もあった。<br />
<br />
4バックにしAzpilicuetaが活躍する場面は減った印象ではあるものの、3バックから普段の4バックに戻したことで生まれてしまった歪みが表れていたのが下の場面(49分,後半)。3バック時は基本的にチェルシーのWBにはユナイテッドもWBを当てて、SHには3人いるCBのうちの誰かもしくはDHの選手が対応する様にしていたが、この場面でもわかるように、ユナイテッドの右サイドではSBのWan-BissakaがSHのMountとWBのAlonsoをみなければいけなくなっている。通常時であればDHの選手がカバーに入ることもできるのだが、下の場面の様に素早く逆サイドへ展開されてしまうとこういった点が露見してしまう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmDPx0OtS4HzB7J7qhqgCCr1dw13TgaKBZ3kzjLYw_b90PDh36p7paDmjJNSCLG_cPwyQphiHAAsb8uWSQCMjnNr2pVpRg5Lr2TL8unM5Q-UZm4_ibUu54wF4D7b1uSsQnkzDcLoI_HrM/s1600/49%25282%2529.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmDPx0OtS4HzB7J7qhqgCCr1dw13TgaKBZ3kzjLYw_b90PDh36p7paDmjJNSCLG_cPwyQphiHAAsb8uWSQCMjnNr2pVpRg5Lr2TL8unM5Q-UZm4_ibUu54wF4D7b1uSsQnkzDcLoI_HrM/s640/49%25282%2529.gif" width="640" /></a></div>
<br />
同様のことは逆サイドでも起こっていた。下は72分の場面で、<b>ここではWilliamsがSHのWillianについていっており、大外にいるJamesがフリーに</b>なってしまっている。結局、ユナイテッドはチェルシーの3バックに対する明確な回答を得られないままに試合終了となってしまい、Lampardの作戦が上手く嵌ったといえるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjP30aqCOWPdGvFApSLD8Ds6mH2iBJoqzaONHXKzndEk_BIxzdHwCWCPjSoDGs01lFN-yN8optaMINZ02WkyQNPSrMzS3wRmtAvYBUGKB3hYTAvi8Prv_jtIk5-UnGO7wswB9XhUe_UMY4/s1600/72.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjP30aqCOWPdGvFApSLD8Ds6mH2iBJoqzaONHXKzndEk_BIxzdHwCWCPjSoDGs01lFN-yN8optaMINZ02WkyQNPSrMzS3wRmtAvYBUGKB3hYTAvi8Prv_jtIk5-UnGO7wswB9XhUe_UMY4/s640/72.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
チェルシーの守備</h2>
<br />
<b>チェルシーの守備時の基本方針は前線からのプレスで相手を追い詰めて悪い体勢でボールを蹴らせるか、もしくはサイドに追い込んで奪い取ること</b>であった。下の前半15分の形はその典型的なものである。基本のセットは523で前線の3人はCBから中央へパスを通されないように中央を締めるような立ち位置。WBにボールが渡ったのをみるとSHやCFの選手はDHやCFへのコースを切り、ほかの選手は一気に周りの選手に詰め寄りパスの出しどころを塞いでしまう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh8Mz51FmH7dmHThysG1cTgQZO6OcGb1KkjXv7ZaThXccGgjvVFd9-Gpf6dSYR3mEQ9s1tY-T5ZD35wp06TAjoXK3Jtr00UGxA-pkfTmIGemMpP1zSVDsRLgp3wMPo3Lz6ZeDzrZNIV1pY/s1600/15.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh8Mz51FmH7dmHThysG1cTgQZO6OcGb1KkjXv7ZaThXccGgjvVFd9-Gpf6dSYR3mEQ9s1tY-T5ZD35wp06TAjoXK3Jtr00UGxA-pkfTmIGemMpP1zSVDsRLgp3wMPo3Lz6ZeDzrZNIV1pY/s640/15.gif" width="640" /></a></div>
<br />
これはユナイテッドが4バックにした後も継続しており、<b>原則がしっかりとしているのでフォーメーション変更に伴う混乱等はみられなかった</b>。下の図の、後半開始直後に生まれたチェルシーの追加点もこのサイドへ追い込む守備から生まれたものである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjb99ghTsdyRH9-9-ZwOJdW1RjtY1Z04VFjOTWh12KA_QDUo1d8MjpieJpo53whmzUSUNby_tCNGiSghxg5ROs3twWss345QIGzHFpbBMQyVYmwAnK4wojNYqJCWp6gXwoh7ksEU2HU_kw/s1600/45%25282%2529.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjb99ghTsdyRH9-9-ZwOJdW1RjtY1Z04VFjOTWh12KA_QDUo1d8MjpieJpo53whmzUSUNby_tCNGiSghxg5ROs3twWss345QIGzHFpbBMQyVYmwAnK4wojNYqJCWp6gXwoh7ksEU2HU_kw/s640/45%25282%2529.gif" width="640" /></a></div>
<br />
ユナイテッドが3バックにしているときは下の前半1分のプレーの様な、中央に追い込むような守備も時折みせていた。この場合、WBの選手が高い位置を取る必要もないので5バックを維持でき、それほど大きなリスクをかけずに前線からプレスを掛けることが可能になるが、GK等まで戻されると立て直されることもあるし、ロングボールを蹴られても競り合いに負ける可能性がある。<b>チェルシーとしては、あくまで上でみたようなサイドに追い込んで奪いきりショートカウンター、というのが理想形</b>なのだろうと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVJNEzD2DH995UidRlt5SUbt6elyLQ7zZ4s2rbt5vjZm5UeMeyfeuQ2ODR3ZhgmvZF-hbsYFIrFCUiebTJ2YHBX8ZXrrgUKVonD5wsIOjN8T5XE6ZjI_Xg5KEIZThoPQW52XfRUMyS9KY/s1600/1.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhVJNEzD2DH995UidRlt5SUbt6elyLQ7zZ4s2rbt5vjZm5UeMeyfeuQ2ODR3ZhgmvZF-hbsYFIrFCUiebTJ2YHBX8ZXrrgUKVonD5wsIOjN8T5XE6ZjI_Xg5KEIZThoPQW52XfRUMyS9KY/s640/1.gif" width="640" /></a></div>
<br />
<b>チェルシーは前線から積極的にプレスを仕掛けるのでどうしても前がかりになり、DHとディフェンスラインの距離感が空いてしまったり中盤にスペースができやすかったりする傾向にある</b>。<b>そうしたスペースを上手く活用していたのがFernandes</b>で、この日のユナイテッドはこうしたチェルシーの前傾姿勢を利用し、Fernandesを経由してJamesやRashfordのスピードを生かした手数の少ない攻撃を何度も仕掛けていた。下の前半28分の場面でもFernandesが中盤のスペースに顔を出してパスを受け、裏に走るJamesにパスを出している。チェルシーの前線の選手も中央へのパスコースは切っているのだが最優先で遮るのはユナイテッドのDHへのパスコースで、最前線にいながら時折下りてくるFernandesへのコースはふさぎきれないことが多々あった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0ltPbJURYNtmDRCXW6K2adbZG_BqHUo_6JwKSgYdppPQhAEr8ux7tiBtp5KZRbpZFLRsE7WY_OL8F2loFlUcBD1f_-IR-diDBoigfFMkW6IeFhRi0geDojvQFxSwnohgeZXl0_Vx2nlM/s1600/28.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0ltPbJURYNtmDRCXW6K2adbZG_BqHUo_6JwKSgYdppPQhAEr8ux7tiBtp5KZRbpZFLRsE7WY_OL8F2loFlUcBD1f_-IR-diDBoigfFMkW6IeFhRi0geDojvQFxSwnohgeZXl0_Vx2nlM/s640/28.png" width="640" /></a></div>
<br />
Fernandesがこうしたスペースでボールを受ける場面というのは下の前半35分のプレーの様に、チェルシーの撤退時に守備においても見られた。CBが前に出て対処できればいいのだがここではRudiger、ZoumaともにCFをマークしておりここを無視して前に出ることはできない状況になっている。また、Maticにそれほど強いプレスがかかっておらず、Matic、Fred、Fernandesと中盤3人にDHの2人で対しなければいけない状況になっており、Fernandesへのコースも締めきれていない。こうしたところを突くのが得意な選手が複数いればユナイテッドにも十分にチャンスはあったはずなのだが、後半開始早々に2点差にされ、その後でPogba、Greenwoodといった選手を投入しても時すでに遅し。いくらそういった弱点があるとはいえ、きっちりと5バックで守ることに専念したチェルシー守備陣に対しては1点を返すのがやっとであった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjrfJhCU0Tv6mkJBVxSujbCpczLJfZTUU2Nz8nNLHsgOrB0NCAVC7VVMyl5KkqVDPyPXmp6ajlkgMwcaTBbbH-H8dpfAXgrRvAdpS3QdawqGMl-QrUX8OdQgyxKatr_qSyxHGOyHFSo-IE/s1600/35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjrfJhCU0Tv6mkJBVxSujbCpczLJfZTUU2Nz8nNLHsgOrB0NCAVC7VVMyl5KkqVDPyPXmp6ajlkgMwcaTBbbH-H8dpfAXgrRvAdpS3QdawqGMl-QrUX8OdQgyxKatr_qSyxHGOyHFSo-IE/s640/35.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
この試合でのゴールでGiroudはFAカップ通算16ゴール。相性の良さと、最近の調子の良さをみせつけた。<br />
<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
16 - Since his debut in the FA Cup in January 2013, Olivier Giroud has scored 16 goals in the competition - only Sergio Aguero (19) has netted more in this period. Specialist. <a href="https://t.co/ru7kBveuXW">pic.twitter.com/ru7kBveuXW</a></div>
— OptaJoe (@OptaJoe) <a href="https://twitter.com/OptaJoe/status/1284911667265101826?ref_src=twsrc%5Etfw">July 19, 2020</a></blockquote>
<script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><br />
また、この試合に関しては下のチェルシーの公式サイトで、会員登録なしにフル視聴することができるので是非。<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://www.chelseafc.com/en/videos/v/2020/07/20/full-match--manchester-united-1-3-chelsea--n----fa-cup-highlight-oI0wgA1p">Full match: Manchester United 1-3 Chelsea (N) | FA Cup Highlights | Official Site | Chelsea Football Club</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script>tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-23339097829343928822020-07-24T13:54:00.001+09:002020-07-24T14:06:01.661+09:00Match Report: Everton vs Aston Villa (2020/07/17)<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhXdvIz8rT9W303bM7e3nTzAVXrodYVHm3MnsUgk8fqbC-hZ7h8k6P8bvfBPLAWghhafWpARiwB2iO3iWYVs3tCgWz9vY3ftoK1ajEUEVthBpx_vzAKymTcVTDo9BNkGzUmbl3gReRJu48/s1600/2020-07-16T183428Z_1536878947_UP1EG7G1FLG30_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-EVE-AVA-REPORT.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhXdvIz8rT9W303bM7e3nTzAVXrodYVHm3MnsUgk8fqbC-hZ7h8k6P8bvfBPLAWghhafWpARiwB2iO3iWYVs3tCgWz9vY3ftoK1ajEUEVthBpx_vzAKymTcVTDo9BNkGzUmbl3gReRJu48/s640/2020-07-16T183428Z_1536878947_UP1EG7G1FLG30_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-EVE-AVA-REPORT.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46959" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
7月17日に行われたエバートン対アストンビラのレビュー記事です。結果は1-1の引き分け。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSm_i_EFKvbwRO7N-5je_0Fr-thFfBe_R7e9MP3gZ-gjFR-krHmJBJi49Daq7HgO2Y28-texcFzZchE3US9I6k8kwzbO6wX9KKBg7hvmPm8OGd0hH_IRig3qh_7GanHDwDMtt-LF94pPE/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+143535.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="466" data-original-width="770" height="386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSm_i_EFKvbwRO7N-5je_0Fr-thFfBe_R7e9MP3gZ-gjFR-krHmJBJi49Daq7HgO2Y28-texcFzZchE3US9I6k8kwzbO6wX9KKBg7hvmPm8OGd0hH_IRig3qh_7GanHDwDMtt-LF94pPE/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+143535.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/everton-aston-villa/PY" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
試合開始時点での順位はエバートンが11位、アストンビラは19位。このエバートン対アストンビラというカードはイングランドのトップリーグ史上で最もたくさん行われたゲームらしく、歴史ある一戦となっている(<a href="https://twitter.com/BBCSport/status/1283788855980822530">@BBCSport</a>)。降格圏のアストンビラは17位のワトフォードと勝ち点4差でこの試合で勝ち点を奪えないと残留が厳しくなってくる。しかしアウェイでは13試合で1勝しかできておらず、ここ6試合アウェイでの勝ちがない(<a href="https://www.bbc.com/sport/football/53343860">bbc.com</a>)。一方の迎え撃つエバートンは10試合ホームでは負けなしで、2016年以来のホーム無敗記録らしい(<a href="https://twitter.com/premierleague/status/1283710735474921474">@premierleague</a>)。勝ち点がどうしても必要なアストンビラは苦手なアウェイで、エバートンの要塞を崩すことができるのか。<br />
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhbjVIiutLpsVob71LMy7Q3AGzS_UL2AY1Vis9mbX5ySQcP5Q4_LjoKi2xq7UvOV5Oukb5bUQzZLPFXiTva4cXemPWzOv89rHIdzI0oweKqpbuv5osibEz5MeQ1L-MrUUl7XsdjGSkFIes/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+145907.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="537" data-original-width="580" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhbjVIiutLpsVob71LMy7Q3AGzS_UL2AY1Vis9mbX5ySQcP5Q4_LjoKi2xq7UvOV5Oukb5bUQzZLPFXiTva4cXemPWzOv89rHIdzI0oweKqpbuv5osibEz5MeQ1L-MrUUl7XsdjGSkFIes/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+145907.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46959" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjzV9TBhGHGRA4dV-7ykNUundP0ah01A-9UIDmHFti7E1iAw3352MnOtUUvlLnngmzhG01nv1gvHLXTdqrFCHIBrZYUEFGK0wpTjawOzUxaic9xk0HFLwYm9G-vpgOWs8wbq-9dh7TpfPU/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjzV9TBhGHGRA4dV-7ykNUundP0ah01A-9UIDmHFti7E1iAw3352MnOtUUvlLnngmzhG01nv1gvHLXTdqrFCHIBrZYUEFGK0wpTjawOzUxaic9xk0HFLwYm9G-vpgOWs8wbq-9dh7TpfPU/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11997" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
前半は両チームともに守備の細かい修正を中心とした堅い展開。後半に入り、残留のために勝ち点が必要なアストンビラがより積極的に攻撃にでて先制するが、試合終了間際の87分に先制されて追いつかれてしまった。インテンシティの高い試合だったが意外なことに両チームともに枠内シュートは1本ずつのみ。両チームともに守備組織作りに特に力を入れている印象で、お互いに踏ん張りどころを抑えていて堅い試合となった。<br />
<br />
<h2>
アストンビラの攻撃</h2>
<br />
<b>アストンビラの攻撃時は比較的オーソドックスな433</b>の形。Luizがアンカーとしてボールを捌き、彼を経由してサイドに展開しWGへ、WGからオーバーラップしてきたSBへパスを出し、SBがクロスを上げるというのが基本的な攻撃のパターンで、アストンビラの攻撃の狙いが表れていたのが下の前半11分のプレーである。ただ下の場面の様にLuizに直接パスを出すことのできることというのはエバートンも理解し中央を締める傾向にあるので実現しづらく、その場合には一旦SBを経由してWGへ渡すことを目指す。もちろんこの際にSBが高い位置で受けることができればそのままクロスを上げることもある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjswAjkZr6tMx568IF4r8KwZIhRj-J2S7xsGK-huBCo5nivxu7kOwINaWkA0lQiUfLwDJwuOhtv3OFIM1RvPCZDluBPYqV6FGxPRtej7adfvhMur1sTcesyokH8mKkUlLE49K9YcE5jx28/s1600/11.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjswAjkZr6tMx568IF4r8KwZIhRj-J2S7xsGK-huBCo5nivxu7kOwINaWkA0lQiUfLwDJwuOhtv3OFIM1RvPCZDluBPYqV6FGxPRtej7adfvhMur1sTcesyokH8mKkUlLE49K9YcE5jx28/s640/11.gif" width="640" /></a></div>
<br />
<b>サイドからの攻撃に行き詰った際には後ろにサポートに来ているDMFの選手かCMFにパスを渡すことが多い</b>。下の前半13分の場面でもSBのEl-Mohamadyがサイドでボールを受けたがその先の打開策を見いだせなかったのでWGのGrealishを経由してLuizへ、ボールを受けたLuizが逆サイドへ展開し再度サイドからの攻撃を仕掛けようと試みている。この場面ではLuizは逆サイドへの展開を選択しているが、前半25分の様にそのままアーリー気味のクロスを選択することもある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQakkX-FVeWMPO_HqGspW2fD27pupMsp49qZ-FuHtwKSwXmykToIkLFWOj3pPkFPJZwlj_ZpL7QiKO6IYahNt0pIT0Wbk0sIOdKwxbvZDfZF5KUiRAM2VHcG2I-AsloAfmUjBI0_YDqLI/s1600/13.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQakkX-FVeWMPO_HqGspW2fD27pupMsp49qZ-FuHtwKSwXmykToIkLFWOj3pPkFPJZwlj_ZpL7QiKO6IYahNt0pIT0Wbk0sIOdKwxbvZDfZF5KUiRAM2VHcG2I-AsloAfmUjBI0_YDqLI/s640/13.gif" width="640" /></a></div>
<br />
左右のWGについては入れ替わることも多く、またGrealishとTrezeguetでは役割が異なっていて、Grealishについてはクロスを上げるだけでなく展開を補助したり自分でドリブルで仕掛けたり、もしくは左サイドでボールを受けた場合はカットインでシュートする場面もあるものの、Trezeguetに関しては自らシュートに持ち込むというのはあまり選択肢になさそうであった。<br />
<br />
こうしたアストンビラの攻撃に対してエバートンは下の前半1分のプレーの様に442でセットしてハイプレスを仕掛けていた。アストンビラのCBの片方がボールを持つとCFが逆サイドのCBへのパスコースを遮りながらプレスをかけてSBへのパスを誘導、それに連動して、もう片方のCFはLuiz、SHはSB、SBはSH、逆サイドのSHはCMFへとつきサイドで囲い込むような形にしてボールを奪うことを目指す。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgKpurPbGLmzyZI9XKyW4IMQqvyhnpF_cLiUn1otuFoG_ZP7ZvVDmgGRjixwYCZ3huDcG_TIAT3puoZHUlpbDJYY1ZeZFnLwlFmgOFQbvqy66q3Rwe3gd2hGEbacc3om1EGa1YTaxIg0ic/s1600/1.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgKpurPbGLmzyZI9XKyW4IMQqvyhnpF_cLiUn1otuFoG_ZP7ZvVDmgGRjixwYCZ3huDcG_TIAT3puoZHUlpbDJYY1ZeZFnLwlFmgOFQbvqy66q3Rwe3gd2hGEbacc3om1EGa1YTaxIg0ic/s640/1.gif" width="640" /></a></div>
<br />
この形のハイプレスの弱点が出ていたのが下の前半3分の場面である。この場面では上で説明した原則通りエバートンの選手は動いているのであるが、1人だけ、本来であればDMFについておくべきRicharlisonが中途半端な立ち位置にいる。これはTargettがボールをGKに戻す素振りを見せてそれを警戒したためで、そのために結果的にLuizへ繋がれGKへ、そして逆サイドのCBまでパスが通ってしまった。CFの2人でCBの2人とLuiz、それに加えてGKまでみる必要があり人数が不足しているうえに、下の図の様にCBが大きく開いているとその人数の不足を走力で補うことはできない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgpAop_i_WPsddIm4ivft8rEVZXmg5lv1a99WJW0BN9I4AYiyva-K1WZA99LkJqMiQ9HFzPZwpsOuGgCZxayo6YzrxXceAdZUKLCHeOhFx8u0HfYKpVNmXF_Pfgm-LPMm6lZVyChm8DZeE/s1600/3.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgpAop_i_WPsddIm4ivft8rEVZXmg5lv1a99WJW0BN9I4AYiyva-K1WZA99LkJqMiQ9HFzPZwpsOuGgCZxayo6YzrxXceAdZUKLCHeOhFx8u0HfYKpVNmXF_Pfgm-LPMm6lZVyChm8DZeE/s640/3.png" width="640" /></a></div>
<br />
そこでエバートンがハイプレス時にみせていたのが下の様な形で、これは前半9分の場面である。左SHのBernardを一列前に上げて343のような形にし、アストンビラのCB2人、DMF、GKの4人に対し常に3人配置できるようにしている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhZCgp2Ip1qbhtyeyi9CudUp9X1lpuqeKKgGXKkcy0avava1yafk3itUtf9WoCg5NfKhKrL5St_TqYyNfD8az-Lw5ME64U5uomIwSSnTgCmHAqF1jYCFWTDG7XUm7Er8e_DUC8pAz-NIJw/s1600/9.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhZCgp2Ip1qbhtyeyi9CudUp9X1lpuqeKKgGXKkcy0avava1yafk3itUtf9WoCg5NfKhKrL5St_TqYyNfD8az-Lw5ME64U5uomIwSSnTgCmHAqF1jYCFWTDG7XUm7Er8e_DUC8pAz-NIJw/s640/9.png" width="640" /></a></div>
<br />
ただこの形にも欠点がないわけではなく、<b>アストンビラが特に狙いどころとしていたのがエバートンの左サイドである</b>。Bernardを一列前に上げたことでハイプレスの精度は上げたものの、その一方で左SHの選手を一列前に上げたことで左サイドの守備が手薄になってしまう。アストンビラのSBとWGに対し、エバートンの左サイドはSBとCBで対処する必要がありCBがサイドにいかなければいけない時点でリスクが高いのであるが、下の様に逆サイドから素早く展開されるとCBが間に合わずに下の様な数的不利をつくられてしまう。この場面では「素早く展開」するためにGKのReinaが浮き球をEl-Mohamadyに供給、競り合いに勝ったところをWGのTrezeguetが拾っている。下の図は前半5分の場面であるがこういったReinaからEl-Mohamadyへ浮き球を供給する場面は、その後にも78分など何度か見られた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh8Y9jm68vVb3JyW_ndMXzlWXAuQai979oWxUYVmeoyTQ2p83jwKA74eCODWFCYp4u4leHBPCb8M6w8YpxXn6uv9RlKtw4K1bbWIzbWICN4W-SQN8xbb7S5fA7xleRsKpMRXtkpfN8aNnU/s1600/5.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh8Y9jm68vVb3JyW_ndMXzlWXAuQai979oWxUYVmeoyTQ2p83jwKA74eCODWFCYp4u4leHBPCb8M6w8YpxXn6uv9RlKtw4K1bbWIzbWICN4W-SQN8xbb7S5fA7xleRsKpMRXtkpfN8aNnU/s640/5.png" width="640" /></a></div>
<br />
おそらくDigneであれば空中戦で勝てると考え、Digneに空中戦で競らせることはかなりアストンビラは意識していたようで、下の図のように、この試合DigneはSBでありながら空中戦の数が最も多い。逆サイドのSBのColemanが競った空中戦の数が試合を通じて1であることと比べると15という数は圧倒的である。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0XKMEr9XmBjI4gJryy1KDIQ7yVbfeQcj5H0RQscPelnFV39iYOVX2dNGB4-efIf-SN3N-y0vJYEAiEIjCG6bIxOVyQTvdk4zevTmbY9tUAvPd-WPaY127dWwuGgPVE9ud90AAZrkRZ4E/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+230555.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="438" data-original-width="506" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0XKMEr9XmBjI4gJryy1KDIQ7yVbfeQcj5H0RQscPelnFV39iYOVX2dNGB4-efIf-SN3N-y0vJYEAiEIjCG6bIxOVyQTvdk4zevTmbY9tUAvPd-WPaY127dWwuGgPVE9ud90AAZrkRZ4E/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+230555.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/everton-aston-villa/PY" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
こうした343の形の弱点を突かれないようにするにはもはやハイプレスをやめるしかない。下の前半27分の場面ではエバートンの守備は中央をきっちりと締めて442で守る形にしている。ハイプレスを仕掛けられないのでボールを積極的には奪えないが、これであれば大崩れする心配はない。またこの図でわかるように、こうした442でしっかりと構えられた際には前進ができないのでアストンビラはCMFのHourihaneがサイドに下りてきてビルドアップを助けている。この日のアストンビラは、HourihaneとLuizがツーボランチの様になることも多く、もう片方のCMFのMcGinnは最前線でボールを持ち構える場面が多々見られた。おそらくこれはアストンビラ側の守備時の形も影響しているのだと思われる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj6fzGGk6JC90AESFq-W4O8g1NJERNz1t-RMWVijSvGAmaJlkJ86kPC_5zoDt9U8nxOL1ZpDH6pei9-gNX-ZTwarxzAijn4ibXVquRJxtjwP71NLdWC4ssE9n7zmeUatZsj7JcMGuip23Y/s1600/27.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj6fzGGk6JC90AESFq-W4O8g1NJERNz1t-RMWVijSvGAmaJlkJ86kPC_5zoDt9U8nxOL1ZpDH6pei9-gNX-ZTwarxzAijn4ibXVquRJxtjwP71NLdWC4ssE9n7zmeUatZsj7JcMGuip23Y/s640/27.png" width="640" /></a></div>
<br />
この日のエバートンは上で説明したような、<b>343のハイプレスと442で引いて守る形を使い分ける形</b>にしていて、アストンビラもエバートンが343で仕掛けてきたときにはそれを逆手に取るような攻撃をみせるものの、442で引かれた時にはなかなか打開策を見いだせない様でいた。<br />
<br />
残留のために得点が必要なアストンビラは64分にTrezeguetに代えてEl Ghazi、Samattaに代えてDavisを投入する。Davis投入の意図が表れていたのが下の場面で、中央で待ち構えることの多いSamattaに比べてDavisは左右上下に動いて顔を出すことを得意としているようで、それによりエバートンの2枚しか配置していない中盤に対し中央で数的優位をつくったり、サイドの崩しに参加することを目指していた。ちなみに下の場面はアストンビラが先制した後の78分の場面で、同点弾が必要なエバートンがハイプレス気味に仕掛けてきたところを突いて、またDigneとの空中戦を狙っている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjnR6RGanqT9T2mJbZdOgAPTEbH_iZhlXybAopd90btooTl3khYLJWYOSu2y3E_J8cZP7FYzcDPZvTOkCqolDzKYJN_bWfgdBBC7zxxJXaznU3g70NMmzyC-_uYPkDDax06zADsVNRoHu8/s1600/78.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjnR6RGanqT9T2mJbZdOgAPTEbH_iZhlXybAopd90btooTl3khYLJWYOSu2y3E_J8cZP7FYzcDPZvTOkCqolDzKYJN_bWfgdBBC7zxxJXaznU3g70NMmzyC-_uYPkDDax06zADsVNRoHu8/s640/78.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アストンビラの守備</h2>
<br />
試合開始時のアストンビラの守備時の形は下の様になっていた(前半2分の場面)。4123の様な形で、前線から積極的にプレスを仕掛けて、サイドに追い込んでから一気に人数をかけて奪い取るというよりかは、<b>中央に追い込んでCBやGKに精度の低いボールを蹴らせること、チャンスがあればそのまま奪ってゴールを目指すことを目的</b>としていた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj4l91lt4zeDsV8oRjni0sYrnxih0YutH6P05aKvS90fp7gm6NBwyWBvGFC6gTm2ydgD-ZzQVBLKJkj7ogH5tmGJ_aPmkTQQ9edIHUlUCx5J_tsa3LotfOmn86GptUtszDPrPrcYAJ-k1k/s1600/2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj4l91lt4zeDsV8oRjni0sYrnxih0YutH6P05aKvS90fp7gm6NBwyWBvGFC6gTm2ydgD-ZzQVBLKJkj7ogH5tmGJ_aPmkTQQ9edIHUlUCx5J_tsa3LotfOmn86GptUtszDPrPrcYAJ-k1k/s640/2.png" width="640" /></a></div>
<br />
そのアストンビラの守備時の弱点が表れていたのが下の前半5分の場面である。右WGのTrezeguetがサイドからCBにプレスを掛け、それを機に逆サイドのWGのGrealish等も中央に追い込むように位置どっている。ただ結果的に中央でテンポよくボールを回されSBのColemanにボールを繋がれてしまった。ただここでの最大の問題点はSBにボールが渡ったそれ自体というよりも、その<b>SBへのケアにCMFのHourihaneが釣り出されてしまっていること</b>である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjAxH7cZM6H8-7A96h0kpo51mhEuRQuk8QkhWKcapwZpsqQYF69K8r5lOoJ1n_3by8KJ0UaGYY82wLcITIfGJjIeZg-RxKS-_rAG93T8rNWHpo8bNQ_wO5eLOI_N1LoGp6H7ed0ks8dCTg/s1600/5.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjAxH7cZM6H8-7A96h0kpo51mhEuRQuk8QkhWKcapwZpsqQYF69K8r5lOoJ1n_3by8KJ0UaGYY82wLcITIfGJjIeZg-RxKS-_rAG93T8rNWHpo8bNQ_wO5eLOI_N1LoGp6H7ed0ks8dCTg/s640/5.gif" width="640" /></a></div>
<br />
そこで前半途中から採用していたのが下の様な形で、McGinnを一列前に上げ、442もしくは424にしていた(下の図は前半39分)。これによりWGの選手はサイドでの守備に専念させるようにして、イレギュラーな場合を除いてCMFやDMFがサイドに釣り出されることはなくなった。また、臨機応変にCBやCMF、SBについたりと中央やサイドに移動しなければいけない<b>WGの選手のタスクを限定</b>して、その代わりにより守備的な判断の精度の高いMcGinnに最前線へのプレスや撤退時のCMFのマーク等より多くのタスクを背負わせるようにしていた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiGLr5XE5L6eODZAbjnZBcMRD3sN_0UPcCSXT7MBVvn4Tvo-eLDqBxWj6elJB5Tpd2M7gmVGxh5RoESlGpAlMTlW1Zevlru6-K9Ptj6kRCJlELVFklZ_ZxY2T178PFI1tXG88i7VtW6YXM/s1600/39.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiGLr5XE5L6eODZAbjnZBcMRD3sN_0UPcCSXT7MBVvn4Tvo-eLDqBxWj6elJB5Tpd2M7gmVGxh5RoESlGpAlMTlW1Zevlru6-K9Ptj6kRCJlELVFklZ_ZxY2T178PFI1tXG88i7VtW6YXM/s640/39.png" width="640" /></a></div>
<br />
442への変更による欠点が表れていたのが下の場面である。前半42分の場面で、HourihaneがDaviesに釣り出されて前へ、そこで空いた中央のスペースにSHのIwobiが下りてきてボールを受けることに成功している。もしMcGinnが中盤にいればここのカバーに入ることができたはずであるが、中盤の中央の人数を減らしたことでこのような弊害が生まれている。また、もし433の時であればここのカバーにGrealishが入るという選択肢もあったかもしれない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjfX5lvYSxe_RBYhMB6gaxynFwZ5Wdixs4j0C9pVzU3dRz72Dht5wp1KYCV2PpwFNnInxUAB5brmBpsAXdKHe5SZKQDgnbGjdKXmHG7cCU34hoW43mei1VPZO4N5Llv5InvNiWDfatvvWw/s1600/42.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjfX5lvYSxe_RBYhMB6gaxynFwZ5Wdixs4j0C9pVzU3dRz72Dht5wp1KYCV2PpwFNnInxUAB5brmBpsAXdKHe5SZKQDgnbGjdKXmHG7cCU34hoW43mei1VPZO4N5Llv5InvNiWDfatvvWw/s640/42.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
これと似たような場面は51分にも逆サイドでみられて、ここではBernardが中央で受けている。上の前半42分の場面でもそうなのだが、442となったにも関わらずLuizはあまり右サイドのカバーに回らず、中央から動かないアンカー的な立ち位置にいる場面が数多くみられて、Hourihaneと縦関係になっている様な場面も多かった。さらに言えば前半5分の場面でも、最初は右サイドにいたHourihaneが逆サイドまで移動して相手SBのカバーに入っている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiuYkyYPjPeLBD2LEOxD6se3kt9dyn-oZc6NEfPRGZvbrKPKyntUvfWr8h06vLFKPPYq4EPDPjN_MWwIHb2I5ylwn5Bd9B3rFWQYMBfhCEbhkJAahrz8Ym8fagoURGN_Ak5JARDsEjgXt0/s1600/51.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiuYkyYPjPeLBD2LEOxD6se3kt9dyn-oZc6NEfPRGZvbrKPKyntUvfWr8h06vLFKPPYq4EPDPjN_MWwIHb2I5ylwn5Bd9B3rFWQYMBfhCEbhkJAahrz8Ym8fagoURGN_Ak5JARDsEjgXt0/s640/51.png" width="640" /></a></div>
<br />
また、上の2つのシーンでもわかるように、<b>下りていくエバートンのSHに対してSBがついていく様な場面はほとんどなく</b>、こういった傾向は下りていくCFにCBについていかないなどチーム全体でみられるので、チームのルールであるのだろうと思う。つまり、4バックとDMFのLuizについてはあまり定位置から動くことを許されていない。これは当然バランスを崩さないという利点はあるのだがその悪いところが出てしまったのが87分の失点シーンで、ここでは左サイドにでてきたGomesがフリーになってしまっている。Hourihaneがサイドまで出ているのでサイドでの人数が足りていないわけではなく、エバートンのCHのGomes、SHのGordon、SBのDigneに対して、アストンビラはCMF、WG、SBと同数を揃えている。しかし、SBはディフェンスラインを崩さないことを最優先としていて、そのためにGomesが空いてしまい、フリーでクロスを上げることを許してしまった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5ZjbhrQ3_RJjzMPpH3aC94L0KLBCNqSWibmluHkWcnQeEauha_1E6kazgVXBefD7rjtODKgRWfBf0YAbEMs3UJB9nTi8dmDO0tnn4Zll3IrrDLFuTldO6K2nDW0lAcFUgD4r2TA0Hq9c/s1600/87.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj5ZjbhrQ3_RJjzMPpH3aC94L0KLBCNqSWibmluHkWcnQeEauha_1E6kazgVXBefD7rjtODKgRWfBf0YAbEMs3UJB9nTi8dmDO0tnn4Zll3IrrDLFuTldO6K2nDW0lAcFUgD4r2TA0Hq9c/s640/87.png" width="640" /></a></div>
<br />
Gomesがサイドに流れることはビルドアップ時にはよくみられることなのであるが、上の様にサイドで高い位置を取るというのは後半に入ってからみるようになったので、ここはエバートン側の工夫であったのかもしれない。<br />
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
<b>アストンビラの守備については、プレスの方法を試合中に変更させたりと動き回る「動」の前線に対し、ディフェンスとDMFの選手は定位置を保つ「静」というのが原則</b>で、この両極端なところを上手く整備して接続できればより強固な守備陣形を敷けるのではないかというのが外野からの感想である。マンチェスター・ユナイテッド戦やクリスタルパレス戦でも人数は揃っているのにアンカーの脇やライン間がぽっかりと空くことが多かったのだが、もしかしたらこれが原因かもしれない。<br />
<br />
勝ち点3は試合終了間際に逃してしまったものの、勝ち点1はもぎ取ったアストンビラ。勝ち点2を落とした、というイメージが先行しがちだがきちんと勝ち点1をとったことがチームにとってはとても大きい。下の図は、これを書いている残り1節を残した順位表であるが、この勝ち点1のおかげでワトフォードと並び、降格圏から脱出している。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh81RoSetiL9j-1se0ianoEmMW0N_ghYL017uD2LyYaIpv-ZfOmuUU5lxrdrJUwS7ZZ_D3g3pI2W46OuBOxY__UaQC9_YUwA71k81cC6dwcmcy5dgQ11crDeLNOncGsLqMkNtdmPyAsyCo/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-24+134747.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="174" data-original-width="781" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh81RoSetiL9j-1se0ianoEmMW0N_ghYL017uD2LyYaIpv-ZfOmuUU5lxrdrJUwS7ZZ_D3g3pI2W46OuBOxY__UaQC9_YUwA71k81cC6dwcmcy5dgQ11crDeLNOncGsLqMkNtdmPyAsyCo/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-24+134747.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/tournament/football/england/premier-league/17" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
また、この試合で初めて知ったのだが、エバートンのホーム、Goodison Parkのゴールネットの色は青色らしい。ネットの色を変えているチームというのは他にもあるのだろうか、これから注視したいと思う。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjB8qgNBfL-PLEwhRV_nImXI9oGwdns2snKBXsYKzFPB67JmXct3cSLPwUFZD1gFvFaUh_CjmJ1r1ZTGqh-pWuglwpEj738qbDa_bd0bZEtfSdMMTMkhC7G1FzNjfs3P7nFUMXaWJZESR8/s1600/EdD2fAYX0AEwgCb.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1066" data-original-width="1600" height="426" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjB8qgNBfL-PLEwhRV_nImXI9oGwdns2snKBXsYKzFPB67JmXct3cSLPwUFZD1gFvFaUh_CjmJ1r1ZTGqh-pWuglwpEj738qbDa_bd0bZEtfSdMMTMkhC7G1FzNjfs3P7nFUMXaWJZESR8/s640/EdD2fAYX0AEwgCb.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/AVFCOfficial/status/1283797135541010436" style="font-size: medium; text-align: start;">@AVFCOfficial</a></td></tr>
</tbody></table>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-71693294730193178022020-07-21T22:05:00.005+09:002020-07-21T22:05:56.377+09:00Match Preview: Arsenal vs Aston Villa (A) 2020/07/22 7月22日のアストンビラ戦に向けたプレビュー記事です。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhRCOmjb8o2yGgeK1PV5KP9iyWGbpK1caU7Tyz2oTpSdEIdAnyXJG0VcZUwEAjCXUDNxMhRV7NntRRE9F1KOSBdQLGuJt1A-HkwvIROD7xg9SrYEnuhpiukFVySmAxwTkVQlPyUn9jbM04/s1600/PreEve11.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="720" data-original-width="1280" height="360" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhRCOmjb8o2yGgeK1PV5KP9iyWGbpK1caU7Tyz2oTpSdEIdAnyXJG0VcZUwEAjCXUDNxMhRV7NntRRE9F1KOSBdQLGuJt1A-HkwvIROD7xg9SrYEnuhpiukFVySmAxwTkVQlPyUn9jbM04/s640/PreEve11.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.avfc.co.uk/News/2020/07/14/gallery-pre-everton" style="font-size: medium; text-align: start;">avfc.co.uk</a></td></tr>
</tbody></table>
<h2>
アストンビラの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位(今節開始時点): 19位<br />
勝ち点 31:勝ち8 引き分け7 負け21<br />
得点39 失点66<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
現在、降格圏の18位(今節開始時点では19位だったがボーンマスの試合の結果で得失点差と総得点数の関係で順位が入れ替わり試合開始時点では18位)。シーズンを通しての最高順位が9節終了時点での12位となっており、シーズンが進むにつれて勝ちが遠のいている。特に2020年に入ってからは低調で、25節から34節まで9節連続で勝利無し、ようやく2節前にクリスタルパレス相手に久々の勝利を手にした。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhhNsV31tKoZQEa6UU97ZFJpr52UqLkeh04ImouvJ4-0CRxFdpCc9diNFSlzuGVInMmzXr-ewLA7T_G1n7MOdDqtYEzPjxLPVA3d_DaJLs4b5jLf_6mwCuxiNcurWXE6Hnl2Ryz0LctuDQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+023723.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="337" data-original-width="984" height="218" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhhNsV31tKoZQEa6UU97ZFJpr52UqLkeh04ImouvJ4-0CRxFdpCc9diNFSlzuGVInMmzXr-ewLA7T_G1n7MOdDqtYEzPjxLPVA3d_DaJLs4b5jLf_6mwCuxiNcurWXE6Hnl2Ryz0LctuDQ/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+023723.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/tables" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
現在降格の可能性のあるチーム(もしくは決定したチーム)が上の6チーム。そのうちノリッジは降格が決まっていて、また、ウェストハムとブライトンに関しては得失点差の点で大きく優位に立っており、実質降格の可能性はないといってよい。よって現在、降格争いの真っただ中にいるのはワトフォード、アストンビラ、ボーンマスの3チームである。それぞれの対戦相手を確認しておくと、ワトフォードはマンチェスター・シティとアーセナル、アストンビラはアーセナルとウェストハム、ボーンマスはエバートンとなっており、<b>実はアーセナルは降格争いの鍵となる存在</b>。リーグ戦の残り2節、相手は死に物狂いで勝ち点を求めてくることになる。<br />
<br />
アストンビラの気になるデータはエースのGrealishについて。チームの最多得点(7点)、最多アシスト(6)を記録している。鍵となるパス(key passes)の本数はリーグ2位と高い成績で、彼にどれだけ自由に仕事をさせないか、というのがこの試合では重要になってくる。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjuzggdUxOnnltTJg3m0sW7nwK-7nR0_ezp1kG9wjsD95d0g3e1PZL5gd05dFYNKnqwx8cU7tp65_aFkyVUpFpXfcX90X-eNNwvuYrPeMlJF1lbWNILhB8aPlM71RtOCVUzVo6hIV_O0qQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+110642.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="382" data-original-width="771" height="316" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjuzggdUxOnnltTJg3m0sW7nwK-7nR0_ezp1kG9wjsD95d0g3e1PZL5gd05dFYNKnqwx8cU7tp65_aFkyVUpFpXfcX90X-eNNwvuYrPeMlJF1lbWNILhB8aPlM71RtOCVUzVo6hIV_O0qQ/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+110642.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/tournament/football/england/premier-league/17" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
怪我人・移籍等情報</h2>
<br />
Wesley、Heaton、Engels、Taylorは欠場。Hause、Drinkwaterについては出場できるか分からない状態にある様である。Hauseは練習には復帰している様である(<a href="https://www.avfc.co.uk/News/2020/07/20/pre-arsenal-press-conference">avfc.co.uk</a>)。<br />
<br />
冬の補強では5人の選手を獲得している。特に注目なのがReinaとSamattaである。この2人はシーズン中に復帰できないHeatonとWesleyの代役として獲得されて、現在レギュラーとして定着している。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi8jvNaSRjuKuNOe0pqjIyPhbvYfQjyA2HdxMhNn0XiGDSHVPx32eUE8OsdxtIZRWRy63K5h6tu9mCKS_DC_-RAP_vvWgpeligm_LUu_a1Qxjchif7RR2ocMdMiecc_vkd403Sd_aWOsis/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+131836.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="195" data-original-width="354" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi8jvNaSRjuKuNOe0pqjIyPhbvYfQjyA2HdxMhNn0XiGDSHVPx32eUE8OsdxtIZRWRy63K5h6tu9mCKS_DC_-RAP_vvWgpeligm_LUu_a1Qxjchif7RR2ocMdMiecc_vkd403Sd_aWOsis/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+131836.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/news/1530906" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj557are8jWNa5dG26ZUBhkK7RoFXJVOs4R0Y90qCwnKfygCCl4RvSbmnNZckGlzw8jVVZ4cOIdSfSRk1ZYfr5Zwsb2gJC91tJFbAQLaK7Ql92d-VhIUZvGfCwpczAVSaSvklvwwu1LpRU/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+122651.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="373" data-original-width="494" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj557are8jWNa5dG26ZUBhkK7RoFXJVOs4R0Y90qCwnKfygCCl4RvSbmnNZckGlzw8jVVZ4cOIdSfSRk1ZYfr5Zwsb2gJC91tJFbAQLaK7Ql92d-VhIUZvGfCwpczAVSaSvklvwwu1LpRU/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+122651.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376169/Live/England-Premier-League-2019-2020-Everton-Aston-Villa" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
再開後に限って言えば、先発で試したフォーメーションは433が5試合、4231が2試合、4312が1試合となっている。シーズンを通してみても433もしくは4141の時間帯が最も多い。今節も433で来るのではないかと思う。シーズンを通してみれば3バックの時間帯も多いのだが、こちらは再開後は試していないので考えなくてよいと思う。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEioRwOj95JBdFOO2GU7DSetY9uERaJrqrI3hLzQLo1Y7jDZLwvGs7sVjB-CyQBT7Aud7IlLHzGo2soL-KenPaGCIlclwKtMDuCkJM2gIaxDb5TCF5hguWGD-7jwg6DFvASrzO4AAPah8a4/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+123716.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="330" data-original-width="687" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEioRwOj95JBdFOO2GU7DSetY9uERaJrqrI3hLzQLo1Y7jDZLwvGs7sVjB-CyQBT7Aud7IlLHzGo2soL-KenPaGCIlclwKtMDuCkJM2gIaxDb5TCF5hguWGD-7jwg6DFvASrzO4AAPah8a4/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-20+123716.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Aston_Villa/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
次に可能性が高いとすればリバプール戦とマンチェスター・ユナイテッド戦で試している4231で、トップ下にGrealishを置くことで左右の攻撃を活性化できるという点が優れている。しかしユ<b>ナイテッド戦を観る限り、このフォーメーションは守備に関して2つの大きな欠点がある</b>。1つが、守備時に4132の様な形になった場合に、下の図の様に<b>中央を締めきれない場面が多く見られた</b>ことで、ここは慣れと練度の問題であるようにみえた。もう1つが<b>Grealishの守備の負担の大きさ</b>についてである。上の問題を解決するために4132をやめて守備時のみ451にすることもできるがその場合はGrealishに中央で守備をさせることになってしまう。攻撃の要である彼を守備で奔走させるわけにはいかないし、高度な守備的な判断が求められるのでそもそもGrealishには不向きである。それよりもフォーメーションを433にしてGrealishをサイドにおいた方が、Grealishのタスクが限定されるし、負担も減らすことができるのでチームには合っていると思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivBK9AJs0zg_Il_Rx7Zx2zITlXIbWRSxoTUcR7BSCbHjk2WzRhJbZoPpJxPG9nf9v0m2EMusXstl6db5NRbqGZ5XnDAsqxMI3ILSMkT8m6M8Is4FXfJywKSWI6Y1qOoRunNWaDTLtlMtU/s1600/36.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivBK9AJs0zg_Il_Rx7Zx2zITlXIbWRSxoTUcR7BSCbHjk2WzRhJbZoPpJxPG9nf9v0m2EMusXstl6db5NRbqGZ5XnDAsqxMI3ILSMkT8m6M8Is4FXfJywKSWI6Y1qOoRunNWaDTLtlMtU/s640/36.png" width="640" /></a></div>
<br />
よって予想メンバーは下の通り。Hauseのフィットネスの具合が分からないので出場できない前提でメンバーを選んでいるが、Hauseが出場できるのであれば右SB、右CBはそれぞれKonsa、Hauseになるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBl1P_vkMEEdnwmzRxSyvFQz2HSuJnQTYTPDfBydU72LMOR5W52FSivlUUTvVe0atEaDOBDxv5_GTFkC8HClmJQJ0Ceh2qQk3bwjx7yy28pClifLEAHTt3v_sRqPIl21-JMNolnrhOuRI/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBl1P_vkMEEdnwmzRxSyvFQz2HSuJnQTYTPDfBydU72LMOR5W52FSivlUUTvVe0atEaDOBDxv5_GTFkC8HClmJQJ0Ceh2qQk3bwjx7yy28pClifLEAHTt3v_sRqPIl21-JMNolnrhOuRI/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アストンビラの戦い方</h2>
<br />
<b>アストンビラの攻撃時は比較的オーソドックスな433の形</b>。Luizがアンカーとしてボールを捌き、彼を経由してサイドに展開しWGへ、WGからオーバーラップしてきたSBへパスを出し、<b>SBがクロスを上げるというのが基本的な攻撃のパターン</b>となっている。下の図ではLuizから直接WGにボールが渡っているがこのように中央にパスコースが空いている場面というのは実際にはあまり起こりえないので、SBを経由してWGへ渡すことが多い。もちろんこの際にSBが高い位置で受けることができればそのままクロスを上げることもある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjh9vUFkEKWjqUxvn_cAbPsTYzm0qItMc0NB-WbHviiNSBsDLCNL4m-U14uC3ZN1fdezuIXwHDSBtCMha3ZXm_de3OQqGHQfIlZ_yuh63LRXVFdDcMvn4JHweUnMxnLAnyzs20-4qOh7zM/s1600/11.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjh9vUFkEKWjqUxvn_cAbPsTYzm0qItMc0NB-WbHviiNSBsDLCNL4m-U14uC3ZN1fdezuIXwHDSBtCMha3ZXm_de3OQqGHQfIlZ_yuh63LRXVFdDcMvn4JHweUnMxnLAnyzs20-4qOh7zM/s640/11.gif" width="640" /></a></div>
<br />
サイドからの攻撃で行き詰った際には下の図の様に、<b>WGやSBの後ろにCMFやDMFの選手がサポートにきて、逆サイドへ展開したり、アーリークロスを上げる場面というのも多い</b>。そのままCMFやDMFの選手がサイド攻撃に加わってパスワークで崩そうと試みる場面はほとんどなく、中央を飛ばしての幅を生かしたダイナミックな展開が攻撃の1つの特徴と言えるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiJpSJ-wq63TE9-WlYUpGT2gl8kjPKmuOXlNNJhTIu4u38XRvZG_wHFWpIh3HuD5Us_URu0GnR8kOR9DqZ2RYPb5UYFF5U2rHO_iJea_Gw6CdD6RKQ7kgTtxAqENSc2bhRl9sDF4wsS-rc/s1600/6%25281%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiJpSJ-wq63TE9-WlYUpGT2gl8kjPKmuOXlNNJhTIu4u38XRvZG_wHFWpIh3HuD5Us_URu0GnR8kOR9DqZ2RYPb5UYFF5U2rHO_iJea_Gw6CdD6RKQ7kgTtxAqENSc2bhRl9sDF4wsS-rc/s640/6%25281%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
左右のWGについては入れ替わることも多く、またGrealishと逆サイドのWGでは役割が異なっていて、Grealishについてはクロスを上げるだけでなく展開を補助したり自分でドリブルで仕掛けたり、もしくは左サイドでボールを受けた場合はカットインでシュートする場面もあるものの、逆サイドのWGに関しては自らシュートに持ち込むというのはあまり選択肢になさそうであった。<br />
<br />
クロスに競るのは基本的にCFのSamattaのみであるが、<b>それよりも怖いのはクロスがDF陣の頭を飛び越えた裏に飛び込んでくる逆サイドのWGの選手</b>。また、CFに関してはSamattaと、エバートン戦で途中出場していたDavisもいて、彼はSamattaよりも左右に流れて様々な局面が器用にボールに絡むことができるという印象を受けた。<br />
<br />
アーセナルとしては中央やサイドで数的優位をつくることにそれほど注力する必要はなく、それよりも<b>中央でクロスをきちんと跳ね返すための態勢づくり</b>をして、ピッチの色んな位置で顔を出す<b>Gealishについては自由にさせないように常に誰かが監視する工夫</b>が必要になってくる。<br />
<br />
<b>守備に関しては基本的にハイプレス志向</b>のチームで、引いてブロックを敷くよりも前からプレスを掛けて圧力をかけていく方が良く整備されていて、チームコンセプトにも合っている様であった。基本的な形としては、<b>主に①3トップ型と②2トップ型の2つのパターンがある</b>。まずは①3トップ型について。Luizをアンカー的に余らせて、4123になる。フォーメーションが433であれば自然な形である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjCWqGN72hcm30zbnmvhcAAYdxPSX-C73EUbG7kTmYHrD5kS0RmaX4A5e4t6KwhGb1N4UBMt5hOf2V7pZB9gPEJLKtEyKBrKOq4jKwXioHVAN6VSFVZbXemA8OxxCcVAmL67CQj4ozUbo0/s1600/2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjCWqGN72hcm30zbnmvhcAAYdxPSX-C73EUbG7kTmYHrD5kS0RmaX4A5e4t6KwhGb1N4UBMt5hOf2V7pZB9gPEJLKtEyKBrKOq4jKwXioHVAN6VSFVZbXemA8OxxCcVAmL67CQj4ozUbo0/s640/2.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
<b>ハイプレスを仕掛ける際はサイドに追い詰めるというよりかは、下の図の様に中央で四方八方から塞いでいく様な形をとっている</b>。この際にトリガーとなるのがWGの選手で、WGの選手が外からCBにプレスを掛けることで周りが連動して包囲していく。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiTDSXjhu-U3Uh27G5p-A7bHNE7-U6FNLnpos92MRRiF4hyphenhyphenOEyOvzH4FTmVgcx3N5yC8tc8eKGcyqqJ4zsoCKCNQ0ztTFgMW6NkCrIcDIDzg40lrH692bITOEsb9AXOojl6MeGMqmDpeNs/s1600/40.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiTDSXjhu-U3Uh27G5p-A7bHNE7-U6FNLnpos92MRRiF4hyphenhyphenOEyOvzH4FTmVgcx3N5yC8tc8eKGcyqqJ4zsoCKCNQ0ztTFgMW6NkCrIcDIDzg40lrH692bITOEsb9AXOojl6MeGMqmDpeNs/s640/40.png" width="640" /></a></div>
<br />
このハイプレス時の問題点は、WGの立ち位置で、WGの選手がCBのプレスを掛けるということは当然、<b>サイドが手薄になる</b>。下の場面でもWGの選手が中央に寄って圧力をかけているが、素早いパス回しでいなされて空いているSBへパスが渡り、そこのケアにCMFの選手が釣り出される形になっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg9eQwqoaRUFUkISk_DWKNxDNn3IhUopEVPuPqTraAbyr14H9Tbh_vWIAnU6NZVDXdrit31XUlXiA4UXGbFXUBi2CwEVqdLizfjPP5_loGeduUOqiJVYX5AZLeoRk7f9K6wtI0Fd4h8v4g/s1600/5.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg9eQwqoaRUFUkISk_DWKNxDNn3IhUopEVPuPqTraAbyr14H9Tbh_vWIAnU6NZVDXdrit31XUlXiA4UXGbFXUBi2CwEVqdLizfjPP5_loGeduUOqiJVYX5AZLeoRk7f9K6wtI0Fd4h8v4g/s640/5.gif" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
WGの選手が内側による分、CMFの選手がこのように外に釣り出される場面というのはどうしても生まれてしまうのだが、そういった点を克服できるのが②2トップ型である。このパターンの際は4132で構えることになる。フォーメーションが4231の場合はトップ下の選手が一列前にあがってツートップ気味に、433の場合はCMFの選手(エバートン戦ではMcGinn)が最前線に出てツートップ気味になることで、下の図の様なプレッシングを仕掛ける。こ<b>の形であれば、WGもしくはSHの選手はサイドでの守備に専念できるので、CMFの選手が釣り出される場面もほとんど作られない</b>。また、このツートップのCFの相方となる選手は中央で相手の動きに合わせて高度な守備能力と負担が求められることになるので、GrealishよりはMcGinnが務めた方がバランスは良さそうであった。基本フォーメーションが4231よりも433の方が良いと思うのはこれが一番の理由で、433にしてMcGinnを最前線に出す形がチームとしては最もよく機能できていたと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg8naH6uz57kC-nvx-1cyW5xIFAqVc5Pg3lle_MksFGhAEeX8hlH-YF_RRRmLeeqSIMgHvU1DG4YPTueOCPDAU_4sp8LXEQdPYogz5ndnp8MT6Xw3PmpuJpvkXfJV1k13O5csFllss5oTU/s1600/0.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg8naH6uz57kC-nvx-1cyW5xIFAqVc5Pg3lle_MksFGhAEeX8hlH-YF_RRRmLeeqSIMgHvU1DG4YPTueOCPDAU_4sp8LXEQdPYogz5ndnp8MT6Xw3PmpuJpvkXfJV1k13O5csFllss5oTU/s640/0.gif" width="640" /></a></div>
<br />
この方の守備も弱点がないわけではなく、それが出ていたのが下のユナイテッド戦の場面である。この場面ではユナイテッドのDMFのMaticがCBの脇に下りて3CBの様になっているのだが、この時に、<b>ツートップでは大きく横に広がった3CBをカバーできず、右SHのEl Ghaziが左CBになっているMaticにプレスを掛けなければいけない状況に</b>なっている。この時に、上で説明した①3トップ型に自ら意図せずにさせられており、El GhaziがMaticとSBの2人を同時に見なければいけない状況が生まれてしまっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxrvJKTxfp-N8nejqx5TRQiXVZp8oRNj1vCYpcBXQdStpFDM2Je39MOlg4qacJqi1PSiNsFUme1tjwuCaLmaAAWpT3eGEdo-APn76KTOKDH1b5VNi1pAHydWVhWxsbiPVmodd5IysApC8/s1600/13.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxrvJKTxfp-N8nejqx5TRQiXVZp8oRNj1vCYpcBXQdStpFDM2Je39MOlg4qacJqi1PSiNsFUme1tjwuCaLmaAAWpT3eGEdo-APn76KTOKDH1b5VNi1pAHydWVhWxsbiPVmodd5IysApC8/s640/13.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
また、上で説明したようなハイプレス志向の形は連動できていることがほとんどなのであるが、<b>①3トップ型、②2トップ型いずれの場合でも撤退した時の守備には大きな課題がありそう</b>で、それぞれ徹底時には451、442の形になるが中央やライン間を使われてしまう場面が目立つ。下の図はクリスタルパレス戦のものであるが、451で中盤に人数をかけているはずなのに中央にきたWGのZahaにDFとMFの間のスペースでボールを受けられてしまっている。こうした<b>ライン間やアンカーのLuizの脇の守備には難あり</b>で、アーセナルとしてはここを突いていきたいところである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJ_4d3FCW3z2jGoR3Sh5TGZ8t5jEx5TNidNGQ94ywi0CSadHjj9wWL2BPcEJV9IJ1v4H5YAXJOoLmInCIQHZzZxUV1HFtR7DcGIIYmR7kHAEIS3SDUJEgrJTOBc3rpeAwalHkdAX7zMsE/s1600/38.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJ_4d3FCW3z2jGoR3Sh5TGZ8t5jEx5TNidNGQ94ywi0CSadHjj9wWL2BPcEJV9IJ1v4H5YAXJOoLmInCIQHZzZxUV1HFtR7DcGIIYmR7kHAEIS3SDUJEgrJTOBc3rpeAwalHkdAX7zMsE/s640/38.gif" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
今回の試合のポイントをまとめると下の通り。<br />
<br />
・ピッチの色々なところにいるGrealishに対してのマークの受け渡し。3バックを継続するのであれば、CB、WB、DMF間での受け渡しが重要になる<br />
・Grealishの左サイド(アストンビラから見て)からのカットインへの対応<br />
・SBやDMFからのアーリークロスが多いのでクロスを跳ね返す準備を怠らない。ターゲットとなるのはCFのSamattaのみであるが、それと同時に、逆サイドから飛び込んでくるWGを常に意識しないといけない。<br />
・3トップ型、2トップ型と使い分けることのできるハイプレスが強み。原則がしっかりしている<br />
・元より3CBであるが、それ以外にも疑似的に3CBを作り出すような工夫も駆使して、アストンビラのハイプレスの形を乱していきたい<br />
・撤退時の守備時にライン間やアンカー脇が空く傾向にあるので、ここを上手く使える選手が必要<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjVviZF1k4gDiz7JDZj-NzC28Eu8ApE9OZtTajFfRGz3O43fZmmJKkH-FcWnzmXOtGzkhzBpoABOIKM9d3d4GQ14LH6LpUh0Asr8JGaAsVSolsf-qq3KHpZRAILjxPinnV_-iJAUQWYm3U/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25891.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjVviZF1k4gDiz7JDZj-NzC28Eu8ApE9OZtTajFfRGz3O43fZmmJKkH-FcWnzmXOtGzkhzBpoABOIKM9d3d4GQ14LH6LpUh0Asr8JGaAsVSolsf-qq3KHpZRAILjxPinnV_-iJAUQWYm3U/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25891.png" width="640" /></a></div>
<br />
そこで選んだのが上のメンバー。ポイントはTorreiraとNelson。守備の要と攻撃の要はこの2人になると思っている。本当はOzilを使えればいいと思うのだが、今回もおそらく出ないのではないかということで外した。また、ここ最近の連戦の疲労や、FAカップを考慮して(怪我をしたら大変だし、ましてやレッドカードで欠場などもってのほか)少しフレッシュな人選を意識してみた。そうは言っても、ターンオーバーというよりかは、もし対アストンビラを意識すると、もし全員をベストコンディションで使えるとしてもこれとあまり大差ないメンバーになる気がする。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-49158355039606835362020-07-14T05:19:00.002+09:002020-07-14T05:44:08.649+09:00Match Report: Tottenham Hotspur vs Everton (2020/07/07)<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjPSdSLBoVw1ECrXvQjnYdJIvIy7yL3_Ym-MB9AIgA2jw8ukmeZPvH2Oa8KLEuEv0gqpaM4Puq-rXlGmd6XAZTeoCFuNsLz6B4nM3xgvvnHhMCazoXethamZky17zAzkzezJxbHh5rQebw/s1600/2020-07-06T185807Z_1289108907_UP1EG761GOVI7_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-TOT-EVE-REPORT.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjPSdSLBoVw1ECrXvQjnYdJIvIy7yL3_Ym-MB9AIgA2jw8ukmeZPvH2Oa8KLEuEv0gqpaM4Puq-rXlGmd6XAZTeoCFuNsLz6B4nM3xgvvnHhMCazoXethamZky17zAzkzezJxbHh5rQebw/s640/2020-07-06T185807Z_1289108907_UP1EG761GOVI7_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-TOT-EVE-REPORT.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46933" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
7月7日に行われたスパーズ対エバートンのレビュー記事です。結果は1-0でスパーズの勝利。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgI6aYPspbREW8mVo_T4CS0o5HDZ_jvAp8gS9uwJqUnFoFUvbbEd6utWYkuCq983jXj3-HHTG3PSNdlFI0vCL1JyVY74Ar6oV2oAhyphenhyphenh9qfvU3zu0V2kYedPDLB5FwHr4L6z4E1hOWS4yGg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+215910.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="469" data-original-width="770" height="388" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgI6aYPspbREW8mVo_T4CS0o5HDZ_jvAp8gS9uwJqUnFoFUvbbEd6utWYkuCq983jXj3-HHTG3PSNdlFI0vCL1JyVY74Ar6oV2oAhyphenhyphenh9qfvU3zu0V2kYedPDLB5FwHr4L6z4E1hOWS4yGg/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+215910.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/everton-tottenham/UwXh" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
試合開始時点の順位はスパーズが9位、エバートンが11位。シーズン前の期待感やスカッドの質をみてもこの順位で満足できる両チームではない。両チームの監督はともに欧州きっての名将、これまでの対戦成績はMourinhoが4勝2敗(<a href="https://www.sofascore.com/everton-tottenham/UwXh">sofascore.com</a> ※試合後の対戦成績かもしれない)とややMourinhoに分がある状態。また、選手間ではとっくに解決しているのであろうが、シーズン前半のこのカードでAndre Gomesは大怪我を負っており、外野からみるとやや因縁含みの一戦となる。<br />
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKCisAFfoZ5K54cUlAEMugniYNg4fTfQVOU0oAQ_WYXis7xqHE1QEI6-qsEuO-qZ-dDhVo61H2BIu8gypf4b-ElU4G8KGklh7Klko8wMm7-KFISoWW3IjkvlsTe8OVVAzbK6H4J8-Fk8k/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+223332.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="569" data-original-width="660" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKCisAFfoZ5K54cUlAEMugniYNg4fTfQVOU0oAQ_WYXis7xqHE1QEI6-qsEuO-qZ-dDhVo61H2BIu8gypf4b-ElU4G8KGklh7Klko8wMm7-KFISoWW3IjkvlsTe8OVVAzbK6H4J8-Fk8k/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+223332.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46933" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjWk4_pXePqbJcL9u6u69_SWdHYkfErc1Y2Jtiz4LSLFzQKWbvi5Z1znAajFhJso9yvTZ-B7bxmhWLvZyCFFGiSqtAMK7jJQrlovEwvRhBlL744LEsHJwvGHIoshtRVqaToDq9rt7WNoiE/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjWk4_pXePqbJcL9u6u69_SWdHYkfErc1Y2Jtiz4LSLFzQKWbvi5Z1znAajFhJso9yvTZ-B7bxmhWLvZyCFFGiSqtAMK7jJQrlovEwvRhBlL744LEsHJwvGHIoshtRVqaToDq9rt7WNoiE/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11971" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhoymlntUXXGcUmuf6vHYeJhXUJecn7maeDNRkKZ1CDiorkPA1bEdLrH0ive3s5cpsVUVEZWmdmNH5Kx7sRLgP_rD0Kgz9_8iOyuQlu4yAstS2EabGYZh4doaJW9AEYSpJ7OBx1G7_nX4k/s1600/EcRsodAUYAomnnL.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="609" data-original-width="1463" height="266" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhoymlntUXXGcUmuf6vHYeJhXUJecn7maeDNRkKZ1CDiorkPA1bEdLrH0ive3s5cpsVUVEZWmdmNH5Kx7sRLgP_rD0Kgz9_8iOyuQlu4yAstS2EabGYZh4doaJW9AEYSpJ7OBx1G7_nX4k/s640/EcRsodAUYAomnnL.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/CrabStats/status/1280267689072574464" style="font-size: medium; text-align: start;">@CrabStats</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
スパーズの攻撃</h2>
<br />
スパーズの攻撃時の形は下の様になっていた(前半9分の場面)。スパーズのビルドアップ時は<b>CBとDMFのWinksの3人が中心</b>となって後方から繋いでいく。その際、SBの2人は高いポジションを取り、なおかつ<b>チームの幅とり役を担うのもSBの選手</b>となる。<b>前線のKane、Son、Moura、Lo Celsoは相手のディフェンスと中盤の間のスペースで受ける</b>ことを狙っていて、Sissokoは後方からのパスを受けたり左右に顔を出して攻撃参加することになる。<br />
<br />
両SBが高いポジションを取り、両SHが中央寄りに位置することが多くこれだけをみると左右対称になっている様にみえるが、右と左の攻撃で目指す最終地点は少し異なってくる。右サイドに関してはサイドを突破してクロスを上げたり、もしくはMouraが角度のないところからシュートを打つことが多いのだが、一方、左サイドの攻撃の最終地点はSonのカットインからのシュート。<b>右サイドが縦への攻撃なら、左サイドは横を意識した攻撃</b>、と言えるかもしれない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisddVEm1ayObT-cuC1QJ0KtKI0Befl4fEnd8TMT7nR3mTUXyGslh7IkXsVwMuAfjBH-iKfeBVfQEOoRsyE3vrizwPmEdwUMu52h80bG01299KiWiRxFhibFjXu_LokMNYF0xbM5TyZ6EE/s1600/9%25282%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisddVEm1ayObT-cuC1QJ0KtKI0Befl4fEnd8TMT7nR3mTUXyGslh7IkXsVwMuAfjBH-iKfeBVfQEOoRsyE3vrizwPmEdwUMu52h80bG01299KiWiRxFhibFjXu_LokMNYF0xbM5TyZ6EE/s640/9%25282%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>スパーズに対してエバートンが用意してきたのが、同じく左右で非対称なフォーメーション</b>で、この日は通常右サイドで起用されることの多いIwobiを左SHに、そしてサイドで起用されることがほとんどないDaviesを右SHに起用している。これは普段見ない形なのでスパーズ対策にAncelottiが用意してきたものなのだろう(実際、次節のサウサンプトン戦では左SHにIwobi、CHにDaviesの形に戻している)。<b>スパーズの縦の攻撃に備えるため、左サイドには通常のSHの動きで対処できるIwobiを置き、一方、中央を生かした攻撃を防ぐために右SHにはDaviesを配置</b>し、上の様に守備時はDavies、Gomes、Sigurdssonの3人がCHの様に守る。上の図のように、(エバートンから見て)左サイドは手厚くケア、右サイドの外側についてはあまり意識せず中央を固める形となっている。<br />
<br />
きっちりと策を立ててきたエバートンに対してスパーズのみせた攻撃時の工夫はいくつかあるが、まずは下の先制点に繋がる前半24分の場面。まずこの場面では<b>Sonが外に出る</b>ことで、中央に手厚くするために外側が薄くなっているエバートンの右サイドを突こうとしている。また、それに加えて<b>左CMFのSissokoが逆サイドまでやってきて</b>、数的に優位に立とうとする。こうしたスパーズの動きに対して、エバートンのDaviesはSBのDaviesに、SissokoについていくためにGomesもサイドへ釣り出される形となり、中央に3人を配置して盤石の布陣を整えていたはずが中央にスペースが生まれる形となり、そこをSonに使われてしまった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiGRp63JVGJpF39gjoH9adnS_Or3D7MTyFO10DTPV8zK58KcfHBjaQAs01TWAJX8Apj8jI1UDchwtqdASbmpQboM5W_4PLcA-Y27xUI1I5tHpP6nxZt1aKmuFwLCfoxaI398SJt6ljjMTc/s1600/22.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiGRp63JVGJpF39gjoH9adnS_Or3D7MTyFO10DTPV8zK58KcfHBjaQAs01TWAJX8Apj8jI1UDchwtqdASbmpQboM5W_4PLcA-Y27xUI1I5tHpP6nxZt1aKmuFwLCfoxaI398SJt6ljjMTc/s640/22.gif" width="640" /></a></div>
<br />
これ以外には例えば前半27分の様にK<b>aneが(スパーズからみて)左サイドに流れてくる</b>というのも工夫の1つで、これを含めて、<b>中央を厚くするために右サイドの外の守備を手薄にしたエバートンに対し、このサイドでどれだけ突破できるか、そこを突いていけるか、というのが見どころの1つ</b>であったといえる。<br />
<br />
後半開始時にエバートンはIwobiに代えてGordonを投入し、Gordonを右SHに、Sigurdssonを左SHに、<b>右SHであったDaviesを右CHにする(52分の場面の下図)。これにより守備時のエバートンは前半とは左右が逆の様な形に</b>なった。ただ、左SHのSigurdssonについてはCMFのSissokoと同時にサイドへのケアも任せているようで、前半ほど極端な左右の非対称な形ではない。このように変更したのは前半、(エバートンから見て)右サイドからの攻撃を許す場面が多かったのでそこに対処しようとしようという意図と、左サイドからの攻撃にそれほど脅威を感じなかった、ということがあるのではないかと思われる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEin1aPmYRhrB3VvM3k5cdeBHzVWbiOMkkWHFIf2vJ2gxS75rYWonnZD9omKzDWpXEFEuqQ1gOHYq9fw8nGtN72qmr-yaR7R6Lq5ye39w_k_dklTeOtGoe1txJANunTHqa3EqTGS4eX2cM4/s1600/52%25282%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEin1aPmYRhrB3VvM3k5cdeBHzVWbiOMkkWHFIf2vJ2gxS75rYWonnZD9omKzDWpXEFEuqQ1gOHYq9fw8nGtN72qmr-yaR7R6Lq5ye39w_k_dklTeOtGoe1txJANunTHqa3EqTGS4eX2cM4/s640/52%25282%2529.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
上の図の様にSigurdssonはサイドとCMFへのケアを同時にしなければならず、エバートンの中盤の選手はコンパクトに保つようにとても気を遣っていたとはいえ、それでも<b>前半よりは中盤の4枚が間延びする傾向にあることは避けられない</b>。そうなると例えば下の63分の場面の様に下りてきたKaneにディフェンスラインと中盤の間を使われてしまうということも生まれてしまう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgqUw4EsZNpjeN4gjZKorRG4X2vThxvLQG_8krroS2QSZPn-Gbmjvp22rXk4XPwHSK5UpshZevWzkC2-TzDP-hYF7TTzb-HZ0L8FHU_bQQC8VEGwZcbmX5N89C_JYYdAalTi93k3xtmajM/s1600/63.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgqUw4EsZNpjeN4gjZKorRG4X2vThxvLQG_8krroS2QSZPn-Gbmjvp22rXk4XPwHSK5UpshZevWzkC2-TzDP-hYF7TTzb-HZ0L8FHU_bQQC8VEGwZcbmX5N89C_JYYdAalTi93k3xtmajM/s640/63.png" width="640" /></a></div>
<br />
こうしたことを避けるために、ディフェンスラインを高く保とうとすれば下の53分の場面の様に、<b>CBからの1本のパスで大きく空いた裏のスペースを使われてしまう</b>ということにもなってしまう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDzeffEOvpOABE1bobFLiHbIR3PWg_MnB9YbU65tExqy33E-yHDdpVNIeYIhsRj2sUXlM4MKlmF6Yncp6_igJu0s0wJ5vZjtUzUZWOJRUBxJ0Yi3oZ4PEHTm_Osf7lHS_MfC2kghkIwVs/s1600/53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhDzeffEOvpOABE1bobFLiHbIR3PWg_MnB9YbU65tExqy33E-yHDdpVNIeYIhsRj2sUXlM4MKlmF6Yncp6_igJu0s0wJ5vZjtUzUZWOJRUBxJ0Yi3oZ4PEHTm_Osf7lHS_MfC2kghkIwVs/s640/53.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
スパーズの守備</h2>
<br />
スパーズの守備時の形は下の様になっていた(前半7分の形)。<b>基本の形は451だが中盤の5人はとてもコンパクト</b>で、また、エバートンのビルドアップの形を踏まえると433と呼んでもいいかもしれない。この日の<b>エバートンは2332ともいえる形で組み立て</b>ていて、Gomesは中央に、DaviesとSigurdssonはサイドに開いてサイドバックの様な立ち位置をとる。この2人に対してプレスを掛けるのがそれぞれSonとMouraなので、必然的に両サイドの2人は他の中盤の選手よりも高い位置を取ることになる。上で守備的な理由からのDavies右SH起用の意図に触れたが、こうしたエバートンの特殊な形を見る限り、ビルドアップ面でもDavies起用の意図があったのだろうと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0c5qmagMdUvza-m_GPsDodwtJ7No14mgZolNU2Yp2yMP197bFCz4MSA2_p6tGaLW_1xv7rd5JRYPIo9rq1bvg617qCaONMx6zRCvm8xg2wDpYDDvp6ijmPPdGDuNNmcwgj7v465Z5I5o/s1600/7.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh0c5qmagMdUvza-m_GPsDodwtJ7No14mgZolNU2Yp2yMP197bFCz4MSA2_p6tGaLW_1xv7rd5JRYPIo9rq1bvg617qCaONMx6zRCvm8xg2wDpYDDvp6ijmPPdGDuNNmcwgj7v465Z5I5o/s640/7.png" width="640" /></a></div>
<br />
前半は特にチャンスを作ることができなかったエバートンであるがこの形を採用した意図を感じる場面はあった。下の図は前半17分の場面である。スパーズは通常は上の図の様な451であるのだがハイプレスを掛ける際にはKane+WGもしくはCMF(Lo Celso)が最前線に出て下の図の様に442の様な形になる。この時、CFの対になる選手は自分のみるべき選手へのパスコースを確実に遮れるラインで走ってプレスをかけることになるのだが、下の場面では頭を超えられて、自分がみるべき選手へパスを通されてしまっている。この他にも勢いよくプレスを掛けたMouraがCBにあっさりと交わされてしまう場面も後半にはあり、エバートンとしては、<b>スパーズがハイプレス志向で来ることを想定し、ビルドアップにかける人数を増やしそれをいなして攻撃を仕掛けるというのを目指していたのではないか</b>と思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhW7hs5Ly5G-KZR0alQGyWsr8aOwskwm6AY-bo_YUiRXXuDKkwfupw129HdG50F5hu_8SQL1ac7rNt0fRBfcCOcUu04ZvfgG5oYylXBxJPoDHaIrJ4-NG-lFyXgabJuhn1cWRsVV4jAkRA/s1600/17.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhW7hs5Ly5G-KZR0alQGyWsr8aOwskwm6AY-bo_YUiRXXuDKkwfupw129HdG50F5hu_8SQL1ac7rNt0fRBfcCOcUu04ZvfgG5oYylXBxJPoDHaIrJ4-NG-lFyXgabJuhn1cWRsVV4jAkRA/s640/17.png" width="640" /></a></div>
<br />
エバートンからすると追いかける展開で相手のハイプレス待ちの攻撃に期待するわけにもいかず、また、<b>スパーズの守備時の451もしくは433の陣形をみて、エバートンは後半開始時にメンバー交代しDaviesを本職のCHに</b>する。その効果が表れていたのが下の63分の場面である。Daviesが前半と変わらずCBの脇に下りると、これも前半と同じくSonがプレスをかけにいく。また、スパーズのSBのDaviesは高い位置を取るSBのColemanのケアに回っている。これをみてGordonはスパーズのSBとCBの間のスペースへ、さらにGordonが空けたスペースへCalvert-Lewinがやってきて、そこでパスを受けることに成功している。これが前半であれば、Daviesが右SHのために、下の図のGordonの位置にいる選手が存在しないことになり、Calvert-Lewinが受けるためのスペースがそもそも空かない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj8rewkiCML8o4GAZyS9Y9zkeSo0ofJVnY8DEqct2ALdVLv4nUHXKdEPTOJAX6zlrknJk8mk5xr0wEX9uO9FYFl9K7tePYB4pzhGSvL2uQAzXzmMsQr8PKcB4ybxfWcD-AozAsSokZcAkM/s1600/63.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj8rewkiCML8o4GAZyS9Y9zkeSo0ofJVnY8DEqct2ALdVLv4nUHXKdEPTOJAX6zlrknJk8mk5xr0wEX9uO9FYFl9K7tePYB4pzhGSvL2uQAzXzmMsQr8PKcB4ybxfWcD-AozAsSokZcAkM/s640/63.gif" width="640" /></a></div>
<br />
ちなみに上の場面でわかるように、特に<b>後半はLo CelsoがGomesについている場面が多く見られた</b>。これはリードしたためにリスクをかけてハイプレスを仕掛ける必要がなくなったためかと思われる。ハイプレスを仕掛ける場合、度々WGの選手がCBまでプレスを掛けにいくのだがそれをすると当然そのサイドの人数が不足してしまう。スパーズが451にしていたのはそうしてWGが出ていった穴を埋めるために中盤にある程度の人数を配置しておきたい、という意図からなのだろうが、ハイプレスを仕掛けないのであればそういったケアも必要ない。それよりも常にGomesにつく役割を設け、左右対称のより安定した形の4411で守っておいた方がリスクも少ないということなのだろうと思う。<br />
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
試合内容以外のところの話題としては何と言っても、ハーフタイムに入った直後のLlorisとSonの口論だろう。LorisのコメントによるとSonのプレスに関して揉めたようである。特に大きな問題に発展することもなく、Mourinhoも「美しい」と事態を歓迎するようなコメントを出しているが、Amazonのドキュメンタリーにはロッカールームでの様子が収められているらしくひとつの見せ場となるだろう(<a href="https://www.thetimes.co.uk/article/son-heung-min-and-hugo-lloriss-bust-up-to-feature-in-amazon-documentary-on-tottenham-hotspur-dmvh5sssv">thetimes.co.uk</a>)。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://www.skysports.com/football/news/11675/12022638/heung-min-son-hugo-lloris-bust-up-labelled-beautiful-by-jose-mourinho">Heung-Min Son, Hugo Lloris bust-up labelled 'beautiful' by Jose Mourinho</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
エバートンの側はスパーズに対し入念な対策を用意してきたという印象を受けた。ただ、Daviesの右SH起用は、Sonへのケアと、ハイプレスへの耐性という利点の一方、サイドからの攻撃の脅威が落ちてしまうし、守備面での利点とハイプレスを相手が仕掛けてくれてこそ生きる利点となっており、消極的なものである。こちらから行動を起こして崩していく様な対策ではないので、先制点を奪われるとゲームプランが一気に崩れてしまう。失点自体はアンラッキーなオウンゴールではあるのだが、より積極的な対策が必要だったのかもしれない。<br />
<br />
このAncelottiが用意した右SHに本来中央の選手を置くという442は、実はその2節後のアーセナル戦でスパーズが採用している。エバートンにヒントを得てMourinhoが採用したのかは分からないが(その可能性は十分にあると思う)、この時のスパーズはハイプレスという自ら積極的に動ける手段を持っていた。また、エバートンの右SHにDaviesを起用した場合の形は攻撃力の低下が否めなかったが、スパーズの場合は左サイドにMouraを起用することで少なくとも左サイドについては破壊力が増している(右サイドの攻撃力低下はエバートンと同じだが)。本来レビュー記事というものはすぐにアップするのが普通だし、そうするべきだと思うのだが、遅れて出すことによって見えてくるものもあるという面白いこともあるのだな、と思った次第。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjr-XTWdJ6HCzWSCmOm6cg2ilXLIiiLxHmRZ0S36xjN-2-RCI9ZGT5FGtdIHkxDj5lSJ7xVVNZtJy5ea00tK3nSe44ivJkp5JTd6ELamItHC9FCc6WcbNptdzL8shRq3j3PPB6mkBnUX1M/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-14+051201.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="464" data-original-width="385" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjr-XTWdJ6HCzWSCmOm6cg2ilXLIiiLxHmRZ0S36xjN-2-RCI9ZGT5FGtdIHkxDj5lSJ7xVVNZtJy5ea00tK3nSe44ivJkp5JTd6ELamItHC9FCc6WcbNptdzL8shRq3j3PPB6mkBnUX1M/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-14+051201.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/arsenal-tottenham/IsR" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-89034696942827841422020-07-12T22:25:00.001+09:002020-07-12T22:37:20.865+09:00Match Preview: Arsenal vs Tottenham Hotspur (A) 2020/07/13 7月13日のスパーズ戦に向けたプレビュー記事です。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBTSswMoOOLVtyORH_z-TNTwwbeOhyphenhyphenCOhlz3_oLn84KGANB5j3YiqnYnMToT0Z-gWqJ0YPAbm7Rd9Iq1ftSADlgeCqhB8oLlDn5bzClxygkcdMQPdvKQMsOP9PehKnsFM_HWWqdVTWDSA/s1600/EcHTqXyXkAEtzmC.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1052" data-original-width="1600" height="420" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBTSswMoOOLVtyORH_z-TNTwwbeOhyphenhyphenCOhlz3_oLn84KGANB5j3YiqnYnMToT0Z-gWqJ0YPAbm7Rd9Iq1ftSADlgeCqhB8oLlDn5bzClxygkcdMQPdvKQMsOP9PehKnsFM_HWWqdVTWDSA/s640/EcHTqXyXkAEtzmC.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/SpursOfficial/status/1279536502054293509" style="font-size: medium; text-align: start;">@SpursOfficial</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
スパーズの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位(今節開始時点): 9位<br />
勝ち点 49:勝ち13 引き分け10 負け11<br />
得点52 失点44<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtwQvXZs5vUrolSmn0BRLjMJbl09SpyXIG2F9kxFdn1-oGPAwsuY4zE4WL0ZsjEdCJzquqSHZio7jW34-g9g4ai3-VLppGcpDC6Mv1k59Xywtzl_2N1OTUFsKa8bXx-yj7DGWhn6S2acY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-12+181416.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="297" data-original-width="668" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtwQvXZs5vUrolSmn0BRLjMJbl09SpyXIG2F9kxFdn1-oGPAwsuY4zE4WL0ZsjEdCJzquqSHZio7jW34-g9g4ai3-VLppGcpDC6Mv1k59Xywtzl_2N1OTUFsKa8bXx-yj7DGWhn6S2acY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-12+181416.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/England-Premier-League" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
Mourinhoが就任してからの成績は上の図のようになっていて、解任時の順位が14位であったことを考えると持ち直していると言える。ただ最近はエバートン戦のハーフタイム入った直後にピッチ上でLlorisとSonが喧嘩をし始めたりと言ったことに象徴されるように、あまりチームとして上手くはいっていない。Mourinhoはこういったことを歓迎している様子なのだが(<a href="https://www.skysports.com/football/news/11675/12022638/heung-min-son-hugo-lloris-bust-up-labelled-beautiful-by-jose-mourinho">skysports.com</a>)、少なくとも順風満帆のチームで発生することではないだろう。ちなみにこの出来事についてはロッカールームでも続きがあるようで、その様子はアマゾンのドキュメンタリーに収められるようである(<a href="https://www.thetimes.co.uk/article/son-heung-min-and-hugo-lloriss-bust-up-to-feature-in-amazon-documentary-on-tottenham-hotspur-dmvh5sssv">thetimes.co.uk</a>)。<br />
<br />
現在9位という現状、アーセナル同様にヨーロッパリーグ出場を見据えると負けられない戦いであるのだがこの勝負はそれ以上に、アーセナルとスパーズのどちらがより上の順位で今シーズンを終えるのか、という点において大一番だと言える。現在8位のアーセナルはスパーズよりわずか勝ち点1上回っている状況で、ここでアーセナルが負ければ順位がひっくり返ってしまう。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://www.bbc.com/sport/football/53302056">Tottenham: Arsenal 'don't have much to celebrate' - Mourinho</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<br />
Mourinhoが言う様に、ノースロンドンのチャンピオンになったところでタイトルがもらえるわけでもなく、8位とか9位といった順位で争っていることに虚しさがないかと言えば、正直言うとある。ただ、サポーターにとっては、このダービーで勝つかどうかということそれ自体はもちろん、ノースロンドンのチャンピオンになることも多くのサポーターにとっては十分に意味がある。<br />
<br />
<h2>
怪我人・移籍等情報 </h2>
<br />
Tanganga、Foythは怪我で離脱中。同様に怪我で離脱中のAlliについてはおそらく出られない。また、Dierは3月のFAカップのノリッジ戦でファンともめ事があったらしく、その処分が今になって出されて出場停止中である(<a href="https://citizentv.co.ke/sports/tottenhams-dier-gets-four-game-ban-for-confronting-fan-338095/">citizentv.co.ke</a>)。今節が2試合目となる。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" href="https://www.tottenhamhotspur.com/news/2020/july/spurs-v-arsenal-team-news/">Spurs v Arsenal - team news | Tottenham Hotspur</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script>
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBJDGK7kUSdyh0JLF3hJ03sjSMAZdxfTD1U5WrJ2dNzxcFSIK9ABsF8emNKxSVu2KlMwINuwuqTyFSTOwPC3X8JlLXrLMoK6q38Abz7EbDb76jbq6fLYokNijAB79X-T97tGuKhq0KNgI/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-12+194313.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="372" data-original-width="495" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiBJDGK7kUSdyh0JLF3hJ03sjSMAZdxfTD1U5WrJ2dNzxcFSIK9ABsF8emNKxSVu2KlMwINuwuqTyFSTOwPC3X8JlLXrLMoK6q38Abz7EbDb76jbq6fLYokNijAB79X-T97tGuKhq0KNgI/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-12+194313.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376164/Live/England-Premier-League-2019-2020-Bournemouth-Tottenham" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<b>再開後のフォーメーションは433か4231</b>。ただ433にしてもCMFのうち片方は攻撃時、守備時ともに高いポジションをとることが多く、4231でも433でもチームとしての仕組みは大きく変わらないようにみえた。また、4231か433かというのは人選によるところが大きく、Alli、Lamela、Bergwijnが中盤で起用される際にはトップ下となり4231になるようである。<br />
<br />
Lloris、Davies、Aurier、Sissoko、Kaneは再開後も毎試合でスタメンなのでアーセナル戦でも出場するだろう。また、特に理由なく前節先発から外しているSonとMouraはおそらくターンオーバーと考えられ、ここもスタートから使われると思う。そうなると残りの空いているポジションは、CBの2人、中盤の2人ということになる。<br />
<br />
CBの選択肢は、Arderweireld、Vertonghen、Sanchezのうち2人。もっともなさそうな組み合わせはVertonghenとSanchezのペアで、モウリーニョ就任以後このペアでの出場ない。ArderweireldとSanchezの組み合わせは勝利したマンチェスター・シティ戦等でも試している。懸念事項があるとすればSanchezがこの2試合出場していないことで、理由はよくわからない。ちなみにこのペアの場合、最近は左にSanchezを使うことが多い様である。ArderweireldとVertonghenのペアは前節のボーンマス戦でも試しており再開後のメンバーを見る限りは<br />
最も可能性が高いのではないかと思う。<br />
<br />
中盤の残り2人の候補はLamela、Bergwijn、Lo Celso、Winks。高いパフォーマンスをみせてバランスをとりつつビルドアップの要となっている印象のあるWinksは確定として、残りは1枠はBergwijnかLo Celsoになるだろう。<br />
<br />
予想メンバーは下の通り。CMFについてはアーセナルの出方によって433にも4231にも対応できるLo Celsoを起用し、CBはAubameyangの裏抜け等を警戒するとSanchezを使いたいのではないかと考えこのようにした。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZlk5O1cn-qk-9EkJc2O9oiW6j6ckLjABkVdZS_mJ7mCPkGdfZcHOXWJ97pIWn849-pyVcRvkZjHQPUA1_blJ65OvLvT5l0teKKIkzIg5O3UFIrV0E3cPOedBbMMc3X2mqteAK_7icSQg/s1600/spurs.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZlk5O1cn-qk-9EkJc2O9oiW6j6ckLjABkVdZS_mJ7mCPkGdfZcHOXWJ97pIWn849-pyVcRvkZjHQPUA1_blJ65OvLvT5l0teKKIkzIg5O3UFIrV0E3cPOedBbMMc3X2mqteAK_7icSQg/s640/spurs.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
スパーズの戦い方</h2>
<br />
まずはスパーズの攻撃面について。攻撃時の基本的な形は下のようになっている。<b>ビルドアップ時にはCBの2人とWinksが中心</b>となっており、この3人に加えて、シェフィールド・ユナイテッド戦では時々Sissokoが右サイドに下りてくるような場面が何回か見られた。Dierがいる場合はサイドチェンジも多用されるのだが、今回に関してはDierがいないのでそこはあまり考慮しなくてよいと思う。両SBは高い位置を取っていることが多く<b>幅をとる役割はSBにほとんど任されている</b>といってよい。当然両WGが一番大外にいることもあるのだが、それはあくまで中央で仕事をするという目的のための手段に過ぎない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgovFWCybp9vmbf8GzOx3YR76aU5q9gzZRLtpcwQn4aYC1Ntt5JkKLo87NPqiBLgma2KiyH6C-gwGzedaniClG2mTXTp6xnw4HFMJZWrgrF2olwFGbDpTwIMVKnEVskBnxd1iOdbTLEExY/s1600/52.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgovFWCybp9vmbf8GzOx3YR76aU5q9gzZRLtpcwQn4aYC1Ntt5JkKLo87NPqiBLgma2KiyH6C-gwGzedaniClG2mTXTp6xnw4HFMJZWrgrF2olwFGbDpTwIMVKnEVskBnxd1iOdbTLEExY/s640/52.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>前線の4人(CF、CMFのうち1人、両WG)は相手の中央寄りの、相手のDFラインと中盤の間で受けようとしており</b>、ここで受けてから、下の図のような、中央からのスピード感ある崩しを目指すことになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiwDKoTDx77KLr-P89l_seQLT3oNsd-Qnkhtn11GidgCh7l6DEkvxeIvOhgzd91D-IyTxZAswCfn4RgXI_f9s7ojaRQrxJAppvE2NqCnqozOYHqhj-1fvNdeVNTx2_40sZCxOGl4pgTX8U/s1600/63.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiwDKoTDx77KLr-P89l_seQLT3oNsd-Qnkhtn11GidgCh7l6DEkvxeIvOhgzd91D-IyTxZAswCfn4RgXI_f9s7ojaRQrxJAppvE2NqCnqozOYHqhj-1fvNdeVNTx2_40sZCxOGl4pgTX8U/s640/63.png" width="640" /></a></div>
<br />
サイドからの崩しでは左右で少し目指すことが異なってくる。左サイドからの攻撃については、下のGIF画像の様にSonが<b>ペナルティエリアの手前で受けカットインの様な形でシュートすることが主</b>で、一方、<b>右サイドからの攻撃時にはAurierやMouraのクロスや、Mouraがサイドを抜けて角度のないところからシュートを狙う場面が多い</b>。この左右の非対称性に対し、それに応じた人選が求められることになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgVNn7L3xLtJB52_tbmsknpEcZ65SUWuZe1sKVktVgSkewZRr0QCelJb-_7wehfx0ONqr77JEifbVRfVZqdnVx7cjx8vS5n3tIgd1-pzs2CN2mE_E5NzBhb_S3VZTEbVX9TkwmPb_oAV3k/s1600/22.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgVNn7L3xLtJB52_tbmsknpEcZ65SUWuZe1sKVktVgSkewZRr0QCelJb-_7wehfx0ONqr77JEifbVRfVZqdnVx7cjx8vS5n3tIgd1-pzs2CN2mE_E5NzBhb_S3VZTEbVX9TkwmPb_oAV3k/s640/22.gif" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
こうした攻撃を成り立たせるために<b>Kaneがサイドに流れる場面もみられる</b>。下の場面はシェフィールド・ユナイテッド戦のものだが、Kaneがサイドに流れることでブレイズの中盤の2人がDaviesとLo Celsoの2人を見る必要が出てきてしまい、その結果、中央でBerwijnがボールを受けることに成功している。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEima4YHHnmDBS55TEhCbA4AtuxRak-ziA0HbCFdZZWmaof_mfwSFkbqPZiasZkXooUxGeE97_ETzrUhSxd-DgATH9laFwemlIHWzXNLpnGzV9F5vhQijAkFnKGEZyBjUVTwhUH04lcgS5A/s1600/17.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEima4YHHnmDBS55TEhCbA4AtuxRak-ziA0HbCFdZZWmaof_mfwSFkbqPZiasZkXooUxGeE97_ETzrUhSxd-DgATH9laFwemlIHWzXNLpnGzV9F5vhQijAkFnKGEZyBjUVTwhUH04lcgS5A/s640/17.png" width="640" /></a></div>
<br />
また、中盤とディフェンスラインの間で受けようとするスパーズの選手を警戒するあまり、<b>ディフェンスラインをあまりに高く設定してしまうと下の様なCBから一本のパスで裏抜けのパスを出されてピンチを招く事態になってしまうので注意が必要</b>である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhGDr9vmlT6Xq09DZjVGrti0oeDcL6mWK5XZOaPVoxV4-p6hWFFO1UleL2mKHPN7S44X09C5YiXuEF_heCOluSl_PKSXBRJVSoiaMRT6Z02KDdJpbkww6L_7vUPYo_QiQrpyFsaEycc-Gc/s1600/53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhGDr9vmlT6Xq09DZjVGrti0oeDcL6mWK5XZOaPVoxV4-p6hWFFO1UleL2mKHPN7S44X09C5YiXuEF_heCOluSl_PKSXBRJVSoiaMRT6Z02KDdJpbkww6L_7vUPYo_QiQrpyFsaEycc-Gc/s640/53.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>守備時に関してはオプションが豊富で、相手のビルドアップの形に合わせて適宜調整している</b>様にみえた。<b>ここのプレスの緻密さがチームの一番の柱</b>と言ってもよいだろう。下の図はブレイズ戦のもので、3バックのブレイズに対しては3CBに前線の3人を、中盤の3人には同じく中盤の3人を、WBにはSB、という形でぴったりとあてはまるような形を採用していた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj_GA1fs2A76rDZGE69D9dzZXcuGjgLcKgbiUaO1A0rDshBMwOtO3_pF5hthDe00wLICsEuTUJknXT-emxzmEp9EJ7FoflcLMqZKQ7TKzXcJk0fxq86WsEPqET8fW9xb4PxiOCqrvGhlXM/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj_GA1fs2A76rDZGE69D9dzZXcuGjgLcKgbiUaO1A0rDshBMwOtO3_pF5hthDe00wLICsEuTUJknXT-emxzmEp9EJ7FoflcLMqZKQ7TKzXcJk0fxq86WsEPqET8fW9xb4PxiOCqrvGhlXM/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />
次に4バックのエバートンに対して頻繁にみられたのが451の形である。442とは言ってもエバートンの442は特殊で、特に前半は下の様に、CHとSHの選手が両脇に下りてビルドアップしており、CHのもう片方のGomesがアンカー的に中央にいる。それに対しスパーズは中盤の5人は中央を締めるような形で、相手の脇に下りている選手にボールが渡るとWGの選手が対応、それに合わせて全体をスライドさせることで、中央のスペースを徹底的に埋めるようにしていた。相手のSBの選手に素早くプレスをかけるようなことはあまりなく、遅れてSBの選手が対応するようなことが多い。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhvldAmuOmlC27QDKQdWtUMEHn3fENgduqGsxWIdayd-6vvm5lbBqv_e54-Pgts9sdjo17nanl3iyXBxVC3GqtgMeDBMHdG5J5JUy4-rgpKNz0cfp1OGpODrtfs4t1AImrWq_Acy98IQwM/s1600/7.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhvldAmuOmlC27QDKQdWtUMEHn3fENgduqGsxWIdayd-6vvm5lbBqv_e54-Pgts9sdjo17nanl3iyXBxVC3GqtgMeDBMHdG5J5JUy4-rgpKNz0cfp1OGpODrtfs4t1AImrWq_Acy98IQwM/s640/7.png" width="640" /></a></div>
<br />
下の図はエバートン戦の途中でみられた形で、Lo Celsoが少し前目のポジションをとることで4231もしくは442の様な形になっている。Gomesへの警戒を強めるためにLo Celsoがややマンマーク気味でつくようになっているのだが、ここでもSHの選手が中央に密集する傾向になるエバートン対策のためか、4人の中盤の選手はかなり中央を締めるように意識しているのが分かる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh21DnGNK5h2CXPfwl6f8cXHRKNyCKQD83OQ77-axp-AIB6Gt1uq8atM4v7BR5goSi86_qsCY-sCIqzp_q4g7VLAA-dTrCBmUcNAyeCuNQgikBQZKdHIhjWYEZ0wenF7wyrHbKgbRz-ioA/s1600/58.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh21DnGNK5h2CXPfwl6f8cXHRKNyCKQD83OQ77-axp-AIB6Gt1uq8atM4v7BR5goSi86_qsCY-sCIqzp_q4g7VLAA-dTrCBmUcNAyeCuNQgikBQZKdHIhjWYEZ0wenF7wyrHbKgbRz-ioA/s640/58.png" width="640" /></a></div>
<br />
こうしたスパーズの守備時の弱点は、<b>中央を締めることで一番外側にいる選手へのプレスが甘くなりがちなこと</b>で、下のシェフィールド・ユナイテッド戦の失点シーンでは、DaviesがBergeとBaldockの2人を見なければいけない状況を作られたうえに、さらにその外からオーバーラップしてきたBashamにボールを渡してしまい、サイドを突破されてしまっている。この場面ではまず、逆サイドでWBのStevensに良い体勢でボールを持たれて中央に運ばれてしまっている。これもWBが余裕をもってボールを受けることができることの表れだろう。また、ここで中央にボールを運ぶことができたのは本来中央にいるべきLo Celso、SissokoがそれぞれCFとIHの選手にサイドに釣られてしまっているからである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqOT6JVaeC2YWQvpyORH6L-DDtgde1DmTC7O8938mf7RxCXKFPGjFsSRe6MmDFlbVd4kj3gm8cfQJpjwPWbtTD8COdlLADb-E9Suu1-CmLPUrQqdF1zvm0Kd5xZ6_2TAFv6HaNzmltFTg/s1600/30.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqOT6JVaeC2YWQvpyORH6L-DDtgde1DmTC7O8938mf7RxCXKFPGjFsSRe6MmDFlbVd4kj3gm8cfQJpjwPWbtTD8COdlLADb-E9Suu1-CmLPUrQqdF1zvm0Kd5xZ6_2TAFv6HaNzmltFTg/s640/30.png" width="640" /></a></div>
<br />
また、エバートン戦では下の様な場面も見られた。スパーズは時々、ボールを積極的に追いかけ回すことがあるのだが、その時にはCFのKane+WGもしくはCMF(Lo Celso)がその最前線にいくことになる。この時、CFの対になる選手は自分のみるべき選手へのパスコースを確実に遮れるラインで走ってプレスをかけることになるのだが、下の様に頭を超えられて、自分がみるべき選手へパスを通されることがある。また、エバートン戦では勢いよくCBへプレスを掛けたがあっさりと交わされてしまう場面も見られた。不意に仕掛けてくるハイプレスに対して慌てることなく対処できれば、その際にはスパーズもそれなりのリスクをかけてきているので、それを利用してチャンスを生み出すことができる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxL0YJwwGbIquWCnkOJU6MYBXtE4nbo4i6hhRB3cZDs9yt-tj6AiGFcHAzZZF7fVzQyc9VuTnemlV3syPb2rj_MHRmtCO24BlGHJi5HnRQuBt_yiiFyclA-Ll5jsUCfOK-tnnzguYNuPg/s1600/17.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxL0YJwwGbIquWCnkOJU6MYBXtE4nbo4i6hhRB3cZDs9yt-tj6AiGFcHAzZZF7fVzQyc9VuTnemlV3syPb2rj_MHRmtCO24BlGHJi5HnRQuBt_yiiFyclA-Ll5jsUCfOK-tnnzguYNuPg/s640/17.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
スパーズと対戦する際に気を付けるべき点は下の通り。<br />
<br />
①右サイドではSonのカットインに警戒<br />
②左サイドでは縦に抜かれてしまわないようにある程度サイドに人数を置く必要がある<br />
③ライン間で受けたがる選手が多いので、常に中央の人数が不足しないようにする<br />
④カウンターや裏抜けに警戒<br />
➄中央を締める守備をするので、大外にいる選手がどれだけ脅威となれるかが重要<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBp7rIVgiSsKmxqGfHYOD-SByZRNWVpMY0Bd-rHD2f-5NbxF20qjfZHEMo8yDCbgX5yi7woPPIWz-IRVdc8_v9ij8iV-XAhgLH4EVahiaZDffV07B9fdRylyMgdtjhf4OLTZrTsCLRAWY/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25289%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBp7rIVgiSsKmxqGfHYOD-SByZRNWVpMY0Bd-rHD2f-5NbxF20qjfZHEMo8yDCbgX5yi7woPPIWz-IRVdc8_v9ij8iV-XAhgLH4EVahiaZDffV07B9fdRylyMgdtjhf4OLTZrTsCLRAWY/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25289%2529.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
DFラインのスピード感に不満はあるのだが、ここはどうしようもない。絶対に必要だと個人的に思うメンバーはTorreiraとPepeで、TorreiraはSon対策に、Pepeは大外にいて一番違いを作れる選手なので必要だと思う。右サイドについてはPepeに加えて、選択肢の幅の多いSoaresを置くことでサイドからの攻撃で優位を作っていきたい。左サイドの守備についても、本職左SBが2人もいれば縦に突破されることもそうそうないはず。2CHで中盤に人数が不足してしまいがちな点は気になるが、そこは3CBの利点を生かし、CBのうちの1人が積極的に前に出ていくことで補えると思う。また、スパーズがSanchezを使わない場合、AubameyangとLuizのホットラインがいつもより活きてくるはずなので、ここは存分に利用していきたい。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-69403214732017814912020-07-07T21:34:00.003+09:002020-07-08T00:09:11.596+09:00Match Report: Everton vs Leicester City (2020/07/02)<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgckdB44Stp6WYZCJCk99AfPCIcZjgATNmUjUYrBKMXjRgQJnTYw07K14aV8Ypx3eSl9WW-WhiIMH48hxshgDifqW7HTV7R7dGF2z6eIZnfg87tebMAlxKPY3HgQcJAw0ePkEWi26xPShc/s1600/1253681506.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgckdB44Stp6WYZCJCk99AfPCIcZjgATNmUjUYrBKMXjRgQJnTYw07K14aV8Ypx3eSl9WW-WhiIMH48hxshgDifqW7HTV7R7dGF2z6eIZnfg87tebMAlxKPY3HgQcJAw0ePkEWi26xPShc/s640/1253681506.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46920" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
7月2日のエバートン対レスター・シティのレビュー記事です。結果は2-1でエバートンの勝利。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiHSfOHtcpqnwQn2-5vwRVeHlXRHCBZLlKx5WQ6RclTCR70QREFlc0cEgYpkGmDTCb7_g8FMyaIbYkDOMUJ-k1ZgtZBqc9Xa3HXhyhaYAJJEblxnFVj-jvEEh7kNDLjY6d_-EHc3CE0eH0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-05+212739.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="462" data-original-width="766" height="386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiHSfOHtcpqnwQn2-5vwRVeHlXRHCBZLlKx5WQ6RclTCR70QREFlc0cEgYpkGmDTCb7_g8FMyaIbYkDOMUJ-k1ZgtZBqc9Xa3HXhyhaYAJJEblxnFVj-jvEEh7kNDLjY6d_-EHc3CE0eH0/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-05+212739.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/everton-leicester-city/GY" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
試合開始時点での順位はレスターが3位、エバートンが12位。順位こそ開いてはいるものの、序盤の調子の良さとは対照的に最近調子を落としてリーグ再開後も未だ勝利がないレスターと、Ancelotti就任以降じわじわと勝ち点を積み重ねているエバートンという、調子だけを比べると順位とは逆の現象が起きている。チェルシー、マンチェスター・ユナイテッドがすぐ後ろまで迫ってきている中で、レスターとしてはここで嫌な流れを断ち切っておきたいところである。<br />
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjPQC6U_Xz7MaF0dv7JlHlvaoAAcXaw7_eeWogdrFqTbHhyphenhyphenb7ydztNY7oxPh7pN8vnygeTO3lDdT1ZsKNGemoxksHc2hUZprXEigZDxtrW6DlfTpmFKNl7j06JyzxwLIyVdoIbETfLmgY8/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-05+213646.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="562" data-original-width="580" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjPQC6U_Xz7MaF0dv7JlHlvaoAAcXaw7_eeWogdrFqTbHhyphenhyphenb7ydztNY7oxPh7pN8vnygeTO3lDdT1ZsKNGemoxksHc2hUZprXEigZDxtrW6DlfTpmFKNl7j06JyzxwLIyVdoIbETfLmgY8/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-05+213646.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46920" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEint4kv8xxtXwYpPzKh54Nkw0QJdg9ABhdXuvY464M1gIWgsjml2VobgGr5rUTJfrxs_TWYAUgMVB_G1DiNvj4e54GFy4CfFUZpoFWoE2uQzfjI7_WgzXUgLUr6quMW6sIDYpY99sl7EW0/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25286%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEint4kv8xxtXwYpPzKh54Nkw0QJdg9ABhdXuvY464M1gIWgsjml2VobgGr5rUTJfrxs_TWYAUgMVB_G1DiNvj4e54GFy4CfFUZpoFWoE2uQzfjI7_WgzXUgLUr6quMW6sIDYpY99sl7EW0/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25286%2529.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11958" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
試合開始早々、レスターの用意したプレスを交わす工夫をみせたエバートンが早い時間帯で先制、その直後にもPKを獲得しエバートンが早々に2-0とリードを広げる展開となった。上のxGのグラフを見てもらえればわかるように、2-0となった後はレスターがほとんど一方的に攻める展開で、エバートンはカウンターすらほとんどさせてもらえずに堪える展開が続いた。レスターはハーフタイムでのシステム変更によりエバートンの不意を突くことに成功した。その後もレスターは攻め続けるが、エバートンも選手交代による3バックへの変更等で守備的な改善に的を絞った適切にポイントを抑える処置を施し、レスターの猛攻を凌ぎ切った。<br />
<br />
<h2>
レスターの守備</h2>
<br />
まずはエバートンが2-0とリードを広げることができた理由をみるために、レスターの守備的な面についてから。試合開始時のレスターの守備での狙いが表れていたのが下の前半5分の場面である。ここではVardy、Albrightonと制限をかけて左サイド(エバートンから見て右サイド)に誘導、右SBのColemanにボールが出たところでBarnesが一気に詰め寄っている。後方ではIwobiにChilwell、エバートンのCHにはそれぞれCMFがついていてここへパスを出させないようにしている。DMFのNdidiは余るような形になっていて、中央のスペースを空けないようにしつつ全体のバランスを保つようなポジションをとる。GKのPickfordまでVardyが追いかけに行った場合などはTielemansが一列前に出てKeaneへ、GomesにはNdidiがカバーするようにしていた。<b>このように前線からプレスを強くかけて左サイドで奪い取るのがレスターの目指すところ</b>で、この場面でも見事ボール奪取に成功している。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEifyyIzoo99TgnUF-Kb10eEAHdKaMqcE-yLbNqa2-1aof2tRNXESERNZ9JXaD_XsYEJVedyZKVAqwPtos1STcN_ZrB2a-ul33L-Rr8Unc8PREXEbCCfUfH9ZlDeWwgv4awYaWkgu7Fx9JA/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEifyyIzoo99TgnUF-Kb10eEAHdKaMqcE-yLbNqa2-1aof2tRNXESERNZ9JXaD_XsYEJVedyZKVAqwPtos1STcN_ZrB2a-ul33L-Rr8Unc8PREXEbCCfUfH9ZlDeWwgv4awYaWkgu7Fx9JA/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />
この場面とは逆の右サイドに誘導して追い詰めるような動きはあまり見られず、Tielemansと違いPraetが最前線まで出ていく場面はほとんど見られなかったので、<b>こうしたレスターの非対称な形は意図的なものだろうと思う</b>。上の場面でもそうなっているのだが、ノリッジ戦等でもエバートンはビルドアップ時にCBの2人と右SBの選手で3CB化するということをやっていて、おそらくそこを強く意識してレスターが用意したのだと思われる。3CBに対してCFのVardyとSHの選手の3人を当てることで役割を明確にすることを考えるとこの形が良いし、上手くいけば相手に良さを出させることなく圧倒できる。<br />
<br />
ただ<b>このレスターの配置では、左サイドに誘導することを前提としているので右サイドの人数が不足しがち</b>である。この上の図の場面でも、エバートンの左SBのDigneが空いてしまっている。Digneに右SBのJustinが出ていくとSHのGordonが空くし、AlbrightonがDigneにつくとHolgateが空いてしまう、ということで、右サイド(レスターから見て)に限って言えば、エバートンのCB、SB、SHをAlbrightonとJustinの2人でどうにかしないといけない。ここに関しては、エバートンの左SH(今日で言えばGordon、他の試合ではBernard)はサイドにいることよりも中央にいることが多いので、中央に余っているNdidiやCMFでカバーするつもりでいたのかもしれない。<br />
<br />
いま述べたような右サイドでの人数不足がそのまま失点に直結してしまったのが、下の図のエバートンの先制点のシーンである。右サイドの守備をAlbrighton、Justinの2人で担っているのに対し、エバートンは持ち上がるHolgate、Gordon、Digneと3人おり数的に有利。Praetも右サイドにいるが彼はSigurdssonにも気を配らなければいけないので、右サイドの守備に専念するわけにはいかない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9lH3zoHdisGRIntbto8XgCTq48dXJp1VZmgmvVOINMK5iIlnPR0YrYNfIXuRheuLXxyMGrl-YO6rwnPCYhS0SmojDBtEg-yZiEeX8hJGTgfmu3eNedX4zJlmeFTN9_9hsMeRjCFkVCmQ/s1600/9.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9lH3zoHdisGRIntbto8XgCTq48dXJp1VZmgmvVOINMK5iIlnPR0YrYNfIXuRheuLXxyMGrl-YO6rwnPCYhS0SmojDBtEg-yZiEeX8hJGTgfmu3eNedX4zJlmeFTN9_9hsMeRjCFkVCmQ/s640/9.png" width="640" /></a></div>
<br />
持ち上がるHolgateに対し、AlbrightonはDigneへのパスコースを切りながらHolgateへプレッシャーをかける。そこでHolgateが空いているDigneにパスを出したのだが、浮き球の器用なパスで、これはレスターの選手からしても意外であったに違いない。<b>ただこのAlbrightonの頭を飛び越えてDigneに繋ぐという狙いはその少し前の前半7分の場面でもPickfordがみせていたので、エバートンの狙いの1つであったのだろうと思う</b>。Digneにパスが出てJustinが遅れて対応するがダイレクトで繋がれ、走り込んできたGordonがパスを受け、そのままクロスを上げRicharlisonが合わせて先制点となった。<br />
<br />
その直後にハンドによるPKを献上し追加点を許したレスターは、前半の間は下の場面(前半44分)の様な形に守備の方法を変更することになる。<b>基本は左右対称の451でセットして、相手のSBにはSHが、相手のSHにはSBが対応するとはっきりさせた</b>。エバートンのCBが持ち上がった際にはCMFが一列前に出て、そこで空いた相手CHにはNdidiが出ていって埋める、という左サイドでやっていたことを右サイドでも取り入れるようになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjN7kpN1AumW1u7AcBZzWim3eMZjsAPYCfNsn5uj_QSLo22LIFmbrMNBFSeMgGI74gIPkv7e5a9ppeklGfvFIDYvoXJtMgqi3Rxl0seVvW4zFig-kq1DsTBapE3vFLltDt1RpOa4bNSFTE/s1600/44.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjN7kpN1AumW1u7AcBZzWim3eMZjsAPYCfNsn5uj_QSLo22LIFmbrMNBFSeMgGI74gIPkv7e5a9ppeklGfvFIDYvoXJtMgqi3Rxl0seVvW4zFig-kq1DsTBapE3vFLltDt1RpOa4bNSFTE/s640/44.png" width="640" /></a></div>
<br />
ただ、PraetとNdidiの受け渡しはスムーズに欠けている印象があったし、Praetが最前線へ出てプレスをかけるタイミングも少し遅い場面があったので、ここの課題が完全に解決したということではないと思う。上の前半44分の直後の場面(下の図)ではSigurdssonにつくためにNdidiが空けたスペースをRicharlisonに使われてしまっている。2点差を追いつかなければいけないレスターがボールを保持する時間帯が増えることで相対的に守備に回る時間が減りここの課題が露出する機会が減った、というのが3点目を奪われなかった一番の理由である様にみえた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi45gPItuGnSi5-Q7kWElVrqhqeFWHrnIyfiLlQJdiVZUxfe-lIVpEHiDSsL07JSccwOz8j5FLTTBI0nYlxSmWl0t2HREayFVWbMIGjHQffiIfrkpxMrMhqFRcsSsa0FiEuJ02-0aO-9Wc/s1600/44+2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi45gPItuGnSi5-Q7kWElVrqhqeFWHrnIyfiLlQJdiVZUxfe-lIVpEHiDSsL07JSccwOz8j5FLTTBI0nYlxSmWl0t2HREayFVWbMIGjHQffiIfrkpxMrMhqFRcsSsa0FiEuJ02-0aO-9Wc/s640/44+2.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
レスターの攻撃</h2>
<br />
レスターの攻撃時は下の前半19分の図の様な形が基本となる。<b>SB、SH、同サイドのCMFの3人のユニットでサイドを崩していくというのが攻撃時の基本的なパターン</b>で、この図でもCMFのPraetが外の高い位置にいるように、この3人は頻繁にポジションチェンジも行う。サイドを崩した後はクロスを上げるのが最終目的になり、そこで待ち受けるのがVardyである。場合によってはVardyがサイドに流れることもあるのだがそれは稀で、基本的にはVardyは中央でシュートチャンスを伺うことになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhIh3vgbXfoTgyNaE7urOKeS0HkmxjVrpEieSlwL4AgiasGciXFoR0V6191tkO5KlITkeHVVtY_A2qMozO70APzLKBf4q0znziWbsrum5B1t8Aj786PZKJ_FApEjNrC7TqJ6fN7n0ilrm0/s1600/19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhIh3vgbXfoTgyNaE7urOKeS0HkmxjVrpEieSlwL4AgiasGciXFoR0V6191tkO5KlITkeHVVtY_A2qMozO70APzLKBf4q0znziWbsrum5B1t8Aj786PZKJ_FApEjNrC7TqJ6fN7n0ilrm0/s640/19.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
こうしたレスターに対し、<b>エバートンはSH、SB、CHという3人でサイドを守るようにしていた</b>。中継点となるNdidiにはRicharlisonが常につくようにし、Calvert-LewinはSoyuncuへつく。この場合だとEvansがボールを自由に持つ機会が増えてしまうわけだがそれはある程度許容し、Ndidiへのパスコースを遮ることができる立ち位置を確保できた場合はRicharlisonがEvansへプレスをかけにいくようにしている。これは機能していて、対するレスターはCMFが逆サイドの攻撃を助けるために中央まできたり、もしくは42分の様にディフェンスライン近くまでCMFが下りてくるような工夫をみせるが、前者に対してはエバートンのCHがついていくことで対処できるし、後者についてはCMFが下がってしまうことで本来レスターが目指していたはずのCMFを含めた3人でのサイドの崩しというのが実現できなくなるのでエバートンとしては脅威が減っている様にみえた。<br />
<br />
そこで後半開始時に2人の選手交代をし、レスターは以下の様な<b>352にフォーメーションを変更する</b>。一見すると、前半にSB、SH、CMFでつくっていた3人のユニットが作れなくなり追加点を奪いに行くには心許ないように見えるが、ポイントとなるのが途中出場したMaddisonとIheanachoである。<b>この2人が左右に動くことで、この2人+WBの3人で攻撃を組み立てることになる</b>。これに加えて、Teilemansが加わることで4人へ、また、右サイドに限っては右CBのJustinも上がってくることで5人まで崩しの人数を増やすことができる。一方のエバートンは元々SB、CH、SHの3人で守ることが基本となっているため人数が不足する場面が増えることになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiyIlpIUBamDpEPI1owxxRlyksP0sqN8z6hwbocjsD5bJbCiA5Kp8q_3j2hLwm0QpiWvBpGMmBVsIWk4LAyLb7InV7w-dldQ_TLlkg904JsBi1YLLaF9lpZimV8BI4KgeaHHnT9P74Nxv4/s1600/45.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiyIlpIUBamDpEPI1owxxRlyksP0sqN8z6hwbocjsD5bJbCiA5Kp8q_3j2hLwm0QpiWvBpGMmBVsIWk4LAyLb7InV7w-dldQ_TLlkg904JsBi1YLLaF9lpZimV8BI4KgeaHHnT9P74Nxv4/s640/45.png" width="640" /></a></div>
<br />
その成果が分かりやすく表れていたのが後半開始早々、50分のレスターの得点シーンである。<b>CH、SB、SHと3人で守るエバートンに対し、レスターはIheanacho、Chilwell、Tielemans、Maddisonと4人が同サイドにいて、Gomesが1人でMaddisonとTielemansに対応しなければいけない状況になっている</b>。前半であれば逆サイドまでやってくるTielemansにはCHの選手がついてきていたのであろうが、ここでは前半より高めのポジションをとるNdidiがいるためSigurdssonが中央から動けない。元々エバートンは、中央についてはNdidiにはRicharlisonが、レスターのCMFにはCHがつくようになっているので、CHの選手がNdidiにマークした場合に余るRicharlisonがCMFについていければ守備的には問題ないのだが、それをすると本来前線に置いておきたいRicharlisonが下がってきてしまいカウンターの脅威が減ってしまうこともあり、Richarlisonにどれだけの守備タスクを背負わせるのか、そこが未整備であるのだと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhc-oEzzy_T6kUWp8b8cfDtaXsy3emGpkS7esrNnCL5cKFQByVe2TCPDwxZdR-2ovUzGn8vC3qTBgC5uTTLSXbsmYmOWFeVhSL8XM3jtDOIn-IGuJDIAvd-bsJ4gGrGlwKrBV4I6chwp6w/s1600/50.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhc-oEzzy_T6kUWp8b8cfDtaXsy3emGpkS7esrNnCL5cKFQByVe2TCPDwxZdR-2ovUzGn8vC3qTBgC5uTTLSXbsmYmOWFeVhSL8XM3jtDOIn-IGuJDIAvd-bsJ4gGrGlwKrBV4I6chwp6w/s640/50.png" width="640" /></a></div>
<br />
1点差まで迫られたエバートンからすると、このまま何もせずにみているというわけにもいかないが、上で書いたようにRicharlison+CHの2人でレスターの中盤3人をみるようにしてしまうと、Richarlisonに背負わせる守備の負担が大きくなり攻撃参加も減ってしまう。そこである程度のリスクを負いつつ今の状態を続けるか、Richarlisonの中盤の守備の負担を増やし守り切るのか、という選択に迫られることになり、エバートンが選んだのは後者。ただ、そもそも相手の中盤3人をみることに専念させるのならRicharlisonにそれをさせる必要は全くない。そこで57分に<b>Richarlisonに代えてDaviesを投入し、エバートンはフォーメーションを451に変更する</b>。これは直接的にはRicharlisonが怪我をしたことにより発生した交代なのであるが、こうした偶然をきちんとプラスに転化できる手腕は素晴らしいと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEia3IAUk6nAc-7AMCbcqLchMXMYghj0HVWiBw0nFhduGGXOMIIHnf_sUF0jKuYxYz0ESRN4lV75viuA5NK2ntDXx-4olRC9fhrNQEHBzyNZnj2MQ-4c9w8JXVrzrT1p7hjp0e0LFC6PXeg/s1600/63.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEia3IAUk6nAc-7AMCbcqLchMXMYghj0HVWiBw0nFhduGGXOMIIHnf_sUF0jKuYxYz0ESRN4lV75viuA5NK2ntDXx-4olRC9fhrNQEHBzyNZnj2MQ-4c9w8JXVrzrT1p7hjp0e0LFC6PXeg/s640/63.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の図は63分のシーンであるが、中央ではレスターの3人に対して同数のCHを配置、サイドではレスターのWB1人に対してSHとSBを置きIheanachoがサイドに流れてきても数的同数を保てるようになっているのが分かると思う。<br />
<br />
エバートンは後半68分にはMinaを投入し5311の様な形にすることで、さらに守備を固くし、守り切る姿勢をみせる。エバートンはGordonがトップ下の様な位置に立ち左右の守備に貢献するようにしており、下の71分の場面でもわかるように、サイドで数的不利を作らせないようにしている。この場面であれば仮にIheanachoがボールのあるサイドに流れてきても数は足りているし、3CBにしたことで、Gordonが間に合わなかったとしてもCBのうちの誰かがサイドに流れることでIheanachoにつくことができる。このあと、レスターも前線の選手を投入し同点弾を狙うが結局、エバートンの堅い5バックを破ることはできずにそのまま試合終了となった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZhWNPrIP_Vynfh0La5edzX5nAT9SAF6f-4K7oCCZCSzoqj3ulLN4IHLnFfDu1d_Vo5n_FlACJmytkphSuozFMbulKkMlduYxsoKgXDhrT4lCpw9EtIyDMncgZm8051UupC1p6HMhgz34/s1600/71.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiZhWNPrIP_Vynfh0La5edzX5nAT9SAF6f-4K7oCCZCSzoqj3ulLN4IHLnFfDu1d_Vo5n_FlACJmytkphSuozFMbulKkMlduYxsoKgXDhrT4lCpw9EtIyDMncgZm8051UupC1p6HMhgz34/s640/71.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
ビルドアップでの工夫、442から451、そして352へと適切に修正を加えながら逃げ切ったエバートン。レスターの試合は最近観ていなかったのだが、随分と研究されてきていてそこで勝てない試合が続いているのだろう、という印象を受けた。Rogersとしては来年のチャンピオンズリーグを見据えてここが踏ん張りどころというところだろう。<br />
<br />
今回の試合、エバートンはビルドアップ時に3バックを用意していたのだけれど、レスターの出方をみて4バック軸に切り替えた様にみえた。エバートンの試合はノリッジ戦もみたのだが、その時はもっと大胆に3バックになっていたのだが、この試合では4バックにみえる場面も多く、そこの判断がつかなかったので上のレビューでは実は色々と誤魔化して書いているところがたくさんある。<br />
<br />
それはともかく、最近は試合中に交代等を経ずにビルドアップ等を変更し、それに対応できないと失点、ということが当たり前になりつつあるのかもしれない。対抗策がたとえあったとしても、ハーフタイムや交代カードを切らないとその策を実行できない様では当然タイムラグが生じるわけで、その間に失点してしまうというケースもある。そうならないためには素早く修正できるように準備し、事前に選手に仕込んでおく必要があるわけで、それと同時に選手個々の判断も高いものが求められるようになる。過度にシステム化しオートマチックになるかと思いきや勝負を分けるのは個人の能力、という段階になってきているとしたらなかなかの皮肉で、やはり人間がするフットボールなのだな、と。<br />
<br />
過密日程でこういった記事を書くと日程的にキツイ、というデメリットはあるのだが、それと同時に、DAZNの1週間の視聴期限が来る前に続々と試合がやってくるので1つのチームに対しフルタイム視聴可能な試合がいくつもあるからそのチームのことをより深く知ることができるといういい面もあるな、と最近気づいた。1試合よりも2試合、もちろんそれよりも3試合観た方がチームへの理解は深まるし(それが記事に反映できているかはともかく)、新しい試合から遡っても、古い試合から順を追ってもそれぞれに発見があって面白い。過密日程の中で観戦する試合数が増えると当然体力的にもキツイし、何よりじっくりと寝かして考えるという時間をとれないのが残念ではあるのだけれど、こういうスパルタ的な試合の観方ができるのは今だけだろうと思い楽しもうと思う。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-42211383083272734852020-07-07T19:54:00.004+09:002020-07-08T00:53:52.150+09:00Match Preview: Arsenal vs Leicester City (H) 2020/07/08 7月8日のレスター・シティ戦に向けたプレビュー記事です。以下、レスターと表記します。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3u1lDFKleBEkF9Bb3cfK0bykFGFN2hu0RVshMWsh3srRQn9vDA5xUjcZZe-QLlCg_ASKpbiNtWENZ0ktPq_95Gf534d2eUy8mzWGWdAETCGDZqRMbPQIDOopINyo9Etlye8p8SkqDpWA/s1600/EcGI-WIWkAEz6AH.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1067" data-original-width="1600" height="426" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3u1lDFKleBEkF9Bb3cfK0bykFGFN2hu0RVshMWsh3srRQn9vDA5xUjcZZe-QLlCg_ASKpbiNtWENZ0ktPq_95Gf534d2eUy8mzWGWdAETCGDZqRMbPQIDOopINyo9Etlye8p8SkqDpWA/s640/EcGI-WIWkAEz6AH.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/LCFC/status/1279457893222354944" style="font-size: medium; text-align: start;">@LCFC</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
レスターの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位: 3位<br />
勝ち点 58:勝ち17 引き分け7 負け9<br />
得点63 失点31<br />
<br />
現在の勝ち点は58であり、4位チェルシーが勝ち点57、5位マンチェスター・ユナイテッドが55なので今節の結果によってはマンチェスター・ユナイテッドと勝ち点で並ぶ可能性もある。CL出場権ギリギリの状況ということになる。<br />
<br />
<b>再開後の成績は1勝2分1負</b>となっていて、前節のクリスタルパレス戦でようやく再開後の初勝利を挙げることができた。この調子の悪さは再開後だけでなく、下の表の様に、<b>2020年に入ってからの成績だけで言えばリーグ全体で13位</b>ということになる。そうは言っても、失点数は少なく、守備面で大きく崩れている、ということはなさそうなので得点を奪うのは容易ではない。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgh7bGhscQ-CoBHGPkZmTlHJfu3PwRLQGZWk9n33lFQgZ38w_YGGZddR4gl-BiMx8SEyshpSn0yJSrqZFP6g5p3r2-19QWsWDpgpUvkmJQO9umDlK0NX6KUC9OeYHtecUWdSTCo1aS_Aqg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+153352.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="359" data-original-width="671" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgh7bGhscQ-CoBHGPkZmTlHJfu3PwRLQGZWk9n33lFQgZ38w_YGGZddR4gl-BiMx8SEyshpSn0yJSrqZFP6g5p3r2-19QWsWDpgpUvkmJQO9umDlK0NX6KUC9OeYHtecUWdSTCo1aS_Aqg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+153352.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/England-Premier-League" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
Vardyは前節2ゴールを決め、プレミアリーグ通算100ゴールを達成している。現在21ゴールで得点王争いのトップにいる彼がエースであることには間違いなく、その彼が再開後の初ゴールを奪えたことはチームの調子にも間違いなく良い影響をもたらすだろう。これまでほとんど試していなかった3バックで勝てたこともチームの調子を上げるきっかけに十分になりうる。波に乗らせて序盤の調子を取り戻させないためにも(もちろんそんな理由がなくともアーセナルというチーム自体が崖っぷちな訳だけが)、この試合もぜひとも勝たなければいけない。<br />
<br />
<h2>
怪我人・移籍等情報</h2>
<br />
PereiraとAmarteyに関しては会見でも触れられておらず言うまでもなく、今節も出られないということなのだろうと思う。<a href="https://www.lcfc.com/news/1712272/rodgers-pre-arsenal-fitness-update-chilwell--maddison">試合前の会見</a>で触れられているのはMaddisonとChilwellについてで、この2人はどうやら同行しないのではないかと思う。また、前節のクリスタルパレス戦で負傷交代したPerezについては、会見でも触れられておらずこちらは出られると考えてよいと思う。<br />
<br />
ちなみに、冬の移籍ではローンでBennettをウルブスから獲得したのみで、彼は前節、怪我のChilwellに代わって後半から出場し、レスターでのデビューを飾っている。<br />
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<div>
<br /></div>
<div>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEheC7hpEQbIQSDmBpRA3lKOMXwAkGiSeygSITbetpEfgQVBF9r3WO_a9iM8QhqK2kojhfhRByNVA3sJioCj_jx7g9SBvhYQ_Tgn2q7C8H5Jy10G7zpajLIQ7j50SEpUovTf-SwvXwbj2x0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+161750.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="378" data-original-width="497" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEheC7hpEQbIQSDmBpRA3lKOMXwAkGiSeygSITbetpEfgQVBF9r3WO_a9iM8QhqK2kojhfhRByNVA3sJioCj_jx7g9SBvhYQ_Tgn2q7C8H5Jy10G7zpajLIQ7j50SEpUovTf-SwvXwbj2x0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+161750.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376257/Live/England-Premier-League-2019-2020-Leicester-Crystal-Palace" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br /></div>
<div>
前節のフォーメーションは3412となっている。下の表を見ても今シーズン、3バックはほとんど使っておらず基本的には4141である。3バックでスタートした試合はおそらく1月2日のニューカッスル戦と、2月23日のマンチェスター・シティ戦、そして前節のクリスタルパレス戦のみのはずである。普通に考えれば3バックの可能性は低そうであるが、クリスタルパレス戦の前節のエバートン戦でも後半はじめから3バックにしており、この2試合のうちの135分間に限って言えば3バックで4得点、無失点と結果は出している。</div>
<div>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh99L8lyDcBoBSTuQgCjq52SKMMhHKsgGA_5XSfkxBVjlMLfTUdGCr44kcelaJ3ehLGEX4yF280R8P8aGmkX8p2OXMr0Y7hV19Kh8iq5KA8U0BmZY7dIpP_jM_qRodqRNE2v6h3O16vCm8/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+162419.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="362" data-original-width="660" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh99L8lyDcBoBSTuQgCjq52SKMMhHKsgGA_5XSfkxBVjlMLfTUdGCr44kcelaJ3ehLGEX4yF280R8P8aGmkX8p2OXMr0Y7hV19Kh8iq5KA8U0BmZY7dIpP_jM_qRodqRNE2v6h3O16vCm8/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-07+162419.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Leicester/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<b>一番使い慣れた形で挑むとすれば4141で、もし3バックを採用するとしたら、多少試行錯誤中でも調子の良さを維持するためか、もしくは対アーセナルへの戦術的な理由、ということになろうかと思う</b>。4141の懸念点はいくつかあって、まずは既に対策がみつけられてきていて再開前も勝率を落としてきていたこと。また、ベストメンバーのSBとなるとPereiraとChilwellになるわけだが、今回はどちらも出場できない。そもそもベストメンバーでも対策がされてきているところに、ベストでないメンバーで、しかも鍵となるSBの選手が欠けた状態で同じ形で挑むというのは躊躇するのではないかと思う。それに加えて、アーセナルも3バックで来る可能性があり、3バックであれば最悪、ミラーで力勝負に持ち込むこともできる。そんなわけで先発予想は下の通り。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiIIYMirbYVH1K58YRU1SsrubMI_t-hsgKbPBnSYpFAlwBJGj85xA3SjIBbZneAJ2zGCQ0pXOj7Cc9Q3f23N1PJyjkNX4KGmyDF1LUCdgWfQkECMZuSzPQZBSkXD5_PW4XVgGCU_gh4iBU/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25891.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiIIYMirbYVH1K58YRU1SsrubMI_t-hsgKbPBnSYpFAlwBJGj85xA3SjIBbZneAJ2zGCQ0pXOj7Cc9Q3f23N1PJyjkNX4KGmyDF1LUCdgWfQkECMZuSzPQZBSkXD5_PW4XVgGCU_gh4iBU/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%25891.png" width="640" /></a></div>
<br />
年末の過密日程の時には大胆にターンオーバーしていたイメージがあるのだが、今回の再開後に関してはあまりRogers監督はメンバーを変更していないようにみえる。なので大枠としてはクリスタルパレス戦からはメンバーを変更していない。Perezが怪我で出場できない場合は代わりにPraetが入り、4312の様な形になると思われる。<br />
<br /></div>
<div>
<h2>
レスターの戦い方</h2>
</div>
<div>
<br />
2節前のエバートン戦の前半のレスターの攻撃時の形は下の様な4141であった。<b>SB、SH、同サイドのCMFの3人でサイドを崩していくというのが攻撃時の基本的なユニット</b>で、この図でもCMFのPraetが外の高い位置にいるように、この3人は頻繁にポジションチェンジも行う。<b>サイドを崩した後はクロスを上げるのが最終目的になり、そこで待ち受けるのがVardy</b>である。場合によってはVardyがサイドに流れることもあるのだがそれは稀で、基本的にはVardyは中央でシュートチャンスを伺うことになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEit_cNkmph2lh8x0sJUhDd8rkRXWeDvHAGYOSco61LxhXyS2ygeZ8OsNiqmaFA3HTnpRLmFz0dXjduzoG-1BMWvZ4UhCKv3pzV7IRb7HoHysG3trYgbe3ZT8xQhsVmMPbbdC2nivTLfD8c/s1600/19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEit_cNkmph2lh8x0sJUhDd8rkRXWeDvHAGYOSco61LxhXyS2ygeZ8OsNiqmaFA3HTnpRLmFz0dXjduzoG-1BMWvZ4UhCKv3pzV7IRb7HoHysG3trYgbe3ZT8xQhsVmMPbbdC2nivTLfD8c/s640/19.png" width="640" /></a></div>
<br />
ただ上の図を見ても分かるように、こうした<b>レスターの4141に対しては同様にサイドに3人選手を用意しつつ、ビルドアップ時に経由点となるNdidiへのパスコースをFWが遮断するという形でエバートンが対策を用意しておりこれは実際に機能</b>していた。そこでそうした対策を乗り越えるためにレスターが採用したのが352(3412)である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgBcNjXDOExPyWXRhSRyOuT864ESV18zWyQ9aA8UCAdBqcwmhAUAGoQn-VEALPKqMUFeSGkApvzLfeW9lfBnjB7sOKvpr7CwTi5vl3QUoyRt1NumU9lDbE7W1kfi6Vj3mZHG8m4Rn1XkNA/s1600/50.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgBcNjXDOExPyWXRhSRyOuT864ESV18zWyQ9aA8UCAdBqcwmhAUAGoQn-VEALPKqMUFeSGkApvzLfeW9lfBnjB7sOKvpr7CwTi5vl3QUoyRt1NumU9lDbE7W1kfi6Vj3mZHG8m4Rn1XkNA/s640/50.png" width="640" /></a></div>
<br />
攻撃時に3人1組でサイドを崩すという骨格自体は変わっておらず、<b>4141の時はその3人がSB、SH、CMFであったのが、352の時にはWB、CMF、OMF、CF(Iheanacho)の4人のうちの3人になる</b>。もちろん4人全員が参加することもある。このCFについてはクリスタルパレス戦の途中からはPerezが務めていて、要はVardyの相方となるCFということになる。Vardyがサイドに出て崩しに参加すると中央で得点に絡むことができないので相方となるCFがサイドに流れることになるわけである。下の図はクリスタルパレス戦の先制点の場面であるが、ここではOMF、CMF、WBの3人が絡んで崩しており、おそらくこういう形がレスターの攻撃の理想形となる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj1W09Avoeddc_MyyOCPiBYHQNfGm_xr88H_HWbZO7PaU3w6pg53hzBA2IfviJHFh4QE2KxMqo0yWK_5RRa5Da1wcDtMD-TeP-6Y0gxv8OFHARSjuwkHJBdZoninH3pccVrIBmSyC7Sht8/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25286%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj1W09Avoeddc_MyyOCPiBYHQNfGm_xr88H_HWbZO7PaU3w6pg53hzBA2IfviJHFh4QE2KxMqo0yWK_5RRa5Da1wcDtMD-TeP-6Y0gxv8OFHARSjuwkHJBdZoninH3pccVrIBmSyC7Sht8/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25286%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
3人という崩しの人数が変わらないのにこれが有効な策となる理由としては、4141の時はSB、CMF、SHとメンバーが固定されており多少の揺さぶりでは事前の対策で間に合ってしまう。その一方で、WB、CMF、OMF、CFのうち、WB以外の3人の誰が絡んでくるのか、もしくは全員が絡んでくるのかというのは読みづらく、しかもCFとOMFの選手は左右に顔を出すので、マークの受け渡しが難しくなる。特にクリスタルパレスの様にアンカーを置くフォーメーションの場合、アンカーの選手がマンマークで動き回るわけにもいかず、流動的にサイドを変える選手に対しての対処がより難しくなる。<br />
<br />
ただこれに対してはエバートンが見せていた様に、<b>OMFやCMFの選手に対し守備側も同数用意しある程度流動的に対処するのが有効</b>で、エバートンが後半途中からみせていたのは下の様な形である。中央ではレスターの3人に対して同数のCHを配置、サイドではレスターのWB1人に対してSHとSBを置きIheanachoがサイドに流れてきても数的同数を保てるようになっているのが分かると思う。これも万能ということではもちろんなく、代わりにCBへのプレスがかかりにくくなるし、CB3人に対してCF1人で対応することになるのでCFへの守備的な負担も大きいので、あくまで守り切ることを主眼とした場合に有効、と考えるべきかもしれない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjt7lFrUaVfRYQTunJz43btqkYa9vUfknAkk6E9KTAQAXpQaXhDQ4n41iaNTM2zNBsYWn2ggujMh2Q00REw29wZ_uXe849pd1E13eXMSyc2w02ez0_QaOqPMzAa3hzb01mDdd7hcVqxPoY/s1600/63.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjt7lFrUaVfRYQTunJz43btqkYa9vUfknAkk6E9KTAQAXpQaXhDQ4n41iaNTM2zNBsYWn2ggujMh2Q00REw29wZ_uXe849pd1E13eXMSyc2w02ez0_QaOqPMzAa3hzb01mDdd7hcVqxPoY/s640/63.png" width="640" /></a></div>
<br />
レスターの4141の時の守備時の特徴が表れていたのが下の図である。<b>ここではVardy、Albrightonと制限をかけて左サイド(相手から見て右サイド)に誘導、相手の右SBにボールが出たところでBarnesが一気に詰め寄っている</b>。後方ではSHにChilwell、相手のCHにはそれぞれCMFがついていてここへパスを出させないようにしている。DMFのNdidiは余るような形になっていて、中央のスペースを空けないようにしつつ全体のバランスを保つようなポジションをとる。GKまでVardyが追いかけに行った場合などはTielemansが一列前に出てCBへ、空いたCHにはNdidiがカバーするようにしていた。このように前線からプレスを強くかけて左サイドで奪い取るのがレスターの目指すところで、この場面でも見事ボール奪取に成功している。<br />
<br /></div>
<div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqlt7xra4QKC2cWA2xGYyy_E7a-_KsdT1UREblWFezlLZNfJQvEsVfT1Q4Ae98o0CCuW46L5_ykQOL7Lx5C0UzTZKn5uLZ51rweIredNtpaMC6hfAYzwbiPzBz1CoBJduVlSfTJ0zUCIE/s1600/5.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqlt7xra4QKC2cWA2xGYyy_E7a-_KsdT1UREblWFezlLZNfJQvEsVfT1Q4Ae98o0CCuW46L5_ykQOL7Lx5C0UzTZKn5uLZ51rweIredNtpaMC6hfAYzwbiPzBz1CoBJduVlSfTJ0zUCIE/s640/5.png" width="640" /></a></div>
<br />
ただ<b>このレスターの配置では、左サイドに誘導することを前提としているので右サイドの人数が不足しがち</b>である。この上の図の場面でも、相手の左SBが空いてしまっている。相手の左SBに右SBのJustinが出ていくと相手の左SHが空いてしまうし、Albrightonが相手の左SBにつくとCBが空いてしまう、ということで、右サイド(レスターから見て)に限って言えば、相手のCB、SB、SHをAlbrightonとJustinの2人でどうにかしないといけないという状況になっているわけである。そしてエバートン戦で先制されたシーンは、持ち上がるCBと、この空いてしまった左SBから生まれることになった。レスターがこのようにしたのは、エバートンが3CB化することを見越しての対策だと思うのだが、レスターの4141で対処しようとするとこのような歪みが生まれうることは頭に入れておくべきだろう。ちなみにこの試合ではハイプレスがこのように上手くいかないことを理解し、そのあとは基本的に4141でセットしてそれほど強くプレスをかけない戦い方を選んでいる。<br />
<br />
352を採用したクリスタルパレス戦では下のようにぴったりと前から嵌めて前線から強いプレスをかけて奪うことを目指していた。<b>4141であっても352であっても、基本的なレスターの守備スタイルとして、前線から奪いきることを目指すというところは変わりがない</b>ようである。これを観ても分かるようにアンカーを置くような433であると352がぴったりと嵌ってしまう。上でみた様にレスターの流動的な中盤に対してアンカーを置く形が守備面でも有効ではないことを考えると、レスターが352でくると想定するのであれば433等は今回は避けた方が無難かもしれない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgO64zkGvWcwvbahqRkFOxLtluYO1SMEm3mtfKc1A5UAvmhcGrTkZgjyOVY2Avh-uIyBM9p-sKWhnXkT4ZfgY0bmkYSvuZgh3gIXFn7Q4p_9DEbYTtXdc4LkkMZ9NKYsX4Vvj_NqDDuVX0/s1600/2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgO64zkGvWcwvbahqRkFOxLtluYO1SMEm3mtfKc1A5UAvmhcGrTkZgjyOVY2Avh-uIyBM9p-sKWhnXkT4ZfgY0bmkYSvuZgh3gIXFn7Q4p_9DEbYTtXdc4LkkMZ9NKYsX4Vvj_NqDDuVX0/s640/2.png" width="640" /></a></div>
<br /></div>
<div>
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
</div>
<div>
<br /></div>
<div>
重要なポイントを挙げると、<br />
<br />
・守備面を考えると中盤に3枚配置する形が理想<br />
・固定化されたアンカー的なポジションの選手は置かない方がいい<br />
・エバートン戦では左右非対称なビルドアップに対しての準備ができていなかった(いくつかビルドアップの大きな変更手段を用意しておいて試合中に変えるのは有効かもしれない)<br />
・サイドに最低でも3人配置できるシステムがいい</div>
<div>
<br /></div>
<div>
上の条件を満たすフォーメーションとなると、守備時に433か352ということになる。結果考えた予想フォーメーションは下の通り。RSHのSakaが守備時のみ中盤の3人に加わることで、守備時は352になる。352になった時にTorreiraに中央にいて欲しいことを考えてCeballosを左にしているが、左DHに置くのであればXhakaの方が適任かもしれない。Sakaを左サイドに置いて右DHにCeballos、左DHにTorreiraとしたいところなのであるが、それをやると攻めの要が左になり、左CBに器用なパスを出せる選手が必要になってくるのであるが、Kolasinacにそれほど期待はできないので右サイドをレスターのプレスをかいくぐる拠点としている。このフォーメーションの肝は間違いなく右サイドの3選手(Saka、Bellerin、Mustafi)。相手が対応策を用意してくる前にこの3人がいかにチャンスをつくれるのか、そこが重要になってくる。</div>
<div>
<br /></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiUUlEVS-VlUAWCv_P_IGZwhGpqFiiV5jkXxSe7lvjMzjmD1Iy234ZgdTqaqEtD4_irXO8b-Hbe5PrrVto2sErL5pN8rQQu0jUsRCE8uDrl6_VpDezOnT_VmxXBY1hcrY64BCcjrYxf0x0/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25287%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiUUlEVS-VlUAWCv_P_IGZwhGpqFiiV5jkXxSe7lvjMzjmD1Iy234ZgdTqaqEtD4_irXO8b-Hbe5PrrVto2sErL5pN8rQQu0jUsRCE8uDrl6_VpDezOnT_VmxXBY1hcrY64BCcjrYxf0x0/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25287%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
追記(2020/07/08)</h2>
<br />
約一週間前、レスター市が再度ロックダウンされるという記事を見つけたのだが、7月4日のクリスタルパレス戦はレスターのホームで開催されている。プレミアリーグのみ特別な許可が与えられているのか、また、選手たちはどういう生活をしているのか、全く調べられていないのだが、とりあえずの記録として追記。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://www.bbc.com/news/uk-england-leicestershire-53229371">Lockdown tightened in Leicester over Covid surge</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script>tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-3718301667855621632020-07-04T22:20:00.001+09:002020-07-08T00:10:14.944+09:00Match Preview: Arsenal vs Wolverhampton Wanderers (A) 2020/07/05 7月5日のウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ戦に向けたプレビュー記事です。以下、ウルブスと表記します。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbwz-T3nxAvUXvkDxcDLjMS-ohepDo3hY27vSuDQoehfC4q-492yM-UrDp-jF439iRFVEgi537OiU8qxkTupQlopjnxxEFtKJ2Pjqi2xVTu13tGEtWmZObOyhRdc8-ha5dVu_YyThFsIQ/s1600/2020-06-27T115823Z_1557622697_UP1EG6R0X9AT5_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-AVA-WLV-REPORT.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbwz-T3nxAvUXvkDxcDLjMS-ohepDo3hY27vSuDQoehfC4q-492yM-UrDp-jF439iRFVEgi537OiU8qxkTupQlopjnxxEFtKJ2Pjqi2xVTu13tGEtWmZObOyhRdc8-ha5dVu_YyThFsIQ/s640/2020-06-27T115823Z_1557622697_UP1EG6R0X9AT5_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-AVA-WLV-REPORT.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46916" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
ウルブスの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位: 6位<br />
勝ち点 52:勝ち13 引き分け13 負け6<br />
得点45 失点34<br />
<br />
<b>再開後に唯一全勝しているチーム</b>で、言うまでもなく絶好調。中断前から数えるとリーグでは8戦無敗中で、9試合前に負けたチームは今シーズン別格のリバプールなのでそこをカウントしないとすると、最後に負けたのは1月2日のワトフォード戦ということになる。<b>再開後は無失点での3連勝と非常に高いパフォーマンス</b>をみせており、6月のプレミアリーグにおいて、Nunoは月間最優秀監督、CoadyとJimenezは月間最優秀選手、Netoのゴールは月間最優秀ゴールに、ノミネートされている(<a href="https://www.wolves.co.uk/news/first-team/20200703-four-nominations-for-premier-league-awards/">wolves.co.uk</a>)。<br />
<br />
この試合で勝つことができれば6位までの勝ち点を3に縮めることができる一方で、ここで負けるようなことがあれば残り5試合で勝ち点9の差を埋めなければトップ6入りができないという非常に厳しい、絶望的な状況に追い込まれる。アーセナルにとっては絶対に負けられない試合となるわけだが、<b>ウルブスがプレミアリーグに戻ってきてからの3試合、アーセナルは勝ち星がない</b>。今回のアーセナル戦で150試合目の指揮となるNuno監督に対して、アーセナルは相性がよろしくないのである(<a href="https://www.wolves.co.uk/news/first-team/20200703-wolves-vs-arsenal-5-things-to-know/">wolves.co.uk</a>)。ついでにいえば今シーズン、マンチェスター・シティはウルブスに2連敗しており(そのうちArtetaがベンチにいたのは1試合のみ)、Artetaからみてもあまりいいイメージはないはずである。<br />
<br />
下の表の得点数と失点数を見ても明らかな様に、<b>後半に強いチームで再開後の4得点もすべて後半に生まれている</b>。試合前の入念なスカウティングで対策を万全にし前半で勝負を決めてしまうのか、もしくはウルブスが勝負を仕掛けてくる後半のために策を用意して堂々打ち勝つのか、Artetaのゲームプランが重要になってくる。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY1Gi4TXDslGMggNiDZYDcEaV9ck9fncUb3Bv0hsBEzQDDGMpGXu10oT4lDCs8hruCl3f4Q3PsjPfq3_Ma8cpoEA0qCOYsQxNXLT9URgktTcG4RIhQz6dr_3KIdrUTkD5qqY_fVrEoI8I/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+142843.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="256" data-original-width="602" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY1Gi4TXDslGMggNiDZYDcEaV9ck9fncUb3Bv0hsBEzQDDGMpGXu10oT4lDCs8hruCl3f4Q3PsjPfq3_Ma8cpoEA0qCOYsQxNXLT9URgktTcG4RIhQz6dr_3KIdrUTkD5qqY_fVrEoI8I/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+142843.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Wolverhampton_Wanderers/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
怪我人・移籍等情報</h2>
<b>怪我人等の離脱者はなし</b>。こうした怪我人の少なさからも好調であることが分かる。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3as31acgxa0kzRDfzWPcZG6VbMRciLh0HIyfLUs5fAkvTIJRWjBrbjk-AUxTOvHnQEKMg0lU0nGQr92tr5g_dcqBOT5rX34y10oDenjWQe0n99tJpwqLwFgK3tVG9VR9hO9Ow4wKCVpM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+145723.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="109" data-original-width="803" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3as31acgxa0kzRDfzWPcZG6VbMRciLh0HIyfLUs5fAkvTIJRWjBrbjk-AUxTOvHnQEKMg0lU0nGQr92tr5g_dcqBOT5rX34y10oDenjWQe0n99tJpwqLwFgK3tVG9VR9hO9Ow4wKCVpM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+145723.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sportsgambler.com/football/injuries-suspensions/" style="font-size: medium; text-align: start;">sportsgambler.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
冬の移籍では5人獲得したみたいなのだが(<a href="https://www.premierleague.com/news/1530906">premierleague.com</a>)、再開後の試合ではPodence以外ベンチにすら入っておらず、そのPodenceもボーンマス戦のロスタイムから出場したのみとなっている。その一方で、主要なところで言えばCutroneとBennettがローンで不在、というのが前回の対戦時からの主なメンバーの違いというところになる。<br />
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiHeXBf0pC9yehVlCiRNR0Iwu6EWIGX5u1cCOaIyHnapJkglgMBmJQv4bvvsJbFZX8ryNfNlEE4n3NCvqLOeswE1gPBLJe6ycMhna0mFWpakhiNNvWqECPzdxFffd_46U2K2sMopezzlKA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+151112.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="375" data-original-width="495" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiHeXBf0pC9yehVlCiRNR0Iwu6EWIGX5u1cCOaIyHnapJkglgMBmJQv4bvvsJbFZX8ryNfNlEE4n3NCvqLOeswE1gPBLJe6ycMhna0mFWpakhiNNvWqECPzdxFffd_46U2K2sMopezzlKA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+151112.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376234/Live/England-Premier-League-2019-2020-Aston-Villa-Wolverhampton-Wanderers" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
再開後の先発のフォーメーションは352が2回、343が1回となっている。下の図を見ても<b>シーズンを通してほとんどが343か352</b>であることがわかる。再開後の3試合を見る限り、<b>352と343の使い分けの一番の基準はTraoreを先発させるかどうか</b>、というところになるのではないかと思う。出場するとほぼ確実にチャンスを生み出せるTraoreであるので絶対的な先発の地位にあると思っていたのだが、再開後の試合では先発したのは1試合のみである。<b>Traoreを生かすことだけを考えると彼をサイドに置くことのできる343がいいのだが、おそらくウルブスというチームにとって攻守のバランスが最もとれるのは352</b>。ただ352のWBでTraoreを使うのはリスクが高いため、352を選択するとTraoreは使われない傾向にある(アストンビラ戦の後半の様に352のCFでTraoreを使うという選択肢もあるのだが、CFの場合、守備的な負担が多くなってしまうし、攻撃の破壊力は上がるがJotaがいない分バリエーションや対応力に乏しくなってしまう気がする)。また、再開後にTraoreが先発から外れている理由としては、過密日程中であっても毎試合出場機会を与えたいTraoreの疲労を考慮して、先発から外してコンディションを調整している可能性もあると思う。アーセナル相手に序盤からリスクをかけたくはないことと、Traoreをフル出場させることは避けたいことを考えると、この試合も<b>Traoreはまず先発から外し、352でスタートさせると予想</b>。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUhZSReC2qyH82NBTciHdO0VzTlDskt1HjmX0k3qoovAfbPEb03Sczi6IMr42WBUJtNUo9BWSnaY6QEs9wRrIS3tQma2YhbV5HYiFV8EawIaa-zd8keQxCyku6jvES-5QMTSt_nZHn2cs/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+163544.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="221" data-original-width="675" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUhZSReC2qyH82NBTciHdO0VzTlDskt1HjmX0k3qoovAfbPEb03Sczi6IMr42WBUJtNUo9BWSnaY6QEs9wRrIS3tQma2YhbV5HYiFV8EawIaa-zd8keQxCyku6jvES-5QMTSt_nZHn2cs/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+163544.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Wolverhampton_Wanderers/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
また、<b>ウルブスは再開後の3試合でほとんど先発を入れ替えていない</b>。343にしたボーンマス戦ではDendonckerの代わりにTraoreを起用しているが、それ以外のポジション、メンバーに変更はない。よってメンバーは上の図の、前節のアストンビラ戦と同様になると予想。<br />
<br />
<h2>
ウルブスの戦い方</h2>
<br />
ウルブスの攻撃時の形は352になっている。<b>CHのNevesはややアンカー気味で、その横に左CHのMoutinhoがおりこの2人とCBの3人で後方からのビルドアップを担う</b>ことになる。<b>右CHのDendinckerに関しては高いポジションを取っていることが多く</b>、飛び出したり最前線まで顔を出したりして攻撃参加する。おそらく下の図のようにNevesを経由してWBに散らし、その後CHとWBを中心にサイドを崩していくことを目指していく。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhpQ1BV5W1ddsNEZBPrlKOWscu12dyiTEVIYEaJIvYF1O_Z0PwezTvXqL27JNY-gMKFxHBfe0y6YlM1FIi6Xp4OTr_FspaOqvkTXVAHxFOAYqRYyPJGwYmlFZTYhh7mx5o0mUmYyQqycTM/s1600/wolves45.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhpQ1BV5W1ddsNEZBPrlKOWscu12dyiTEVIYEaJIvYF1O_Z0PwezTvXqL27JNY-gMKFxHBfe0y6YlM1FIi6Xp4OTr_FspaOqvkTXVAHxFOAYqRYyPJGwYmlFZTYhh7mx5o0mUmYyQqycTM/s640/wolves45.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
上の図でもそうだが<b>攻撃に関しては右サイドからが多く</b>、下の図の様に40%以上が右サイドからの攻撃となっている。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_UDUhwN3y3ogB7JGbjuXijni_hxSyolyDdI7GdCYA8bc5OxLrZ4c5o7LwAsQd_ICa8DB9IDlDEMMAOG1385zLRPrHLPrSJ8pAeX4W9mOQ33toyd3wrnfvDSaQ97ywY4P_WbNbpDwG05U/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+192046.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="302" data-original-width="668" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_UDUhwN3y3ogB7JGbjuXijni_hxSyolyDdI7GdCYA8bc5OxLrZ4c5o7LwAsQd_ICa8DB9IDlDEMMAOG1385zLRPrHLPrSJ8pAeX4W9mOQ33toyd3wrnfvDSaQ97ywY4P_WbNbpDwG05U/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+192046.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/TeamStatistics/England-Premier-League-2019-2020" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
ただこうしてNevesを経由したいことはどの対戦チームも心得ていて、ほとんどのチームがまずここへのパスコースを切るように対策していて、上の図の様な攻撃が成り立つことはあまりない。例えば下の図はブライトン戦であるが、ブライトンのCFの選手は常にNevesへのパスコースを遮る位置に立っている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjcFdJTIm8mla06H7ejaKpGdrS-k1aDBtm_ZRSXWXQ0NkYnzIbsew-HSA3DdwtI3jJ5Q87DycYq-ZSMgMJAhZb2VXj2MPeqTEEupj_dspZHcNu1M9UyNBxQ1LPOdECO7iwt-9gY_rgv3Ag/s1600/brighton+press+2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjcFdJTIm8mla06H7ejaKpGdrS-k1aDBtm_ZRSXWXQ0NkYnzIbsew-HSA3DdwtI3jJ5Q87DycYq-ZSMgMJAhZb2VXj2MPeqTEEupj_dspZHcNu1M9UyNBxQ1LPOdECO7iwt-9gY_rgv3Ag/s640/brighton+press+2.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の図についてさらに説明を加えると、ブライトンのこの時の守備でウルブスのWBに対応する役割を担っていたのはWGの選手とSBの選手である。ウルブスのWBが高い位置を取っている際にはSBが、比較的低い位置でボールを受けた場合にはWGの選手が対応することになる。WGの選手はウルブスのWBへのパスコースを切ることを最優先としているようで、その遮り方が意味をなさないくらいWBとの距離が離れてしまった場合にはSBの選手が出ていけるようになっていた。また、DendonckerとMoutinhoには基本的にCMFのMooyとBissoumaがそれぞれつくようになっていて、ブライトンのPropperは1人余るような立ち位置にいつつ、アンカー気味になるNevesへいつでもプレスがかけられるような位置にいる。<br />
<br />
このようにブライトンはウルブスに対して入念に対策を練っていたのだが、それを上手く崩していたのが下の場面である。ブライトンの右WGは原則通り、WBへのパスコースを遮るような位置に立っているが、パスコースを遮ることに意識をとられて外側に立ちすぎている。そこで中央の空いたスペースにCBのSaissが持ち上がって逆サイドへ展開している。このように、ウルブスにおいてはNevesを経由しなくとも、こうした<b>WBへのサイドチェンジやロングボールをCBの選手が供給できる</b>。また、左サイドに目を移すと、高い位置を取るWBのDohertyにはブライトンの左SBが本来であればすぐにプレスにいきたいところではあるのだが、彼は高い位置を取るウルブスのDendonckerのマークにつき言わばピン留されており、対応が遅れることになった。このように<b>Dendonckerが高い位置を取ることで、DohertyとDendonckerに対しCMFもしくはSBの選手のどちらが対応するのか、という高度な判断を個々の場面で求められる</b>ことになっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghHU2aXP3ARFOdPRRAl4qEHQIAJg-JEMF_tYnW7G7ao5r_yNCBWOUrOwDcBuD4ARJwSQlXTrSbFbcH48dWjW0rTLX0lFKbeZNS5kEeaPPe5-dedEsJ-cvTwWU8ApZ9hcOJqHb0xvMg7t8/s1600/brighton+press+8.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghHU2aXP3ARFOdPRRAl4qEHQIAJg-JEMF_tYnW7G7ao5r_yNCBWOUrOwDcBuD4ARJwSQlXTrSbFbcH48dWjW0rTLX0lFKbeZNS5kEeaPPe5-dedEsJ-cvTwWU8ApZ9hcOJqHb0xvMg7t8/s640/brighton+press+8.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の場面ではブライトンのWGの選手がWBへのパスを警戒しすぎてCBへのプレスが弱くなってしまったことが問題点となっているが、<b>逆にWGの選手がCBへのプレスを意識しすぎてウルブスに展開を許してしまったのが下の場面</b>である。ブライトンの右WGが前に出てCBのマークについているためにウルブスの左WBのVinagreが空いてしまっており、ここにボールが渡った際にはブライトンのCMFのBissoumaが外に出て対応している。しかし、CMFが外に出たということは、そのCMFがもともとみていたMoutinhoが空いてしまうことを意味しており、そのためにMoutinhoを経由して逆サイドへの展開を許している。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgBM59Jtw036b5oLZ0I3U1Nh75U-AePumZJ6SlrwUf0xhfLFnblDzvPxiMW4rgR7PaHOTK8W7qQckDWqYUjI0KSGl1BoQT3axt_pKTYCJFkVWxJCoKzHGFCQUsy9nBzv2GqPc2DbruTdm0/s1600/brighton+press+19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgBM59Jtw036b5oLZ0I3U1Nh75U-AePumZJ6SlrwUf0xhfLFnblDzvPxiMW4rgR7PaHOTK8W7qQckDWqYUjI0KSGl1BoQT3axt_pKTYCJFkVWxJCoKzHGFCQUsy9nBzv2GqPc2DbruTdm0/s640/brighton+press+19.png" width="640" /></a></div>
<br />
上のブライトンの対応を見ていて気付くのは、ウルブスはCBの選手が持ち上がり前線に良いボールを供給できるので、<b>CBへのプレスはある程度強めにかける必要がある</b>。そして、そのCBへのプレスをかける役割とWBへのパスコースを遮りつつ時にはWBに対応する役割をWGの選手に兼任させると、どうしてもCBもしくはWBへの対応のどちらかが遅れてしまう場面が出てくる。これは、<b>ウルブスのWBへのマークをSBとWGという距離の空いた2人で受け渡していることに問題がある</b>と思われる。<br />
<br />
こういった問題点を(おそらく)考慮した上でアストンビラが用意していたのは下の様な形である。アストンビラは通常は433が基本形である様なのだがウルブス戦に限っては4312を採用している。<b>アストンビラは基本的にWBへの対応はCHもしくはSBが担うようにしており</b>、これであればブライトンの様にWGとSBの距離が空きすぎることはないので、<b>CBへのプレスとWBへのケアが両立できている</b>。また、アストンビラのCHの選手がWBへプレスにいった際にはDMFと逆サイドのCHがスライドしてくるので中央にスペースやフリーの選手が生まれてしまうことも少ない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjnuQsxC7JLIjFDxQQq1VUzWMe7FVV1pk6L5UbdvnJTo8XJwfLPrH-9AnSnmWa18JyjSnWmLd7RTvYStWgka78g2uujM_msNVj9E2ZWg0gO5MquMYqK90ScVvMVBVP6Fc5CtMbBwH6eHVo/s1600/wolves16.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjnuQsxC7JLIjFDxQQq1VUzWMe7FVV1pk6L5UbdvnJTo8XJwfLPrH-9AnSnmWa18JyjSnWmLd7RTvYStWgka78g2uujM_msNVj9E2ZWg0gO5MquMYqK90ScVvMVBVP6Fc5CtMbBwH6eHVo/s640/wolves16.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
このようなアストンビラの守備は上手くいっていたと思うが、それに対してウルブスが見せた工夫は主に2つ。まずは下の場面の様に、<b>ウルブスのWBに対してアストンビラのSBが対応した際に、そのSBの裏のスペースへCFのJimenezが流れていく形</b>である。これは主に右サイドで有効な策で、というのも、Dendonckerが高い位置を取りそこにアストンビラのCHの選手がつかなければいけない場面が多くあるため、ウルブスのWBにSBの選手が対応する場面というのが生まれやすい。そこに1人、Jimenezが流れることで数的有利な状況を作り出しやすくなる。ただこれについてはウルブスとしてもあまり積極的にはとりたくない形であるように見えた。得点源であるJimenezがサイドに流れてしまうと、当たり前だが中央にJimenezがいないのでどうしても決定力の低下は避けられない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhNhNu6BB4dfDAh6VcTZgiPZWBln0HrBEDqn-NiK4SlrCe0O8jsP1QjMksP5EBfTPGAMIqjmI_icvVx7cKN7j5xfg2CLeMscbYP9UEcCKfxFcqDH_bYSyqzj3b3TMp5Wujrmxcpe554Mao/s1600/wolves45%25281st%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhNhNu6BB4dfDAh6VcTZgiPZWBln0HrBEDqn-NiK4SlrCe0O8jsP1QjMksP5EBfTPGAMIqjmI_icvVx7cKN7j5xfg2CLeMscbYP9UEcCKfxFcqDH_bYSyqzj3b3TMp5Wujrmxcpe554Mao/s640/wolves45%25281st%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>ウルブスの工夫のもう1つはずばりTraoreの投入</b>である。例えば上の場面で、サイドに流れるのがJimenezではなくTraoreで、中央にJimenezが待ち構える状況を作り出せればそれは大きなチャンスとなる。また上の様な場面でなくても、基本的にアストンビラはウルブスのWBとCHの2人に対してCHとSBの2人を当てている形になるので数的同数であり、一対一の状況であればTraoreは個人で突破する力を持っている。<b>いくら組織的に数的同数を確保したところで、一対一で局面を打開されてはどうしようもない</b>。Traoreの1試合あたりのドリブル数はリーグ1位で、ドリブル成功率も脅威の約75%。その甲斐あってか、ウルブスはチームとしても1試合あたりのドリブル数が13.6でリーグトップである(<a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/TeamStatistics/England-Premier-League-2019-2020">whoscored.com</a>)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgaLKJTw5EhP_y1wB5Rjikh6GW99-n21yWtK5HaNzP_SUxZTbamjj7k4SfXDXWZMgOfhM01yi9odL31qoRbL5Y_0AqRryapsbFWH-eHIX2n2H_OMQ9bLBvgz_Vjs95LokzyUghFcY_2HKk/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+203104.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="325" data-original-width="733" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgaLKJTw5EhP_y1wB5Rjikh6GW99-n21yWtK5HaNzP_SUxZTbamjj7k4SfXDXWZMgOfhM01yi9odL31qoRbL5Y_0AqRryapsbFWH-eHIX2n2H_OMQ9bLBvgz_Vjs95LokzyUghFcY_2HKk/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+203104.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/tournament/football/england/premier-league/17" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
また、<b>Traoreが突破した先でクロスを待ち構えるJimenezとはまさにホットライン</b>と呼べるもので、Traoreがアシスト×Jimenezがゴールという組み合わせで今シーズンは7ゴール生まれていて、これもリーグトップである。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjm1prcJMPTMxyioC26TVZ8pK8vMoW-uavck3GOYA_ikCMrzqiAI0Z1oEGLiJNsf8mwZtkb9ouA9iTK9H-bUi4xUwvWxqFfOTmmxwBVq8H5AXovjdpdGGM133lt09-aY6jqEyAaKhGbw8s/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+203442.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="226" data-original-width="668" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjm1prcJMPTMxyioC26TVZ8pK8vMoW-uavck3GOYA_ikCMrzqiAI0Z1oEGLiJNsf8mwZtkb9ouA9iTK9H-bUi4xUwvWxqFfOTmmxwBVq8H5AXovjdpdGGM133lt09-aY6jqEyAaKhGbw8s/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-07-04+203442.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/PlayerStatistics/England-Premier-League-2019-2020" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
次にウルブスの守備時の形であるが、下の様になっていた。<b>基本的には532で構え</b>、ツートップはDMFとCMFへのパスコースを切りつつ、相手の2枚のCBへプレスをかけることのできる位置にいる。5バックは基本的にラインをきれいに保つ。<b>ウルブスの守備時に鍵となるのが中盤の3人である</b>。ツートップが制限をかけてサイドに誘導、ブライトンのSBやWGが高い位置でボールを持つと<b>3人のCMFが一気に同サイドに人数をかけて奪い取る</b>。この時、連動してツートップの2人も同サイドに寄ってくることになる。この3CMFとツートップの動きは非常によく整備されていて連動もスムーズである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiCB5bs_-21kup8Mv8gsef5RHLyG2NMJyPrYTMURiuKkQ9X9wizKBJlHNrNN-jAVoLqJNx4BY1HInrQYsShfnIy_HB8WI-oGkKw4kiGZn61CmgXcAnLrZaOLmRIznGz-EOKKDAEgiSniHg/s1600/brighton+0.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiCB5bs_-21kup8Mv8gsef5RHLyG2NMJyPrYTMURiuKkQ9X9wizKBJlHNrNN-jAVoLqJNx4BY1HInrQYsShfnIy_HB8WI-oGkKw4kiGZn61CmgXcAnLrZaOLmRIznGz-EOKKDAEgiSniHg/s640/brighton+0.gif" width="640" /></a></div>
<br />
ブライトンが上手くウルブスのプレスを交わせていたのが下の場面である。ここではブライトンの右SBにはCMFのMoutinhoが、左SBにはWBのDohertyがプレスをかけている。このように、<b>相手のSBに対して誰がプレスにいくのかというのはSBの立ち位置次第ということになっていて、WBの選手が対応できない場合はこの場面の様にCMFの選手がサイドに流れる</b>ことになる。ボールを奪いきることができればCMFの選手がサイドに流れることそれ自体は特に大きな問題ではないが、そのプレスが遅れたりしていなされた場合に中央や逆サイドの人数が不足してしまう。この場面では、ブライトンの左CMFのMooyが1人余った状態になっており、結果的に左サイドからの突破を許してしまった。<b>3人で左右の広い範囲をカバーすることを強いられるウルブスの中盤の選手からすると、ライン間で受けたがったり、サイドに流れたりする選手は非常に掴まえづらい</b>(ブライトンで言えばMooy、アストンビラで言えばGrealishの様な)。また、片方のサイドに人数をかけて奪いきることを目指すので、この場面のように、<b>素早く逆サイドへ展開されることも弱点</b>ではある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-OqMTm6_1rEYHFjqYLPPjqEgNsy76tS5lcHnpi0JE5wniQbz6FWZGoptbuBhM2qf1RssKly39zAjOg3LsKxKMio0HHy6cZ6fV18dJ7bIIVnAml6hKZIzuyNAe5s9s5x5mL0imL6hij_g/s1600/brighton+46.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-OqMTm6_1rEYHFjqYLPPjqEgNsy76tS5lcHnpi0JE5wniQbz6FWZGoptbuBhM2qf1RssKly39zAjOg3LsKxKMio0HHy6cZ6fV18dJ7bIIVnAml6hKZIzuyNAe5s9s5x5mL0imL6hij_g/s640/brighton+46.png" width="640" /></a></div>
<br />
その他、DMFの選手が最終ラインまで降りたりFWの選手が中盤に来ることで数的有利を作り出すと言った工夫でブライトンはビルドアップに関しては上手くいっていたと思う。ただ、ウルブスの2CFと3CMFを人数をかけたとしてもその後ろには5枚のDFが待ち構えており、ブライトンは下の場面の様にペナルティエリアの手前までは行けても、<b>ビルドアップに人数をかけすぎてその5枚のDFを超える手段をみつけられていなかった</b>。この試合ではOzilやCeballosの様に攻撃にアクセントを加えて局面を変えられる選手や、もしくは引いた5枚のDFの手前からミドルシュートを打つことのできる選手が非常に重要になってくる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh4-fNlmENNnJgikPICqHt7028eKefFwqiWwg4zyT0lwHSgS1VO1Lvtwg26OZebk44AreU4i7azvJILM_WM-_8FirOzZcQaB3aCPI5HoNd8SD8-eBgOtFiFZ_zIjj-Oi-G9hYT-z9atzsM/s1600/brighton+16.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh4-fNlmENNnJgikPICqHt7028eKefFwqiWwg4zyT0lwHSgS1VO1Lvtwg26OZebk44AreU4i7azvJILM_WM-_8FirOzZcQaB3aCPI5HoNd8SD8-eBgOtFiFZ_zIjj-Oi-G9hYT-z9atzsM/s640/brighton+16.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
守備面に関しては<br />
<br />
①CBにプレスをかける選手と、WBに対応する選手は別々にする<br />
②NevesやMoutinho(特にNeves)を経由した展開は最優先で阻止<br />
③CBに対しても余裕をもってボールを持たせないようにしたい<br />
④後半に予想されるTraore投入以降は数的同数で満足せず、Traoreについては2人がかりで対応したい(Traore投入時への事前準備)<br />
➄ウルブスは右サイドからの攻撃を得意としているので特にアーセナルから見て左サイドの守備は手厚く<br />
<br />
攻撃面に関しては<br />
<br />
⑥ライン間で受けたがったり、サイドに流れたりする選手の起用<br />
⑦逆サイドへの展開ができる選手<br />
⑧基本的に中盤に3人CMFがいるのでサイドからの攻撃を意識した布陣<br />
➈ペナルティアエリア手前でボールを持った際にラストパスを出せたりミドルシュートを打てたりと脅威を与えられる選手<br />
<br />
3CBへある程度のプレスをかけることを考えるとFWは2人以上配置したく、尚且つWBへプレスをかける役割はFWに任せないようにしなければいけない。また、Neves等への警戒のためにもトップ下の様な立ち位置の選手も必要。この時点で守備時の形は、アストンビラと同じ4312か、3412になる。シェフィールド・ユナイテッド戦、ノリッジ・シティ戦と連続で3バックを採用していることを考えると今回も3バックの可能性が高いが、攻撃面を考えた場合、Ozilは是非とも起用したいところ。そうなるとサイドの人数が攻撃時に足りなくなってしまうことが気がかりで、それを考えた場合、3412ではなく、下の様な4312がいいと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjz6YTb87TeePJiTvhlSZkcguuKk3Eku2EKhFDu5t5IjYjM63m1Opk5XXKmjCkRQFwVGuquPofya98MiEx6yFHakdgtT772hHRMZGd5ECKi6-4PUjxbZqkiFusJ4gNN5FIBQu8gWWKPnUU/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25285%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjz6YTb87TeePJiTvhlSZkcguuKk3Eku2EKhFDu5t5IjYjM63m1Opk5XXKmjCkRQFwVGuquPofya98MiEx6yFHakdgtT772hHRMZGd5ECKi6-4PUjxbZqkiFusJ4gNN5FIBQu8gWWKPnUU/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25285%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
攻撃時にはSakaがサイドに出て攻撃参加もできるし、機能するかはともかく、メンバー的には今回の条件に合致していると思う。攻撃時のみ4213になったり、Pepeがサイドに流れても面白そう。左サイドの守備を手厚く、と言っておきながらSakaに任せるのはどうかとも思ったのだが、他のCMFよりはSBの経験もある分、マシなのではないかと思う。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-20006141119872372572020-07-01T02:55:00.000+09:002020-07-01T02:55:18.241+09:00Match Preview: Arsenal vs Norwich City (H) 2020/07/02 7月2日のノリッジ・シティ戦に向けたプレビュー記事です。以下、ノリッジと表記します。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhM0xFkix4e0cl3HlyxmDhNY3tuLJAUwZ03oH2UzSazq-uTmba6lE4FUI7058jju7Tts26XAy4NzyGMunneid0S5_oeMO5SVmuTKu-Y__93_HBk1WJ7RVQX7fjLRnRkF69ReRC2ma2HW2A/s1600/EbSfU68XQAER48P.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="738" data-original-width="1024" height="460" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhM0xFkix4e0cl3HlyxmDhNY3tuLJAUwZ03oH2UzSazq-uTmba6lE4FUI7058jju7Tts26XAy4NzyGMunneid0S5_oeMO5SVmuTKu-Y__93_HBk1WJ7RVQX7fjLRnRkF69ReRC2ma2HW2A/s640/EbSfU68XQAER48P.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/NorwichCityFC/status/1275819784471490566" style="font-size: medium; text-align: start;">@NorwichCityFC</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
ノリッジの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位: 20位<br />
勝ち点 21:勝ち5 引き分け6 負け20<br />
得点25 失点56<br />
<br />
16位から19位が勝ち点28と27の中にいて混戦状態である一方で、勝ち点21というのはそこからも離れてしまっており、降格回避のためには残り7試合で勝ち点6差を縮めなければいけないという厳しい状況である。<b>得点数はリーグ最下位、失点数はアストンビラに次ぐワースト2位の数字</b>となっており、得点数、失点数ともによろしくない。降格争いのライバルチームが得点数か失点数のどちらかは少なくとも中位帯と同水準であることを考えると、チーム全体として課題が山積していることが伺える。<br />
<br />
<a href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2019/11/match-preview-20191201-arsenal-vs.html">前回の対戦時のプレビュー記事</a>でも書いている様に、前半戦は非常に怪我人が多かった。その後、怪我人も徐々に戻ってきて、冬の移籍では2名の即戦力を含む4名を獲得しスカッドも充実、その甲斐あってか中断少し前の2月末のレスター戦、スパーズ戦(FAカップ)では上位帯のチーム相手に連勝している。再開後は3連敗(FAカップ含む)となっているので、復調しかけているところで中断され勢いを殺されてしまった、ということかもしれない。<br />
<br />
アーセナル戦の後の日程は、ブライトン、ワトフォード、ウェストハム、チェルシー、バーンリー、マンチェスター・シティとなっており、幸い降格争いのライバルとの直接対決を数試合残しており残留の可能性は十分にある。直前のエバートン戦でも終盤に大胆な選手交代をし、何としても勝ち点をもぎ取ろうという姿勢がみえた。このアーセナル戦にも全力で挑んでくるだろう。<br />
<br />
色々とネガティブなデータはあるのだが、特に気になるのは得点者で、下の図のように<b>複数得点者がPukkiとCantwellしかいない</b>というのはとても心許ない。この2人以外がどれだけ得点を奪えることができるのか、というのが残留へのひとつの鍵となりそうではある。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3Gci522XUWDuZohUEX-OiCjWVchuvkflVSUNBeWBQlOsceCx_XUfcr1OfxvfppMz1to25qMuOv4PeKf39G0Yw7vf004XXfQnmKOAC3hf3ugWi33WsCPmhzDDoFVJaX293tPyLanmiQMs/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+203955.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="344" data-original-width="380" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg3Gci522XUWDuZohUEX-OiCjWVchuvkflVSUNBeWBQlOsceCx_XUfcr1OfxvfppMz1to25qMuOv4PeKf39G0Yw7vf004XXfQnmKOAC3hf3ugWi33WsCPmhzDDoFVJaX293tPyLanmiQMs/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+203955.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/team/football/norwich-city/263" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
怪我人等情報</h2>
<br />
サウサンプトン戦の前の会見で、<b>Hanley、Byram、Zimmermannの3人は今シーズンは復帰できない</b>であろうと言われている(<a href="https://www.canaries.co.uk/News/2020/june/team-news-norwich-city-southampton/">canaries.co.uk</a>)。この3人に加え、今節ではFAカップで退場処分を受けた<b>Kloseが出場停止で出られない</b>。また、シーズン開始直前にコロナウイルスの検査の陽性反応が出て自宅待機していたStiepermannは特に悪化することもなく、エバートン戦からベンチに戻ってきている。<br />
<br />
冬の移籍で獲得したのは下の4選手で、このうちDudaは9試合(先発は8試合)、Ruppは7試合(先発は5試合)に出場しており、チームの重要な戦力として活躍している。また、6月末までのローンでの契約であったDudaは所属先のヘルタ・ベルリンが復帰を望んだようであるが無事、今シーズン終了まで契約を延長している(<a href="https://www.skysports.com/football/news/11709/12008228/ondrej-duda-norwich-extend-midfielders-loan-until-end-of-season">skysports.com</a>)。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtaUvLKqMd40eMmBqFsyloMzSjUGqM8lwsx15zujllqureIfdeWndSlDBvBV2Ayk1_3mehM720mDN6s6zE9rIV1VPLXM4ETxt9-q4oU0aTPU-sCpFT5-x3VpoNAjNCU523tORGlZHqlwA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+204911.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="188" data-original-width="405" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtaUvLKqMd40eMmBqFsyloMzSjUGqM8lwsx15zujllqureIfdeWndSlDBvBV2Ayk1_3mehM720mDN6s6zE9rIV1VPLXM4ETxt9-q4oU0aTPU-sCpFT5-x3VpoNAjNCU523tORGlZHqlwA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+204911.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/news/1530906" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiDRnuMUNJDb2MBbPT5nJqcBrKwaMKjqNSpp4uJKA1acRXZ0v4RPEffgVC58iXvLaCaaR8-j9730KbHhRZR-e7EugpGpgIyb6tAN-Su0if-QPpeWbULU_e0RusbOYdibD2l3XzRwAA6h9k/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+211333.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="366" data-original-width="483" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiDRnuMUNJDb2MBbPT5nJqcBrKwaMKjqNSpp4uJKA1acRXZ0v4RPEffgVC58iXvLaCaaR8-j9730KbHhRZR-e7EugpGpgIyb6tAN-Su0if-QPpeWbULU_e0RusbOYdibD2l3XzRwAA6h9k/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+211333.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376242/Live/England-Premier-League-2019-2020-Norwich-Everton" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
上の図は前節のエバートン戦のメンバーである。ちなみにこのエバートン戦のあと、マンチェスター・ユナイテッドとFAカップを戦っており、そこでのメンバーは下の通り。<b>ベストメンバーの布陣に近いのはおそらくマンチェスター・ユナイテッド戦の方</b>だが、FAカップを重視してエバートン戦では主力を休ませた、ということではなく、この過密日程の中でスカッドに余裕がある前線の選手についてはある程度ローテーションを組んでいるのだろうと予想する。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSWWMW2ODNe9DX-zxhzhYK1X4q3pTE08moDqv_N6ix8U_mwCphel7tHDi5nxPwKEqpBy_j0MaFeP7y56JLTR4tzhzFrhw1jmssPaRUI7V5lqwrYN3oIw9o2BFbznuxpebw0neu4RhlnQc/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+211808.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="373" data-original-width="485" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjSWWMW2ODNe9DX-zxhzhYK1X4q3pTE08moDqv_N6ix8U_mwCphel7tHDi5nxPwKEqpBy_j0MaFeP7y56JLTR4tzhzFrhw1jmssPaRUI7V5lqwrYN3oIw9o2BFbznuxpebw0neu4RhlnQc/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+211808.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1457409/Live/England-FA-Cup-2019-2020-Norwich-Manchester-United" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<b>フォーメーションはシーズンを通して採用している4231</b>になるだろう。マンチェスター・ユナイテッド戦や、下の図をみると4141や442も可能性がありそうであるが、メンバーをみるとあまり変化はなく、これらのフォーメーションは4231の派生形の様なものとしてあまり別のフォーメーションとして考える必要はないと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiOUIFfLCL137SD_hTw7MAZPf54ruFglKFrubQ_Gkk96JXbD4NGgnR2qqUI9GZIpmUSPP7fo1ZWukMq1hFDt9cxRlev9fa4wgThO0AqbYTIfhR6-187axqk6nHjNL-6fcxO_VXRItxGY60/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+220453.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="364" data-original-width="660" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiOUIFfLCL137SD_hTw7MAZPf54ruFglKFrubQ_Gkk96JXbD4NGgnR2qqUI9GZIpmUSPP7fo1ZWukMq1hFDt9cxRlev9fa4wgThO0AqbYTIfhR6-187axqk6nHjNL-6fcxO_VXRItxGY60/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+220453.png" /></a></div>
<br />
<b>アーセナル戦で問題となるのは、Kloseが不在のCBの代替と、前線の選手の組み合わせ</b>である。今シーズンのノリッジのCBは基本的にGodfrey、Zimmermann、Hanleyの3人が先発していた。この3人のうち2人が離脱してしまった再開後は、逆に長期離脱から復帰したKloseが先発を務めていた、という状況となっており<b>CBについてはそもそもがギリギリの状態であったのだが、ここにきてKloseが出られなくなってしまった</b>。いま挙げたメンバー以外でCBで先発した選手は11月3日のブライトン戦のTetteyまで遡ることになる(厳密には1月初めのFAカップでAmadouが先発しているのだが彼は冬の移籍でローン元のセビージャに戻ってしまったようである。ちなみに、Amadouは再度ローンに出されていまはレガネスにいる)。TetteyがCB起用される場合に代わりにDMFに入るのはTrybullかVrancicで、再開後初戦で先発したTrybullの方が可能性は高そうではあるがVrancicの方が途中出場の機会は多そうでここの優先度は分からない。<br />
<br />
<b>人材不足のCBに対して前線の選択肢は豊富</b>である。CFはPukkiとDrmic、OMFにDudaとMcLean、右SHにRuppとBuendia、左SHにCantwellとHernandezといったところが主要なメンバーとなる。OMFについて述べると、Dudaは狭い場所でのドリブルもでき、ライン間を巧く利用してチャンスメイクする所謂トップ下タイプの選手。McLeanはトップ下でありながら空中戦に強いのが特徴的でターゲットの1つになる。このターゲットとなる能力と得点力のアップを求める場合はこの位置にDrmicを配置し、サウサンプトン戦のように442のツートップになることもある。<br />
<br />
左SHについては、CantwellよりもHernandezの方が単独で突破する力に長けている印象で、SHというよりもWG、もしくはシャドーCFといったイメージである。一方のCantwellはビルドアップの補助にも回ったり、また守備に関しても高い献身性をみせる選手である。2人の対比は下のヒートマップを見ても明らかだと思う。また、HernandezがWG的な役割を果たすと考えると、HernandezがDrmicとPukkiのツートップと併用されることはあまりないと思われる。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj0LJ45LRxQhpK1t3DrbB5qBXgLxN4kDJgQUWUUiz_fNvaaagCv2CuK2iJMz6NErYKSj1hiALa8_I-mfzWVbXChv0b5O5YawQ3feea7g_67ejpbFegG1FRdSInx0Pq5xvGY71OYli786KQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+222753.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="283" data-original-width="538" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj0LJ45LRxQhpK1t3DrbB5qBXgLxN4kDJgQUWUUiz_fNvaaagCv2CuK2iJMz6NErYKSj1hiALa8_I-mfzWVbXChv0b5O5YawQ3feea7g_67ejpbFegG1FRdSInx0Pq5xvGY71OYli786KQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-30+222753.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/team/football/norwich-city/263" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
まず、TetteyがCBに回らざるを得ないこともありMcLeanはDMFの先発が濃厚であるし、冬の移籍で獲得してからほとんどレギュラーであったDudaがマンチェスター・ユナイテッド戦では先発していないことを考えると、トップ下はDudaと予想。右SHと左SHについても、ローテーションを組んでいると仮定し、出場時間などを考慮すると、それぞれRupp、Hernandezとなる可能性が高いと思う。CFについては疲労などを考えるとPukkiを休ませたいと思うがここ数試合をみるとCantwellとPukkiの両エースの不在は大きいと思うので、少し無理をさせてでもPukkiを使ってくるのではないかと思う。よって予想メンバーは下の通り。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisOmBRukfPqt3KPWE3QTsVidvihBA9HJb7FzkFh2PN70JjW0M_CG6KUHHtc2Pf3LhNQ9DBRZ40Qw_wiwn5DBYeM6g1hc88NE3hMtSh-drHl-5C6rfDYFDiENSn8LnHjCnlECsHXGYbdeU/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisOmBRukfPqt3KPWE3QTsVidvihBA9HJb7FzkFh2PN70JjW0M_CG6KUHHtc2Pf3LhNQ9DBRZ40Qw_wiwn5DBYeM6g1hc88NE3hMtSh-drHl-5C6rfDYFDiENSn8LnHjCnlECsHXGYbdeU/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
ノリッジの戦い方</h2>
<br />
ノリッジの攻撃時の特徴的な点は、<b>①大きく開いたCB、②高い位置を取るSB、③中央付近に密集するSHとCF陣</b>、である。<br />
<br />
ビルドアップ時はCBが大きく開いており、その上SBが高い位置をとっているため、<b>後方でのボール回しは、CBの2人とGKのKrul、CHの片方が担当</b>することになる。この4人でボールを回し相手の前線からのプレスをいなしつつ、<b>CBかGKが良い体勢でボールを持てた時に前線にボールを供給する</b>。前線にボールを供給する、とは言っても、後方から直接SBにボールが渡ることは稀で、<b>中央付近の味方選手が密集している地帯へ浮き球を供給することが多い</b>。そこでのボール奪取の確率を上げるために、CFの2人とSH、CHのMcLeanは常に近い距離を保っている。SHの2人はサイドを交換することも多々あり、それくらい両者の距離が近いという証でもある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiewylc1iBWh3akXsRm2ldWW0N04S8tBP1NWEoc4z6XiBBFlKorj2NZQJEu66tvtN99gX5AZmuKzF_SIGRfA9_hfE2RC_R2ZuOGYelDuqi4SRsP3jQqMic1kSfG7rRp4MpTwZVGfRUikFo/s1600/35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiewylc1iBWh3akXsRm2ldWW0N04S8tBP1NWEoc4z6XiBBFlKorj2NZQJEu66tvtN99gX5AZmuKzF_SIGRfA9_hfE2RC_R2ZuOGYelDuqi4SRsP3jQqMic1kSfG7rRp4MpTwZVGfRUikFo/s640/35.png" width="640" /></a></div>
<br />
中央付近の密集地帯にボールを出した後の展開としては大きく分けて、<b>①こぼれ球を拾いサイドを駆け上がってきたSBへボールを出すパターン</b>、<b>②そのまま中央に密集している選手のパスワーク、コンビネーションで崩していくパターン</b>の2つ。<br />
<br />
①については下の図のように、中央に味方選手を密集させることで当然、相手の選手も密集していることになるので、<b>手薄になったサイドを突いていこうという意図</b>である。この時、SBの選手は味方のフォローがあまりない状態でボールを持つことになり、単独でそのままシュートに持ち込んだり、クロスを上げたりと攻撃面で非常に高い能力が求められる。SBでありながら、WGの様なタスクを求められているということになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjsC_4ccZGmf8dYoLpmDEdrRXhMoMX9K8UYEuzPHZMH5MtSqSRl3_rfcXsw7ckFjKzumdP5DK6VpBKd1-ScyCZzAoGiSMvYu82kIbMjy1wFbfgKeMiOvsjUk79x0O60_NfOZ7_awcDFkCM/s1600/63.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjsC_4ccZGmf8dYoLpmDEdrRXhMoMX9K8UYEuzPHZMH5MtSqSRl3_rfcXsw7ckFjKzumdP5DK6VpBKd1-ScyCZzAoGiSMvYu82kIbMjy1wFbfgKeMiOvsjUk79x0O60_NfOZ7_awcDFkCM/s640/63.png" width="640" /></a></div>
<br />
②については下の図の様な崩しになる。Pukkiがやや強引に中央突破を図ることもあるし、Cantwellがアイデアをみせたり、Dudaのドリブル等で崩しにかかる場面も見られる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEirEETaNb9-6i8A6jpP2-lnjhQqwhS3Gc-FtxU9XuLZJF9GLGLOVWOZaE7FFTYk3Yrnnhsm3pttzJh6AJIJmyp19igUqs1qRaezpj8-x-jXIaHdUVwNescyvJjIKOFxevPSGRhA3wt-PT4/s1600/1evernorwich1.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="417" data-original-width="600" height="444" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEirEETaNb9-6i8A6jpP2-lnjhQqwhS3Gc-FtxU9XuLZJF9GLGLOVWOZaE7FFTYk3Yrnnhsm3pttzJh6AJIJmyp19igUqs1qRaezpj8-x-jXIaHdUVwNescyvJjIKOFxevPSGRhA3wt-PT4/s640/1evernorwich1.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>Hernandezが出ているときは彼がFWの様な高いポジションをとったり、大外で待ち構えることもある</b>ので、上の形にいくつか変化が生じる。<b>チーム全体としては前線の選手が密集するポイントが左サイドに偏りがちになることが多く</b>、また、基本的にSBが利用したいた左サイドの一番外のポジションにHernandezがいることも多々あり攻撃のバリエーションは増えるし、カウンターのリスクをかけないで攻撃を仕掛けることもできるようになる。その上、ビルドアップに左SBの選手が参加できるようになるので、後ろから丁寧にボールを繋いで崩していく様な形もみられるようになる。下の様な場面はそれが分かりやすい場面で、左からの攻撃を促進するために右SBのAaronsが中央まで来てビルドアップを助けられる位置にいる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjFUkIC4jhOY0ZeDKBaQgC76cVyvAlOelumUIGQ4ulH7rT7f19jv4QLemh3YbwQR5IzAf-v55_tCPqfXtoBerDpGjRSWMIHlBPzR2k3Vv8M8wW_9FLntbXpoo7FilmYMJ_6y_eUzS7yxEc/s1600/everton18.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjFUkIC4jhOY0ZeDKBaQgC76cVyvAlOelumUIGQ4ulH7rT7f19jv4QLemh3YbwQR5IzAf-v55_tCPqfXtoBerDpGjRSWMIHlBPzR2k3Vv8M8wW_9FLntbXpoo7FilmYMJ_6y_eUzS7yxEc/s640/everton18.png" width="640" /></a></div>
<br />
こうした<b>ノリッジの攻撃時で鍵となるのはパスの供給源となるCB</b>の2人で、この2人に自由にボールを持たれることは避けた方が良い。サウサンプトンも前半の初めはあまり前線からのプレッシャーはかけておらずそのためにノリッジがチャンスを作る時間帯が続いたが、前半途中から下の様に424の様な形にして前線から積極的に嵌めこんでボールを奪うことを目指すようにし、そこからは基本的にサウサンプトンがペースを握れるようになっていた。GK、CBの2人、CHのTrybullの4人でボールを回すノリッジに対し、リスクは大きいがCFの2人とSHの2人で対応しよう、ということである。この前線からの積極的なプレスはエバートンも採用しており基本的には上手くいっていたと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhjv0jUZJgI6x8FnoNeJRy2jB7ecwsfvTGu32DpBSJGWBIgq4QOgytKPDoqN-yDkHU99YVLKoen_cYYitAdmKWq-I0ffZKZ5kQpg3Aqf8DCgcT-E_HuQ1nWmz2mF2zTH3jka8htKIMWUXE/s1600/12.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhjv0jUZJgI6x8FnoNeJRy2jB7ecwsfvTGu32DpBSJGWBIgq4QOgytKPDoqN-yDkHU99YVLKoen_cYYitAdmKWq-I0ffZKZ5kQpg3Aqf8DCgcT-E_HuQ1nWmz2mF2zTH3jka8htKIMWUXE/s640/12.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>ノリッジの守備時の形は基本的に442でセットする形</b>である。相手の高い位置を取るSBにはSHがつくようになっていて、相手CBには比較的自由にボールを持たせる傾向にある。11月末辺りは相手CBまでハイプレスを仕掛ける場面も多々見られたのだが、再開後の2試合を見た限りでは前線から積極的にプレッシャーをかける場面はあまりみられない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgF7qSzzXaN-iv71ZbaZY0lbfvMtcz-uETkTcsaZbHhKkSQ3H4m7NewNCp4RT_oPJPpDd7LIj5Dv9tdA27Y6WxKijx88CkbA3KgC6unwuJNC8FNqqFg1SuuUPbRMQvN0Pr6h1q3imuiB4o/s1600/6.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgF7qSzzXaN-iv71ZbaZY0lbfvMtcz-uETkTcsaZbHhKkSQ3H4m7NewNCp4RT_oPJPpDd7LIj5Dv9tdA27Y6WxKijx88CkbA3KgC6unwuJNC8FNqqFg1SuuUPbRMQvN0Pr6h1q3imuiB4o/s640/6.png" width="640" /></a></div>
<br />
ノリッジの守備の綻びが見えたのが下のサウサンプトン戦の場面で、ここではサウサンプトンのCHのHojbjergがCBの左側に下りてきている。これにより、ノリッジのSHのBuendiaが釣り出されてHojbjergへプレス→SBのBertlandが空くのでそこにノリッジのSBのAaronsが出ていく必要が出てくる→Aaronsのいた場所が空きArmstrongがフリーでボールを受ける、という玉突きが起きている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEis4w4XAhFRDZ2OoJpw7bOGYwpHlrgKY33ZrxncZ8W8YVSCrMAVwYYontwhzjQG9waU3Oke99Rgy7iyGkmis1XG3Ui9E_yfb15XD8cFQmbPtiiY9xRzoTFUoMBRgVrM2XgbyZesoK4LFNA/s1600/35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEis4w4XAhFRDZ2OoJpw7bOGYwpHlrgKY33ZrxncZ8W8YVSCrMAVwYYontwhzjQG9waU3Oke99Rgy7iyGkmis1XG3Ui9E_yfb15XD8cFQmbPtiiY9xRzoTFUoMBRgVrM2XgbyZesoK4LFNA/s640/35.png" width="640" /></a></div>
<br />
エバートン戦では、エバートンは試合開始時にはCBと右SBの3人が最後尾で3CB化、左サイドはSBが、右サイドはSHが一番外にいるという352の様な形でビルドアップしていたのだが、それに対しては下の図のように442でセットしてCBには自由にボールを持たせるようにし、大外の選手にはSHとSBの2人でみるようにしていた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjH054kA_wy3MFq96pnjfGymN_bdhxfaNGzMBQOVZg5N6tiAVgF4nq-_YWsPU6Gu-BO5AROIanMcdxqCsrS_V8BoL4NpmLVI4Zoh_xFFGpGZrGYtGtjEn7AALDU9K3zjk_4f4cD3kFxxEg/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25282%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjH054kA_wy3MFq96pnjfGymN_bdhxfaNGzMBQOVZg5N6tiAVgF4nq-_YWsPU6Gu-BO5AROIanMcdxqCsrS_V8BoL4NpmLVI4Zoh_xFFGpGZrGYtGtjEn7AALDU9K3zjk_4f4cD3kFxxEg/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25282%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
エバートンは後半から3CB化をやめて下のように変更したのだが、それによりそれまで大外で待ち構えていたIwobiへのマークが曖昧になり、Iwobiが中央で自由にボールを受ける場面を作られてしまう様になった。実はこの352から442への切り替えというのは、サウサンプトン戦と逆のことをされているだけで、それぞれに対しての対応方法は心得ているはずなのだがこのようにチャンスを作られてしまうというのは、<b>試合中に変更された場合の対応・修正に問題がありそうなことが伺える</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgY21yST-U5RjtGWKwVeGv4ftD1qaADlu3c8p0OvOkvO7l-I5Jy0xwnieY0wO-65ajxE9JEkkP4OcNSuw9dzlDokPEi1PY53IFh3VRkG0Tko8qBMV4jXq1IBBpbXxce0buwCQXvEYMsOxI/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25283%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgY21yST-U5RjtGWKwVeGv4ftD1qaADlu3c8p0OvOkvO7l-I5Jy0xwnieY0wO-65ajxE9JEkkP4OcNSuw9dzlDokPEi1PY53IFh3VRkG0Tko8qBMV4jXq1IBBpbXxce0buwCQXvEYMsOxI/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25283%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
また他にサウサンプトン戦でもみえた弱点は、<b>攻撃時にSBの選手が高い位置を取ることで、カウンターのリスクが高くなってしまうこと</b>である。特に今回はCBのうち1人が本職ではないことが確定しており、カウンター時に対応する個々の選手の守備能力は通常よりもどうしても劣ってしまう。ここを突き、素早いカウンターを心掛けたいところである。<br />
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
早速だがメンバー予想は下の通り。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhIjo5cKVttu-sFb52TZ_wUAO9cVSEwCvZJlyvGBIizfJD6AkJWh_5uDr7knYJokBeWh62719DbRBXXkz0zvbyeEVySQcDssz-s5iw1zAy68Xwj2pK7ACr69MPMU-UhNaU3JdQK6Y8OJOc/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25284%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhIjo5cKVttu-sFb52TZ_wUAO9cVSEwCvZJlyvGBIizfJD6AkJWh_5uDr7knYJokBeWh62719DbRBXXkz0zvbyeEVySQcDssz-s5iw1zAy68Xwj2pK7ACr69MPMU-UhNaU3JdQK6Y8OJOc/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25284%2529.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
ブライトン戦で使っていたSakaのCMFを今回も採用してみた。この試合に限っての利点で言えば、Sakaをサイドに出しての442と、Bellerin+CB2人の3CB化の切り替えを試合中に無理なく行える点である。この試合でも相手の釣り出しを狙うためにも自由にボールを持たせると良いパスを出せるLuizは起用したいところ。中盤はMcLeanとの競り合いを考えてXhakaの起用+カウンターでより脅威になりそうなCeballosの組み合わせにしている。カウンター時を考えてと、また、相手SBのオーバーラップを抑制するために右WGにはPepeを使っている。相手がSBの攻撃参加を積極的に使ってくることを考えるとPepe起用はリスクでもあるのだが、その際に対応できる能力よりもそれをそもそも抑制できる能力を選んだ。CFにはより対人での能力が高いLacazetteを起用して真正面からぶつかって力業で相手の本職でないCBの隙をつきたいところ。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-63236258570069777312020-06-25T01:13:00.003+09:002020-06-25T01:13:18.263+09:00Match Preview: Arsenal vs Southampton (A) 2020/06/26 6/26のサウサンプトン戦に向けたプレビュー記事です。サウサンプトンの直近の試合のレビュー記事も書いています。よろしければ併せてお読みください。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/06/match-report-norwich-city-vs.html">Match Report: Norwich City vs Southampton (2020/06/20)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<h2>
サウサンプトンの現在の状況</h2>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiK8wMeImxj5zJo_tOOFEFgdM3ywQSxLXvgHSizbq01UcpkaD7aVyMo1BPqrYU7899xijV61zIoJcb-Bc2zuJCHI1LNa_mo_mMtvCTrLSHcaidcKCU6UkzhuVA-sAOt-OzYU0rmOf8ptr8/s1600/2020-06-19T180907Z_908806824_UP1EG6J1EF7F7_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-NOR-SOU-REPORT+%25281%2529.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiK8wMeImxj5zJo_tOOFEFgdM3ywQSxLXvgHSizbq01UcpkaD7aVyMo1BPqrYU7899xijV61zIoJcb-Bc2zuJCHI1LNa_mo_mMtvCTrLSHcaidcKCU6UkzhuVA-sAOt-OzYU0rmOf8ptr8/s640/2020-06-19T180907Z_908806824_UP1EG6J1EF7F7_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-NOR-SOU-REPORT+%25281%2529.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46901" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
リーグ戦での順位: 14位<br />
勝ち点 37:勝ち11 引き分け4 負け15<br />
得点38 失点52<br />
<br />
前回の対戦は11月24日、つまり、<b>Emeryのプレミアリーグでの最後の試合となったのがサウサンプトン戦</b>である。その時のサウサンプトンの順位は19位、ホームでの勝ち星なしでそれどころからレスターにはホームで0-9という記録的な敗北をしたりと、まさに絶不調。11月24日の対戦はアーセナル、サウサンプトン、両チームともにどん底にいる中での対戦であった。<br />
<br />
それから数か月経ち、サウサンプトンのチーム状況は大きく改善している。それは成績を見ても明らかで、前回の対戦時のサウサンプトンのリーグ戦での成績が2勝2分8敗であったのに対し、直近12試合の成績は6勝1分5敗と大きく改善し、もちろんホームでも勝利を重ねている。下の画像の順位表は、<b>アーセナルと前回対戦した後の期間に絞った順位表で、全体で4位</b>である。成績だけではなく試合内容も大きく向上しており、なんと先日Hasenhuttl監督は4年間の契約延長に合意している(<a href="https://www.southamptonfc.com/news/2020-06-02/statement-ralph-hasenhuttl-contract-southampton-football-club-four-years">southamptonfc.com</a>)。解任間近だと思われたチームを立て直したHasenhuttl監督は賞賛に値するし(正直に話すと、Emeryよりも先にHasenhuttlの方が先に解任されると思っていた)、監督を信じたフロント、選手、サポーターは本当によく耐えたし、フロントの判断は素晴らしかったと思う。最近は監督解任をすぐに求めてしまいがちであるが、そういった風潮に一石を投じた続投と言えると思う。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-xIqOyx5liPCiqn43nRE0jEa3o71h8Gtd977wFbAxCEUdjl9X0qDaAxAEg1onJ660YqJ58Nbtd98eSjTePmCYQJbJMFXZKs88Pb5amNWOWO5xE_mkGKfUtrBii5hTjmmNeXlua3apxkM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+015403.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="361" data-original-width="667" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg-xIqOyx5liPCiqn43nRE0jEa3o71h8Gtd977wFbAxCEUdjl9X0qDaAxAEg1onJ660YqJ58Nbtd98eSjTePmCYQJbJMFXZKs88Pb5amNWOWO5xE_mkGKfUtrBii5hTjmmNeXlua3apxkM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+015403.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/England-Premier-League" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
さて、そんなサウサンプトンであるが、<b>今節の試合前の記者会見でHasenhuttlが述べている様に、変化のきっかけを与えたのはアーセナル</b>である(<a href="https://www.hampshirelive.news/sport/football/football-news/southampton-hasenhuttl-press-conference-transcript-4256354">hampshirelive.news</a>)。それまで3バックが主体であったがこの試合で4バックを試し手ごたえを感じ、その後は全試合で442のフォーメーションを継続している。Emeryの置き土産、と言ったところか。<br />
<br />
<b>好調のチームを支えているのはエースのIngs</b>。前回の対戦時もアーセナルから得点を奪っている。チームの全ゴールの42%は彼がとったものである。現在16ゴールで得点ランキングでは17ゴールのAubameyangに次ぐ3位であるが、Aubameyangの出場時間が2485分であるのに対しIngsは2095分となっていて、4試合分ほど出場時間の短いIngsがわずか1ゴール差で追っている状況なので、効率で言えばAubameyang以上となっている。ちなみに、サウサンプトンで1シーズン15点より多く得点を奪ったのは2002/03のBeattie以来らしい(<a href="https://twitter.com/SouthamptonFC/status/1274966853299744769">@SouthamptonFC</a>)。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFD0bByWz0PkTD_Xn9OGcYrwPTkVkmaoXrPO_2jUoSDYOyvcyS1FbwtrGzed-jjLku1N61P0zlROwSGJr7OXV3MQ68YT4-9gA5CI_LPNPCF7PeVWVbP6fGa_UKvxnHqxqjtY97HxyAFVY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+020641.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="251" data-original-width="668" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFD0bByWz0PkTD_Xn9OGcYrwPTkVkmaoXrPO_2jUoSDYOyvcyS1FbwtrGzed-jjLku1N61P0zlROwSGJr7OXV3MQ68YT4-9gA5CI_LPNPCF7PeVWVbP6fGa_UKvxnHqxqjtY97HxyAFVY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+020641.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/England-Premier-League" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
怪我人等情報</h2>
<br />
試合前の会見によれば、前節怪我で欠場していたLongもトレーニングに戻ってきたようであり、<b>今回の欠場者は3月の試合でレッドカードを受けて出場停止中のDjenepoのみ</b>となる(<a href="https://twitter.com/SouthamptonFC/status/1275415326134599682">@SouthamptonFC</a>)。<b>ほぼベストメンバー</b>と言ってよいだろう。<br />
<br />
冬の移籍の動向は下の通り。Kyle Walker-PetersとJacob Maddoxがローンで加入している。また前節、Nathan Tellaというアカデミーの選手がプレミアリーグでデビューしている(<a href="https://twitter.com/SouthamptonFC/status/1275398950799933447">@SouthamptonFC</a>)。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhJnI7O7EvPDUfrD63YeMbFQPu9XvBwK0iGJlXCmYoHYgB0GzGskHR52nNEmEusYX8z8aHSuRsq92JOrScdlCk6Xpc1hji59dfWwjjn2VTMuwVbySBiCFdPHU9XXiJhEf-px1cXixsRadA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+023740.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="335" data-original-width="421" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhJnI7O7EvPDUfrD63YeMbFQPu9XvBwK0iGJlXCmYoHYgB0GzGskHR52nNEmEusYX8z8aHSuRsq92JOrScdlCk6Xpc1hji59dfWwjjn2VTMuwVbySBiCFdPHU9XXiJhEf-px1cXixsRadA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+023740.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/news/1530906" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEirk_ksaSwUd6qkHzcOaLsKQchYOd51SnVNtXAaC9O_wsgzoADeJ5NdOKViaLrNluoWZCWhBbbAtDQpQ2NhMCf7nrr2E9Wby9Gy3A5ZHMIpfNlIJdRDvXdApp1WR0QUbeRNe5OptTZGiXM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+022106.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="368" data-original-width="494" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEirk_ksaSwUd6qkHzcOaLsKQchYOd51SnVNtXAaC9O_wsgzoADeJ5NdOKViaLrNluoWZCWhBbbAtDQpQ2NhMCf7nrr2E9Wby9Gy3A5ZHMIpfNlIJdRDvXdApp1WR0QUbeRNe5OptTZGiXM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-24+022106.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376216/Live/England-Premier-League-2019-2020-Norwich-Southampton" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
上でも書いたように、<b>復調のきっかけとなったアーセナル戦以降、先発はすべて442</b>。リバプールやチェルシーといったチーム相手にも特にフォーメーションは変更せず一番自信のある442で挑んでいるので、アーセナル戦も間違いなく442で来るだろう。<br />
<br />
メンバー予想についてであるが、<b>年末年始の過密日程時に</b>Hasenhuttlがターンオーバー等をするのか傾向を見てみたが(チェルシー戦、クリスタルパレス戦、スパーズ戦の3試合)、<b>ほとんどメンバーは変更していなかった</b>。GKと4バック、CMFの2人は3試合とも先発しており、Redmondは1試合のみCFで先発し2試合は左SHで先発しているので3試合とも先発していることになる。前節のノリッジ戦でも交代カードを切ったのは82分に2人、88分に1人、90分に2人なので、基本的にはターンオーバーなどはしない監督であると思う。よって、<b>今回のアーセナル戦もいま自信のあるメンバーで来ると考え、とりあえずはノリッジ戦と同じメンバーで来ると予想</b>。ただ、CFにLong、CMFにSmallboneかRomeu、SHにBoufal、SBにKyle Walker-Petersといったところは調子次第で十分に先発の可能性がある。ちなみにLongは先日、2年間の契約延長に合意している(<a href="https://twitter.com/SouthamptonFC/status/1268497765606338561">@SouthamptonFC</a>)。<br />
<br />
また、先発のフォーメーションこそほぼ442で固定と言っても差し支えないが、ウェストハム戦では途中で442から433へ、さらに352へとフォーメーションを変更しており、<b>試合中のフォーメーション変更も躊躇なく行ってくるので要注意</b>である。<br />
<br />
<h2>
サウサンプトンの戦い方</h2>
<br />
まずは攻撃面についてであるが、基本的な形は下の図の様になっている。<b>SBは高いポジションを取り、後方でのビルドアップに参加することは少ない</b>。また、SBの選手が高い位置をとるために<b>SHの選手は中央寄りに</b>位置することが多い。サウサンプトンの基本的な狙いはサイドからの突破である。ビルドアップ時はCBの2人とCMFの2人が中心となり後方から丁寧にボールを繋ぎ、<b>SB、SH、CFでサイドを崩していくのが基本的な攻撃の形</b>となる。そのため、下の場面の様にCBから直接SBへパスが出る場面も多い。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgiZPq8rzLCC081xxHLk-Qei_I3E94m2w5NBrzuBjX5e_iHAU0BN7Rhj9bA0SYpPFhMCBC6-JkBKgOX3hL4pWH_8yB6YrQl1B9mCRCULtoirR6DcdwXJ3o1EsIX7LmZRQXUqhNT9YtV240/s1600/6.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgiZPq8rzLCC081xxHLk-Qei_I3E94m2w5NBrzuBjX5e_iHAU0BN7Rhj9bA0SYpPFhMCBC6-JkBKgOX3hL4pWH_8yB6YrQl1B9mCRCULtoirR6DcdwXJ3o1EsIX7LmZRQXUqhNT9YtV240/s640/6.png" width="640" /></a></div>
<br />
上が基本の形とは言え、上の様な形一辺倒ではない。試合中に433、352とフォーメーション変更も厭わないことに象徴的な様に<b>サウサンプトンのビルドアップや攻撃は選択肢が多様で非常に対策が立てづらい</b>。例えば下の図の様な形になっている場面も見られた。通常の4バックのようにみえるが、よくみるとサウサンプトンの最後列の右サイドにいるのはCHのWard-Prowseである。右サイドについては鉄則通りSBが高い位置をとっているものの、左サイドはSBのBertlandがビルドアップに参加し、大外の位置にはSHのArmstrongがいる。この他にも、CMFのHojbjergがCBの横に下りてきて3CBの様な形になることもあるし、前線に目を向けてみると、SHの選手は内側や大外と動き回るだけでなくサイドを入れ替えることも多々ある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhd4UWZ8swi0Yn06Y7pYGlhHpOXsY4GnEXxFPMWQBYjDO42Br7GY7ufM-LQ0hEMcFpNLJKO8a9IxWEThDVyW1tB_KdlcZ9YBEOy0in9wEPblyAR7rY2TofnFR2Mm_JHKS-98rAat8p4atE/s1600/37.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhd4UWZ8swi0Yn06Y7pYGlhHpOXsY4GnEXxFPMWQBYjDO42Br7GY7ufM-LQ0hEMcFpNLJKO8a9IxWEThDVyW1tB_KdlcZ9YBEOy0in9wEPblyAR7rY2TofnFR2Mm_JHKS-98rAat8p4atE/s640/37.png" width="640" /></a></div>
<br />
アーセナルとしてはあまりマンマーク気味の対策はやめて、全体のバランスを維持しつつ特にサイドで人数を不足させないような守備を心がければ乗り切れる、と言いたいところであるがそう簡単にはいかないのが現状で、例えばウェストハム戦でのサウサンプトンは442から433へ変更し中央のCMFの人数を増やすことで、数的有利の中央を経由した崩しも見せている。そうした<b>サウサンプトンの試合中の変更に対し、Artetaが適切な策を用意し臨機応変に対応できるか、というのも試合の見どころ</b>となる。<br />
<br />
守備面に関して言うと、ノリッジ戦の最初は下の様に、<b>442でセットして構える形</b>になっていた。相手SBはSBとSHでみるようになっていて、CBにはCFの2人を、相手のCMFにはサウサンプトンのCMFを当てるというシンプルでバランスの取れた形である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisQQ1WiBLfzrgjAef8sU8aZMED26BjmksfVrtbulWQDiIKD3OaZrFmwkA62aEa2g28rrchF4RcH4wgUrNSkE6s-Ke-MiQaudn6GkYqJ2RERBFnXiDJBGnwwOjiPmOTJkM6bPcjQC8ux78/s1600/35another.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisQQ1WiBLfzrgjAef8sU8aZMED26BjmksfVrtbulWQDiIKD3OaZrFmwkA62aEa2g28rrchF4RcH4wgUrNSkE6s-Ke-MiQaudn6GkYqJ2RERBFnXiDJBGnwwOjiPmOTJkM6bPcjQC8ux78/s640/35another.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
ただこの形の場合、ノリッジに対しては、大きく開くCBに対して十分にプレスがかからない、という弱点を晒す形になっていた。GK、CMFのTrybull、CBの2人でボールを回しながら良い体勢でボールを持てた時にCBの選手が前線にボールを供給、というのがノリッジの基本的な攻撃の型なのであるが、CFの2人だけでは、大きく開いたノリッジのCBを追いかけ回すことは不可能で、CBが自由になってしまうタイミングというのがどうしても出てきてしまう。そこで前半途中から採用していたのが下の様な<b>ハイプレスで、サウサンプトンは424の様な形にして前線から積極的に嵌めこんでボールを奪うことを目指していた</b>。GK、CBの2人、CMFの4人でボールを回すノリッジに対し、CFの2人とSHの2人で対応しよう、ということである。サウサンプトンのこの試みは非常に組織化されよく機能しており、そのためノリッジの後方から前線へ正確なボールが供給される機会は少なくなり、苦し紛れにGKが前線へ蹴る場面も目立つようになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgdeRLnJgxZD1kWfefcfQsEOymZhg9x0I3HdmYedZOqdIMbKJy4EvL3J1dN9cqzKGP1ftHK2PTWxvj8CEEmnjdHQCXkNwi5w8eKOJzesp2CF920C2omrPf4Oe3MAGKuE2X1JQazhPAk7cs/s1600/12.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgdeRLnJgxZD1kWfefcfQsEOymZhg9x0I3HdmYedZOqdIMbKJy4EvL3J1dN9cqzKGP1ftHK2PTWxvj8CEEmnjdHQCXkNwi5w8eKOJzesp2CF920C2omrPf4Oe3MAGKuE2X1JQazhPAk7cs/s640/12.png" width="640" /></a></div>
<br />
こうしたハイプレスから制限をかけボールを奪い、<b>そこから仕掛けるカウンターも非常にスピーディー</b>で、ウェストハム戦での得点や、ノリッジ戦の追加点もカウンターからである。カウンターについては得点シーンのためハイライトでみられるのでお時間ある方は是非(4分9秒~)。ボールがRedmondに渡った時点で数的にサウサンプトンが勝っており、サウサンプトンの方が切り替えの早さに長けていたことが伺えるシーンである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<iframe allowfullscreen="" class="YOUTUBE-iframe-video" data-thumbnail-src="https://i.ytimg.com/vi/WPMSATb7ZJU/0.jpg" frameborder="0" height="266" src="https://www.youtube.com/embed/WPMSATb7ZJU?feature=player_embedded" width="320"></iframe></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<div>
<br /></div>
<div>
サウサンプトン戦に向けてアーセナルが注意すべき点は下の通り。<br />
<br />
・サイドからの崩しが基本となるので<b>サイドの人数が不足しがちなフォーメーションは採用したくない</b><br />
・ビルドアップの工夫も多彩なので、あまり前線から<b>ハイプレスを仕掛けるようなことはしない方がよい</b><br />
・SHのポジション変更とも盛んなので<b>マンマーク気味な対応は有効ではない</b><br />
・試合中の<b>フォーメーション変更への素早い対応</b><br />
・少なくともノリッジは前半途中までは試合を優位に進めており、それはCBが比較的自由にボールを持てていたから。その時間帯はあるはずなのでこの時に<b>CBの選手がどれだけ良いパスを出せるのか</b><br />
・ハイプレスを仕掛けてきたときに、それを<b>いなす工夫をみせることができれば前がかりの</b><b>隙をついて有利な局面を作れる</b><br />
・<b>カウンターへの警戒</b></div>
<div>
・<b>Ingsに負けない</b></div>
<div>
<br /></div>
試合展開としては、<br />
<br />
①序盤にハイプレスがない時間帯にCBから縦に良いパスを出して脅威を与える<br />
②ハイプレスを仕掛けてきたところでビルドアップの工夫でいなして得点を目指す<br />
③先制点を奪ったら相手の修正ポイントに素早く対応し芽を潰していく<br />
<br />
といったところが個人的な理想。<br />
<br />
あまり考えがまとまらなかったのだがメンバー予想は下の通り。4231にしているのは、今回の試合はサイドが重要な一方であまり中央での守備負担が大きくないことを考えると、Ozilを使わざるを得ないと思うからである。また、CBからのパスが重要であることを考えるともし出られるとしてもSokratisよりHoldingとMustafiのペアになるかと思われる。右SBについてはMaitland-Nilesでもいいと思うのだけれど、彼のSB起用をどう考えているか分からないのでひとまずBellerinにしている。常に裏抜けの脅威を与え続けておきたいのと、サウサンプトンのCBが常に積極的に競りに来ることを考えるとあまりLacazetteが活きる場面も少ないのではないかと考え、CFはAubameyangにしている。残りのメンバーについては、よりビルドアップ時に工夫の余地を持てそうな構成を考えた結果こうしている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhHizz3eAGss6-_YOgMGryhwRiIbCVrNZaedk1BbImc9eF46mi1x4SMJtEZh3njj27VlnfxDBh-hSLRZ13kmj7yP5ffZVsFAfLZAa-umO8Px3cCc_djpI-Q6RCjr2wnrEk0mv1F44DEHp8/s1600/1%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhHizz3eAGss6-_YOgMGryhwRiIbCVrNZaedk1BbImc9eF46mi1x4SMJtEZh3njj27VlnfxDBh-hSLRZ13kmj7yP5ffZVsFAfLZAa-umO8Px3cCc_djpI-Q6RCjr2wnrEk0mv1F44DEHp8/s640/1%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />
出場できないのはChambers、Torreira、Soares、Luiz、Leno、Martinelli、Mariとなぜか再開して間もないのに既に満身創痍といったところであるが、そろそろ勝利を挙げておかないとチャンピオンズリーグ出場権どころか、ヨーロッパリーグすらも危うい状況にある。Soares、Mari、Luizの契約延長と来シーズンに向けての準備も着々と進めており(<a href="https://www.arsenal.com/news/four-players-extend-stay-club">arsenal.com</a>)、来シーズン、その次のシーズンと繋げていくためにもここは踏ん張りどころ。また、どうやらGuendouziの周りが色々と騒がしい様子であるが(<a href="https://twitter.com/BBCSport/status/1275805884514537473">@BBCSport</a>)、それも結果を出してチーム状況が上向けば自然となくなるでしょう。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-79539294274655174102020-06-22T20:58:00.000+09:002020-06-22T21:05:41.312+09:00Match Report: Norwich City vs Southampton (2020/06/20)<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiUItwTUFgyfhGuarDev0RRMv74_qf0U6dqrxV8H6FAFcfdxivGvpzyJTHCFyOakoe6wofeiXSGVQbAsWDgKlPytdQn1VYJhi8V6vTj99cF-CKgalEvmlD5M1Dr6L486Sn8joD5bSYXnMw/s1600/2020-06-19T170415Z_2109044848_UP1EG6J1BF2DW_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-NOR-SOU-REPORT.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiUItwTUFgyfhGuarDev0RRMv74_qf0U6dqrxV8H6FAFcfdxivGvpzyJTHCFyOakoe6wofeiXSGVQbAsWDgKlPytdQn1VYJhi8V6vTj99cF-CKgalEvmlD5M1Dr6L486Sn8joD5bSYXnMw/s640/2020-06-19T170415Z_2109044848_UP1EG6J1BF2DW_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-NOR-SOU-REPORT.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46901" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
6月20日のノリッジ・シティとサウサンプトンのレビュー記事です。結果は3-0でアウェイのサウサンプトンの勝利。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj4Xlcv59VKoCZ82greOyR-NQLRTV0XD0v98HSgQ-nk9jg-Zf6V9TqisXwnW6sxoloQDxSg2YSG6wRodvi-SosntY0YjPq6y4IEkRfIwoqDF9dvtaJg008XZ4M01dD3tdKxjC6b9G3Jmv0/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+140911+%25282%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="463" data-original-width="766" height="386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj4Xlcv59VKoCZ82greOyR-NQLRTV0XD0v98HSgQ-nk9jg-Zf6V9TqisXwnW6sxoloQDxSg2YSG6wRodvi-SosntY0YjPq6y4IEkRfIwoqDF9dvtaJg008XZ4M01dD3tdKxjC6b9G3Jmv0/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+140911+%25282%2529.png" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/southampton-norwich-city/Aptd" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
試合開始時点での順位はサウサンプトンが14位、ノリッジが20位となっている。両チームともに再開後初めての試合となっている。サウサンプトンは中断前の試合でDjenepoがレッドカードで退場しており出場停止となっている。一方、ノリッジはZimmermann等が怪我で離脱中で、その上、選手が1人(おそらくStiepermann)がコロナの検査で陽性反応が出たために1週間の隔離状態にある(<a href="https://www.standard.co.uk/sport/football/two-positive-coronavirus-cases-confirmed-two-premier-league-latest-round-testing-a4468371.html">standard.co.uk</a>)。ただ、試合直前に再度検査した際には陰性反応であったらしいので(<a href="https://www.skysports.com/football/news/11709/12009097/marco-stiepermann-to-return-to-norwich-training-following-positive-coronavirus-test">skysports.com</a>)、大事には至っておらず、近いうちにチームに戻ってくるはずである。ノリッジの公式サイトによるプレビュー記事は<a href="https://www.canaries.co.uk/News/2020/june/match-preview-norwich-city-v-southampton/">こちら</a>。<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-LNdh9MbaL-ZdxrE7Nk_meIqbCzJAy9cyaeAkUmx63BfgKPwVNRW-c6EeZoEysNt0Vy8b8-2fb6qfUCP_4Y85_FdCSW9Rcwv7iDxHSEE2FsAkqNbU3tLaOvZxsuxOdvB2rODFN78JlZY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+143715.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="571" data-original-width="616" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj-LNdh9MbaL-ZdxrE7Nk_meIqbCzJAy9cyaeAkUmx63BfgKPwVNRW-c6EeZoEysNt0Vy8b8-2fb6qfUCP_4Y85_FdCSW9Rcwv7iDxHSEE2FsAkqNbU3tLaOvZxsuxOdvB2rODFN78JlZY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+143715.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46901" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjvgepMzSv6mUl1Ya_8HalnC3xJCVH_suMz0ybcbVss3rZch5C0PG9dU-UQvvt4fTpOTICTyiskrEMx2rYIRKtjt5N-chGcoSVXYbFlyJ_neu09Itw3SYZQvmOxl0cPL3XmO9y5Mudb1oM/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252814%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjvgepMzSv6mUl1Ya_8HalnC3xJCVH_suMz0ybcbVss3rZch5C0PG9dU-UQvvt4fTpOTICTyiskrEMx2rYIRKtjt5N-chGcoSVXYbFlyJ_neu09Itw3SYZQvmOxl0cPL3XmO9y5Mudb1oM/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252814%2529.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11937" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
試合展開としては、<b>序盤を優勢に試合をすすめたのはノリッジ</b>。しかし前半15分から<b>サウサンプトン側がプレッシングの方法に修正を加えたことで徐々に主導権を握りチャンスを増やしていく</b>。そして後半開始直後、スローインからIngsがシュートを決めてサウサンプトンが先制に成功、そのあとはサウサンプトンがカウンターを狙う展開になり、先制点から数分後に見事にカウンターから追加点を奪い、ここでノリッジ側の勢いが削がれてしまったように見えた。その後、78分にもサウサンプトンは追加を奪い、これで勝負ありとなってしまった。ノリッジ側のボール保持率とタッチ数が高い数字を示しているのは、先制後のサウサンプトンがカウンター主体に切り替えたためであろうと思っていたのだが、実はボール保持率は前半の方がよりノリッジが高い数字となっている。試合を見ている限り、特に前半は一進一退にみえただけにとても意外な数字であった。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUuWiJSVKkblu2cJnaHkXjUpHr9Eqt1jUx0KQXeixUxZWP_RCEnEb2K6DT58p1e-CQnBRHS7A59TlUlMkDoEHjvK6pt4TNIjwZo8Sg15-T4hJtia5JJPfJKZM4ZEjiIUJyFzJMUTte0YA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+145318.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="250" data-original-width="399" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjUuWiJSVKkblu2cJnaHkXjUpHr9Eqt1jUx0KQXeixUxZWP_RCEnEb2K6DT58p1e-CQnBRHS7A59TlUlMkDoEHjvK6pt4TNIjwZo8Sg15-T4hJtia5JJPfJKZM4ZEjiIUJyFzJMUTte0YA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+145318.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/southampton-norwich-city/Aptd" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
ノリッジの攻撃/サウサンプトンの守備</h2>
<br />
ノリッジの攻撃時の形が分かりやすかったのが下の前半35分の場面。特徴的な点は、<b>①大きく開いたCB</b>、<b>②高い位置を取るSB</b>、<b>③中央付近に密集するSHとCF陣</b>、である。<br />
<br />
ビルドアップ時はCBが大きく開いており、その上SBが高い位置をとっているため、<b>後方でのボール回しは、CBの2人とGKのKrul、CHのうちTrybullが担当</b>することになる。この4人でボールを回し相手の前線からのプレスをいなしつつ、<b>CBかGKが良い体勢でボールを持てた時に前線にボールを供給する</b>。前線にボールを供給する、とは言っても、<b>後方から直接SBにボールが渡ることは稀で、中央付近の味方選手が密集している地帯へ浮き球を供給することが多い</b>。そこでのボール奪取の確率を上げるために、CFの2人とSH、CHのMcLeanは常に近い距離を保っている。SHの2人はサイドを交換することも多々あり、それくらい両者の距離が近いという証でもある。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY7QqQVVJaC0rMpXm4ScRY5T3blA8kM1Ca-pK_Lv72BzVzH2lUjduhxIfN6sJlOY67BwFt8E41eLJTzdGhgLj2tcRMwPMelbigAMbHowpTmXwV_SPhan1NCa8BIutuD2lxeXYVUlawX00/s1600/35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY7QqQVVJaC0rMpXm4ScRY5T3blA8kM1Ca-pK_Lv72BzVzH2lUjduhxIfN6sJlOY67BwFt8E41eLJTzdGhgLj2tcRMwPMelbigAMbHowpTmXwV_SPhan1NCa8BIutuD2lxeXYVUlawX00/s640/35.png" width="640" /></a></div>
<br />
中央付近の密集地帯にボールを出した後の展開としては、大きく分けて2つ。ひとつが下の63分の場面の様に、<b>こぼれ球を拾いサイドを駆け上がってきたSBへボールを出すパターン</b>で、中央に味方選手を密集させることで当然、相手の選手も密集していることになるので、手薄になったサイドを突いていこうという意図である。この時、SBの選手は味方のフォローがあまりない状態でボールを持つことになり、単独でそのままシュートに持ち込んだり、クロスを上げたりと攻撃面で非常に高い能力が求められる。SBでありながら、WGの様なタスクを求められているということになる。ちなみに下の場面はサウサンプトンのフリーキックからのカウンターになっていてあまりノリッジのCFやSHが密集しているわけではないのだが、分かりやすい場面だったので取り上げた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhrj09nJjFuwzmAujnmDKvqmF7gmRwIYx5eyo_W52PAhWAhfBK8rFPrTMeLTg_PSN-OktDXC5jx39Jabg_uydGH9SSHhESyqm_4IV05oHC1zQGmg3aJfU0cW6D1O6KGcospPjxdeB4lh7c/s1600/63.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhrj09nJjFuwzmAujnmDKvqmF7gmRwIYx5eyo_W52PAhWAhfBK8rFPrTMeLTg_PSN-OktDXC5jx39Jabg_uydGH9SSHhESyqm_4IV05oHC1zQGmg3aJfU0cW6D1O6KGcospPjxdeB4lh7c/s640/63.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
攻撃時のもう1つのパターンが、<b>そのまま中央に密集している選手のパスワーク、コンビネーションで崩していく形</b>で、Pukkiがやや強引に中央突破を図ることもあるし、Cantwellがアイデアをみせたりする。<br />
<br />
<iframe frameborder="0" height="170" scrolling="no" src="https://www.sofascore.com/event/8684143/attack-momentum/embed" width="100%"></iframe> <br />
<div style="font-family: "arial" , sans-serif; font-size: 12px;">
<a href="https://www.sofascore.com/Aptd" target="_blank">Norwich City - Southampton Live Score</a></div>
<br />
上のグラフをみると分かるように、前半の15分くらいまではノリッジの攻撃機会が多いことが分かる。これの原因となっているのが上のノリッジの攻撃時の基本的な形として取り上げた<b>①大きく開いたCB</b>である。<b>サウサンプトン側はプレッシング時にフォーメーション通りの442を基本形としてセット</b>している。SHの選手はノリッジのSBにも対応できるような距離を保ち、CFの2人はそれぞれCMFへのパスコースを切りつつサウサンプトンのCBにプレスをかけることになる。しかしこの時、ノリッジが、CBにGKが加わり3人でボールを回すうえに、さらにCBの2人の距離が大きく開いているためにCFの2人だけでは対処できず、どうしてもノリッジのCBが良い体勢でボールを蹴れる瞬間を作られてしまう。<br />
<br />
そこで前半の10分辺りからサウサンプトンが施した修正が下の図の様な形。前半12分の場面である。442でセットするような形だったのを、サウサンプトンは<b>424の様な形にして前線から積極的に嵌めこんでボールを奪うことを目指していた</b>。GK、CBの2人、CHのTrybullの4人でボールを回すノリッジに対し、CFの2人とSHの2人で対応しよう、ということである。サウサンプトンのこの試みは非常に組織化されよく機能しており、そのためノリッジの後方から前線へ正確なボールが供給される機会は少なくなり、苦し紛れにKrulが前線へ蹴る場面も目立つようになる。ノリッジ側も前半34分の様にMcLeanが右サイドに落ちてきてビルドアップに参加したりといった工夫も見せたがあまり実らず、それ以降はサウサンプトンがペースを握ることになり、結果枠内シュートも前半に放ったわずか1本で終わってしまった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj3c_JLXMzzG0P1NOmxuY_kykTSE629XFjBMR4UyZeNGzSJFBQ5hIZiciayXG3D_QpmodvaAhuMoqdM9lZWiVwbbUPl8Bppp2iuU6OmK5GndNO5kQxw9h2Rhcg7Scc8yj6Z_xf2ueOz3mk/s1600/12.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj3c_JLXMzzG0P1NOmxuY_kykTSE629XFjBMR4UyZeNGzSJFBQ5hIZiciayXG3D_QpmodvaAhuMoqdM9lZWiVwbbUPl8Bppp2iuU6OmK5GndNO5kQxw9h2Rhcg7Scc8yj6Z_xf2ueOz3mk/s640/12.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
ノリッジの守備/サウサンプトンの攻撃</h2>
<br />
上で書いたように、守備面で試合の主導権を握ったサウサンプトンであるが、サウサンプトンの攻撃時の形は下の様になっていた。実はともに442ということもあり、ノリッジとサウサンプトンの攻撃時の基本的な形は似ている。<b>ともにSBは高いポジションを取り、後方でのビルドアップに参加することは少ない</b>。また、S<b>Bの選手が高い位置をとるためにSHの選手は中央寄りに位置することが多く、また、頻繁にSHの選手がポジションを変更する</b>のもノリッジと共通している。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiKgeBNLXdIokKTsG9ywkmeQ__FkiHi1YGEhvRYEjYsSGqnBb6o6_f9wMPoD7HSOoiN9YPu7wlSWlqHl2Eq4grfMQmWU0NKzzBLZIhM5idnaUqkJrKp0yIfa_NvCirCPyxtlHGG_jMk_nc/s1600/6.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiKgeBNLXdIokKTsG9ywkmeQ__FkiHi1YGEhvRYEjYsSGqnBb6o6_f9wMPoD7HSOoiN9YPu7wlSWlqHl2Eq4grfMQmWU0NKzzBLZIhM5idnaUqkJrKp0yIfa_NvCirCPyxtlHGG_jMk_nc/s640/6.png" width="640" /></a></div>
<br />
ノリッジとサウサンプトンの攻撃時の形の異なる点をあげるとすると、まず、<b>サウサンプトンはCHの2人がともにビルドアップに参加</b>する。次に、ノリッジのSHの選手は中央にいることが多いのであるが、それに比べると<b>サウサンプトンのSHはサイドの大外に位置している場面も多々見られる</b>。そして、最大の相違点は、ノリッジが中央への浮き球の供給を目指していたことに対し、<b>サウサンプトンの基本的な狙いはサイドからの突破</b>である。後方から丁寧にボールを繋ぎ、SB、SH、CFでサイドを崩していくのが基本的な攻撃の形となる。そのため、上の場面の様にCBから直接SBがパスが出る場面も多い。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmgBMugwSzj5E7l9VnOGhxOES7ypAAXFuXgN2p9fdrFUE-dPaRuoaFjj24RzLQy4ZHMPiBjqYY4Rk7HN0cUX4Z8Xp5dyLol5DpJ4sh180n2TvLv5SyYvgQBSDtN36NlrhAyIeFnbd3lE4/s1600/53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhmgBMugwSzj5E7l9VnOGhxOES7ypAAXFuXgN2p9fdrFUE-dPaRuoaFjj24RzLQy4ZHMPiBjqYY4Rk7HN0cUX4Z8Xp5dyLol5DpJ4sh180n2TvLv5SyYvgQBSDtN36NlrhAyIeFnbd3lE4/s640/53.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
守備でリズムを整えつつ主導権を握ったサウサンプトンの攻撃が功を奏した理由としては2つ挙げられる。まずはノリッジ側の抱える弱点によるもので、それが分かりやすいのが上の53分のサウサンプトンの追加点の場面である。得点シーンなのでハイライトに残っていて、みてもらうのが分かりやすいかと思うのでお時間ある方は是非(4分9秒~)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<iframe allowfullscreen="" class="YOUTUBE-iframe-video" data-thumbnail-src="https://i.ytimg.com/vi/WPMSATb7ZJU/0.jpg" frameborder="0" height="266" src="https://www.youtube.com/embed/WPMSATb7ZJU?feature=player_embedded" width="320"></iframe></div>
<br />
ノリッジが攻撃を仕掛けたがBednarekに奪われ、サウサンプトンがカウンターを仕掛けた場面である。ノリッジはSBが高い位置を取っているため後方にCBの2人しか残っていない一方で、サウサンプトン側は既にCF、SHの4人がカウンターを仕掛けられる態勢に入っている。この場面は、同点弾を奪いに行かないといけないので通常よりもリスクをかけにいかないといけない局面であることは確かなのだが、それはそうとしても、<b>ノリッジは上がったSBの裏のケアをどうするか、という問題を抱えている様にみえた</b>。ノリッジのダイナミックな攻撃はまさに諸刃の剣、と言ったところだと思う。特にサウサンプトンはカウンター時への移行が素早くその弱点を生かす術に長けており、そういったチームに対しては相性が悪い。<br />
<br />
次に、サウサンプトンの攻撃が上手くいった理由として挙げられるのが、<b>サウサンプトンのビルドアップや攻撃の選択肢の多さ</b>である。下の場面は前半35分の場面である。SBが高い位置をとりSHが中央寄りに、という基本的な形を維持しつつ、ここではCHのHojbjergがCBの左側に下りてきている。これにより、ノリッジのSHのBuendiaがHojbjergへプレス→SBのBertlandが空くのでそこにノリッジのSBのAaronsが出ていく必要が出てくる→Aaronsのいた場所が空きArmstrongがフリーでボールを受ける、という玉突きが起きている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhpy0m3BbCihVl1VXfdH9BeIOjfcDgZ9rqPKAwuwjT4DAVNWst56jqT-5kdUGXQSONnwof9hTnByxhaydiMIZH3asbqHZoRXbKIbD1R1vRtKnAJsiNZq2rrOXk419UDlxyIFZqubGrRVcc/s1600/35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhpy0m3BbCihVl1VXfdH9BeIOjfcDgZ9rqPKAwuwjT4DAVNWst56jqT-5kdUGXQSONnwof9hTnByxhaydiMIZH3asbqHZoRXbKIbD1R1vRtKnAJsiNZq2rrOXk419UDlxyIFZqubGrRVcc/s640/35.png" width="640" /></a></div>
<br />
一方、下の前半37分の場面は一見、通常の4バックのようにみえるが、よくみるとサウサンプトンの最後列の右サイドにいるのはCHのWard-Prowseである。右サイドについては鉄則通りSBが高い位置をとっているものの、左サイドはSBのBertlandがビルドアップに参加し、大外の位置にはArmstrongがいる。このようにサウサンプトンはビルドアップ時に形が多彩で対策が非常に立てづらい。また、ノリッジの場合は攻撃時にSBがほとんどの場面で高い位置を取るが、サウサンプトンの場合、下の場面の様に、大外をSHに任せる攻撃、というのもオプションとして用意されていて、リスクをそれほどかけない攻撃も選択肢にある。こうした<b>相性の悪さと、サウサンプトンの選択肢の多さ、というのが今回はそのまま結果に繋がってしまったように見える</b>。そしてそうした得意なゲームプランに誘導できたのはやはり先制点の存在が大きく、<b>数少ないチャンスで難しいシュートを決めきったIngsの調子の良さも忘れてはならない</b>だろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg707hPrW1jElkvujHvx7sl8BmzBIYyOW6CA63uQGxS-3fCphDEN5waCUH9X8btrGIPSinQ69ygVcDlhVOGkHJXgI3-7G1HXz3PYSlk2xzkiH1ltRy3z3pJxh-x5v9uXHoYnDPRLCp0PkU/s1600/37.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg707hPrW1jElkvujHvx7sl8BmzBIYyOW6CA63uQGxS-3fCphDEN5waCUH9X8btrGIPSinQ69ygVcDlhVOGkHJXgI3-7G1HXz3PYSlk2xzkiH1ltRy3z3pJxh-x5v9uXHoYnDPRLCp0PkU/s640/37.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
試合内容に関しては上記の通りで、初めての再開後のレビュー記事ということで、そこら辺も含めて、いくつか試合周辺について思ったことを書いてみたい。<br />
<br />
まずは、この勝利でサウサンプトンは、<b>再開後初のアウェイで勝利したチームになった</b>ようである(<a href="https://twitter.com/OptaJoe/status/1274052486978916352">@OptaJoe</a>)。そうは言っても、この試合の前に行われた試合と言うと、アストン・ビラ対シェフィールド・ユナイテッドと、マンチェスター・シティ対アーセナルしかなく、この試合の後では、ウルブス、クリスタルパレス、チェルシーがアウェイで勝利している。今シーズンが終わった後で、この無観客試合がどれくらいホーム/アウェイの成績に影響するのか、というのはやはり気になるところ。各チーム、ホームの利点を生かすべく様々な試みをしていて、例えばブライトンであればサポーターの写真を客席に貼ってみたり、ノリッジであれば場面に応じてサポーターの声を流すようにしていた。最初は実際にプレーと流れているサポーターの音声にズレがあったが、段々と音声担当の方が上手くなりそれなりに馴染んできた気がするので、これはみていて面白かった。<br />
<br />
最初にも触れた様に、今日の試合では陽性反応が出たノリッジのStiepermannがメンバー外となっている。選択肢が多ければいい、というわけでもないがそれでも、戦術的に多様性があるに越したことはなく、そういった意味で、1人の離脱者は戦況に大きく響く。特に、ノリッジ始め、ヨーロッパの大会がないチームは層が厚いわけでもなく、その影響はより大きいものとなる。そういう完全にコントロール外の事態でメンバー変更をしないといけないというのは、監督としてはやりきれないだろうと思う。とりあえず日程を消化するためには仕方ないこと、とは分かっていても、そういうリスクがある中で、これだけ短期間のうちに試合を続行することが正しいのか、考える必要はあると思った。そもそも、これだけ駆け足で終わらせたところで、来シーズンも通常通りに進めることはできないし、無観客で続けるつもりなのだろうか。<br />
<br />
次は小ネタの様な話で、無観客とは言っても、実はこの試合には観客がいたようで、ノリッジのスタジアムに隣接するホテルを予約したサウサンプトンのサポーターがいたとか。ホームサポーターよりもアウェイサポーターの方が多いというまさかの事態となっている。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj3MR-RY-bWAl6k8L7bKy3z1FH3p09s0xfXT-MuPfNAR3W77pBpDrl1NMHYrAjWdslLNcIUegPk2sHBKh3ttVEs4aL7E-Au2_c6SZcQSdunQLffAjD5-TLy0X9owraYucFcf9zLtTUag9o/s1600/Ea5XrmIXQAIEc8d.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj3MR-RY-bWAl6k8L7bKy3z1FH3p09s0xfXT-MuPfNAR3W77pBpDrl1NMHYrAjWdslLNcIUegPk2sHBKh3ttVEs4aL7E-Au2_c6SZcQSdunQLffAjD5-TLy0X9owraYucFcf9zLtTUag9o/s640/Ea5XrmIXQAIEc8d.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/SimonPeach/status/1274052158518894594" style="font-size: medium; text-align: start;">@SimonPeach</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
最後に、今回レビューを書いて思ったのは、交代カードについての扱いの難しさである。通常であれば、試合終了間際の交代と怪我による交代を除いては、何らかの戦術的な意図があると考え、監督のメッセージを読み解くのがレビューの1つの醍醐味と言える。しかし、現在の状況では、それが戦術的なものなのか、それが疲労を考慮して試合前から決められていた交代なのか、判別がつかなく非常に困った。また、交代枠が5人あるというのは、レビューの際の作図が煩雑になるのでレビュアー泣かせでもある。しかし、この交代枠5人というシステムを楽しむ手段もあるはずで、例えば今回の試合であれば、交代は下の様になっていて、サウサンプトンのHasenhuttl監督はギリギリになって交代枠を使い切っていて、あまり疲労を考えて早めに交代する、ということは選択肢にないのだろうと思う。一方、ノリッジのFarke監督はこの試合だけでは、疲労を考えて早めに交代してしまう様なことを考えるのか、というのは判別がつかないので、数試合見ていく必要があるだろう。この試合に関係ないところで言うと、Artetaはおそらく試合前からあらかじめ数人、交代する選手を決めている様にみえるし、一方、Mourinhoは交代枠を使い切りすらしない(マンチェスター・ユナイテッド戦は2枠のみ使用)。もしかしたら、余分に与えられた2枠は疲労回復のために使い、3枠は通常通りの使い方をする、と決めている監督もいるかもしれない。こうしたところで監督の色が垣間見えるのが面白くて、ひとつの試合を楽しむポイントになるのではないかな、と個人的には思っている。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhlhSrqx2aNfjL6uvCHfuciO4NkCeF63XyjbqSnyJpyLL5ibbLgWGC1Nh10P_TdwaSeb9TrnTWEcu29JAS8ru4SVj81vufU9nZrrpNnMDOqB8e0sfOFlUempkqJzQDTZ0X00tGKfVBC4-c/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+204806.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="446" data-original-width="781" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhlhSrqx2aNfjL6uvCHfuciO4NkCeF63XyjbqSnyJpyLL5ibbLgWGC1Nh10P_TdwaSeb9TrnTWEcu29JAS8ru4SVj81vufU9nZrrpNnMDOqB8e0sfOFlUempkqJzQDTZ0X00tGKfVBC4-c/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-22+204806.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/southampton-norwich-city/Aptd" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-77052577607046892572020-06-20T19:47:00.001+09:002020-06-20T22:10:38.246+09:00Match Preview: Arsenal vs Brighton & Hove Albion (A) 2020/06/20 6/20のブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン戦(以下、ブライトンと表記)に向けたプレビュー記事です。中断前の最後のブライトンの試合のレビュー記事も書いています。よろしければこちらを併せてお読みください。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/03/match-report-wolverhampton-wanderers-vs.html">Match Report: Wolverhampton Wanderers vs Brighton & Hove Albion (2020/03/08)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<h2>
ブライトンの現在の状況</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj6HK6FQgmJiX3hbo8VF1mZf7HgcVpg1j_VwxI2qu_HZTaFjxZxw30ELJIiAzgw94Q0PezypZD2tgVu8BFGJJoqW5J27YnDfIxwtzDlIFDqrfipjO-RE1ODim6G3R9eHSHGFVJVEoUZRts/s1600/31-Graham-Potter.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="720" data-original-width="1280" height="360" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj6HK6FQgmJiX3hbo8VF1mZf7HgcVpg1j_VwxI2qu_HZTaFjxZxw30ELJIiAzgw94Q0PezypZD2tgVu8BFGJJoqW5J27YnDfIxwtzDlIFDqrfipjO-RE1ODim6G3R9eHSHGFVJVEoUZRts/s640/31-Graham-Potter.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.brightonandhovealbion.com/news/1683572/potter-we-know-what-we-have-to-do" style="font-size: medium; text-align: start;">brightonandhovealbion.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
リーグ戦での順位: 15位<br />
勝ち点 29:勝ち6 引き分け11 負け12<br />
得点32 失点40<br />
<br />
ブライトンのホームでの対戦となる今節。今シーズンのアーセナルのホームでの対戦は12月6日、 Ljungberg暫定監督の時に対戦しておりアーセナルは1-2で負けている。どん底にいたその頃から比べるとアーセナルはチーム状態が上向きであるが、その一方で勝利した<b>ブライトンはあまり調子が良くない</b>。実はアーセナルに勝利した後、カップ戦含め15試合を消化しているがそのうち勝利はわずか1試合のみ。その1試合も12月末のボーンマス戦なので、<b>2020年に入ってからは1勝もできていない</b>。<a href="https://www.brightonandhovealbion.com/news/1685111/potter-satisfied-with-albions-preparations">試合前の会見</a>でPotter監督は、2020年で勝ち星なしだが3回しか負けておらず悲観すべきでないと主張しているが、それでもサポーターとしては不安に思う人が多いに違いない。ブライトンとしては中断期間のうちにこの嫌な流れも断ちきれたことを願いたいところ。<br />
<br />
<b>ポジティブな材料としてはまずは離脱者の少なさ</b>。今節で出場できないのはIzquierdoのみとなっており、けが人が続出しているアーセナルとは対照的である。<br />
<br />
ブライトンについてのデータを用いた発信を行っている<a href="https://twitter.com/AlbionAnalytics">@AlbionAnalytics</a>さんが指摘するポジティブな材料を2点紹介。まずはセットプレーについてで、以下のスレッドで詳細は述べられているので詳しくはそちらへ。<br />
<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
[THREAD] Why set pieces will be key for Brighton to beat Arsenal. 🔑 <a href="https://twitter.com/hashtag/BHAFC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#BHAFC</a> <a href="https://t.co/ONPjIkcREd">pic.twitter.com/ONPjIkcREd</a></div>
— Albion Analytics (@AlbionAnalytics) <a href="https://twitter.com/AlbionAnalytics/status/1273905210226851841?ref_src=twsrc%5Etfw">June 19, 2020</a></blockquote>
<script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><br />
セットプレーについての要点を書きだすと次のようになる。<br />
<br />
①ブライトンは、取得したフリーキックの数がリーグ17位、コーナーキックの数がリーグ19位となっておりセットプレーの数が少ない。しかし、セットプレーからシュートに結びついた行動の数はリーグ4位、ゴールの数は2位となっており、要は<b>セットプレー1つ1つの質が非常に高い</b>。<br />
<br />
※「セットプレーからシュートに結びついた行動の数」というのは英語だとdead ball shot creating actionsで、この指標については<a href="https://twitter.com/AlbionAnalytics/status/1264604874437771264">別のツイート</a>にも少し解説があるのだが、他では見かけたことがないのでどういう指標なのかはよくわからない。ちなみに、ブライトンとセットプレーについては<a href="https://medium.com/@albionanalytics1/war-and-set-piece-brightons-outstanding-ability-to-create-but-not-convert-from-set-pieces-aa773535f58f">より詳細な分析記事</a>を書かれていてそちらも面白い。<br />
<br />
②<b>アーセナルはセットプレーに弱い</b>。セットプレーからの被シュート数がリーグ3位、被xGがリーグ2位、被ゴール数が1位。コーナーキックからの被シュート数がリーグ5位、被xGがリーグ6位、被ゴール数が4位。アーセナルはリーグ7位の被クロス数であるにも関わらずLenoのクロス阻止率(cross-stop rate)は13位となっており、彼の課題分野であるといえる。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/06/blog-post.html">【番外編】コーナーキックとか</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
今週、上のリンクの様に、コーナーキックについてのデータをまとめた記事を書いたが、そこでのデータを見ても、ブライトンはコーナーキックの約47%をシュートにまで結び付けていて、これはリーグ2位の数字である。事実、前回の対戦時もコーナーキックから1点を献上しているし、ついでに言えば、アーセナルは現在、XhakaやLuiz等の空中戦に強みのある選手も離脱中である。要は、<b>ブライトンがセットプレーを得意としている一方で、アーセナルは不得意としているということで、強みと弱みが完全に噛み合ってしまっている</b>。<br />
<br />
<a href="https://twitter.com/AlbionAnalytics">@AlbionAnalytics</a>さんの指摘するもう1つのポジティブな点は、<b>ラスト15分での強さ</b>。ラスト15分でのxGは11.3となっており、これはリバプール、マンチェスター・シティ、チェルシーに次ぐリーグ3位の数字となっている(<a href="https://twitter.com/AlbionAnalytics/status/1272595047691825154">@AlbionAnalytics</a>)。それは下の表を見ても明らかだと思う。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgLOh9vXJK4Z-78pOygII8MTlNJ4B6Bb58LgdlUyvR3BODZgiLOyF_GWWnbusvGKDuuoFfW61KibX0xlG3452zatBk8JWq9vctXIVbqn6BivKEbXzTJBQVXrPQPTj9TVBsWISwnFkt1wcU/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+124329.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="257" data-original-width="590" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgLOh9vXJK4Z-78pOygII8MTlNJ4B6Bb58LgdlUyvR3BODZgiLOyF_GWWnbusvGKDuuoFfW61KibX0xlG3452zatBk8JWq9vctXIVbqn6BivKEbXzTJBQVXrPQPTj9TVBsWISwnFkt1wcU/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+124329.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Brighton/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
後半ラスト15分で強いことにはいくつか理由はあるのだと思うが、<b>個人的に評価したいのはPotter監督の交代カードの切り方や相手に合わせた戦術の切り替えの適切さ</b>で、毎回、その修正の早さと的確さには驚かされる。アイデアが豊富なのであろうし、それと同時に、そういった事態を想定し選手に即座に対応させるために日頃のトレーニングからきちんと色んなものを落とし込めているということなのだろう。Emeryなどは事前のスカウティングを徹底的に行い時には試合の入りから大胆な策も取りそこで得た優位、貯金を使いながら相手の修正を巧くかわしていくタイプの監督であると思うのだが、Potterはそれとは対照的に、最初は相手の出方をみつつ、少しずつ修正を施してじわじわと相手の首を絞めていく様なタイプであるようにみえる。<br />
<br />
その点で言うと、現在のルールでは過密日程のため否が応でも選手交代を早い段階で行いやり繰りする必要があるし、交代策が巧みな監督にカードが5枚も与えられているというのは怖さしかない。Artetaはまだ監督経験も浅くゲーム中の修正という面ではPotterに劣るであろうし、Artetaにとってはまた強大な壁が立ち塞がることになる。<br />
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPTqaFEvGHCnKnhjdMspwOWQCxvNODkqywpK14NxxwEsL1y8OHp34Rch_ooQKRa6k0fHlAWfrhgXlZ3GbLubz_q7_8kyyZ5YMvGW68-EXss3lFboZi73DFOeC2Lw3sM3NNPkkUp9-GOak/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+140545.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="372" data-original-width="495" height="300" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPTqaFEvGHCnKnhjdMspwOWQCxvNODkqywpK14NxxwEsL1y8OHp34Rch_ooQKRa6k0fHlAWfrhgXlZ3GbLubz_q7_8kyyZ5YMvGW68-EXss3lFboZi73DFOeC2Lw3sM3NNPkkUp9-GOak/s400/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+140545.png" width="400" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376251/Live/England-Premier-League-2019-2020-Wolverhampton-Wanderers-Brighton" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
「直近」とは言っても、3月8日の試合のメンバーである。フォーメーションとしては433で、<b>綺麗に対称的な433というわけではなく</b>、Mooyがより攻撃的なポジションをとることが多くそれに対して右CMFのBissoumaは下がり目でPropperとツーボランチの様な形になる場面もみられた。<b>433と4231の間の様な形</b>、ともいえるだろう。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiG7Ecxh1eiVGuK5el9c081nKjHXWhF8uoyLwRN22WmhzXGwElfdAesuyeClCrgGHmPwKIS3puWx726Spp0Eg6bpYriHMhG3nrYHneWV9ub24OwWe4L_dfivHEn2F1FOkmzoWsPWbVj3ms/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+150440.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="261" data-original-width="673" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiG7Ecxh1eiVGuK5el9c081nKjHXWhF8uoyLwRN22WmhzXGwElfdAesuyeClCrgGHmPwKIS3puWx726Spp0Eg6bpYriHMhG3nrYHneWV9ub24OwWe4L_dfivHEn2F1FOkmzoWsPWbVj3ms/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+150440.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Brighton/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
上の図は今シーズンの使用フォーメーションと、使用時間であるが、これをみると3バックと4バックを併用している様にみえるが、<b>最近は4バックがほとんどである</b>。下の図は前回の対戦時(12月初め)のものであるが、上の図と見比べると、<b>343の時間はほとんど増えておらず、最近は442、433、4231がかなり使われていることが分かる</b>。前回の対戦以降に3バックをスタメンにしたのはスパーズ戦、エバートン戦、シェフィールド・ユナイテッド戦のみである。スパーズに対して3バックが有効なのはその前節のチェルシーがみせていたし、ブレイズ相手に3バックで対処するチームもウェストハムやマンチェスター・シティ等がおりそれなりに有効であるとこちらも分かっていた。エバートン相手はよくわからないが、3バック採用は既にそれが有効であると分かっている場合を除いては積極的に採用したくないのではないかと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivT9brCOLHLTHCLFkL3wlKb8p1vimOLrOqjJsLKU-iLijbWbTpbKO9MSvPK-3-gq23HstHMeFmUA2S79Xa_PQrpiRUyKEJHrW5_Tl0Ii5TJRGbO58mcJHtwBL8piMZ6dCjHfGm-CV1-Hg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2019-12-02+061236.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="258" data-original-width="655" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivT9brCOLHLTHCLFkL3wlKb8p1vimOLrOqjJsLKU-iLijbWbTpbKO9MSvPK-3-gq23HstHMeFmUA2S79Xa_PQrpiRUyKEJHrW5_Tl0Ii5TJRGbO58mcJHtwBL8piMZ6dCjHfGm-CV1-Hg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2019-12-02+061236.png" /></a></div>
<br />
<b>最近の傾向を見ると4バックでくることが濃厚</b>であるとは思う。ちなみに、私自身は<a href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2019/12/match-preview-20191206-arsenal-vs.html">前回の対戦時のプレビュー記事</a>では352か343を予想している。それは主に、アーセナルが4231を採用した時を想定してのことであったのだが、今回はOzilがそもそも使われるか分からないし、マンチェスター・シティ戦のアーセナルは433であった。アーセナルの出方がよくわからないことを考えると、まずは様子見で自分たちの得意な4バックでスタートには臨むと思う。何より、ブライトンにとってはこれが再開後初めての試合であるので、まずは自分たちのスタイルで挑むのではないだろうか。<br />
<br />
4バックの場合に4231か、433か、442か、というのは起用される選手やポジショニングの微妙な違いによるものだと思う。基本は4231で、トップ下にTrossardが使われると442になるし、Grossが使われるとオーソドックスな4231、Mooyが使われた場合は433になるということだろう。前線が豊富なためツートップは採用したいところであり、アストンビラ戦での様な純粋な442の可能性もあるが、中盤に3人を配置するアーセナルに対してそれは考えにくいと思う。<br />
<br />
<h2>
怪我人等情報</h2>
<br />
上でも触れた様に、<b>離脱者は Izquierdoのみ</b>(のはず)である。Alzateに関しては経過観察中の様子である。ただこの情報については、ブライトンの公式サイトに記載の試合前の会見を見ても怪我人には触れていないので信憑性は少しだけ怪しい。<br />
<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
Long-term injury absentee Jose Izquierdo is the only player currently side-lined. <a href="https://twitter.com/hashtag/BHAFC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#BHAFC</a> <a href="https://t.co/nvjBbuU1Lu">https://t.co/nvjBbuU1Lu</a></div>
— Ben Dinnery (@BenDinnery) <a href="https://twitter.com/BenDinnery/status/1273241508469235712?ref_src=twsrc%5Etfw">June 17, 2020</a></blockquote>
<br />
<h2>
メンバー考察</h2>
<br />
まずは中盤の3人から。Propper、Bissouma、Mooy、Stephens、Gross、Trossard辺りが候補になる。Propper、Bissouma、Stephensのうちから2人をまず選び、それ以外からトップ下の1人を選ぶような形になると思う。アーセナルがマンチェスター・シティ戦のように433でくるとすれば、アンカーとしての経験に不安があるGuendouzi周りのスペースを利用できるGrossは候補にあげたいところではあるが、戦術的な幅は狭まってしまう。一方、戦術的な幅や対応力を考えるならMooyとなる。Mooyであれば、アーセナルの中盤と守備をかき乱したDavid Silvaの様な働きも期待できるし、彼は前回のアーセナル戦でも活躍していた。<br />
<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
👌 <a href="https://twitter.com/AaronMooy?ref_src=twsrc%5Etfw">@AaronMooy</a> last time out against <a href="https://twitter.com/Arsenal?ref_src=twsrc%5Etfw">@Arsenal</a>:<br />
<br />
🥇 Most passes<br />
🥇 Most dribbles<br />
🥇 Most tackles<br />
🅰️ Winning assist <a href="https://twitter.com/hashtag/BHAFC?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#BHAFC</a> 🔵⚪️</div>
— Brighton & Hove Albion (at 🏡) (@OfficialBHAFC) <a href="https://twitter.com/OfficialBHAFC/status/1273616457956495363?ref_src=twsrc%5Etfw">June 18, 2020</a></blockquote>
<script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><br />
<br />
前線の3人の候補はConnolly、Maupay、Trossard、Murray、Jahanbakhsh、Gross、March辺り。ワントップはMaupayかMurrayで左にTorssard、というところは固いと思うが、中断前も右サイドを誰に任せるか、ということが定まっていなかった。また、Connollyは非常に良い選手なのであるがSHやWG、ワントップでは少し物足りなくて、彼の適性はツートップの一角なのだと思うが、チーム全体にとって442の優先度は高くない。中断期間中にPotter監督が、右SHとConnollyについて何か良いアイデアを生み出せているか、というのは注目ポイントの1つだと思う。<br />
<br />
一応の予想フォーメーションは下の通りで、ウルブス戦と同様のスターティングメンバーとした。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjHbxXLPSIMrFU9PJZrXtd95Y1N56GeAOI6Mwm5twGEZvGd_58NoLxPG3N2jJgtQtaxwiH6b-vVMjsr64skRTgANnbjcGOv7ZR5pdYKp8MNcaWdbs4E2kfWLe8OMFbLMjPKVEy-TgvqG6o/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252811%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjHbxXLPSIMrFU9PJZrXtd95Y1N56GeAOI6Mwm5twGEZvGd_58NoLxPG3N2jJgtQtaxwiH6b-vVMjsr64skRTgANnbjcGOv7ZR5pdYKp8MNcaWdbs4E2kfWLe8OMFbLMjPKVEy-TgvqG6o/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252811%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
ちなみに前回の対戦時のメンバーは下の通りで、GrossとMooyを併用しつつ両者の良さも生かせるし、Connollyもツートップで起用できるのでとても良いフォーメーションだと思うのだが、アーセナル戦以外で4312は使われていない様であるので今回は選択肢から外した。Bellerinが中央に寄った場合もMooyもしくはGrossで分担しつつプレスをかけられるのでその点でも良い。懸念点としては前線の枚数が少なく、出し手となる選手が多く得点できる選手が少ないことで、後ろが重たく、選手個々の良さは生かせるがチームとして最も脅威を与えられて強い形かと言われるとそうはみえない、というのが本音のところなのだろう。433でもブライトンの攻撃は中央に密集しがちで幅をとる選手に欠けるのが元より欠点としてあるので、その点でも、より中央集中を促進してしまうようなこの形はあまり使いたくないのだろう。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjv0GfZ80MO-913mXdseIcZ5OYBGFNIjSh6nbCaaMzI68rEeg7vbu42Go7E8fLvrZXPxiNvBChzy_XtewTS7o8aHy7hH1cMKyhPr2qEqPd93Qq4keDnj5pqYCIlDODYmvaTC1J6Jigrh9I/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+175212.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="369" data-original-width="491" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjv0GfZ80MO-913mXdseIcZ5OYBGFNIjSh6nbCaaMzI68rEeg7vbu42Go7E8fLvrZXPxiNvBChzy_XtewTS7o8aHy7hH1cMKyhPr2qEqPd93Qq4keDnj5pqYCIlDODYmvaTC1J6Jigrh9I/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+175212.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376055/Live/England-Premier-League-2019-2020-Arsenal-Brighton" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
ブライトンの戦い方</h2>
<br />
ブライトンの戦い方については、前回の対戦時のプレビュー記事で他の方の記事や動画も交えながら触れているのでぜひそちらも併せてご覧ください。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2019/12/match-preview-20191206-arsenal-vs.html">Match Preview: 2019/12/06 Arsenal vs Brighton & Hove Albion (H)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
まず攻撃について。ブライトンに関して注目すべきポイントは主に<b>①高い位置をとるSB</b>、<b>②CMFのポジション</b>、の2つである。12月にアーセナルやマンチェスター・ユナイテッドと対戦した時のブライトンは左SBのBurnが3バックの一角になりつつ積極的にオーバーラップもするという左右非対称なシステムを導入していたが、3月のウルブス戦での両SBの動きは対称的であるようにみえ、基本的にはハーフウェイライン近辺に位置どることになる。もう1つのポイントはCMFのポジションで、右CMFのBissoumaがCBの横に落ちたりPropperとツーボランチの様な形になってビルドアップに参加するのに対し、左CMFのMooyは左前の高いポジションにいることがほとんどである。なので、ビルドアップ時のブライトンは4231と呼ぶべき形になっている。<br />
<br />
ビルドアップに着目すると、PropperがCBの脇に下りてビルドアップに参加し相手FWの選手だけでは制限をかけにくい状況を生み出し、Propperがそのまま中央に移動しフリーでボールを受ける、という工夫もみせていた。<b>Propperはブライトンのビルドアップにおいて鍵となる選手</b>で、彼に良い態勢でボールが渡れば縦やサイドに展開がされ、チャンスを生み出しやすくなることになる。その一方で、Propperへの警戒を強めるあまりにCBへのプレスが弱くなってしまうと、Webster等のCBからも縦に良いパスが供給されるのが厄介なところである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbh-q0ZHeatdpL-tqIGo9hTbMJ3rWcCo3fGF5LC4JnQQoOeh0ooGiXBd3-AiJu0_foHluVn7MQ5aa84ekMsHVg6HHxQM_McZ1GThhb2F5XWDC_Lwsd1ynboMaoaGmEHQdhYjuhhWy_zFw/s1600/brighton+21.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbh-q0ZHeatdpL-tqIGo9hTbMJ3rWcCo3fGF5LC4JnQQoOeh0ooGiXBd3-AiJu0_foHluVn7MQ5aa84ekMsHVg6HHxQM_McZ1GThhb2F5XWDC_Lwsd1ynboMaoaGmEHQdhYjuhhWy_zFw/s640/brighton+21.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
ブライトンのビルドアップについては様々な工夫をみせておりよく組織されている。その一方で、攻撃面の課題が出ていたのが下の場面である。CFのMaupayや右WGのMarchが下りてくることで、相手チームのCMFのMoutinhoが1人でMaupay、March、Bissoumaの3人をみなければいけない状況を作り出せている。中盤に3人しか配置していない相手に対して中盤で数的優位を作り出すことにより、March、Montoyaと右サイドへ展開することを可能にしている。ただ、<b>結果的に左サイドに多くの人数を割いてしまったために、SBのMontoyaは孤立してボールを持つことに、右サイドからの崩しの人数が不足するという事態に</b>陥っている。また、<b>前線の選手が中央や片方のサイドに偏りがちで、幅をとる役割の選手がSBやWBに頼りがちであるという課題</b>も前回の対戦時からそのままであることもわかる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjPMAYOfIyCjcmr2WP2hs0zQkWS5lbuXijCdncZeocb1s_MsAlfaDid8ypd54wgRcrRja6uSRMgBeL5e8Bg3Sb6t5sdPnsjBglLCjJdAoLadejCqoPm1uEz1MElkx7rgQGOGsHwxfkS3Nc/s1600/brighton+16.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjPMAYOfIyCjcmr2WP2hs0zQkWS5lbuXijCdncZeocb1s_MsAlfaDid8ypd54wgRcrRja6uSRMgBeL5e8Bg3Sb6t5sdPnsjBglLCjJdAoLadejCqoPm1uEz1MElkx7rgQGOGsHwxfkS3Nc/s640/brighton+16.png" width="640" /></a></div>
<br />
リーグ5位のボール保持率の高さが示すとおり、ボ<b>ール保持やビルドアップについてはリーグ随一</b>だと思う。しかし、そのために前線の迫力が犠牲になっているところがあり、そこは引き続きの課題ということだろう。この駆け引きが難しいところで、対戦相手としては、ある程度中盤でボールを持たれることは許容して相手の弱みを引き出すか、もしくは最前線から徹底的にプレッシングをかけて相手の強みを潰しにかかるか、という判断を迫られることになる。後者の方がハイリスク/ハイリターンで、もし人数をかけてハイプレスしていなされてしまうと一気にピンチを迎えることになるだろう。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPmBzTJf-mHQ-lNtQvHiaqxP5dYgYMBOCiscLaq9DALgTC9tGLN5JO2OvT2hc3rtta-HRH5AY5If3USg98Q8UhIrXbkwSaFPTt8vBaZnEsJcmXXjiDJ_Em2wbjM0F8zNYfC9fOIDUaITw/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+182303.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="201" data-original-width="622" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPmBzTJf-mHQ-lNtQvHiaqxP5dYgYMBOCiscLaq9DALgTC9tGLN5JO2OvT2hc3rtta-HRH5AY5If3USg98Q8UhIrXbkwSaFPTt8vBaZnEsJcmXXjiDJ_Em2wbjM0F8zNYfC9fOIDUaITw/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+182303.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/TeamStatistics/England-Premier-League-2019-2020" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
ブライトンの守備時の形は下の様になっていた。<b>ブライトンのセット時の形は433</b>になっている。ブライトンの守備時に相手のWBに対応する役割を担っていたのはWGの選手とSBの選手である。相手WBのポジションにより、WGとSBが受け渡して対応することになる。WGの選手は相手WBへのパスコースを切ることを最優先としているようで、その遮り方が意味をなさないくらいWBとの距離が離れてしまった場合にはSBの選手が出ていけるようになっているのだろうと思う。<b>相手CMFには基本的に同じくCMFのMooyとBissoumaがそれぞれつくようになっていて、Propperは1人余るような立ち位置にいつつ、アンカー気味になる選手へいつでもプレスがかけられるような位置に</b>いる。このアンカー気味になる選手に関しては、CFのMaupayが彼へのパスコースを遮るポジションを保つようにして基本的には彼に良い体勢でボールをが渡ることはないようになっているので、彼に対してPropperが常につく必要はない。このPropperの役割は、前節のマンチェスター・シティ戦のGuendouziの役割を考えると分かりやすいかもしれない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgPOSwSs6srsg_5enSX33NS4c34DkGOfzIa-pT7GtWzbC-bn38-jXPgj14WPjpSADiJYY6PT8PP-r4GXB6g3UCq66GVjnAIv11hx0wiYZ7f38xa68ZDjNjBnw5fsgPO3vfhyYAPfC93B3U/s1600/brighton+press+2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgPOSwSs6srsg_5enSX33NS4c34DkGOfzIa-pT7GtWzbC-bn38-jXPgj14WPjpSADiJYY6PT8PP-r4GXB6g3UCq66GVjnAIv11hx0wiYZ7f38xa68ZDjNjBnw5fsgPO3vfhyYAPfC93B3U/s640/brighton+press+2.png" width="640" /></a></div>
<br />
このブライトンの守備の弱点が表れているのが下の場面である。右WGのMarchは原則通り、WBへのパスコースを遮るような位置に立っている。ウルブスのLWBの立ち位置が低いため、右SBのMontoyaが前に出てマークするには遠すぎて、それをすると4バックのバランスが大きく崩れることになる。<b>MarchがWBへのコースを切るために外にいるために、この場面ではMaupayとMarchの間に大きなスペースができており、そこに相手のCBが持ち上がって逆サイドへ展開</b>している。また、左サイドに目を移すと、高い位置を取る相手の右WBには左SBのBurnが本来であればすぐにプレスにいきたいところではあるのだが、<b>Burnは高い位置を取る相手の右CMFのマークにつき言わばピン留されており</b>、対応が遅れることになった。これにより、相手WBとCMFへのマークの難しい受け渡しがMooyとBurnの間で求められることになり、こうした受け渡しがスムーズにいかない場合は下の様な場面がつくられることになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiygeRCQ7YSGtKuEYspzATAcdM6C1Q0bdGOjfXIs1QzxFL06AdWxJdpZ0Ov4UPMROumPTkqJlESw7BebiGtXdpmAwDTigGGuYbZ1hlVljSK03nkOeOBwVx8VNKk9tL-pDnrjVwW23OFnaY/s1600/brighton+press+8.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiygeRCQ7YSGtKuEYspzATAcdM6C1Q0bdGOjfXIs1QzxFL06AdWxJdpZ0Ov4UPMROumPTkqJlESw7BebiGtXdpmAwDTigGGuYbZ1hlVljSK03nkOeOBwVx8VNKk9tL-pDnrjVwW23OFnaY/s640/brighton+press+8.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の場面ではブライトンのWGの選手が相手WBへのパスを警戒しすぎてCBへのプレスが弱くなってしまったことが問題点となっているが、逆に<b>WGの選手が相手CBへのプレスを意識しすぎて相手に展開を許してしまったのが下の場面</b>である。Marchが前に出てCBのマークについているために相手の左WBが空いてしまっており、ここにボールが渡った際にはCMFのBissoumaが外に出て対応している。しかし、Bissoumaが外に出たということは、Bissoumaがもともとみていた相手CMFの選手が空いてしまうことを意味しており、そのために相手のCMFを経由して逆サイドへの展開を許している。ちなみに、ブライトンの左サイドに目を向けても、相手WBに対して、WGのTrossardとSBのBurnのどちらからも遠い距離にいるためにCMFのMooyが外に出て対応せざるを得なくなっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgsECVAVRyV1NrSjsWqNy5rRy3N-F97KIHWSC_IyWw4fQwaedto7pAvHq_wdJWEGXskISHT45YzxMRb61gDtoocNRmsUpxYyAPwuSO6qP8gsk24QzsPNPsUFV0TAW0qMqc-YIq2afqP4cA/s1600/brighton+press+19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgsECVAVRyV1NrSjsWqNy5rRy3N-F97KIHWSC_IyWw4fQwaedto7pAvHq_wdJWEGXskISHT45YzxMRb61gDtoocNRmsUpxYyAPwuSO6qP8gsk24QzsPNPsUFV0TAW0qMqc-YIq2afqP4cA/s640/brighton+press+19.png" width="640" /></a></div>
<br />
ブライトンは攻撃に関しても幅をとるのが苦手となっているが、守備時に関しても上の様に幅を生かした攻撃に弱点を晒す傾向にある。こうした弱点を引き出すためにも、CFの選手が下りてきて、ブライトンのCMFの選手が外に出ていけず、中央にいないといけない状況を作り出す、と言ったことも有効になってくるだろう。<br />
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
ブライトン戦に向けて気を付けたい点は下の通り。<br />
<br />
・マンチェスター・シティ戦では左右の様々なところに顔を出すDavid Silvaにかき乱されてしまったので、同様にピッチを縦横無尽に駆け巡るMooyに注意<br />
・攻守ともにサイドの人数が不足しがちなので、サイドに人数をかけたい。もしくは、攻撃に関して言えば、一対一で強い選手をサイドに配置して突破を図りたい<br />
・ビルドアップの技術がとても高いのでハイプレスをかけることは控えてある程度構えて待つ<br />
・3バックのウルブスへの苦労をみると、疑似的に3バックの様な形を作り出してビルドアップすることは有効<br />
・幅を生かした攻撃をするためにもサイドチェンジできる選手は必要<br />
・サイドから攻撃を仕掛けるにしても、中央にいる中盤の選手を経由するにしても、CBの選手にはその時々のハイレベルな判断が求められる<br />
<br />
そもそも怪我人が多くて選択肢がないのだが、予想メンバーは下の通り。OzilとWillockは迷いどころで、幅を生かしたダイナミックな攻撃を展開するとなると、Willockの方が活きる展開もあると思うし、MooyとOzilが対面するような事態が想像されるがその場合、Ozilへの守備の負担が大きすぎる気もする。もし仮に怪我人がいなかった場合、中盤はCeballos、Torreira、Ozilがいいと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjN0o_H0BqbpO6NkdLCTt88xlCQBbbsh1aTlNjQ_X65JncbWngwXQIGkkzb-uI-fEcN-diUjOepU5HznWeni8uxU9d-ZFAQpdQ1A-93VRzrJboQEH8VTNrcRgIpSw3InOrilZVUZ917djI/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252812%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjN0o_H0BqbpO6NkdLCTt88xlCQBbbsh1aTlNjQ_X65JncbWngwXQIGkkzb-uI-fEcN-diUjOepU5HznWeni8uxU9d-ZFAQpdQ1A-93VRzrJboQEH8VTNrcRgIpSw3InOrilZVUZ917djI/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252812%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
疑似的に3バックを作り出した場合は、下の様な形になると思う。MustafiとHoldingのCB陣の果たすべき役割はとても大きい。また、Pepeは一対一の場面も多いかと思うので独力での突破に期待したい。これは攻撃時の形であるが、守備時を考えた場合、やはりMooyにOzilがつくのは負担が大きすぎるので、守備時はGuendouziとの受け渡しが必要になるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjzhHW2Uma9oTLVUW6tpcBQpuPUYsATqbm6m8kc2FfoSy5RIxbgRjgx-EI-hP3oWbE4I1-YWbRUFwfZv1OqY0Oh7QwZsXFJiU2zhmMAJPusZIV62MjeJqXTqhyphenhyphenxTdMIXA_SvT-a4W-fiCk/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252813%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjzhHW2Uma9oTLVUW6tpcBQpuPUYsATqbm6m8kc2FfoSy5RIxbgRjgx-EI-hP3oWbE4I1-YWbRUFwfZv1OqY0Oh7QwZsXFJiU2zhmMAJPusZIV62MjeJqXTqhyphenhyphenxTdMIXA_SvT-a4W-fiCk/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252813%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
<br />
補足だが、通常はスタジアムに行けないとマッチデイ・プログラムは購入できないのであるが、<b>この試合のプログラムはオンラインで購入することができる</b>。100ページもあるのにたったの2ポンドで300円弱で買うことができる。もちろん、本物の紙のものとは異なるものではあるが、オンラインで手に入れることができるのは貴重な機会だし、これはこれで思い出になるのではないかと思うのでぜひ。下のブライトンの公式サイトから購入できるが、購入時にはブライトンのサイトの会員(無料)になることが求められるのでその点は注意。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" href="https://www.brightonandhovealbion.com/news/1685101/buy-your-digital-programme-for-the-arsenal-game">Buy your digital programme for the Arsenal game</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<br />
<h2>
追記(2020/06/20)</h2>
<br />
書き忘れていたことが2つ。まず冬の移籍についてで、昨夏から加入していたMooyを完全移籍で獲得し、また、チェルシーの若手のSBのLampteyも加入している(<a href="https://www.premierleague.com/news/1530906">premierleague.com</a>)。グーナーからすると、彼の投入で流れが変わったチェルシー戦の苦い思い出がよみがえる。<br />
<br />
また、次は試合には関係ないことで、下の画像はブライトンの公式サイトに登録した時のもの。きちんと、男/女以外の第3の選択肢が用意されている。そもそもアカウント作成時に性別が必要なのか、というのはさておき、レインボーのキャンペーンの際にも力を入れていたクラブなだけにこの辺への配慮もきちんとなされていて好印象。本当に良いクラブだと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg4nFrz80EEukrX-c2EAvWof3RiGt7wiobj1EjEmFk_dTHGL8b4AdbspeUvwwi-56Dco7H2LPIVMUQFUfw_MrOW6nV8Ktj_lbMN_Yiw9FLGLvbjsNS-JeCaMQMB2P47NURutl8gxPzIoWU/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+001534.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="566" data-original-width="1209" height="299" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg4nFrz80EEukrX-c2EAvWof3RiGt7wiobj1EjEmFk_dTHGL8b4AdbspeUvwwi-56Dco7H2LPIVMUQFUfw_MrOW6nV8Ktj_lbMN_Yiw9FLGLvbjsNS-JeCaMQMB2P47NURutl8gxPzIoWU/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-20+001534.png" width="640" /></a></div>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-57398476190930801092020-06-16T23:33:00.000+09:002020-07-28T14:59:01.032+09:00【番外編】コーナーキックとか<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj__P7XTEuC65bLC4vkY8oyMgodXIk-vVVdH0MboTmksBtTH5AW6m90LpxCHAsfnMCiyBiL6Kd5D8H_xmmZJcp6FA0C1ucQL1gylbiZqX8211SZL2ucE3Cj6mCsxJ8rdXMnqIkBMih7qWI/s634/ENCw_p5XYAMc2OQ.jpg" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="361" data-original-width="634" height="364" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj__P7XTEuC65bLC4vkY8oyMgodXIk-vVVdH0MboTmksBtTH5AW6m90LpxCHAsfnMCiyBiL6Kd5D8H_xmmZJcp6FA0C1ucQL1gylbiZqX8211SZL2ucE3Cj6mCsxJ8rdXMnqIkBMih7qWI/w640-h364/ENCw_p5XYAMc2OQ.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/trentaa98/status/1211662911401316357" style="text-align: left;"><span style="font-size: large;">@trentaa98</span></a></td></tr>
</tbody></table>
<div>
<br /></div>
<h2 style="text-align: left;">
xGについての素人見解</h2>
<div>
<br /></div>
<div>
どちらがより有利に試合を進めたのか、ということを測る指標として最近はxGというものが持ち出されることが良くあります。一昔前であれば、ボール保持率、その前であればシュート数が重要な指標として用いられてきましたが、最近ではそれらにとって代わりそうな勢いがあります。</div>
<div>
<br />
<a class="embedly-card" href="https://www.sportsanalyticslab.com/column/xgplot.html">フットボール・データアナリティクス:得点期待値に関する新指標「xG」についての解説|Sports Analytics Lab</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script></div>
<div>
<br /></div>
<div>
xGとは何ぞや、ということについては自分に話せるだけの知識もありませんし、下の記事で簡潔に、そして丁寧に説明されていますのでそちらを見ていただくとして(英語が読めれば<a href="https://www.goal.com/en/news/what-is-xg-football-how-statistic-calculated/h42z0iiv8mdg1ub10iisg1dju">goal.com</a>の記事も分かりやすいです)、ざっくりと言うと、xGとはゴール期待値(Expected Goals)、つまり、平均的にどれくらい得点(or失点)するに値するか、ということを数値化したものだと理解しています。上の記事でも書かれている様に、無人のゴールに蹴りこむのと、ペナルティエリア外からのミドルシュートでは同じ1本にシュートであっても、それが実際に得点に繋がる確率は全く異なります。例えば10本に9回誰でも決められるようなチャンスであれば0.9、100回に1回しか決まらないようなシュートであれば0.01と数値化することによって、シュート本数という量だけで有利不利を判断する場合よりも、そこに質が加わることでより正確に有利不利が判断できるようになります。またそれに加えて、「ゴール期待値」という言葉が示すように、その試合がもし何回も同条件で試行されたならば、どれくらいのスコアに収束していくのか、ということも分かるわけです。</div>
<div>
<br /></div>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsvZzrXIzzWzeagn23iD6lSw628Syxe6ssanvt3Ooz2cPLRHrTe2TfAUEidplRHjPduBuJtGwtKHWylbsVgpkdP_r5ldG2tUByK0t4aR_kiUlWUiIvu8P-GGnEOscKC0bBJYCkymwOvwA/s608/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252810%2529.png" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" height="259" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsvZzrXIzzWzeagn23iD6lSw628Syxe6ssanvt3Ooz2cPLRHrTe2TfAUEidplRHjPduBuJtGwtKHWylbsVgpkdP_r5ldG2tUByK0t4aR_kiUlWUiIvu8P-GGnEOscKC0bBJYCkymwOvwA/w400-h259/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%252810%2529.png" width="400" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11803"><span style="font-size: small;">understat.com</span></a></td></tr>
</tbody></table>
<div>
<br /></div>
<div>
このブログでも上の様なグラフを載せていますが、これであれば、実際は0対3というスコアですが、何回も同条件で試合が行われたならば平均してアーセナル0.28 対 マンチェスター・シティ1.70というスコアに落ち着くだろう、ということになるわけです。このxGと実際のスコアを比べると、アーセナルは4試合やって1点取れるかどうか、という程度にしかチャンスを生み出せていないですわけで、サポーターの期待は大きく裏切る結果ですが「期待」値からすると無得点は至極当然と言えるでしょう。一方、xGが1.70なのに実際に3点を奪ったシティは約2倍の得点を生み出す勝負強さを見せた、ということになります。</div>
<div>
<br /></div>
<h2 style="text-align: left;">
コーナーキックとxG</h2>
<div>
<br /></div>
<div>
さて、単にシュートの数を数えていればデータになるシュート数とは違い、xGにおいては、それぞれのチャンスシーンやシュートシーンがどれくらい得点に値するのか、ということを考慮する必要があるため、ここに人間の主観が入ります。シュートを打つ角度や、どれくらいゴールから離れているか等、様々な要素が含まれるわけですがそれについて考えるのはこの記事の目的ではなく、そういったチャンスの中でも最もシンプルな部類に入るであろうコーナーキックに今回は着目したいと思います。実際に行われた試合の分析において、コーナーキックはどれくらい得点を期待できるものとして考えられているのでしょうか。下に実例を載せます。</div>
<div>
<br /></div>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJclVnDRJGJhF2zQ9DqY0RScIb06adhYu8-n9bZcTHaB7gH50Vz5o-Xc9mMD81XhhqDid6Wm68woLtQuJHK7a3H55f1TYMQhl-bWICt3SqI72kqE88phPZHl9mcpNjgIEfyju31750snQ/s1166/ERk1BENU8AEUKqX.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="706" data-original-width="1166" height="380" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJclVnDRJGJhF2zQ9DqY0RScIb06adhYu8-n9bZcTHaB7gH50Vz5o-Xc9mMD81XhhqDid6Wm68woLtQuJHK7a3H55f1TYMQhl-bWICt3SqI72kqE88phPZHl9mcpNjgIEfyju31750snQ/w625-h380/ERk1BENU8AEUKqX.jpg" width="625" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/CrabStats/status/1232074277341388803/photo/1" style="text-align: left;"><span style="font-size: small;">@CrabStats</span></a></td></tr>
</tbody></table>
<div>
<br /></div>
<div>
2020/02/24のリバプール対ウェストハム戦のデータです。他のxGのサイト(<a href="https://understat.com/match/11911">understat.com</a>)では、最終的に 2.48 対 0.64 となっており、評価者によって多少の誤差は出るものの、それほど大きくは違っていないのでそれなりに信用してよいデータだと思っています。以下、コーナーキックからのシュートのxGを書きだします。</div>
<div>
<br /></div>
<div>
リバプールのxG:0.04, 0.10, 0.05, 0.04, 0.05, 0.19, 0.46 (7本, 平均 0.132)</div>
<div>
ウェストハムのxG:0.05, 0.07, 0.13 (3本, 平均 0.083)</div>
<div>
<br /></div>
<div>
ご覧の様に、当たり前ですが、かなりばらつきがあります。また注意しないといけないのは、この試合の実際のコーナーキックの数はリバプール16本、ウェストハム8本(<a href="https://www.sofascore.com/liverpool-west-ham-united/MU">sofascore.com</a>)ですから、あくまでここでxGとして換算されているのは、コーナーキックのうちシュートに至ったもののみ、ということになります。【コーナーキックのシュートのxGの合計値】を全コーナーキックの数で割ると、この試合のコーナーキック1本辺りの期待値が分かるわけですが、それを計算すると、リバプールは 0.0581、ウェストハムは 0.0312となります。この試合に限って言えば、コーナーキック20~30本に1点入ればよい、くらいの期待値ということになります。</div>
<div>
<br />
<h2>
実際のコーナーキックのデータ</h2>
</div>
<div>
<br /></div>
<div>
さて、ここからが本題です。ここまで読むと次のように思った方が大勢いるかと思います。「そのxGとやらでどれくらい期待できるのかというのは分かったけれど、実際の試合の中でコーナーキックってどれくらい得点に結びついてるの?」私自身もそこは疑問に思いました。そもそもシュートに至らないコーナーキックが0としてしか考えられていないのに、ゴールの期待値なんて考えることが絵空事ではないのか、と。そこで、先シーズンと、今シーズンの中断前のプレミアリーグのデータのみまとめてみました。以下がそれになります。上が今シーズン、下が先シーズンです。順番は順位ではなく、コーナーキックの数の多い順になっています。<br />
<br /></div>
<div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj605YNDWxrq49Mu1E3a4Jh74AFxyukNPLhuC6X3GpHo2Oehv4GYaAFgcZEq5HOPmDDy-ULGr_-jlxkVL0xjazGUIKElint4SDybdo-nJUQZNDK399d8cQQwrDyy6nmZZLYgNqpXTToXUk/s1600/1920corner.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="405" data-original-width="732" height="354" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj605YNDWxrq49Mu1E3a4Jh74AFxyukNPLhuC6X3GpHo2Oehv4GYaAFgcZEq5HOPmDDy-ULGr_-jlxkVL0xjazGUIKElint4SDybdo-nJUQZNDK399d8cQQwrDyy6nmZZLYgNqpXTToXUk/s640/1920corner.png" width="640" /></a></div>
<br /></div>
<div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTsr1BNI08dUsjnvLROkaJB50USUZZ1BeG0_o01bIE-jrwbhXI7aGsBdDtfqEu5hQdJAuPCnCoHLK9ASiHVh2ZwZ7YORSwei7Y49rnTIA8WU-bC_-RT9C6QeHsej7I8JvPTNppo_Bwjio/s1600/1819corners.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="411" data-original-width="747" height="352" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgTsr1BNI08dUsjnvLROkaJB50USUZZ1BeG0_o01bIE-jrwbhXI7aGsBdDtfqEu5hQdJAuPCnCoHLK9ASiHVh2ZwZ7YORSwei7Y49rnTIA8WU-bC_-RT9C6QeHsej7I8JvPTNppo_Bwjio/s640/1819corners.png" width="640" /></a></div>
<br /></div>
<div>
左から、コーナーキックからのゴール数(Goals)、全コーナーキック数(Corners)、コーナーキック1本あたりの得点数(Goals/Corners)、コーナーキックからのシュート数(Shots(Corners))、コーナーキックからのシュート1本あたりのゴール数(Goals/Shots)、コーナーキック1本あたりのシュート数(Shots/Corners)です。<br />
※表ではGoalsではなくGoalになってしまっています<br />
<br />
ちなみに、コーナーキックからのゴール数とコーナーキックからのシュート数については<a href="https://understat.com/">understat.com</a>から、全コーナーキック数は<a href="https://www.premierleague.com/">premierleague.com</a>からのデータです。コーナーキック数はどこのサイトを見ても同じかとは思いますが、コーナーキックからのゴール数とコーナーキックからのシュート数については、どこまでを「コーナーキックから」とみなすかは判断が分かれるかと思います。その判断基準については私は全く知りませんので、興味があればunderstatさんにお問い合わせください。</div>
<div>
<br /></div>
<div>
色んな見方ができるデータだと思っていて、例えば昨年と今年で向上している部分、悪化している部分を比較し原因を考えるのも良いかと思いますし、コーナーキック1つとっても、コーナーキックからどれくらいゴールが生まれているか、コーナーキックからそもそもどれくらいシュートに結びついているのか、シュートを打てた場合どれくらいゴールになっているか、と区分して考えることで、キッカーの問題か、中で待ち受ける人の問題か等、それぞれのクラブの状況に応じて考えること、憂いたくなること(笑)が出てくるかと思います。<br />
<br />
あまり他所のチームについてあれこれ言いたくはありませんが、例えばマンチェスター・シティなどが分かりやすくて、コーナーキックの数は2年連続で最多であるにもかかわらず、Goal/Cornersは2年連続で0.02程度と最低クラスの水準です。どこに原因があるのかと思い見てみると、今年のShots/Cornersについては他クラブとそれほど遜色ないようにみえますが、Goal/Shotsがよろしくなく、シュートまで持ち込めるけれどシュート精度が高くないというのは中で待ち受ける方に問題がありそう、と仮説を立てられたり出来そうです。<br />
<br />
<h2>
全体との比較</h2>
<br />
上の様なデータを出したうえで気になるのが他のシュートと比べて、コーナーキックからのシュートやコーナーキックそのものがどれくらいチャンスを生み出しているのか、そのチームにとってコーナーキックはどれくらい価値があるものなのか、ということです。そこで、今シーズンの全ゴール数と全シュート数のデータを追加して比較した表を作りました。<br />
<br /></div>
<div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFtIENHPKvgUTGXsTWKzfbpnKQuPmcTA0ElEKofqgZvb50-27-xniAo36wRZbhUU1IFgWYP-SbXwdg_9CekgeGKaPxKP975cjnXQfe5LrtvjG5jgIbxcRgqZHZefYfdqDguVsQTHJO_go/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-16+230619.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="415" data-original-width="736" height="360" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhFtIENHPKvgUTGXsTWKzfbpnKQuPmcTA0ElEKofqgZvb50-27-xniAo36wRZbhUU1IFgWYP-SbXwdg_9CekgeGKaPxKP975cjnXQfe5LrtvjG5jgIbxcRgqZHZefYfdqDguVsQTHJO_go/s640/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-06-16+230619.png" width="640" /></a></div>
<br /></div>
<div>
左から、全ゴール数(Goals)、全シュート数(Shots)、シュートのうちゴールが決まった割合(Goals/Shots)、コーナーキックのうちゴールに結びついた割合(Goals/Corners)、コーナーキックからのシュートのうちゴールが決まった割合(Goals/Shots(Corner))、全ゴール数のうちコーナーキックからのゴールの占める割合(Goals(Corner)/Goals(All))となります。順番は先ほどの、コーナーキック数多い順のままです。</div>
<div>
<br />
ここでもまた各クラブのサポーターによっていろいろな感想が出てくるかと思います。首位のリバプールはもちろん、アーセナル、レスター、スパーズのシュートのうちゴールが決まった割合が高いのはやはり質の高いストライカーがいるという証でしょうか。<br />
<br />
赤字にしているのは、シュートのうちゴールが決まった割合と、コーナーキックからのシュートのうちゴールが決まった割合を比較した場合に、コーナーキックからのシュートの方が割合が高いチームの数字です。赤字にしたアーセナル、エバートン、アストンビラ、ボーンマス、ニューカッスルについては普通にシュートを打つよりもコーナーキックからの方が得点に結びつきやすいと言えますし、このうちアストンビラ以外は全ゴールのうち20%以上がコーナーキックから生まれているのでその点でもコーナーキックが重要な得点源であると言えるかと思います。<br />
<br />
<h2>
あとがき</h2>
<br />
だらだらと書いてきましたが、ようやく今週からプレミアリーグが再開です。上記のデータで今シーズンのコーナーキックからのデータが宜しくないチームが長い中断機会の間に何か改善してくるのか、といったところも見どころになるかと思います。特に再開・開幕戦でアーセナルと対戦するマンチェスター・シティなどはコーナーキックを生かすことができれば鬼に金棒状態ですし、怖いところです。<br />
<br />
最後に、たいしたものではないですが、上の表についてはご自由にSNS等でお使いください。データの出処は載せていますしいずれのサイトも無料でアクセスできるものではありますが、もし上の表の元のExcelファイルが欲しいという方がいらっしゃいましたら、Twitterで<a href="https://twitter.com/ScoutForArsenal">@ScoutForArsenal</a>まで連絡いただければDMなりで差し上げます。片手間に入力していますので入力ミス等もあるかと思います。その場合もご連絡いただけると嬉しいです。<br />
<br />
それでは、佳きプレミアライフを!!<br />
<br /></div>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-69700292965801092402020-03-17T01:00:00.003+09:002020-06-22T14:12:18.201+09:00Match Report: Wolverhampton Wanderers vs Brighton & Hove Albion (2020/03/08) 3月8日のウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズ対ブライトン・アンド・ホーブ・アルビオン(以下、それぞれウルブスとブライトンと表記)のレビュー記事です。結果は0-0で引き分け。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<iframe frameborder="0" height="580" scrolling="no" src="https://www.sofascore.com/event/8243664/lineups/embed" style="max-width: 770px;" width="100%"></iframe><br />
<div>
<a href="https://www.sofascore.com/brighton-and-hove-albion-wolverhampton/dsF" target="_blank">Wolverhampton - Brighton & Hove Albion Live Score</a></div>
</div>
<br />
試合開始時点での順位はウルブスが6位、ブライトンが15位。ウルブスは2連勝中で、前節は同順位帯のスパーズをアウェイで倒している。懸念点と言えば、ここ2週間はヨーロッパ。リーグの影響でミッドウィークに試合がありチーム全体で疲労が蓄積していることだろう。一方のブライトンは8戦勝ちなしとなっており、今年に入って勝利がない。直近11戦の両チームの対戦成績はブライトンが4勝6分1負とウルブスとは相性が良いだけに、ブライトンは今年に入ってからの不調をここで払拭しておきたいところだろう。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgl6PHv6vDgyUNaXyeHX6n55pxuMRvwYX0kaEhtYZZzDl2lmMhDK2G4irVh-E49q3G-8PT2NFaumSfftZdHG52C2pIt27EAwJwa-zKjjjE3Thtj4-q9XL_wLX-uKYjcQeVWj3OHDvUje6g/s1600/2020-03-07T150451Z_1048681758_RC23FF9H0L1W_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-WLV-BRH-REPORT.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgl6PHv6vDgyUNaXyeHX6n55pxuMRvwYX0kaEhtYZZzDl2lmMhDK2G4irVh-E49q3G-8PT2NFaumSfftZdHG52C2pIt27EAwJwa-zKjjjE3Thtj4-q9XL_wLX-uKYjcQeVWj3OHDvUje6g/s640/2020-03-07T150451Z_1048681758_RC23FF9H0L1W_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-WLV-BRH-REPORT.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46894" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjQ8DvaxHugqOHRFuiDgC8PCgktEO8Zv5fDQqEpTaLWIxGgm8x74iyae6kcJatgNJmtCQ6UyyVrTRexHDUsIHTVkflT7o2EO4oFHNx6V1oGt5O3jA5pWpCIPFMh0e3J4W9wMVQ-sxjrpDY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-15+215205.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="514" data-original-width="807" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjQ8DvaxHugqOHRFuiDgC8PCgktEO8Zv5fDQqEpTaLWIxGgm8x74iyae6kcJatgNJmtCQ6UyyVrTRexHDUsIHTVkflT7o2EO4oFHNx6V1oGt5O3jA5pWpCIPFMh0e3J4W9wMVQ-sxjrpDY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-15+215205.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46894" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj7FMkNbO_qu1abK6CrujWvxR-C4i6jXfVpY3-rUinFwBju_d7wB7ZMndJnx5YfCfANTXiQGmwI26P8M5ib_vy7EqXJ1IITDlZaHqM8Yxc_CTqg6N6YWiYURi0BM-o8rA9DHilR1q1J0sw/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25289%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj7FMkNbO_qu1abK6CrujWvxR-C4i6jXfVpY3-rUinFwBju_d7wB7ZMndJnx5YfCfANTXiQGmwI26P8M5ib_vy7EqXJ1IITDlZaHqM8Yxc_CTqg6N6YWiYURi0BM-o8rA9DHilR1q1J0sw/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25289%2529.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11931" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
両チームともに枠内シュートが1本のみとなっており、両チーム合わせてもビッグチャンスはウルブスの1回のみ(<a href="https://www.sofascore.com/brighton-and-hove-albion-wolverhampton/dsF">sofascore.com</a>)。両チームともにビルドアップ時の工夫や中盤での駆け引きは見どころが多かったものの、ウルブス、ブライトンともに最終ラインの選手が高い集中力をみせ、両チームともにシュートを打たれる手前のところで踏ん張っていた。<br />
<br />
<h2>
ブライトンの攻撃</h2>
<br />
まずはブライトンの攻撃視点からの試合展開とポイントを確認。ブライトン攻撃時の基本的な形とウルブスの守備の方向性は下の通りになっている。ブライトンに関して注目すべきポイントは主に<b>①高い位置をとるSB</b>、<b>②CMFのポジション</b>、の2つである。12月にアーセナルやマンチェスター・ユナイテッドと対戦した時のブライトンは左SBのBurnが3バックの一角になりつつ積極的にオーバーラップもするという左右非対称なシステムを導入していたが、この日の両SBの動きは対称的であるようにみえ、基本的にはハーフウェイライン近辺に位置どることになる。もう1つのポイントはCMFのポジションで、右CMFのBissoumaがCBの横に落ちたりPropperとツーボランチの様な形になってビルドアップに参加するのに対し、左CMFのMooyは左前の高いポジションにいることがほとんどである。なので、ビルドアップ時のブライトンは4231と呼ぶべき形になっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgtMp-b3kYjxZIxSDmiQKt81UNC8e1AE0MQaXfDwoBtF4lRKPXjp9z2L2mdouMSArAIUShCXgJrz3w3iW5uTermcagWt1yL14KA_qjSjcHdHkcQoM3LwMrACszjP-yHYtDTB9AS2xWZjQk/s1600/brighton+0.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgtMp-b3kYjxZIxSDmiQKt81UNC8e1AE0MQaXfDwoBtF4lRKPXjp9z2L2mdouMSArAIUShCXgJrz3w3iW5uTermcagWt1yL14KA_qjSjcHdHkcQoM3LwMrACszjP-yHYtDTB9AS2xWZjQk/s640/brighton+0.gif" width="640" /></a></div>
<br />
一方のウルブスの守備時の形はと言うと、<b>基本的には532</b>で構え、ツートップはPropperとBissoumaへのパスコースを切りつつ、ブライトンの2枚のCBへプレスをかけることのできる位置にいる。5バックは基本的にラインをきれいに保つ。<b>ウルブスの守備時に鍵となるのが中盤の3人</b>である。ツートップが制限をかけてサイドに誘導、ブライトンのSBやWGが高い位置でボールを持つと3人のCMFが一気に同サイドに人数をかけて奪い取る。この時、連動してツートップの2人も同サイドに寄ってくることになる。この3CMFとツートップの動きは非常によく整備されていて連動もスムーズである。<br />
<br />
こうしたウルブスの守備システムに対しては、<b>上で述べたブライトンの攻撃時の特徴(①高い位置をとるSB、②CMFのポジション)がそのまま強みとして利いてくる</b>ことになる。それが良くわかるのが下の46分(後半1分)の場面である。下の場面をみると、右SBのMontoyaにはCMFのMoutinhoが、左SBのBurnにはWBのDohertyがプレスをかけている。このように、ブライトンのSBに対して誰がプレスにいくのかというのはSBの立ち位置次第ということになっていて、<b>WBの選手が対応できない場合はこの場面の様にCMFの選手がサイドに流れることになる</b>。ボールを奪いきることができれば、CMFの選手がサイドに流れることそれ自体は特に大きな問題ではないが、その<b>プレスが遅れたりしていなされた場合に中央や逆サイドの人数が不足してしまう</b>。この場面では、ブライトンの左CMFのMooyが1人余った状態になっており、結果的に左サイドからの突破を許してしまった。3人で左右の広い範囲をカバーすることを強いられるウルブスの中盤の選手からすると、<b>Mooyの様にライン間で受けたがったり、サイドに流れたりする選手は非常に掴まえづらい</b>。また、片方のサイドに人数をかけて奪いきることを目指すので、この場面や前半43分のように、<b>素早く逆サイドへ展開されることも弱点ではある</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhTPwsIHZ9Mf-FHHli4VJwlG7-PHYQvKXG81vkuON24GsTYAs2NCZk_EyegoFauqX4Xx_TXJpKUrdF-GgrsUOkGHrFoKi67N0SZPz6zJWV8HMU3-GTvDBJNiakkhUj3Aue0Ws1VkFHBVQA/s1600/brighton+46.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhTPwsIHZ9Mf-FHHli4VJwlG7-PHYQvKXG81vkuON24GsTYAs2NCZk_EyegoFauqX4Xx_TXJpKUrdF-GgrsUOkGHrFoKi67N0SZPz6zJWV8HMU3-GTvDBJNiakkhUj3Aue0Ws1VkFHBVQA/s640/brighton+46.png" width="640" /></a></div>
<br />
こういったことに加え、下の前半21分の場面の様に<b>PropperがCBの脇に下りてビルドアップに参加</b>しウルブスのツートップの2人だけでは制限をかけにくい状況を生み出し、Propperがそのまま中央に移動しフリーでボールを受ける、という工夫もみせていた。<b>Propperはブライトンのビルドアップにおいて鍵となる選手</b>で、彼に良い態勢でボールが渡れば縦やサイドに展開がされ、チャンスを生み出しやすくなることになる。それはウルブスも十分に警戒しており、この場面の様なことは少なく、ほとんどの場面で、BissoumaとPropper(特にPropper)へのパスコースを切りつつ、CBへのプレスをかけるというJotaとJimenezのツートップの仕事は機能していたと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEigHPRD5Zc_FR2mfJMD0MecCcJBKHn47tMBqYNVbKPLlibyZ3LUAKFn5Bxjfjt87ve1FZ9kSdG_FNJ47qhFsqD_X4p5WGyEgOl1F_x5vNrvqzRoWc5tZI1KEhRj4lMz-HcsdehkZlkLNRA/s1600/brighton+21.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEigHPRD5Zc_FR2mfJMD0MecCcJBKHn47tMBqYNVbKPLlibyZ3LUAKFn5Bxjfjt87ve1FZ9kSdG_FNJ47qhFsqD_X4p5WGyEgOl1F_x5vNrvqzRoWc5tZI1KEhRj4lMz-HcsdehkZlkLNRA/s640/brighton+21.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
後半に入ると、ホームでの引き分けを避けたいウルブスはCMFのVevesに代えて右WGにTraoreを投入、<b>フォーメーションを352から343に変更</b>する。<b>343に変更したウルブスの守備時の形は、532から541へ変化</b>することになる。その時にどういうことが起こったか、というのが分かりやすかったのが下の71分の場面で、ウルブスがツートップからワントップになったことで、<b>ブライトンのCBへのプレッシングは弱く</b>なっている。そうなるとブライトンのCBの2人は余裕をもってボールを持つことができるようになり、下の図の場面ではWebsterからMaupayへ縦のパスが通っている。これは前半や後半はじめには見られなかったプレーで、78分にも同様にCBから左WGへ縦へのパスが入っていた。こうした<b>縦へのパスが入りやすくなった状況</b>をみてPotter監督は素早く対応し、80分には右WGのMarchに代えてMac Allisterを投入。Marchに比べるとよりライン間で受けることが得意なようで、83分や84分とMac Allisterが左に流れてボールを受ける場面がみられた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg55gjKI71G8nMQ9Ln4cdnFQbifjLEtxWGvelwmVqYWRTcC5FqGfyvL3XqALnIK3ARziQDyAwajj7DoNtJhR-H8ITe76ZGiv_6ENYbf4gi1x_1ZfNJddd2sjiM4LBnsGwczuiO2AQ8dz1I/s1600/brighton+71.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg55gjKI71G8nMQ9Ln4cdnFQbifjLEtxWGvelwmVqYWRTcC5FqGfyvL3XqALnIK3ARziQDyAwajj7DoNtJhR-H8ITe76ZGiv_6ENYbf4gi1x_1ZfNJddd2sjiM4LBnsGwczuiO2AQ8dz1I/s640/brighton+71.png" width="640" /></a></div>
<br />
このように、特にビルドアップにおいては様々な工夫や相性の良さをみせ、ウルブスのプレスをかいくぐり前に運ぶことを実現できている場面がいくつもあったものの、課題はその後である。<b>ウルブスのツートップと3CMFを越えたとしても、その先には5バックが待ち構えており</b>、上でとりあげた46分等のわずかな場面を除いては、ウルブスの5バックの陣形を崩すことができなかった。下の前半16分の場面では、CFのMaupayや右WGのMarchが下りてくることで、ウルブスのCMFのMoutinhoが1人でMaupay、March、Bissoumaの3人をみなければいけない状況を作り出せている。<b>中盤に3人しか配置していないウルブスに対して中盤で数的優位を作り出す</b>ことにより、March、Montoyaと右サイドへ展開することを可能にしている。ただ、結果的に左サイドに多くの人数を割いてしまったために、SBのMontoyaは孤立してボールを持つことに、<b>右サイドからの崩しの人数が不足するという事態に陥っている</b>。<b>ブライトンのこの試合唯一の枠内シュートの1本は前半17分のPropperのミドルシュート</b>で、ウルブスの5バックの壁を乗り越える手段を見いだせなかったということがここからもわかる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBDDLhU8U7ym1VIHqEtZPoz1KVDH02H8Dh7kzIxCiztxIHwmk9oZn_0EXz4G14Es0lfY4IGq2V-IWIAHbNHeipOfYwWFZevPJbUCBydX1dYpDPx2Fke5_LeWA_g7d15mLjSsGvj9I0U-E/s1600/brighton+16.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBDDLhU8U7ym1VIHqEtZPoz1KVDH02H8Dh7kzIxCiztxIHwmk9oZn_0EXz4G14Es0lfY4IGq2V-IWIAHbNHeipOfYwWFZevPJbUCBydX1dYpDPx2Fke5_LeWA_g7d15mLjSsGvj9I0U-E/s640/brighton+16.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
ブライトンの守備</h2>
<br />
ブライトンが枠内シュート1本で終わったことは上で述べたが、それがウルブスも同様である。ウルブスの攻撃時の形と、ブライトンの守備時の形は下の様になっていた(図は前半2分の場面)。<b>ブライトンのセット時の形は433</b>になっている。3枚のCMFとWBがサイドのエリアを対応していたウルブスとは異なり、<b>ブライトンの守備時に相手のWBに対応する役割を担っていたのはWGの選手とSBの選手</b>である。ウルブスのWBが高い位置を取っている際にはSBが、比較的低い位置でボールを受けた場合にはWGの選手が対応することになる。WGの選手はウルブスのWBへのパスコースを切ることを最優先としているようで、その遮り方が意味をなさないくらいWBとの距離が離れてしまった場合にはSBの選手が出ていけるようになっているのだろうと思う。この<b>WBの選手へのマークの受け渡しというのがひとつの肝</b>となる。<b>ウルブスのCMFのDendonckerとMoutinhoには基本的に同じくCMFのMooyとBissoumaがそれぞれつく</b>ようになっていて、Propperは1人余るような立ち位置にいつつ、アンカー気味になるNevesへいつでもプレスがかけられるような位置にいる。<b>Nevesに関しては、CFのMaupayが彼へのパスコースを遮るポジションを保つ</b>ようにしているので、基本的にはNevesに良い体勢でボールをが渡ることはないようになっているので、Nevesに対してPropperが常につく必要はない。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjZGot-LcV-Gnxf3P_a05k13wJbLTeCsuv5PBGcg1_B4ky9P75pyJFnjZg-9uoi8CvSijLJsqTo8fK8J_VC79UzjZRIPU1-Qso7D4MAMUpqXvZIU0iRdwliQ2zxAh5pk5ayGXQQF5petvk/s1600/brighton+press+2.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjZGot-LcV-Gnxf3P_a05k13wJbLTeCsuv5PBGcg1_B4ky9P75pyJFnjZg-9uoi8CvSijLJsqTo8fK8J_VC79UzjZRIPU1-Qso7D4MAMUpqXvZIU0iRdwliQ2zxAh5pk5ayGXQQF5petvk/s640/brighton+press+2.png" width="640" /></a></div>
<br />
こうしたブライトンの守備陣形の弱点を突いていたのが下の前半8分の場面である。右WGのMarchは原則通り、WBへのパスコースを遮るような位置に立っている。ウルブスのLWBのVinagreの立ち位置が低いため、右SBのMontoyaが前に出てマークするには遠すぎて、それをすると4バックのバランスが大きく崩れることになる。<b>MarchがWBへのコースを切るために外にいるために、この場面ではMaupayとMarchの間に大きなスペース</b>ができており、そこにSaissが持ち上がって逆サイドへ展開している。<b>ウルブスの攻撃の特徴としては、こうしたWBへのサイドチェンジやロングボールをCBの選手が供給できることにあって</b>、それが生かされてる場面と言える。また、左サイドに目を移すと、高い位置を取るDohertyには左SBのBurnが本来であればすぐにプレスにいきたいところではあるのだが、<b>Burnは高い位置を取るウルブスの右CMFのDendonckerのマークにつき言わばピン留されており</b>、対応が遅れることになった。この<b>右CMFのDendonckerが高い位置をとるというのもウルブス側の工夫</b>であり、これにより、DohertyとDendonckerへのマークの難しい受け渡しがMooyとBurnの間で求められることになり、こうした受け渡しがスムーズにいかない場合は下の様な場面がつくられることになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_cxKVWi2AHF87PI8S0U-wcLZ9Sn3Q9sVVNxJclPSrUr_HtEuZ5MHH3tohre21Ffd2duaL8dzT3LxzzpkaguzfHlaZfmsfVAK03O0LnSQ78RjtCntdbdvAK6ejvZywofr3_M-IWJuaCkM/s1600/brighton+press+8.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_cxKVWi2AHF87PI8S0U-wcLZ9Sn3Q9sVVNxJclPSrUr_HtEuZ5MHH3tohre21Ffd2duaL8dzT3LxzzpkaguzfHlaZfmsfVAK03O0LnSQ78RjtCntdbdvAK6ejvZywofr3_M-IWJuaCkM/s640/brighton+press+8.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の場面ではブライトンのWGの選手がWBへのパスを警戒しすぎてCBへのプレスが弱くなってしまったことが問題点となっているが、<b>逆にWGの選手がCBへのプレスを意識しすぎてウルブスに展開を許してしまった</b>のが下の19分の場面である。Marchが前に出てCBのマークについているためにウルブスの左WBのVinagreが空いてしまっており、ここにボールが渡った際には<b>CMFのBissoumaが外に出て対応</b>している。しかし、Bissoumaが外に出たということは、<b>BissoumaがもともとみていたMoutinhoが空いてしまう</b>ことを意味しており、そのためにMoutinhoを経由して逆サイドへの展開を許している。ちなみに、ブライトンの左サイドに目を向けても、ウルブスのWBのDohertyに対して、WGのTrossardとSBのBurnのどちらからも遠い距離にいるためにCMFのMooyが外に出て対応せざるを得なくなっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqbaBYjuqK84f79jw5eKfGRhjhZHbRlf0_LY1RRbeohYgkSA4LiTfifF5KM4WXTArSTZVuWWtVFRY4xY7n5VUp9syOfPxTDM8CwkAkmjnWHYCEAItmgbe2XuKbxrYSa1ifk5XKJtCUC6I/s1600/brighton+press+19.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiqbaBYjuqK84f79jw5eKfGRhjhZHbRlf0_LY1RRbeohYgkSA4LiTfifF5KM4WXTArSTZVuWWtVFRY4xY7n5VUp9syOfPxTDM8CwkAkmjnWHYCEAItmgbe2XuKbxrYSa1ifk5XKJtCUC6I/s640/brighton+press+19.png" width="640" /></a></div>
<br />
ウルブスのこの日の別の工夫がみえたのが下の17分の場面で、ここでも上の場面と同様にMarchが前に出ているためにWBのVinagreが空いており、ボールを受けたVinagreがドリブルで持ち上がる。Montoyaの対応が間に合わないため、上の時と同様にBissoumaが出ていくことになるが、そこで空いてくるのがCMFのMoutinhoと下りてきたJotaである。この試合では<b>Jotaが下りてくる場面というのが頻繁にみられ、これによりBissoumaはJotaをみるべきかMoutinhoをみるべきか難しい対応</b>が迫られることになるし、BissoumaがJotaを選択した場合はMoutinhoがビルドアップに貢献できるようになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJOuXFaKnazurqqS1sDdyD5uJkvvAv3D4C0b0HmRem3Vuc3r195n-H11NS7SB1aR_Uguqz-Zw0HJhC6nq3-XmubaNFLw36yhiXIS1N4_XJiIUVJn1FfoMpjykzJHHDzod7yRlApvernxo/s1600/brighton+press+17.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgJOuXFaKnazurqqS1sDdyD5uJkvvAv3D4C0b0HmRem3Vuc3r195n-H11NS7SB1aR_Uguqz-Zw0HJhC6nq3-XmubaNFLw36yhiXIS1N4_XJiIUVJn1FfoMpjykzJHHDzod7yRlApvernxo/s640/brighton+press+17.png" width="640" /></a></div>
<br />
いくつか惜しいサイドからの崩しはみせていたものの得点に結びつくことができなかったウルブスは64分という比較的早い時間帯に交代カードを切りTraoreを投入、攻勢に出ようとする。これに伴いフォーメーションを343に変更している。この交代の意図は主に、<b>①単純にTraoreという破壊力のある選手を投入</b>することで状況打開、<b>②343にすることでサイドにかける人数を増やし(WB1人体制からWB+WGの2人体制へ)サイドからの突破をより容易に</b>しようとする、という2つの意図からなされたものであろうと思う。下の74分の場面は、これまで述べてきたウルブスの工夫と交代の意図が凝縮されたシーンである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqh52cs1ssA3X6w91FJidz2RRxGneqL4IQAH__pZrEbkd1D2-Z8ipAC6gJiKN78OXFYncUVA4l-LJqgqynqlEQGxTcQkXaLKhEuAWNqIHD5e6bpxPGUOGJOjR-JUG55nLkih4Dnmyuhpo/s1600/brighton+press+74.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhqh52cs1ssA3X6w91FJidz2RRxGneqL4IQAH__pZrEbkd1D2-Z8ipAC6gJiKN78OXFYncUVA4l-LJqgqynqlEQGxTcQkXaLKhEuAWNqIHD5e6bpxPGUOGJOjR-JUG55nLkih4Dnmyuhpo/s640/brighton+press+74.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の図の場面でのポイントは<b>①左WBのVinagreに対しCMFのBissoumaが外に出て対応</b>しなければいけなくなっている、②Bissoumaが外に出たことで<b>中盤の人数が不足しMooyがMoutinhoとDohertyの2人をみなくていけなくなっている</b>、③<b>高い位置を取るDohertyに対しBurnがマークせざるを得なくなりピン留</b>されている、④<b>Traoreという個での突破に長けた選手と守備に不安のあるWGの選手(Trossard)の対面</b>、である。①と②に関してはこれまでに確認してきた状況と同じ場面が再現されている。続いて③についても、これはこれまで右CMFのDendonckerが行っていたBurnのピン留め役をWBであるのに中央に位置どるDohertyが担っており、そのためにBurnがRWGのTraoreにマークできない状況を生み出している。そして、それによりTraoreとTrossardの対面が作られているわけであるが、ここが仮にTraoreではなくWBの選手であればまだTrossardも一対一で勝てる見込みがある。しかし、相手がTraoreとなるとほとんど勝ち目はなく、もしこれがディフェンスの選手であっても一対一を強いられるのはきついだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjczKFBUaZe7K4s5ml1j4hOLV2PwA5zGyoNaHKbiNx-POP-wGUTFAmczm6_tmLti5GKEItoKXl7UvzqQ5tftD54WLpzCheLJhdpoHQNi9gFb-3HiqTZWD2dC6zPdAkvX1CQ2dcjhRKdgIU/s1600/brighton+press+90.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjczKFBUaZe7K4s5ml1j4hOLV2PwA5zGyoNaHKbiNx-POP-wGUTFAmczm6_tmLti5GKEItoKXl7UvzqQ5tftD54WLpzCheLJhdpoHQNi9gFb-3HiqTZWD2dC6zPdAkvX1CQ2dcjhRKdgIU/s640/brighton+press+90.png" width="640" /></a></div>
<br />
上の図は90分の場面であるが、<b>ここでは左WGのJahanbakhshと左SBのBurnの2人でTraoreに対応する様に修正できておりTraoreの突破を許してはいない</b>。しかし、<b>Traoreに2人を費やすということは当然他のポジションに穴</b>ができること意味し、この場面では中央で数的優位を作られ、突破を許してしまった。<br />
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
大まかなポイントとしては、①ウルブスの3CMFの中盤がカバーしきれないサイドのスペースを利用しながらビルドアップしていくブライトン、②ビルドアップに人数をかけていることもありファイナルサードでウルブスの5枚の壁を越えられないブライトン、③ブライトンのWGとSBの間のスペースを利用しながらWBを軸にしたサイドチェンジとサイドからの攻撃を仕掛けたウルブス、ということになるかと思う。xGにも表れている様に、ファイナルサードに直接影響する工夫の差でウルブスの方がxGが大きくなっているのだろう。得点が入らないことと、ファイナルサードでの工夫や質が足りないというのはほとんどトートロージーであると思うのであまりそういったことは言うべきではないと思うのだが、ブライトンに関してはウルブスの5バックの陣形を崩す手段をあまり持っていなかった、と言う他ないと思う。<br />
<br />
ウルブス関連のニュースで言うと、ヨーロッパリーグでの対戦相手のオリンピアコスの会長がコロナウイルスと診断されたのでウルブスはミッドウィークのオリンピアコス戦の延期を要求したが、UEFAはこれを拒否(<a href="https://www.skysports.com/football/news/11699/11954927/wolves-forced-to-fly-to-greece-after-uefa-rejects-call-to-postpone-europa-league-clash">skysports.com</a>)。ウルブスはしぶしぶ遠征し、敵地で1-1の引き分けに終わっている。オリンピアコスと対戦したアーセナルはそのためにマンチェスター・シティ戦を延期しているし(<a href="https://www.bbc.com/sport/football/51829511">bbc.com</a>)、結局、その次の週からチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグともに延期が決定されることになったため、ウルブスの要求を斥けたUEFAの対応には疑問が残る。また、ウルブスからフィオレンティーナへローンに出ているCutroneがコロナウイルスの陽性反応が出たという話もある(<a href="https://www.skysports.com/football/news/11699/11957424/wolves-striker-patrick-cutrone-on-loan-at-fiorentina-tests-positive-for-coronavirus">skysports.com</a>)。<br />
<br />
プレミアリーグはとりあえず3月中は試合が行われないので(<a href="https://www.theguardian.com/football/live/2020/mar/13/premier-league-and-british-football-set-for-shutdown-due-to-coronavirus-live">theguardian.com</a>)、レビュー記事、プレビュー記事共にしばらくお休みになります。皆さんお体に気を付けてお過ごしください。tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-29908212504456250412020-03-07T15:18:00.001+09:002020-06-19T20:38:55.897+09:00Match Preview: Arsenal vs West Ham United (H) 2020/03/08 3月8日のウェストハム戦に向けたプレビュー記事です。ウェストハムの最近の試合のレビュー記事も書いていますのでぜひ一緒にご覧ください。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/03/match-report-liverpool-vs-west-ham.html">Match Report: Liverpool vs West Ham United (2020/02/25)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/03/match-report-west-ham-united-vs.html">Match Report: West Ham United vs Southampton (2020/03/01)</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9OoMvI6Pd7jIBn2_o5KatOF-p8VSyJ_a3JjaO6o0XLRyAhte2EoopPCNW22nMsTZ5SXblB4Ajbxw6X6C3YTdd4EQqr9ZCq_eWzDHdU7R6R1vi0VL_OL1XMd1QSjbRaEWV3VcdYtHma5I/s1600/i0fw7zjmhwthkuryhjt3.webp" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="574" data-original-width="640" height="574" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj9OoMvI6Pd7jIBn2_o5KatOF-p8VSyJ_a3JjaO6o0XLRyAhte2EoopPCNW22nMsTZ5SXblB4Ajbxw6X6C3YTdd4EQqr9ZCq_eWzDHdU7R6R1vi0VL_OL1XMd1QSjbRaEWV3VcdYtHma5I/s640/i0fw7zjmhwthkuryhjt3.webp" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whufc.com/news/articles/2020/march/01-march/four-things-we-loved-about-saturdays-win-over-southampton" style="font-size: medium; text-align: start;">whufc.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
ウェストハムの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位: 16位<br />
勝ち点 27:勝ち7 引き分け6 負け15<br />
得点35 失点49<br />
<br />
前回の対戦は12月10日、その時の監督はアーセナルがLjungberg、ウェストハムがPellegriniであり、両チームともに監督をかえての再戦となる。Moyesが就任して初戦のボーンマス戦こそ4-0と快勝したもの、その後は7戦勝利無し。7戦勝利なしの時期の対戦相手はシェフィールド・ユナイテッド、エバートン、レスター、リバプール(×2)、ブライトン、マンチェスター・シティとなっていて、強豪揃い、就任間もないMoyesからすると対戦相手に恵まれず、運が悪かったようにも見える。しかし、2回目のリバプール戦ではアンフィールドであと一歩のところにまでリバプールを追い詰め、前節のサウサンプトン戦では久々の勝利をあげていて、調子は完全に復調気味。チームコンセプトの浸透と、新加入選手のSoucekやBowenのフィットは間違いなくその一因であろう。<br />
<br />
チームとしては復調の兆しが見える一方、ピッチ外では騒がしい。サウサンプトン戦の前には共同オーナーへの不満を示すプロテスト・マーチが決行され、参加者は主催者発表で7000人とか(<a href="https://www.bbc.com/sport/football/51689968">bbc.com</a>)。サポーターの不満点を集約すると、投資が少なすぎる、というところに行き着くのであるが、具体的に列挙すると下の通り(この話は基本的に<a href="https://twitter.com/eastendertokyo">@eastendertokyo</a><span style="background-color: white; font-family: "arial" , "ヒラギノ角ゴ pro w3" , "hiragino kaku gothic pro" , "osaka" , , "meiryo" , "ms pゴシック" , "ms pgothic" , sans-serif; font-size: inherit; font-style: inherit; font-weight: inherit; white-space: inherit;">さんにお聞きしました。ありがとうございます</span>)。<br />
<br />
・劣悪なトレーニンググラウンド<br />
・スカウトの人数が1人しかいない<br />
・サポートスタッフの問題<br />
・選手売却が下手<br />
・役員報酬が高すぎる<br />
・新戦力獲得に投資しない、ローンばかり(ウェストハムは現在スパーズにいるGedson Fernandesと合意間近だったが金銭面で折り合わず獲得を逃したとか(<a href="https://www.theguardian.com/football/2020/jan/10/west-ham-target-gedson-fernandes-offered-to-tottenham-benfica-midfielder">theguardian.com</a>))<br />
・試合入場時のマスコット・ボーイになるのに700ポンド必要(<a href="https://www.dailymail.co.uk/sport/football/article-6547041/Championship-Swansea-charging-18-Premier-League-clubs-mascot-deals.html">dailymail.co.uk</a>)<br />
・利子はフロントの懐へ<br />
<br />
ちなみに、スローガン(?)的に使用されている「GSB OUT」というのは、共同オーナーのDavid Gold、David Sullivan、Karren Bradyの頭文字をとったもの(これは<a href="https://twitter.com/Yacon15">@Yacon15</a>さんに教えていただきました。ありがとうございます)。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjz9sWbpZ8DjoESu9WN5FGRsgtN6keJ8JL3dLBlTiFT3Ud-QQkeBKoodGi6bYRT1awQN6gLpQtSqDMUBwtRTWOY8MGBwAKECECJqtp907SBnnEyXPHD72Y1l8jzHa9HSPg6-KQAjLeG-D0/s1600/EQDMKQ5UYAAFnyR.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="512" data-original-width="1024" height="320" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjz9sWbpZ8DjoESu9WN5FGRsgtN6keJ8JL3dLBlTiFT3Ud-QQkeBKoodGi6bYRT1awQN6gLpQtSqDMUBwtRTWOY8MGBwAKECECJqtp907SBnnEyXPHD72Y1l8jzHa9HSPg6-KQAjLeG-D0/s640/EQDMKQ5UYAAFnyR.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/HammersUnited2/status/1225203581290209281" style="font-size: medium; text-align: start;">@HammersUnited2</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバーとフォーメーション予想</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmIUILe4yhORc4Ggy_vxuVHVoTft4EXse8ns4BS4Gwkqn1ROayZiZFGyngmy4BIn6-fUM2U007oD8Vdz44T5wRwsGIfNC-cSW01CHBwNgxFCzd2HRDLTQIJoER0ksmrfpfEyoGYO6d0zM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+101417.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="370" data-original-width="484" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjmIUILe4yhORc4Ggy_vxuVHVoTft4EXse8ns4BS4Gwkqn1ROayZiZFGyngmy4BIn6-fUM2U007oD8Vdz44T5wRwsGIfNC-cSW01CHBwNgxFCzd2HRDLTQIJoER0ksmrfpfEyoGYO6d0zM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+101417.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376223/Live/England-Premier-League-2019-2020-West-Ham-Southampton" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
前節のサウサンプトン戦のメンバーは上の通り。ただ、<b>フォーメーションは4231ではなく実際にはFornalsを左SHに、AntonioをCFにした442</b>。下の表はMoyes就任以降の採用フォーメーションと相手チームのフォーメーションを示したものだが、これをみればわかるように、Moyesは試合によってフォーメーションは変更したがる傾向にある様である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhywwlWw_mYYjjAdfjra3wi_bhbZwOf0OA1PVSeUEpUKX3Ux0EeF4kjEGWzC1zMx_8qx6kAdK-0qHFG2wIyXDP7KJL_YXBN55iCV8yeP9qN9VDDm54aEvNMlhHM0AxJuOI41GVTKV00PMY/s1600/westham.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="255" data-original-width="416" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhywwlWw_mYYjjAdfjra3wi_bhbZwOf0OA1PVSeUEpUKX3Ux0EeF4kjEGWzC1zMx_8qx6kAdK-0qHFG2wIyXDP7KJL_YXBN55iCV8yeP9qN9VDDm54aEvNMlhHM0AxJuOI41GVTKV00PMY/s1600/westham.png" /></a></div>
<br />
今回の予想フォーメーションであるが、<b>先に結論を言うと4141</b>。理由は主に3つある。<br />
<br />
①3バック(5バック)か4バックか<br />
②ブライトン戦のフォーメーション<br />
③中盤の枚数<br />
<br />
まずは①から。<b>3バック(5バック)の可能性はほとんどない</b>と考えていて、それは端的に現在のメンバーの適性に合っていないからである。5バックを採用したマンチェスター・シティ戦では、Ogbonnaが窮屈そうな印象で、ウェストハムの守備の柱となる彼のカバー範囲の広さや身体能力の高さをほとんど生かせていなかったし、左CBのCreswellもパス精度の高さ等の攻撃面での彼の良さが全く生かせていなかった。それに伴って、4バックに比べると3バックはディフェンスラインの連携がまだ未構築にみえ、ここで採用する可能性は低いと思う。もちろん、<a href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2020/01/match-report-20200111-sheffield-united.html">シェフィールド・ユナイテッド戦</a>のように3バックが機能することもあるのだが、それは非常に限定的で、相手の弱点を引き出すという消極的な理由による採用になる。<br />
<br />
次は②について。アーセナルは今回も4231で挑むはずだが、<b>上の表で4231を採用しているチームはブライトンのみで、ブライトンに対してMoyesはこの試合でしか採用していない4141を使っている</b>。採用理由は試合を観ていないので分からないし、実際には4141でなかった可能性もあるのであまり理由としては強くないが参考までに。<br />
<br />
最後に③について。これは試合を観たここ3試合の傾向であるが、マンチェスター・シティ戦では、シティの433に対して532を採用、<b>ポイントは中盤の形で、3枚の中盤は三角形になるようにしており、シティの逆三角形の中盤とぴったりと重なる</b>。これは下の図の様にリバプール戦でも同様であった。一方、442のサウサンプトンに対しては442をぶつけていて、ここでも中盤の枚数はぴったりと重なることになる。つまり、ここ3試合だけを見ると、<b>同数を中盤に揃える傾向にあり、アーセナルの4231に対しては4231の正三角形の中盤に重なるように、3枚のCMFとDMFを逆三角形になるように配置する、というのが可能性として高そう</b>である。その場合、①の4バックである点と合わせると、4141(アンカーを置いた433と呼んでもいいかもしれない)をアーセナルに用意してくるのではないかと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj2rz1ZeN1plQq-te56_gbL2Kagy7d0aWz_cunhYPUk8y0D9s0PsvaOT8YkgRQuzgTaZEuPpdQffyPmOnnWjOrKC7gKKc76zIrf-GaJNitxCBDEL2IvEP4kmEJpgDI5-uVijA-JUXKnVbM/s1600/west+ham+press3.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj2rz1ZeN1plQq-te56_gbL2Kagy7d0aWz_cunhYPUk8y0D9s0PsvaOT8YkgRQuzgTaZEuPpdQffyPmOnnWjOrKC7gKKc76zIrf-GaJNitxCBDEL2IvEP4kmEJpgDI5-uVijA-JUXKnVbM/s640/west+ham+press3.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
怪我人、移籍等情報</h2>
<br />
怪我人はWilshere、Yarmolenko、Fredericksで、Soucekはアーセナル戦に間に合う可能性があるとのこと(<a href="https://www.whufc.com/news/articles/2020/march/06-march/arsenal-v-west-ham-united-all-you-need-know">whufc.com</a>)。今冬の移籍での動きは下の通りで、Soucek、Bowenは既に新戦力としてチームにフィットしており、Bowenはほぼ間違いなくアーセナル戦で先発から出てくるだろう。Soucekについては、先に触れた様に怪我次第であるが出場機会がある可能性は十分にある。RandolphはGKなので、アクシデントがない限り姿を見ることはないだろう。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjfFC5QgqA1MDUIqf41mOmmJGccWn5tzR1gCD4WdH59MKRNzqamnra3JvpW4_d8Y5WhqMMnlfPS9KtXUX3jydNMMahgbUqNFBDZA_Tx_LHJyTljN1NkTKkavYze_jX27-N3tF360VZ5trM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+115744.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="317" data-original-width="408" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjfFC5QgqA1MDUIqf41mOmmJGccWn5tzR1gCD4WdH59MKRNzqamnra3JvpW4_d8Y5WhqMMnlfPS9KtXUX3jydNMMahgbUqNFBDZA_Tx_LHJyTljN1NkTKkavYze_jX27-N3tF360VZ5trM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+115744.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/news/1530906" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
メンバー考察</h2>
<br />
上で書いたように、フォーメーション予想は4141で、4バックとRice、Noble、Antonio、Bowenの出場は固いのではないかと思う。そこで問題になるのがCF、左SH、CMFということになる。考えられそうなパターンを書くと下の通り。<br />
<br />
①CF→Haller、左SH→Antonio、CMF→Fornals or Soucek<br />
②CF→Antonio、左SH→Anderson、CMF→Fornals or Soucek<br />
③CF→Antonio、左SH→Fornals、CMF→Soucek<br />
<br />
①はブライトン戦やサウサンプトン戦の組み合わせになる。②であれば前々節のリバプール戦、③はMoyesになってからはないパターンになる。ポイントはHallerを使うかどうか、Andersonを使うかどうか、ということになるのだが、サウサンプトン戦での活躍を見ても、今の調子のHallerを外す理由はあまり見つからないのではないかと思う。①のパターンであれば、フォーメーションは違えどメンバーとしてはサウサンプトン戦と同じなので、上手く4141が機能しなかった際に前節の形に戻すこともできる。もし①を採用しない場合は、先発は②か③にして守備的な入り方をし、勝負をかけるタイミングでHallerを投入し①にする、というのはありうるかもしれない。よって予想メンバーは下の通り。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhO5Xn2WAijAjYxxDZgnJzFGWVkl1_AAgb9MDyYpR65YsXG93Z27BAJYW70FZCnnpcxGNDrPLUyWDoZblFgZ88ufUg5IEgvQimo0ulMUTV-EmBNyMnu67uXmXHtJthyphenhyphenqabQYv-iRaKhNqc/s1600/west+ham.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhO5Xn2WAijAjYxxDZgnJzFGWVkl1_AAgb9MDyYpR65YsXG93Z27BAJYW70FZCnnpcxGNDrPLUyWDoZblFgZ88ufUg5IEgvQimo0ulMUTV-EmBNyMnu67uXmXHtJthyphenhyphenqabQYv-iRaKhNqc/s640/west+ham.png" width="640" /></a></div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
<h2>
ウェストハムの戦い方</h2>
<br />
<b>ウェストハムの基本的な狙いは、カウンターを主体とした縦に早い攻撃</b>である。これがサウサンプトン戦であれば<b>高い位置からプレスをかけてサイドに誘導しボールを奪いきること</b>を目指していて、リバプール戦では<b>より低い位置で構えるような形でパスカットやこぼれ球を拾い前線へ繋げる</b>という形になる。<b>ボールを奪った後の攻撃は、HallerかもしくはAntonioがターゲットとなり、Fornals等がラストパスの出し手、フィニッシャーとしてBowen、Antonio、Hallerのいずれかが待ち受ける</b>ことになる。例えば下のサウサンプトン戦での得点シーンの様な攻撃がその典型的なものだろうと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_OgNnMKgTdxM8A6s9_uWl0ti16iVTwT5LeXnsqcb-leAaqTsj4ttv2NoYXWZBUWwRlEHIy2HYp_SAPuUa-mdrLOQD3ZCmRAp-dy15ewOSxHbaoKWWAxu64Qya7SSR_xOXjxtoxmz0eEA/s1600/west+ham53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_OgNnMKgTdxM8A6s9_uWl0ti16iVTwT5LeXnsqcb-leAaqTsj4ttv2NoYXWZBUWwRlEHIy2HYp_SAPuUa-mdrLOQD3ZCmRAp-dy15ewOSxHbaoKWWAxu64Qya7SSR_xOXjxtoxmz0eEA/s640/west+ham53.png" width="640" /></a></div>
<br />
ここではAntonioがそのままシュートに持ち込んでいるが、ボールを受けたHaller(もしくはAntonio)がサイドに展開するようなこともたびたび見られ、その場合は左サイドであればAntonio、右サイドであればBowenに繋げる様になる。逆サイドに展開するのはHaller自身であることもあるし、もしくは一度Noble等に下げた上でそこから展開ということもみられる。<b>Antonioがサイドでボールを持った場合は基本的にクロス</b>を上げることを目指し、<b>Bowenが受けた場合はカットインからシュートを狙うのが主</b>になってくる。クロスを上げた際には、HallerやSoucekが中心に競り合うことになる。こうした攻撃が成り立つのはHallerやAntonioがいてこそ、というところがあって、下の様にサウサンプトン戦でのHallerのデュエル勝利数は圧倒的である。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgt1BSy98AdRndKn31rkdurCGEsl9Q6ZBUboHFI766_6XzKBpnkQxul_ZED3R64y_1riTP-8C6E1kAzyfgaxo0GrWdRapAD0ZDZ3wRhSAKH0aDU5Oiw0ozdq2GF8EM3esDQQsE1s5F41IQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+074809.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="338" data-original-width="486" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgt1BSy98AdRndKn31rkdurCGEsl9Q6ZBUboHFI766_6XzKBpnkQxul_ZED3R64y_1riTP-8C6E1kAzyfgaxo0GrWdRapAD0ZDZ3wRhSAKH0aDU5Oiw0ozdq2GF8EM3esDQQsE1s5F41IQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+074809.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/southampton-west-ham-united/MV" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
リバプール戦ではこういった攻撃に加え、下の様な形も見られた。左サイドのAndersonやAntonioにボールを託し、<b>彼のキープ力を生かし相手の陣形をサイドに寄せた上で、空いた中盤のスペースを利用しながら逆サイドへの展開を狙っていく</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgVsy9HXdB86YnSN0XDoge_feOliD_tRPhkpvOkqivqQ-l9RVsjqez9AgUZ0cJ9eQMdTf05krlBEf2ZILcEo4b4UX7C2M1r_LqVLAQyVFx1GeFkXOxnubaFr8LPI5CFQy3TYYPNmQAN4dU/s1600/west+ham53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgVsy9HXdB86YnSN0XDoge_feOliD_tRPhkpvOkqivqQ-l9RVsjqez9AgUZ0cJ9eQMdTf05krlBEf2ZILcEo4b4UX7C2M1r_LqVLAQyVFx1GeFkXOxnubaFr8LPI5CFQy3TYYPNmQAN4dU/s640/west+ham53.png" width="640" /></a></div>
<br />
<b>カットインからのシュートはBowenの加入により生まれた重要な強み</b>であるが、それに加え、下のリバプール戦の場面の様な<b>相手ディフェンスの裏への飛び出し</b>、という攻撃のオプションが生まれている。下の図はリバプール戦でのものであるが、ウェストハム戦ではこれと似たような形で先制点、そしてBowenの加入後初ゴールが生まれている。HallerやAntonioといったターゲットになる選手への対応に追われCBが常に釣り出されたり、ディフェンスラインを過剰に高くしてしまうと裏のスペースをBowenに狙われることになる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEheVvmwtBXy1QlZZkAj3gDyvqQviCB3hoFM9OjJjULUr1xJlEJ5pRqLQFkwiJKCWMGUWcGzhmvxRH06G3Jf-JoS3S7BkHbbEnUVcQ1QuhUXQ9qvIVJ-ZJkEsWMWOY6-AQdE8RRiXILScR0/s1600/west+ham87.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEheVvmwtBXy1QlZZkAj3gDyvqQviCB3hoFM9OjJjULUr1xJlEJ5pRqLQFkwiJKCWMGUWcGzhmvxRH06G3Jf-JoS3S7BkHbbEnUVcQ1QuhUXQ9qvIVJ-ZJkEsWMWOY6-AQdE8RRiXILScR0/s640/west+ham87.png" width="640" /></a></div>
<br />
守備時の形であるが、上でも触れた様にリバプール戦とサウサンプトン戦では、サウサンプトン戦の方がより高い位置でボールを奪うことを心掛けていた様に見える。サウサンプトン戦での<b>セット時のポジションは442</b>で、<b>CFの2人が制限をかける形でSBがボールを持つように誘導、そこで一気に周囲の選手へのマークを強めてパスコースを失くしてボールを奪いきる</b>ことになる。SBへ誘導する際に、もし仮に相手のDMFがボールを保持した場合はCFか、もしくはCMF(NobleかRice)がプレスをかけてCBまでボールを戻させるようにする。相手SBがボールを持つと、相手SBにはSHが、同サイドの相手CBにはCF、もう片方のCFは同サイドの相手CMF、SBは相手SHへマークするようになっている(下の図ではサウサンプトンの左SHのBoufalが中央に寄ってサイドにCFのObafemiがいるので、それぞれRiceとNgakiaがついており、少し説明とはずれている)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY_aor3InBc9w5qCcVkg5LLRPI4JCo5xanMaBhH3eO7N96NMDZ9vnHGwR7P9w_5XZITZVNdazVuv3Zu6iXZQ4ROt0rrG5ZQW8IWzbKyMDXZ_FR-Fa7v5zw8Q0htyLlewxyu8gcUudxI_0/s1600/west+ham+press22.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjY_aor3InBc9w5qCcVkg5LLRPI4JCo5xanMaBhH3eO7N96NMDZ9vnHGwR7P9w_5XZITZVNdazVuv3Zu6iXZQ4ROt0rrG5ZQW8IWzbKyMDXZ_FR-Fa7v5zw8Q0htyLlewxyu8gcUudxI_0/s640/west+ham+press22.gif" width="640" /></a></div>
<br />
サウサンプトン戦では、攻撃時にFornalsが逆サイドに来たタイミングでカウンターを食らい、SBのオーバーラップを許してしまい失点してしまったのだが、それ以外は組織的に動いてよく機能していたように思う。サウサンプトンが選手交代に伴うフォーメーションの変更でいくつかチャンスを生み出していて、それが下の場面。<b>最初442であったサウサンプトンはこの時点では352にフォーメーションを変更</b>している。ポイントは主に2つで、1つが中盤の枚数。<b>352にすることでCMFの枚数が2から3へ</b>、その結果2枚しか配置していないウェストハムでは対応しきれない場面が出て、下の場面ではHojbjergがフリーになってしまっている。もう1つが<b>3バックにしていることで、これによりツートップでは十分に制限がかけられないようになっていて</b>、ほとんどサイドに誘導できなくなっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3l96GnKFE8kDF_1LlUwRxjIIaBGbKFyBpJfmNJM6EGg52-4DKuWvG-YGO4vLWKeJoSNv2DaGLVr0JDfnIqYgzOYAAr9plOzzdr3ncgxCnvIsg5FZGR_aSxPIXLepv3hHZYIrTRqeLiv8/s1600/west+ham+press+83.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3l96GnKFE8kDF_1LlUwRxjIIaBGbKFyBpJfmNJM6EGg52-4DKuWvG-YGO4vLWKeJoSNv2DaGLVr0JDfnIqYgzOYAAr9plOzzdr3ncgxCnvIsg5FZGR_aSxPIXLepv3hHZYIrTRqeLiv8/s640/west+ham+press+83.png" width="640" /></a></div>
<br />
次にリバプール戦の際の守備の形であるが、<b>中盤の3人は三角形になり、逆三角形のリバプールの中盤にピッタリ重なり合うようにするというのが基本の形</b>。ただ、それでは相手CBが持ち上がった際に有効な圧力をかけることができないので(実際にそこから失点が生まれてしまった)、試合中に修正を加え、下の場面の様に三角形の頂点の役割はNobleかAndersonが担当し、余っている方はCBへプレスをかけられるようにしていた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiXIuAlJ2Yh2Dv2vWB5jX0It9o5HufDvYoBrqCpwkdQ-e_PoRb8X6l7Cl0Ue7yKjITCvDrs-ULf0b5KRNVvBjk5N05khN32A_F3B8AeVyxYyKfD7CUBh9ggvl3zw4A3pXZCQOlLwjT0oVg/s1600/west+ham+press18.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiXIuAlJ2Yh2Dv2vWB5jX0It9o5HufDvYoBrqCpwkdQ-e_PoRb8X6l7Cl0Ue7yKjITCvDrs-ULf0b5KRNVvBjk5N05khN32A_F3B8AeVyxYyKfD7CUBh9ggvl3zw4A3pXZCQOlLwjT0oVg/s640/west+ham+press18.png" width="640" /></a></div>
<br />
この時のウェストハムの最大の課題は、リバプールの中盤の枚数に合わせて中盤の枚数を設定しているので、<b>枚数を足されると対処が困難になる</b>ことである。この課題は前節のマンチェスター・シティ戦でもみられたものであるし、サウサンプトン戦でも同様であったことは上で触れたとおりである。試合中にはCFのFirmino、左WGのManeが中盤に下りてくることでウェストハムの中盤の守備の乱れを引き起こしており、下の場面ではFirminoが下りてきているのでそれにNobleが対応する必要があり、Oxlade-Chamberlainが空いてしまっている。また、WGの選手が下りてくることは別の効果もある。下りたWGにSHの選手がマークすることになった場合、WGの選手からすると有利な対面を生み出すことが可能となる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsUbRQKUCJNRNL1U4TkyTcj51Cb5udizutvq1byPJVW8_aPWkfRGmlZAhwZvJsK0A7LHC7Ghaxo9glXGZO3SZo8Wtc0H4rqqM_i760yhIUYS6YVHAwErkvoW93JYoM5HGVJKwxrsFPJAM/s1600/west+ham+press67.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhsUbRQKUCJNRNL1U4TkyTcj51Cb5udizutvq1byPJVW8_aPWkfRGmlZAhwZvJsK0A7LHC7Ghaxo9glXGZO3SZo8Wtc0H4rqqM_i760yhIUYS6YVHAwErkvoW93JYoM5HGVJKwxrsFPJAM/s640/west+ham+press67.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
今回の試合の見どころを列挙すると下の様になる。<br />
<br />
①ウェストハムは対サウサンプトン戦の様に前からプレスをかけてくるのか、もしくはリバプール戦のように多少低く構えた形でくるのか<br />
②上の①それぞれのパターンのどちらで来るとArtetaは読むか、そしてそれへのどういった対策をするのか<br />
③ビルドアップ時に中盤に如何にして枚数を足すか(CFが下りるのか、SBのボランチ化なのか、それ以外なのか)<br />
④右SHのBowenのカットインをアーセナルの左サイドは対処できるのか<br />
➄Antonio、Hallerといったフィジカルに優れた選手に負けない選手の起用<br />
<br />
予想メンバーは下の通り。左SBにはフルトレーニングに復帰したとされるTierney(<a href="https://www.arsenal.com/news/team-news-torreira-tierney-kolasinac">arsenal.com</a>)。Bowenを意識してのものである。右SHのNelsonは、Pepeよりもライン間で受ける動きに長けていると思っているし、FAカップでの活躍を見てプレミアでも使ってみたくなったから。ウェストハムが仮に442で来た場合は、ビルドアップ時にジャカを落として3CB化しつつ中盤の枚数を確保するために右SBの選手をボランチ化したいので、本来であればMaitland-Nilesが最適だと思うのだが、信用を失っているみたいなのと、Antonioに対峙した際に若干Bellerinの方が当たり負けしないと思うのでここでは右SBをBellerinにしている。Artetaにとっては、選手時代の師となるMoyesとの対決。次節のマンチェスター・シティ戦と続く師弟対決の初戦。リンピアコス戦で悲しみを背負ったグーナー達の傷を癒す勝利を期待したい。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgERu704RKHu_FWxZkty6NmHI-qcSVZnMkcwvNm0rqFujMbpeNSO-fKh99zaNQ08FQifApcGUNYw4BR4TwfSfigV9NhFVWGG_QdG2ZluD7ugYkUuVc9JHzDxwW-mMXtheeNCn8cU3FtF-k/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25288%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgERu704RKHu_FWxZkty6NmHI-qcSVZnMkcwvNm0rqFujMbpeNSO-fKh99zaNQ08FQifApcGUNYw4BR4TwfSfigV9NhFVWGG_QdG2ZluD7ugYkUuVc9JHzDxwW-mMXtheeNCn8cU3FtF-k/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25288%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-78651285689258021242020-03-07T08:35:00.002+09:002020-06-24T22:51:58.230+09:00Match Report: West Ham United vs Southampton (2020/03/01) 3月8日のウェストハム戦に向けて、今回はウェストハム対サウサンプトンのレビュー記事です。結果は3-1でリバプールの勝利。両チームのメンバーは以下の通り。下の図ではウェストハムのフォーメーションは4231になっているが、実際には試合を通じて442であったのでその点だけ注意。<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<iframe frameborder="0" height="580" scrolling="no" src="https://www.sofascore.com/event/8243680/lineups/embed" style="max-width: 770px;" width="100%"></iframe><br />
<div>
<a href="https://www.sofascore.com/southampton-west-ham-united/MV" target="_blank">West Ham United - Southampton Live Score</a></div>
</div>
<br />
試合開始時点での順位はウェストハムが18位、サウサンプトンが12位。サウサンプトンは一時期19位にまで落ち込んだものの、そこから復調し、順調に勝ちを重ねこの順位につけている。一方のウェストハムはシェフィールド・ユナイテッド、レスター、リバプールと2回、マンチェスター・シティと対戦相手に恵まれていないこともあるが7戦勝ちがない。この試合前にはフロントに対してのプロテストマーチが開催され、7000人(主催者発表では8000人)が参加したようである(<a href="https://twitter.com/BBCMOTD/status/1233765166598311936">@BBCMOTD</a>)。ウェストハムはホームで、熱いサポーターの前で約2か月ぶりの勝利を掴みたいところである。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjhcwlkfQFMCUis00hzwHzF218y3T2SLoehBI-bVbxF9wqMy7I7MAmJwkDnaL27e7BNj7VaIH6HVSNIHAe5VQiKQ40aJU_os-5PiJp761WmatKGzbAAupI21lgfXdK8Nb1r0bnvnlmRNAg/s1600/2020-02-29T165941Z_1707515456_RC2GAF9LOQG9_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-WHU-SOU-REPORT.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="759" data-original-width="1350" height="358" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjhcwlkfQFMCUis00hzwHzF218y3T2SLoehBI-bVbxF9wqMy7I7MAmJwkDnaL27e7BNj7VaIH6HVSNIHAe5VQiKQ40aJU_os-5PiJp761WmatKGzbAAupI21lgfXdK8Nb1r0bnvnlmRNAg/s640/2020-02-29T165941Z_1707515456_RC2GAF9LOQG9_RTRMADP_3_SOCCER-ENGLAND-WHU-SOU-REPORT.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46884" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhudrD_jwrZJ2019Hj7U8PA9eyiNoD0IHhcEP_51HZbYRi4d3JR9tHCbXL5vccn7DRe-Wpr7RWa3WKfeW7-Ykz7miFv5mE6LAgG7bPjDxJQ8D1KdWO5ZkVmJN2K6dngq3zetjGBMeA5VqY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+025749.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="568" data-original-width="671" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhudrD_jwrZJ2019Hj7U8PA9eyiNoD0IHhcEP_51HZbYRi4d3JR9tHCbXL5vccn7DRe-Wpr7RWa3WKfeW7-Ykz7miFv5mE6LAgG7bPjDxJQ8D1KdWO5ZkVmJN2K6dngq3zetjGBMeA5VqY/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+025749.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46884" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjobY1VfuhC0HZVOLFEiwMKnGcvPUbANPB1MefSJvZhtnlD9LxejrguNIqhX3v-SZ8MybJViy_XAM2gCrcrhx8aOcoJMlFiW_QUiGkbRsXpikbNDo1HHqVliNXHvkK298wmtvrRQGVps28/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25287%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjobY1VfuhC0HZVOLFEiwMKnGcvPUbANPB1MefSJvZhtnlD9LxejrguNIqhX3v-SZ8MybJViy_XAM2gCrcrhx8aOcoJMlFiW_QUiGkbRsXpikbNDo1HHqVliNXHvkK298wmtvrRQGVps28/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25287%2529.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11922" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
ボール保持率にこれだけ差があるにも関わらず、枠内シュート数、xG等に表れている様にウェストハムの方が質の高い攻撃を継続できていたという珍しい試合となった。<b>相手をサイドに誘導し中盤でボールを奪い切ろうと試みるウェストハムと、そのプレッシングの網をかいくぐるためにビルドアップの工夫をいくつか重ねるサウサンプトンという構図</b>で、ただ、サウサンプトン側も決してボールを保持させられていた、という形ではなく、用意していた工夫から見てもこういった展開はサウサンプトンとしても大歓迎だったに違いない。<b>Fornals、Bowen、Antonio、Hallerの4人である程度、縦に早い攻撃を完結させられるウェストハムに対し、基本的にはSBのオーバーラップを念頭に入れた攻撃を仕掛けるサウサンプトン</b>、賭けるリスクの違いがそれぞれの攻撃の質の差に繋がったように見える。逆に言えばサウサンプトンは大きなリスクを賭けるがそれに見合った攻撃の質を実現できていない、ということになる。特に後半は433、352とフォーメーションを変更しより大きなリスクを賭けたが、上のxGのグラフを見ても後半はほぼ横ばい。Ogbonnaを中心としたウェストハム守備陣の集中力の高さももちろんあるが、ビルドアップ後のファイナルサードでの質、ここがこれからのサウサンプトンの課題になりそうであるようにみえる。<br />
<br />
<h2>
ウェストハムの守備</h2>
<br />
上でも触れた様に、この日の<b>ウェストハムの方針は、前からプレスをかけ相手をサイドに誘導し中盤でボールを奪い切り、縦に早い攻撃を仕掛けるというもの</b>で、それが良くわかるのが得点シーンの14分の場面。Hallerが中央へのコースを切りつつGKへ、AntonioがSBへプレスをかけることでパスコースを限定し、中途半端なパスをRiceがカット、ボールを受けたFornalsが裏へ抜けるBowenへスルーパスを通してゴールに繋がった。典型的な場面なので取り上げたが、サウサンプトンがGKまで下げることがほとんどないこともあり、ウェストハムがGKまで深追いするような場面というのはほとんどなかった。また、ボールの奪いどころももう少し後ろであることがほとんどである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgup7-wAGI2igljYr11OQ2Zx2TGkm3aZ0lH3yk7j9dNibn2htZypE4XJMy37_05CQDQniJc3srHwlsSRLryIZtHEsnbTGq4pRZDtWaikJAeM1Ruh46OYgEcd7YZ4OdlZnvKRALG8F5Duy4/s1600/west+ham+press14.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgup7-wAGI2igljYr11OQ2Zx2TGkm3aZ0lH3yk7j9dNibn2htZypE4XJMy37_05CQDQniJc3srHwlsSRLryIZtHEsnbTGq4pRZDtWaikJAeM1Ruh46OYgEcd7YZ4OdlZnvKRALG8F5Duy4/s640/west+ham+press14.gif" width="640" /></a></div>
<br />
この日のウェストハムの守備時の形は概ね下のGIF画像の様になっていた(前半22分の場面)。<b>セット時のポジションは442</b>でCFの2人が制限をかける形でSBがボールを持つように誘導、そこで一気に周囲の選手へのマークを強めてパスコースを失くしてボールを奪いきることになる。SBへ誘導する際に、もし仮に相手のDMFがボールを保持した場合はCFか、もしくはCMF(NobleかRice)がプレスをかけてCBまでボールを戻させるようにする。相手SBがボールを持つと、相手SBにはSHが、同サイドの相手CBにはCF、もう片方のCFは同サイドの相手CMF、SBは相手SHへマークするようになっている(下の図ではサウサンプトンの左SHのBoufalが中央に寄ってサイドにCFのObafemiがいるので、それぞれRiceとNgakiaがついており、少し説明とはずれている)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgCATgrESO5N5OIJx1oRW_8DtvWiEnr573hIJoeu9rauwT0mUXDEZAQEoxnY7hjmdsi2eS7E5e_bpGDwkcr8WwvQFZkOsxr0TdlmeIaScWNMnsGUrmOopMqIP2Mhd-639jfP__XK3aIiGQ/s1600/west+ham+press22.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgCATgrESO5N5OIJx1oRW_8DtvWiEnr573hIJoeu9rauwT0mUXDEZAQEoxnY7hjmdsi2eS7E5e_bpGDwkcr8WwvQFZkOsxr0TdlmeIaScWNMnsGUrmOopMqIP2Mhd-639jfP__XK3aIiGQ/s640/west+ham+press22.gif" width="640" /></a></div>
<br />
こうしたウェストハムのプレスに対し、サウサンプトンはいくつかビルドアップにいくつか工夫を加えていた。例えば、左SBのBertlandやCMFの選手をビルドアップ時にCBの様な立ち位置に立たせSHをそこに食いつかせることで、442で構えるウェストハムの中盤4枚の陣形を崩そうと試みたり、他には少ないタッチ数でパスをつなぎつつSBをオーバーラップさせることでウェストハムのSHの選手を置き去りにして一時的に数的有利をつくって突破をしたり、といったことである。また、上の場面で取り上げたような、CFの選手がサイドに流れたり、SHの選手が意図的に中央に寄って受けようとするというのもそういった工夫のひとつであろう。そういった工夫の中、サウサンプトンの同点弾が生まれたのは31分である。カウンターから生まれた得点で、左SHのFornalsが流れの中で逆サイドまでやってきたところを突き、本来Fornalsが対応すべきSBのWard-Prowseが空いていることを利用して見事得点することに成功した。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjSIICSQOg7zNQO4Ip4fcku74dEi2wjRC8aVBICBjZqnsz-NJl0CcjF5KXwIwuL7sazgyTSCXBk-FOCxbuxhIDQjT1b9izfSgrXaV06BXXKZuWKnZH9DzBh54UzKSNkWRX6JxM2L8RyuM/s1600/west+ham+press+30.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjjSIICSQOg7zNQO4Ip4fcku74dEi2wjRC8aVBICBjZqnsz-NJl0CcjF5KXwIwuL7sazgyTSCXBk-FOCxbuxhIDQjT1b9izfSgrXaV06BXXKZuWKnZH9DzBh54UzKSNkWRX6JxM2L8RyuM/s640/west+ham+press+30.png" width="640" /></a></div>
<br />
同点には追いついたが、これは能動的に崩したとは言い難く、上で述べたような工夫が実らない時間が続く中で前半40分には勝ち越しを許し、54分には追加点を許し2点差に広げられてしまった。得点が必要な状況に追い込まれ、その直後に投入したのがIngsで、彼を投入して<b>サウサンプトンはそれまでの442から433にフォーメーションを変更</b>する。その狙いが表れていたのが下のGIF画像の場面(58分)である。CMFのHojbjergがボールを持った際にRiceがプレスをかけディフェンスラインまでボールを戻させ、合わせて周りが連動し結果的に右SBまでボールを追い込む、というところまではウェストハムが狙い通りに遂行できている。しかし、これまでと違うのは、<b>それまで2人だったサウサンプトンのCMFが3人いることで、Armstrongから目を離せないNobleがSmallboneへのプレスをかけられない状態になっており</b>、Smallboneが余裕のある状態でボールを持つことができている。ただこれについては、本来であればHallerがSmallboneにつくべきという見方もできるので、Hallerに疲れが見えるというのもひとつの原因として挙げられるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiI-zqQK0yjSSOHkuSea6l2av94Ts7lzdtGf7KbxS5kFUmAh_IkBW6YVmiXzVJMWk34dEKUw2L3feba7qpoQ38vBtRlfHLWLpcbAg_BWjRVcL8zKVWpr_9-DLou-cL4nzfrsPQxRTqD1eA/s1600/west+ham+press58.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiI-zqQK0yjSSOHkuSea6l2av94Ts7lzdtGf7KbxS5kFUmAh_IkBW6YVmiXzVJMWk34dEKUw2L3feba7qpoQ38vBtRlfHLWLpcbAg_BWjRVcL8zKVWpr_9-DLou-cL4nzfrsPQxRTqD1eA/s640/west+ham+press58.gif" width="640" /></a></div>
<br />
433に変更したが点を奪えないサウサンプトンはさらに、68分にVestergaardを投入、3バックの352へと再度フォーメーションを変更する。その狙いが出ていたのが83分で、そもそも<b>CFの2人に疲れが見えているうえに、2人で3バックの3人に制限をかける必要が出たことで誘導がしにくくなり</b>結果的にウェストハムは簡単にCMFのLomeuにボールを通すことを許してしまっている。Nboleがプレスをかけるものの、上でも触れた様にサウサンプトンは中盤に3人配置しており、Nobleが出ていったことで今度はHojbjergがフリーに、そこにパスを通されてしまった。また、<b>サウサンプトンは3バックにしたことでSBの選手がビルドアップから解放され、ワイドさを保てるようになり、サイドのスペースで比較的自由にボールを受けることができるようになっている</b>。ウェストハムからすると、サウサンプトンのSBの選手に常にSHの選手がつくようにすると中盤4枚のコンパクトさが失われ、中央を締めることができず、尚且つ連動したプレッシングも機能しなくなるので、ある程度、外で張っているサウサンプトンのSBは放置するしかない。結果的にゴールを奪うことはできなかったものの、Hasenhuttlが打った交代策は非常に的確であったように見えた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQj4cAnpkSdfSc8hGK_0yCVlb3ouOOcXrAGOKQFp6ZvkS-IDcSxVww95N_KXcr5XR5ziZtkfk5nwDTlXU5vqElsESuJ_aGL8-03x_ogc-y7Xjc8ZIJDuheuHxusHvT_3tr856ADezdTBE/s1600/west+ham+press+83.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiQj4cAnpkSdfSc8hGK_0yCVlb3ouOOcXrAGOKQFp6ZvkS-IDcSxVww95N_KXcr5XR5ziZtkfk5nwDTlXU5vqElsESuJ_aGL8-03x_ogc-y7Xjc8ZIJDuheuHxusHvT_3tr856ADezdTBE/s640/west+ham+press+83.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
ウェストハムの攻撃</h2>
<br />
上でも書いたように、前からプレスをかけ相手をサイドに誘導し中盤でボールを奪い切り、縦に早い攻撃を仕掛けるというのがウェストハムの基本方針なので、攻撃の形は至ってシンプル。しかし前線のタレントの質が高いので十分にそれで脅威を与えることができていた。下の3分の場面ではボールを奪ったOgbonnaがHallerへパス、Hallerが競りこぼれ球をFornalsが拾い、Antonioを経由して一気に右サイドを駆け上がるBowenへ展開している。このように、<b>HallerかもしくはAntonioがターゲットとなり、Fornalsがラストパスの出し手、フィニッシャーとしてBowen、Antonio、Hallerのいずれかが待ち受けることになる</b>。Bowenの場合は、最初に取り上げた前半14分の先制点のシーンの場面の様に相手ディフェンスの裏へ飛び出してシュートを打つこともあるし、下の図の様にサイドで受けた場合はカットインから自らシュートに持ち込むこともできる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi5zfoWdrGDFbtClSu93zew1MxOas1u7LXdiMHVpLX7sUCQWayEpGuEyfQ6UdCnWGRf0jfO9FwLU6JXrMqodVuT4b5gNNg4YpmIHr5Sc3zc37ZdQYBTec4pyuZ3xYx6bxlamu2q7yhtS_U/s1600/west+ham3.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi5zfoWdrGDFbtClSu93zew1MxOas1u7LXdiMHVpLX7sUCQWayEpGuEyfQ6UdCnWGRf0jfO9FwLU6JXrMqodVuT4b5gNNg4YpmIHr5Sc3zc37ZdQYBTec4pyuZ3xYx6bxlamu2q7yhtS_U/s640/west+ham3.png" width="640" /></a></div>
<br />
下の図は53分の3点目の得点シーンで、やはりここでもHallerが基点となり、FornalsからAntonioと繋いでゴールを決めている。このゴールの様にAntonioにラストパスが供給されることもあるし、Antonioがサイドに流れて受ける場合はBowenがカットインするのとは対照的に、クロスを上げて終わることが多い印象である。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxiW-Ucc_warp_Qkxb_nBSSxVfeoKzvN0EyjJq2wa4P0sl-tyQHMijPyXz0Ixm6YkYzvpFA3P5bq8x-9HjSPBl0uU-aLUt7ldVtEhDis4oZSWknDIn-ErYbXggIHYUfKCyZcZ3RO5ovg8/s1600/west+ham53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhxiW-Ucc_warp_Qkxb_nBSSxVfeoKzvN0EyjJq2wa4P0sl-tyQHMijPyXz0Ixm6YkYzvpFA3P5bq8x-9HjSPBl0uU-aLUt7ldVtEhDis4oZSWknDIn-ErYbXggIHYUfKCyZcZ3RO5ovg8/s640/west+ham53.png" width="640" /></a></div>
<br />
HallerからAntoniへと直接つないでシュートまで持ち込むことも多く、下のハイライト動画の5分40秒辺りからのプレーはそれが実現しているシーン。Hallerのラボーナからの素早いカウンターが決まっており、Antoinoがゴールを決めていればプレミアリーグの月間最優秀ゴールに選ばれていてもおかしくがないプレーであった。<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<iframe allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/Ez5Y6VgxZQo?start=339" width="560"></iframe>
</div>
<br />
こうした攻撃が成り立つのもHallerがいてこそで、この日のHallerのデュエル勝利数は32回中21と当然、両チームでトップの数字である。空中戦勝利数は21回中14回と驚異的な数字となっている。ちなみに、地上でのデュエルの勝利数で言うとトップは13回中8回のBowenとなっており、彼が早くもチームにフィットし、相手チームに試合を通じて脅威を与えられていることが数字にも表れている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj7savRu4F5IOCmSYQlzA4hJyKoiqKPNcqzokOQeLil9gBWMWiaR-EqIcKgk2kJ039S9X1R386nioRcYWOAey3SsK4WlFXy6X9kfmm1gJO-1bb8lJozXx5VdY4J64PE-vJdltmlPk5q_iI/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+074809.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="338" data-original-width="486" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEj7savRu4F5IOCmSYQlzA4hJyKoiqKPNcqzokOQeLil9gBWMWiaR-EqIcKgk2kJ039S9X1R386nioRcYWOAey3SsK4WlFXy6X9kfmm1gJO-1bb8lJozXx5VdY4J64PE-vJdltmlPk5q_iI/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-07+074809.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/southampton-west-ham-united/MV" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
結果こそ3-1と差があるものの、全体を通してスピード感のある好ゲームであった。個人的には、今のところ、アーセナルの試合を除けば今シーズンのベストマッチ。その面白さが少しでも伝えられていれば、と思う。<br />
<br />
サウサンプトンはビルドアップ時やサイドからのパスワークでは完成度の高いものをみせており、11月に<a href="https://for-arsenal-scouting.blogspot.com/2019/11/match-report-20191110-southampton-vs.html">エバートン戦のレビュー</a>を書いたときやアーセナルと戦った時と比べると全く違うチームになっていた。一方で、ファイナルサードでの工夫が物足りない印象だが、ここ数か月での劇的な改善を目の当たりにしているので、ここの改善も期待したいところである。また、Obafemiは3得点目を記録し、10代の選手のプレミアリーグの得点記録において、サウサンプトン史上最高タイに並んだとのこと(Matt Oakleyと同じ)(<a href="https://twitter.com/premierleague/status/1233945067930472449">@premierleague</a>)。将来が非常に楽しみである。<br />
<br />
前節のリバプール戦で印象に残るプレーをみせたBowenは初先発で見事、ゴールを決めた。彼がフィットしてくれば自ずと順位も上がってくるだろう。そしてそれと同時に、この日先発から外れたAndersonやSnodgrassの他、怪我から復帰するであろうYarmolenkoもいて、こういった選手をどのように起用し、組み合わせていくのか、Moyesの手腕が試される。敢えて不安点があるとすれば、Haller、Antonioの代わりを務められる選手がいなさそうなことで、この試合でもHallerはかなり疲れていることが明らかであったが、結局はフル出場することになった。ここは課題であろうと思う。Riceはこの試合で100試合目の公式戦(?)出場を果たした様子(<a href="https://www.whufc.com/news/articles/2020/march/01-march/four-things-we-loved-about-saturdays-win-over-southampton">whufc.com</a>)。おめでたい。また、試合後の様子として下の様な動画がアップされている。Fabianski不在時に第一GKを数試合務めていたDavid Martinが試合を終えた選手一人一人に声をかけている。彼の人格の良さと、チームの雰囲気の良さが感じられる動画だったので共有(街頭のシーンは10分48秒から)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<iframe allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/mLSqqKldhNI?start=648" width="560"></iframe></div>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-37681224441519958702020-03-03T18:42:00.000+09:002020-03-03T18:42:02.609+09:00Match Report: Liverpool vs West Ham United (2020/02/25) 3月8日のウェストハム戦に向けて、今回はリバプール対ウェストハムのレビュー記事です。結果は3-2でリバプールの勝利。両チームのメンバーは以下の通り。<br />
<br />
<div style="text-align: center;"><iframe frameborder="0" height="580" scrolling="no" src="https://www.sofascore.com/event/8243724/lineups/embed" style="max-width: 770px;" width="100%"></iframe></div><br />
<div>
<a href="https://www.sofascore.com/liverpool-west-ham-united/MU" target="_blank">Liverpool - West Ham United Live Score</a></div>
<br />
前節終了時点の順位はリバプールが1位、ウェストハムが18位となっている。<a href="https://www.liverpoolfc.com/news/first-team/387730-liverpool-west-ham-pre-match-stats">リバプールの公式サイト</a>によれば、リバプールは現在17連勝中、また、今回勝てばホームでの連勝記録が21になりプレミアリーグの最高記録になる。リバプールは絶好調なうえに、過去34回のウェストハムとのアンフィールドでの対戦で達成したクリーンシートはなんと25と相性の良さをみせている。一方のウェストハムは現在5戦勝ちなしで、最後の勝利は1月2日まで遡らなければならない。ついでにMoyesはアンフィールドでこれまでアンフィールドで16戦やって勝ったことがないとか(<a href="https://www.bbc.com/sport/football/51526804">bbc.com</a>)。両チームの対戦は先月、1月末に戦ったばかりで、その時はウェストハムのホームでリバプールが2-0の勝利。Moyes監督就任以降も結果がよろしくない不調のウェストハムが、難攻不落のスタジアムで一矢報いることができるのか、ホームでの敗戦の借りを返すことができるのか、という一戦になった。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_5AgKAdHCQPAmjV-jrQXpbM_otTx774L8vf0VEAMKXONfoasGJ4cS-2iiwm_z1PYkNmha1gFzRFe-Ic2s_tsjek8LE88Zf7-BLt-XygsbgaD0trltAmQN7L7LseT8-C1YQ3s5L3wLvwM/s1600/ERk00QtUcAAgGKQ.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="704" data-original-width="1024" height="440" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_5AgKAdHCQPAmjV-jrQXpbM_otTx774L8vf0VEAMKXONfoasGJ4cS-2iiwm_z1PYkNmha1gFzRFe-Ic2s_tsjek8LE88Zf7-BLt-XygsbgaD0trltAmQN7L7LseT8-C1YQ3s5L3wLvwM/s640/ERk00QtUcAAgGKQ.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/BBCSport/status/1232074143841095680" style="font-size: medium; text-align: start;">@BBCSport</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
主なスタッツ</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhMd2IgoMF_8oeduzui34a17JUFCuPnsVgAy4sR5uer_OxWmH0aBZXuGninxB2N6PAaGtRciuiGVwG7SrQ9Aez59MFWntVGTI2tIfVokSksom9ueMT3fPmoN_uoj_3FQ0li_CHAWEsundA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-03+145443.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="574" data-original-width="645" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhMd2IgoMF_8oeduzui34a17JUFCuPnsVgAy4sR5uer_OxWmH0aBZXuGninxB2N6PAaGtRciuiGVwG7SrQ9Aez59MFWntVGTI2tIfVokSksom9ueMT3fPmoN_uoj_3FQ0li_CHAWEsundA/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-03-03+145443.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/match/46870" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi-rybrsuzN_P4-ende_WijAzveP1qdtLAwXdvvs76CvU9swPHIY7aiZ-fua4ei9YUQMlOWTiSjpDf4wTII9EMje-k0QBpGGK6PWJ9YNXswQwcpPC6YYPr5vb0f5L6UdzBXZKDSwXRywDg/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25286%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="394" data-original-width="608" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi-rybrsuzN_P4-ende_WijAzveP1qdtLAwXdvvs76CvU9swPHIY7aiZ-fua4ei9YUQMlOWTiSjpDf4wTII9EMje-k0QBpGGK6PWJ9YNXswQwcpPC6YYPr5vb0f5L6UdzBXZKDSwXRywDg/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25286%2529.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/match/11911" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
スタッツを見ると分かるように、基本的にリバプールがボールを保持し、ウェストハムがAntonioを中心としたカウンターを仕掛けるという展開。ただ、ひたすら後方でブロックを敷いてシュートをウェストハムが受けるというよりかは、中盤での攻防が激しく、両チームともに縦への推進力の早さを生かした攻撃を仕掛け合う、という印象。試合展開としては、リバプールが早々に先制こそしたものの、直にCKからウェストハムが追いつき、その後ウェストハムが54分に逆転。その後リバプールが猛攻を仕掛け、Fabianskiのミスも重なり見事逆転勝利に成功した、という形。首位のリバプールが盤石な試合展開をしたというわけではなく、リバプールが底力、意地を見せつけた試合、というべきであろう。<br />
<br />
<h2>
ウェストハムの守備</h2>
<br />
下の図は前半3分の場面で、ウェストハムがこの日用意した陣形は下の様になっていた。基本的な形は4231でリバプールの攻撃の要になる両SBにはウェストハムの両SHの選手がつくようにする。<b>ポイントとなるのは中盤の形で、リバプールの433の中盤の逆三角形に重なるようにウェストハムの中盤は三角形になるように配置</b>、この日4231を採用したのはこのためであろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgj4CUdW8MV6N6cr3zgqsouQOsJSyAAdebJmOo5QKirwN28FHMgMxDzjsEvIIgrD5fqPP89UrnwshD_ttHgj2ic7E1liSLYM9fwzOo2xVPrdCgbZD2-555g8p5bG6BayO2CU4l9X2ncgcA/s1600/west+ham+press3.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgj4CUdW8MV6N6cr3zgqsouQOsJSyAAdebJmOo5QKirwN28FHMgMxDzjsEvIIgrD5fqPP89UrnwshD_ttHgj2ic7E1liSLYM9fwzOo2xVPrdCgbZD2-555g8p5bG6BayO2CU4l9X2ncgcA/s640/west+ham+press3.png" width="640" /></a></div>
<br />
しかしそうは言ってもこういったことに対してはいくつもの対抗策を用意しているのが今のリバプール。それが表れていたのが、先制点に繋がる下の前半8分の場面である。ここでの注目ポイントは主に、<b>①vav Dijkの持ち上がり、と②Alexander-Arnoldのポジション、の2つ</b>。まず①についてであるが、リバプールのCBに対してはCFのAntonioが一人で制限をかける必要があり、もともと積極的にはプレスをかけられていなかった。カウンターに備えるためにAntonioの体力をある程度温存させておきたいという意図もあったかもしれない。一方で、中盤の3人にはウェストハムの選手がほぼマンマークに近い形で対応している。そこでほとんどプレッシャーのないvan Dijkがドリブルで前に運ぶという選択をすることになるが、これにより、SoucekとRiceの2人がvan Dijkに引き付けられてしまい、この場面ではKeita、Wijnaldumへのマークが甘くなってしまっている。そこでvan DijkがKeitaにパスを出した時にはSHのAndersonが出ていかないといけない状況を生み出してしまっている。この時点で、ウェストハムの左サイドではCreswellが1人でSalahとAlexander-Arnoldの2人を見なければいけない数的不利が生まれている。こうした状況をより効果的に生かすためにとったのが②で、Alexander-Arnoldがインナーラップし最前線に出ていく動きを見せることで、CreswellはSalahを放置し、Alexander-Arnoldにつくという選択肢をとらされている。それにより、スペースのある状況でボールを持つと危険なSalahが余裕のある状況でボールを受けてしまうという事態が起こってしまった。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgezmRrb__brGYnb3Zw8aIeQronmEfeUReFBMXumrZspurAnfYYrVSW-gF2y1NMOCH9FD1kuqCdGRJdSWg8OJBR7nkSv7kv7BM_exFr3xppfBLv6FrY4WXBxeC54VtQnGye0iC1OJUfqnY/s1600/west+ham+press8.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgezmRrb__brGYnb3Zw8aIeQronmEfeUReFBMXumrZspurAnfYYrVSW-gF2y1NMOCH9FD1kuqCdGRJdSWg8OJBR7nkSv7kv7BM_exFr3xppfBLv6FrY4WXBxeC54VtQnGye0iC1OJUfqnY/s640/west+ham+press8.png" width="640" /></a></div>
<br />
その後ウェストハムはすぐに同点に追いつくことに成功するのであるが、上の様な失点の仕方は防ぐ必要がある。そこで失点後からは下の様に(18分の場面)、<b>Fabinhoの監視役をAnderson(Antonio)もしくはNobleがその時の立ち位置により引き受け、Fabinhoの監視役でない方はCBの持ちあがりに対していつでもプレスをかけられるように少し低めに余らせて構える</b>、ということをしていた。下の図では一時的にAndersonがCFの位置にいて左SHにAntonioがいる形になっているが、ここは入れ替わることも多く、入れ替わっても役割は変わらない。ちなみに、65分にはAndersonとHallerが交代し、そこからはHallerがCF、Antonioが左SHで固定されている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjqRTNyHQXoesKTcHOEbjKAMmGrKqqGB9O2KDIuZaGjqMDmB1Bz2ilaKqSmXAoiX8EuFe8VPeaj3hC-FVGsTRaOxSNtdeNKwSbPaQCQjiEpepBkOtd1vJipKI5u5M_5pWqOqmH0i6M6g5Q/s1600/west+ham+press18.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjqRTNyHQXoesKTcHOEbjKAMmGrKqqGB9O2KDIuZaGjqMDmB1Bz2ilaKqSmXAoiX8EuFe8VPeaj3hC-FVGsTRaOxSNtdeNKwSbPaQCQjiEpepBkOtd1vJipKI5u5M_5pWqOqmH0i6M6g5Q/s640/west+ham+press18.png" width="640" /></a></div>
<br />
この日のウェストハムの課題はもう1つあって、それは<b>リバプールの中盤の枚数に合わせて中盤の枚数を設定しているので、枚数を足されると対処が困難になる</b>ことである。この課題は前節のマンチェスター・シティ戦でもみられたものである。この点を上手く突いた攻撃がみられたのは主に後半に入ってからである。分かりやすく出ていたのが下の65分の場面で、<b>Firmino、Maneが中盤の下りてくることでウェストハムの中盤の守備の乱れを引き起こしている</b>。FabinhoにはCFのHaller、持ち上がろうとするCBのvan DijkにはFornalが対応しており、先制点を与えた場面の再現を防ぐための対策は継続できている。しかし、Mane、Firminoによって中盤のマークが攪乱されてしまっている。Maneが下りてくることに対しては、WijnaldumをNgakiaに任せることで代わりにManeにRiceが対応、ということで間に合っているのだが、FirminoにRiceがつくことでCMFのOxlade-Chamberlainが空いてしまっている。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisutWHFypuMTz9ZkXXwqmPUGcyoCXKgXFxQxBFNTRjlGD5Phw5gn0JYIlb9rPCA8Lv094lePKwbpQZlfzDRh0dRtv2ucAnqoAhJp5Jxv_tpkdVWyXOnRQKVFdRvDJ4hmEr6UsOB4D03nM/s1600/west+ham+press65.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEisutWHFypuMTz9ZkXXwqmPUGcyoCXKgXFxQxBFNTRjlGD5Phw5gn0JYIlb9rPCA8Lv094lePKwbpQZlfzDRh0dRtv2ucAnqoAhJp5Jxv_tpkdVWyXOnRQKVFdRvDJ4hmEr6UsOB4D03nM/s640/west+ham+press65.png" width="640" /></a></div>
<br />
このような形がそのまま失点につながってしまったのが下の67分の場面で、NobleがFirminoを見る必要があるためにここでもまたOxlade-Chamberlainがフリーになっている。これ以外の場面では下りてくるFirminoにはOgbonnaが積極的に前に出ていって対処する、ということもしていたが、出ていくべき時、出ていくべきではないときの判断がそもそも非常に難しく、さらに、いくつもの工夫を重ねた上で実行しこういったことを生かすための手段を持ち合わせているリバプール相手にはなかなかそれだけでは対応しきれない。Ogbonnaのフィジカルに任せるだけでは解決できない問題ではあるので、今後の大きな課題となるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghkCaRFyEwsHUptbuMip4NrM0Wy0dkQg4IZTK6_LV9NILAiPGhaR8Tu8olF3HZWV1LjS2ONbRZyiCvw5XQzy5AD7NwukMC7VYsPn1Wt2Ng879MaFxnpyp3f5l5Ayl_1VehUpvDQfuh2I8/s1600/west+ham+press67.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEghkCaRFyEwsHUptbuMip4NrM0Wy0dkQg4IZTK6_LV9NILAiPGhaR8Tu8olF3HZWV1LjS2ONbRZyiCvw5XQzy5AD7NwukMC7VYsPn1Wt2Ng879MaFxnpyp3f5l5Ayl_1VehUpvDQfuh2I8/s640/west+ham+press67.png" width="640" /></a></div>
<br />
また、ManeやSalahが下りていくことは上の様な中盤の枚数に単純に人数を足すという効果の他にも、例えば下の前半24分の場面(GIF画像)に表れているような効果もある。ここではManeが下りることでそこにSnodgrassが対処、本来SnodgrassがみるべきRobertsonには代わりにNgakiaがついているので数の上では十分に間に合っているのだが、<b>ManeとSnodgrassという不利な対面を作ることを許してしまっている</b>。また、<b>Alexander-Arnoldが中央寄りに位置しビルドアップに参加するという工夫</b>もこの場面ではみられる。勝ち越された後には<b>推進力のあるOxlade-Chamberlainを投入するという素早い対処</b>。こういった細かい工夫の積み重ねが今のリバプールの強さの秘訣なのだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg0ffLkm0ikg7RIJwNEOSHtxyNHVbUFtHSwOFUuwYoVa61vSiaZ_fmlqFMB60aDL771u2B58q4twEMHEECJZDB4SO6usnDRwdRMLJEFNDpgCcY6nk-PpuEUg7JczK225smDhwTCIWlg3Bk/s1600/west+ham+press24.gif" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="660" data-original-width="880" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg0ffLkm0ikg7RIJwNEOSHtxyNHVbUFtHSwOFUuwYoVa61vSiaZ_fmlqFMB60aDL771u2B58q4twEMHEECJZDB4SO6usnDRwdRMLJEFNDpgCcY6nk-PpuEUg7JczK225smDhwTCIWlg3Bk/s640/west+ham+press24.gif" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
ウェストハムの攻撃</h2>
ウェストハムの攻撃のパターンは大きく分けて2つ。1つ目が、<b>後方からのロングボールをAntonioに競らせたり、もしくは下の前半35分の場面の様にサイドにロングボールを出してAntonioを走らせるというもの</b>。試合を通じては後者の方が多かった印象である。Antonioはポストプレーや自身でのドリブル等器用にこなすことができ、Antonioにボールを渡せば周りのサポートが少なくともゴール近くまで運んでくれるし、また、Creswell、Noble、Riceといった優秀なパスの供給源となる選手がいるので非常に理に適ったやり方ではあるのだが、しかし、下の図の様にAntonioがサイドを突破しクロスをあげることに成功したとしても、中で待ち受ける選手の迫力に欠けるのが難点ではある。この場合、直接ゴールに結びつけるよりかは、セットプレーを奪い得点機会に繋げるというのが目的にみえる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjDcP21phWunzjeL4StOkCQjOrKGKiK0B7_MNmrUy7x8ou4KzclxolPs9Fd1gydlj1pd21jOw892Imqad3CBJIHJ6kBdaXvTsJQ7yiu6Zkg_UqxjTkMCSBFodg2YR_KPBM1q1jdcU0YxnE/s1600/west+ham35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjDcP21phWunzjeL4StOkCQjOrKGKiK0B7_MNmrUy7x8ou4KzclxolPs9Fd1gydlj1pd21jOw892Imqad3CBJIHJ6kBdaXvTsJQ7yiu6Zkg_UqxjTkMCSBFodg2YR_KPBM1q1jdcU0YxnE/s640/west+ham35.png" width="640" /></a></div>
<br />
もうひとつ、この試合でよく見られたのが下の様な53分の得点に繋がった形である。<b>左サイドのAndersonやAntonioにボールを託し、彼のキープ力を生かしリバプールの陣形をサイドに寄せた上で、空いた中盤のスペースを利用しながら逆サイドへの展開を狙っていく</b>。この攻撃の利点はまず、クロスの上げ手がAntonioにならないことで、それによりゴール前でAntonioに本来のフィニッシャーとしての仕事をさせることができる。また、そういったウェストハム側の選手の適性と合っているという事情と同時に、リバプールの弱点を突く形にもなっている。この場面でもそうなのだが、Andersonがボールを保持した際にFabinhoがサイドに出ていって対処せざるを得なくなっているが、ここは本来であればFabinhoではなく、Keita等のひとつ前の選手が出ていくのが望ましい。しかし、KeitaはオーバーラップしたCreswellにつかざるを得ない状況になっているのでそれはできない。そもそも、CreswellにはSalahが対応すべきであるのだが、そこが間に合っていないので、Keita、Fabinhoとズレが生じてしまっているということになる。<b>Salahの戻りが遅れることがあることと、ウェストハムの強みが上手くかみ合わさった攻撃であると言える</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiXDuoNw24t6Zgy2x96e2eBBSrsVzRrsdM43F-MRLsAiVBNK-siMbdh7xmrzVU7vVa9Mn3SPDiZizq79qU5r9_4xsZGE8UZAOX9cDSf3gaSTxlPmreU7PaKd0rUHTvQj9t7ngVfc1latko/s1600/west+ham53.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiXDuoNw24t6Zgy2x96e2eBBSrsVzRrsdM43F-MRLsAiVBNK-siMbdh7xmrzVU7vVa9Mn3SPDiZizq79qU5r9_4xsZGE8UZAOX9cDSf3gaSTxlPmreU7PaKd0rUHTvQj9t7ngVfc1latko/s640/west+ham53.png" width="640" /></a></div>
<br />
こうした攻撃に加え、将来性を感じさせたのが下の87分の攻撃である。上の場面と同様にサイドでウェストハムがボールを保持し、ここでもまたFabinhoがサイドに釣り出される状況になっている。ただ、ウエストハム側も攻めての人数にかける場面であるので、上の場面の様な攻撃は展開できそうにない。<b>そこでディフェンスラインの裏に飛び出したのが新加入のBowenで、彼が加わることで飛び出しという選択肢が生まれることになる</b>。次節のサウサンプトン戦でBowenは初スタメンかつ初ゴールを決めることになるのだが、彼がフィットしてくると、攻撃のパターンも多様化し、これまであまり生かせなかった形も活性化するのではないかと思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhQR0eZ4OieO_AWT8aDMDAdIRshblIqiePOd7CYV45SXANFM4GL0jgxg5Yhs6Nv4IqEJeNSeZ9GfWhJu8aHzPa2joH9WwHQV1Hkqq3N0_9IhNonP-9qcL0T2t8eSkdZV9h5rPSuaWPICW0/s1600/west+ham87.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhQR0eZ4OieO_AWT8aDMDAdIRshblIqiePOd7CYV45SXANFM4GL0jgxg5Yhs6Nv4IqEJeNSeZ9GfWhJu8aHzPa2joH9WwHQV1Hkqq3N0_9IhNonP-9qcL0T2t8eSkdZV9h5rPSuaWPICW0/s640/west+ham87.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
試合後雑感</h2>
<br />
プレミアリーグ直近11試合でわずか1失点のリバプールから2点を奪い追い詰めたウェストハム(<a href="https://twitter.com/BBCMOTD/status/1232051934753890317">@BBCMOTD</a>)、マンチェスター・シティ戦とは別のチームの様な気迫を見せていた。明るい兆しは見えたものの、一方で新加入のSoucekは負傷退場し、3週間の離脱となる見込みである(<a href="https://twitter.com/SquawkaNews/status/1232314974774542338">@SquawkaNews</a>)。一方のリバプールはこの試合でも勝利し絶好調を維持。Alexander-Arnoldが自身が昨年つくったDFとしてのアシスト記録12に早くも並んだようで(<a href="https://www.liverpoolfc.com/news/first-team/388213-liverpool-west-ham-united-five-talking-points">liverpoolfc.com</a>)、これ以外にも紹介しきれないくらい、チームとしても個人としても記録を更新している。この試合とは直接が関係のない話題で言うと、ヒルズボロの悲劇の追悼式をアンフィールドで行うのは31回目の今年で最後とか(<a href="https://www.liverpoolfc.com/news/announcements/388008-final-hillsborough-memorial-service-to-take-place-at-anfield">liverpoolfc.com</a>)。追悼式は現地の4月15日、特に試合が組まれているわけでもないのでこの式単独でやるのであろう。<br />
<br />
また、この試合に関して下の様な図を見つけた。xGがどういう風に計算されているか、というもので、場面ごとにxGをだしてそれを積み重ねているようだ。もう少し複雑なものだと思っていたので意外だった。この図では最終的なxGがリバプール2.20、ウェストハム0.82なので、上のスタッツ紹介で取り上げた画像のサイト(リバプール2.57、ウェストハム0.62)とは少し開きがある。おそらくこれとは別の計算方式なのだろう。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEipbFthVly81XON09FgskOZWs6AaZfkkC-WoyN0pec2T6o3ggLo9uRtQcKA9-tFrDIAEbPmr3npRrczzf4PuPQagxn5C6vIufP_F6Yanpsuke45hsYHLT3t5qdJ0P6sfZUL5kIN9ZEOtac/s1600/ERk1BENU8AEUKqX.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="706" data-original-width="1166" height="386" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEipbFthVly81XON09FgskOZWs6AaZfkkC-WoyN0pec2T6o3ggLo9uRtQcKA9-tFrDIAEbPmr3npRrczzf4PuPQagxn5C6vIufP_F6Yanpsuke45hsYHLT3t5qdJ0P6sfZUL5kIN9ZEOtac/s640/ERk1BENU8AEUKqX.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/CrabStats/status/1232074277341388803" style="font-size: medium; text-align: start;">@CrabStats</a></td></tr>
</tbody></table>
tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-78120976718467728392020-02-21T07:18:00.000+09:002020-02-21T07:18:15.714+09:002020/02/24 Arsenal vs Everton (H)に関するお知らせ<br />
2月24日のエバートン戦のプレビュー記事についてのお知らせです。エバートン戦については、プレビュー記事を書けませんので、もし楽しみにされていた奇特な方がいらっしゃいましたら申し訳ありません。前回の対戦時はともに暫定監督同士の対決で、今回は新制Ancelottiのエバートン。また、Andre Gomesの復帰も噂される試合ということで(<a href="https://www.bbc.com/sport/football/51511548">bbc.com</a>)、そういった意味でも注目の集まる試合となっており、記事を書くのを楽しみにしていたので、私としてもとても残念です。<br />
<br />
理由は下の画像の通りで、エバートンがウィンターブレイク中で先週試合がなく、また、その前の週の試合は視聴期限が切れてしまっており、レビュー対象の試合を視聴することができないためです。これからはこのようなことがないように、きちんとスケジュール管理に努めていきます。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivtWdlfIrCQjT0jyKmUSbNKILJ-xwibErQ3PpBLM5_AxJiMUDUVvGqbKjJ4bP_QRvdvIayUJAfVHf2VWJsfFfpsQpTSPvpRjoJKckwYZN4aMsw2-Svl-OSrJdlKrA4EHy2YocHl_ZS3zc/s1600/EQo1iwTXkAAv0Mi.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="722" data-original-width="1080" height="426" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEivtWdlfIrCQjT0jyKmUSbNKILJ-xwibErQ3PpBLM5_AxJiMUDUVvGqbKjJ4bP_QRvdvIayUJAfVHf2VWJsfFfpsQpTSPvpRjoJKckwYZN4aMsw2-Svl-OSrJdlKrA4EHy2YocHl_ZS3zc/s640/EQo1iwTXkAAv0Mi.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/Everton/status/1227852724663967744" style="font-size: medium; text-align: start;">@Everton</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
プレミアリーグの次節は3月8日と、FAカップがあるため間隔が空いてしまいますが、そこに向けてのプレビュー記事は書きますので、また気が向いた際に閲覧してください。ヨーロッパリーグのプレビュー記事も書いていきますので、そちらも楽しみにしていてください。これからもよろしくお願いいたします。最後に、エバートン公式アカウントの遊び心あるバレンタイン用ツイートをお楽しみください。<br />
<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
Roses are red,<br />
The Liver Birds are blue,<br />
We love Richarlison,<br />
Pru pru pru. 🐦<a href="https://twitter.com/hashtag/ValentinesDay2020?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#ValentinesDay2020</a> <a href="https://t.co/kPuNohdotC">pic.twitter.com/kPuNohdotC</a></div>
— Everton (@Everton) <a href="https://twitter.com/Everton/status/1228296555079307264?ref_src=twsrc%5Etfw">February 14, 2020</a></blockquote>
<script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><br />tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-1471639317761504382020-02-20T00:06:00.000+09:002020-02-20T21:43:16.040+09:00Match Preview: 2020/02/21 Arsenal vs Olympiacos (A) 2月21日のオリンピアコス戦に向けたプレビュー記事です。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEho0602igS5pFJNUI9nAHuNahbViZLex6mR995ldXRjRwBdpXh7ZBGGRfX_8tJJ41Mz_0iCmdLspQKah5QaWVKyNjkkqqVhl7RHF9v1tDh9N4IHr-dopJFV9RE2ZCnwkaQeQT1c8KF5iVc/s1600/3j_F_d6m.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="450" data-original-width="680" height="422" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEho0602igS5pFJNUI9nAHuNahbViZLex6mR995ldXRjRwBdpXh7ZBGGRfX_8tJJ41Mz_0iCmdLspQKah5QaWVKyNjkkqqVhl7RHF9v1tDh9N4IHr-dopJFV9RE2ZCnwkaQeQT1c8KF5iVc/s640/3j_F_d6m.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/olympiacosfc/status/1228790092027834369" style="font-size: medium; text-align: start;">@olympiacosfc</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
オリンピアコスのリーグ戦での現在の順位は<b>1位</b><br />
勝ち点60 勝ち18 引き分け6 <b>負け0</b><br />
得点50 <b>失点9</b><br />
<br />
現在の順位は1位、<b>全リーグ戦26試合の内既に24試合消化しているが無敗</b>となっている。リーグ戦での成績をみると目立つのは失点数で、<b>24試合で9失点というのは恐るべき数字</b>である。また、下の様に<b>ホームで圧倒的な強さ</b>を見せており、ここまで11勝1分とほぼ全勝の勢いである。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXZrqqCjXZwoDVipi1gASeZLC3e9OoZPpZBE6aAYEGrkfPR0HjfD5z-IhqrShV2kE9k6hu13t7rdTyBJWa0GP1NcMokShcE7Wq2r153IAIhaiNj326sbyTI9qWEDVrcmOjzPrH7zHbBLQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-18+222022.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="161" data-original-width="781" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXZrqqCjXZwoDVipi1gASeZLC3e9OoZPpZBE6aAYEGrkfPR0HjfD5z-IhqrShV2kE9k6hu13t7rdTyBJWa0GP1NcMokShcE7Wq2r153IAIhaiNj326sbyTI9qWEDVrcmOjzPrH7zHbBLQ/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-18+222022.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/tournament/football/greece/super-league/185" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
ただ今の時点でも優勝は確定しておらず、リーグ2位のPAOKは勝ち点2差の58で追いかけているという状況、<b>アーセナル戦後の週末にPAOKとの直接対決(アウェイ)が控えている</b>。ここで勝てば優勝、負ければ1節残して逆転されることになるので、リーグ優勝のための大一番である。ELでのアーセナル相手の勝利と、リーグ戦での優勝、どちらを優先するのか。前節のパニオニオス戦ではある程度ターンオーバーしており、当然、アーセナル戦とPAOK戦のどちらに対しても全力で挑んでくる可能性というのはある。<br />
<br />
前シーズンはリーグで2位で今シーズンはCLに出場、CLのグループリーグで3位のためにELにトーナメントから参加している。グループリーグの結果は下の様になっていて、バイエルンにはホームとアウェイで、スパーズにはアウェイで、レッドスターにはアウェイで負けている。つまり、スパーズはオリンピアコスのホームで引き分けている。リーグ戦無敗のチームに対してアーセナルが手を抜く余裕などは元からないのであるが、油断して今回引き分け、もしくは負ける可能性も十分にある。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh-Q7FCx3azBbenOTfAbVoY9g7h_ki4IupMV0yBD3l2Akh0zqtY3z48bL31d7_O3OpK0OXDGlHuuMZYDEJm3fdwK4fiQc38gdkP62qUNkfS0mIV_MNHoLVhu3tqEknLC4m5EYDEmkvTtLg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-18+222444.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="142" data-original-width="517" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh-Q7FCx3azBbenOTfAbVoY9g7h_ki4IupMV0yBD3l2Akh0zqtY3z48bL31d7_O3OpK0OXDGlHuuMZYDEJm3fdwK4fiQc38gdkP62qUNkfS0mIV_MNHoLVhu3tqEknLC4m5EYDEmkvTtLg/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-18+222444.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.sofascore.com/tournament/football/europe/uefa-champions-league/7" style="font-size: medium; text-align: start;">sofascore.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
ちなみに、ギ<b>リシャのトップリーグのチーム数は、先シーズンまで16チーム参加していたが、今シーズンからは14チームに減っている</b>。下の記事によれば、これに伴って2部リーグのスーパーリーグ2が新設されたらしいが(2部リーグ自体は以前から存在するので実質名前を変えただけにみえる)、こういったことに踏み切った理由はよくわからない。経費削減もしくは、よりリーグ戦を白熱化させるという狙いもあるのかもしれない。実は昨年の優勝チームであるPAOKも無敗優勝を達成しており、今シーズンもその可能性があるということからもわかるように、上位チームと下位チームに大きな実力差があるようにみえ、そういった状況の改善を目指している可能性はある。これは推測なので、気になった方はご自身で調べてみてください(そして何かわかったら教えてください)。<br />
<br />
<a class="embedly-card" data-card-description="0" data-card-type="article" href="https://neoskosmos.com/en/140467/the-new-greek-super-league-explained/">The new Greek Super League explained | Neos Kosmos</a><script async="" charset="UTF-8" src="//cdn.embedly.com/widgets/platform.js"></script><br />
<br />
<h2>
オリンピアコスの戦い方について</h2>
<br />
観戦したのは2月10日のアトロミトス戦と、2月16日のパニオニオス戦。ただ、パニオニオス戦については、パニオニオスが最下位ということもあり実力差が感じられ、実際に前半24分までにホームのオリンピアコスが4点を決め、早々に決着がついてしまった。また、オリンピアコスもターンオーバーをしていて、そのような訳で前半の途中までしか観戦はできていない。アトロミトス戦のメンバーは下の通り。<br />
<br />
<iframe frameborder="0" height="580" scrolling="no" src="https://www.sofascore.com/event/8277652/lineups/embed" style="max-width: 770px;" width="100%"></iframe><br />
<div>
<a href="https://www.sofascore.com/atromitos-athens-olympiacos/Vobsmbc" target="_blank">Atromitos Athens - Olympiacos Live Score</a></div>
<br />
上の図では442になっているが、<b>実際には4231</b>であった。ちなみに、パニオニオス戦では442を採用しているがこれはターンオーバーの影響かと思われ、オリンピアコス自体はシーズンを通して基本的に4231を軸としたチームとなっている。下の図は65分のオリンピアコスの攻撃時の場面。この場面でもわかるように、<b>オリンピアコスの攻撃の基本的な狙いは、とてもシンプルに言うと、できるだけ高い位置で両SBにボールを渡し、グラウンダーのクロスを供給させることにある</b>。SBは幅とり役で大外におり、オーバーラップしてきたそのSBにボールを供給するのはCBの選手、左DMFのBouchalakis、そしてトップ下のFortounisと右SHのValbuenaである。特に<b>Valbuenaと左DMFのBouchalakisからは良質なスルーパスが供給されるので、注意が必要</b>である。CBは高い位置をとり、ボールの出し手となるValbuenaとFortounisはコートの中央かつ、少し下がり目の位置にいることが多い。ただ、試合開始時はSoudaniが右SHでトップ下がValbuenaというフォーメーションになっており(Soudaniは前半途中で負傷退場)、その時は右SHのSoudaniは基本的に受け手となることが多く、カットインでの惜しいシュートをみせていた。また、下の図の場面では、右DMFの選手が最終ライン近くまでおりてきて、一方でFortounisがそこを埋めるようにおりてきており、<b>433の様な形になっている</b>。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBVAMYN29zQ9bcZtxjRkG0j7DxnnNDPlu2ltZjdRKgrf7hpcMFGHY58MV44_723G-mU0zuFo45B9bOvBfa0zn0Lq8JAbUr5peFrKr93nXYmBbVU0GA7jaBUOEBqJgSnaVvkqJSNdXmfBA/s1600/olympiacos65.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjBVAMYN29zQ9bcZtxjRkG0j7DxnnNDPlu2ltZjdRKgrf7hpcMFGHY58MV44_723G-mU0zuFo45B9bOvBfa0zn0Lq8JAbUr5peFrKr93nXYmBbVU0GA7jaBUOEBqJgSnaVvkqJSNdXmfBA/s640/olympiacos65.png" width="640" /></a></div>
<br />
アーセナルが注意するべき点としては、<b>パスの出し手となるCBやBouchalakis、Valbuenaに対してのプレスを怠らないということがまず重要に</b>なってくる。<b>特に最前線からは少し後ろの絶妙な位置取りをするValbuenaは通常の対処の方法では掴まえきれない</b>ことが多いのではないかと思う。仮にSBの選手がValbuenaに出ていって対応するようなことがあればSBが出た裏のスペースを自由に使われることになるだろう。また、オーバーラップしてくるSBは、今のアーセナルのフォーメーションでいえば基本的にはSHの選手が対応する様になると思うが、ここでの守備が緩慢になると一気にピンチに繋がることになる。<b>いつもよりもSHの選手には守備意識と運動量が要求されることになる</b>だろう。<br />
<br />
守備時のオリンピアコスで頻繁にみられたのが下の様な形。前線の4人の選手は中央にいることが多く、オリンピアコスは守備時に、<b>特にネガティブトランジション時にサイドに人数が不足しがち</b>である。そしてSBの選手が高いポジションをとっていることもあり、<b>相手のSBのボール保持に対してオリンピアコスのSBが出ていく場面というのが頻繁にみられた</b>。これをすることで<b>相手のSHは空きがちに、そして相手のSHにボールが渡るとCBがサイドに出ていかざるを得ない</b>。特にリスクをかけて攻める必要のない前半始めからCBの選手がサイドに出てカバーする場面がみられたのでこういったことは日常茶飯事なのだろう。幸いCBの選手は身体能力に優れているのでこういったカバーにも素早く対応できていたが、とてもリスクのある対処の仕方であるように思う。また、チーム全体としてラインが高いこともあり、<b>DF陣の裏を使われる場面も多く、ラインコントロールには少し不安</b>がある印象を受けた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhHbcVzMjXGn8qZ7svVbZWUahuK7SF4e6O5pjVpwyiJq2cmfk0bFMHHlDo6CTgsJfwcmhkXPx8UAIU_MpvZVsXQWphR7RIa7huz9s-_rbBWxhXHEVLJ98Douhdiuvt222G1LCli9FM10GM/s1600/olimpiacosdf.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhHbcVzMjXGn8qZ7svVbZWUahuK7SF4e6O5pjVpwyiJq2cmfk0bFMHHlDo6CTgsJfwcmhkXPx8UAIU_MpvZVsXQWphR7RIa7huz9s-_rbBWxhXHEVLJ98Douhdiuvt222G1LCli9FM10GM/s640/olimpiacosdf.png" width="640" /></a></div>
<br />
下位のチーム相手だからこそ、こうしたリスクのある守り方を選択している可能性もありアーセナル戦ではもう少しブロックを敷くような守備を選択するかもしれない。しかし、いずれにしろ、オリンピアコスの攻撃の要は上で書いたようにSBのオーバーラップにあり、SBのオーバーラップ時の隙をつくチャンスは試合の中で何度も訪れると思う。<b>相手の前線の選手を中央に引き留めるためのビルドアップの工夫をしつつ、SHの選手がサイドで起点になることができればチャンスも増えるだろう</b>と思う。ちなみに下の動画は、上がアトロミトス戦のハイライト、下が同じくアトロミトス戦のフル(どちらも公式に配信されているもの)。長めのハイライトなので、ハイライトを観るだけでもチームの大枠はつかめると思う。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<iframe allowfullscreen="" class="YOUTUBE-iframe-video" data-thumbnail-src="https://i.ytimg.com/vi/G14zHS87uxw/0.jpg" frameborder="0" height="266" src="https://www.youtube.com/embed/G14zHS87uxw?feature=player_embedded" width="320"></iframe></div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<iframe allowfullscreen="" class="YOUTUBE-iframe-video" data-thumbnail-src="https://i.ytimg.com/vi/B3TnFmyiNG0/0.jpg" frameborder="0" height="266" src="https://www.youtube.com/embed/B3TnFmyiNG0?feature=player_embedded" width="320"></iframe></div>
<br />
<h2>
怪我人等情報、メンバー考察</h2>
<br />
ELの公式サイト(<a href="https://www.uefa.com/uefaeuropaleague/match/2028191--olympiacos-vs-arsenal/prematch/preview/?iv=true">uefa.com</a>)の予想フォーメーションは下の通りである。Camara、Bouchalakis、Camaraの3人が揃った場合にどういう並びになるのかは分からないのでこのようにしているが、<b>もしかしたらValbuenaがトップ下に</b>なるかもしれない。本来であれば、右SHにSoudani、トップ下にValbuenaというのがベストであるように思われる。アトロミトス戦で負傷退場し、今回のアーセナル戦にも出場できないSoudaniの怪我はオリンピアコスにとって大きな痛手である様である(<a href="https://www.agonasport.com/agonasport-allnews/ambitious-ionikos-add-mavrokefalidis-jzlr3-c76mw-ppgdc-rgwpp">agonasport.com</a>)。カットインから自らシュートに持ち込めるタイプの選手はオリンピアコスには少ないので、フィニッシャーが減ってしまうということになる。最近の起用傾向を見ていると、Camaraの代わりにFortounisが使われる可能性も十分にある。また、冬にブラガからローンで加入したCFの<b>Hassanは加入後3試合(うち先発は1試合のみ)で2ゴールと即戦力として活躍</b>している。使われ方をみていると、オリンピアコスに不足していた高さというアクセントを加えることのできる選手(身長191cm)で、おそらく途中交代で出てくるだろう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjc3gNMpVJ_Pwe3wnWK4FftRjKpzvEGHtG4FIF88tk3UxDYkvMBHfmOds1oQttgMx_znRdUkgKZBbsuUVYzBFITpurc1FF1rQ282yluAbQ1ugWYH1xtvhE2RTaqhIt7MDCUyu2Z_yeYikU/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25281%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjc3gNMpVJ_Pwe3wnWK4FftRjKpzvEGHtG4FIF88tk3UxDYkvMBHfmOds1oQttgMx_znRdUkgKZBbsuUVYzBFITpurc1FF1rQ282yluAbQ1ugWYH1xtvhE2RTaqhIt7MDCUyu2Z_yeYikU/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25281%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
アーセナルとしては、<b>果敢に攻めあがる相手SBの裏をどれだけつくことができるのか、というところがまず重要</b>になってくるだろう。そのために、Maitland-Nilesを中央でビルドアップに参加させ相手の前線や中盤の選手をできるだけ中央に食いつかせつつ、キチンといなしてサイドに展開するという方向性は有効であると思われて、その場合は、ブロック間で受けることに長けているNelsonよりかは、外でスペースさえ与えれば独りで突破してしまえるような選手、つまりPepeが起用できればそれが理想ではあるが、疲労等も考慮するとどうだろうか。守備面では、<b>鍵となるパスの出し手となる選手、特にBouchalakisとValbuenaへのプレッシングを整理</b>して臨まないと、守備陣のバランスを崩されるか、もしくはスルーパスを通されることになる。<b>相手SBのオーバーラップについていくであろうSHの選手の運動量も必要に</b>なってくる。予想メンバーは下の通り。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiSkLDXfIC_N5BNxBlsZtmmSplqZ4bFGav9_4Ng5YlEuGFm5U0oAM7Phpa7xeJ8HMGzTrdtQWXo3gO_Akufr63FLGSNYiqB0jPDBxVNXW-bDRJE6TusqvZk84Vybehgr4nSOWHN6eBTXoE/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25282%2529.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiSkLDXfIC_N5BNxBlsZtmmSplqZ4bFGav9_4Ng5YlEuGFm5U0oAM7Phpa7xeJ8HMGzTrdtQWXo3gO_Akufr63FLGSNYiqB0jPDBxVNXW-bDRJE6TusqvZk84Vybehgr4nSOWHN6eBTXoE/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589+%25282%2529.png" width="640" /></a></div>
<br />
注目は何と言っても、新加入のMariと故郷のギリシャに帰ってきたSokratisのCBコンビ。前節メンバー外になったGuendouziの起用にも注目が集まる(理由はキャンプ中にArtetaらと口喧嘩したとか色々噂されているが)。Torreiraが帯同しないようなので(<a href="https://twitter.com/charles_watts/status/1230130126228271104">@charles_watts</a>)、彼は起用せざるを得ないだろう。<br />
<br />
ちなみに、過去4回(8試合)オリンピアコスとはチャンピオンズリーグのグループリーグで対戦しており、<b>そのうち3回、アーセナルはオリンピアコスのホームで負けている</b>(<a href="https://www.uefa.com/printoutfiles/competitions/uefaeuropaleague/2020/e/e_2028191_pk.pdf">uefa.com</a>)。実はアーセナルにとってあまりいい印象がないスタジアムなのである。グループリーグでは1度の敗戦くらいはいくらでも取り返しがつくが、今回はトーナメントでの対戦。負けるとホームでの勝利が義務となりプレッシャーが重くのしかかることになる。勝利は絶対必要だ。オリンピアコスのPedoro Martinsは下の様なコメントを出している(<a href="https://www.uefa.com/uefaeuropaleague/match/2028191--olympiacos-vs-arsenal/?iv=true">uefa.com</a>)。アタッキングフットボールを愛する両チームによる、美しい攻撃の応酬の好ゲームに期待したい。<br />
<br />
<blockquote class="tr_bq">
"Both [Olympiacos and Arsenal] love attacking football. Arsenal are the favourites in this tie due to their pedigree, but we will have a say in it too. We want to continue in the competition and we will give it our all. We are improving constantly and will be stronger in February."</blockquote>
<br />
<h2>
追記(2020/02/20)</h2>
<br />
オリンピアコスのスカッドは下の通り。気になる点としては、この冬ローンで加入したHassanがいないことで、怪我をしたという情報もない。ローン元のブラガもELのトーナメントに残っているのでそれが引っかかっているという可能性も考えたが、そういった制限は最近廃止されたはずである。移籍市場が閉まるギリギリでの獲得だったのでELの選手登録に仮に間に合わなかったとしても(数日余裕があるのでそんなことは考えられないが)、怪我人との入れ替えは可能、FWが1人しかいない状況なので登録しない理由がないと思う。上で書いたように、Hassanはこのチームではめずらしく高さに自信がある選手なので、彼がいないとなるとオリンピアコスの攻撃のパターンが制限されるので、アーセナルとしては守りやすくなる。オリンピアコスの会見の内容は<a href="https://www.olympiacos.org/en/2020/02/19/quotes-by-martins-and-tsimikas-2/">olympiacos.org</a>から英語で読める。ちなみにアーセナルは、Chambers、Soares、Tierneyのいつものメンバーに加え、今回はTorreiraが体調不良、Ozilが個人的な理由(噂によると出産に立ち会うため)で帯同してない(<a href="https://www.arsenal.com/news/team-news-mari-ozil-torreira-cedric">arsenal.com</a>)。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiMH4Ng_NKu3zP-OICpKa14XXKtcC7i9yXuEB44ij3JYU1HkRzmGid4il_-xenMZ1LQw6OFzo5jx5fW02iQnWh4BmY2DNKmO_i2WO1Swnnjjc9efNXdp89hDrrYIlIxdfm8XBmHRO4P-L0/s1600/ERKZO4BXkAEXiX1.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="680" data-original-width="680" height="640" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiMH4Ng_NKu3zP-OICpKa14XXKtcC7i9yXuEB44ij3JYU1HkRzmGid4il_-xenMZ1LQw6OFzo5jx5fW02iQnWh4BmY2DNKmO_i2WO1Swnnjjc9efNXdp89hDrrYIlIxdfm8XBmHRO4P-L0/s640/ERKZO4BXkAEXiX1.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/olympiacosfc/status/1230214137675964416" style="font-size: medium; text-align: start;">@olympiacosfc</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.comtag:blogger.com,1999:blog-708713497398546527.post-47042125350902653922020-02-16T16:08:00.001+09:002020-02-16T16:08:36.579+09:00Match Preview: 2020/02/17 Arsenal vs Newcastle United (H) 2月17日のニューカッスル・ユナイテッド(以下、ニューカッスルと表記)戦に向けたプレビュー記事です。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3uVvhsV46rZcw9RRJ2gvJddQJ2x2VP8IRl1rBbeNZEti5SiTYcI4nrb2h_7yAnMUQLMko-3T5fAr1qBHwV7xBEMzUAeQLy7PUnidDTgaNyFDJUzAYCQjpsQedr8SepWoXIjJnWh4BlMM/s1600/EQAv5JUU8AAHBAM.jpg" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="900" data-original-width="1600" height="360" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEi3uVvhsV46rZcw9RRJ2gvJddQJ2x2VP8IRl1rBbeNZEti5SiTYcI4nrb2h_7yAnMUQLMko-3T5fAr1qBHwV7xBEMzUAeQLy7PUnidDTgaNyFDJUzAYCQjpsQedr8SepWoXIjJnWh4BlMM/s640/EQAv5JUU8AAHBAM.jpg" width="640" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://twitter.com/NUFC/status/1225034024541925376" style="font-size: medium; text-align: start;">@NUFC</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
ニューカッスルの現在の状況</h2>
<br />
リーグ戦での順位(25節終了時点): 12位<br />
勝ち点 31:勝ち8 引き分け7 負け10<br />
得点24 失点36<br />
<br />
現在12位で勝ち点はアーセナルと同じ。<b>前節対戦したバーンリーも同じ勝ち点のチームだったので、2節連続で同じ順位帯のチームと対戦</b>することになる。ニューカッスルのチーム傾向を表す数字と言うと、まず目につくのがボール保持率と1試合あたりのショートパスの本数で、今シーズンの成績で言うとそれぞれ39.4%、259本となっており(<a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/TeamStatistics/England-Premier-League-2019-2020">whoscored.com</a>)、<b>いずれもリーグで最も低い数字</b>になっている。<br />
<br />
ほかに秀でた数字で言うと、今シーズン、<b>セットプレーからの得点がリーグで最も多く12ゴール</b>となっている(<a href="https://www.whoscored.com/Regions/252/Tournaments/2/Seasons/7811/Stages/17590/TeamStatistics/England-Premier-League-2019-2020">whoscored.com</a>)。セットプレーは要警戒が必要だろう。また、守備面で言うと、下のツイートの様に、<b>GKのDubravkaは今シーズン、プレミアの全GKの中で最もセーブ数が多い</b>。2位がLenoということでアーセナルの状況を鑑みると、チームとしてこの数字をどう評価するかというのは難しいところではあるのだが、少なくともGK個人の評価としてはポジティブな数字と捉えてよいかと思う。バーンリー戦に引き続き、良いGKとの対戦になる。<br />
<br />
<blockquote class="twitter-tweet tw-align-center">
<div dir="ltr" lang="en">
🧤 Most saves <a href="https://twitter.com/premierleague?ref_src=twsrc%5Etfw">@premierleague</a> this season<br />
<br />
1⃣0⃣3⃣ Martin Dubravka<br />
9⃣3⃣ Bernd Leno<br />
8⃣7⃣ Aaron Ramsdale<br />
<br />
⚽️ <a href="https://twitter.com/Arsenal?ref_src=twsrc%5Etfw">@Arsenal</a> v <a href="https://twitter.com/NUFC?ref_src=twsrc%5Etfw">@NUFC</a> <br />
📅 Sunday<br />
⏰ 4pm<br />
📺 <a href="https://twitter.com/SkySportsPL?ref_src=twsrc%5Etfw">@SkySportsPL</a> <a href="https://t.co/iti5I9N13C">pic.twitter.com/iti5I9N13C</a></div>
— Sky Sports Statto (@SkySportsStatto) <a href="https://twitter.com/SkySportsStatto/status/1228335983520833536?ref_src=twsrc%5Etfw">February 14, 2020</a></blockquote>
<script async="" charset="utf-8" src="https://platform.twitter.com/widgets.js"></script><br />
<br />
<h2>
直近のリーグ戦のメンバー</h2>
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbWzX1IcfuitP0yOxHlyPDpmomuHr87yEsNZyiBxZ0eqEfXKNArimlzEZ3n96cphyhWiKeOx-TpN2kHQCA7MTqgsDm4aaM6YUEy9S6fwAua-488LlPFPFmWyLgcQU8yufXxD_0N9uk60k/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-11+184632.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="374" data-original-width="487" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgbWzX1IcfuitP0yOxHlyPDpmomuHr87yEsNZyiBxZ0eqEfXKNArimlzEZ3n96cphyhWiKeOx-TpN2kHQCA7MTqgsDm4aaM6YUEy9S6fwAua-488LlPFPFmWyLgcQU8yufXxD_0N9uk60k/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-11+184632.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.whoscored.com/Matches/1376141/Live/England-Premier-League-2019-2020-Newcastle-United-Norwich" style="font-size: medium; text-align: start;">whoscored.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
前節のノリッジ戦のメンバーは上の様になっている。下の様に<b>ほとんどの時間を541で過ごしている</b>。352は主にシーズン初めや年末に試していたようであるし、前節のノリッジ戦でも後半途中から352の様になっていたが、今年になってからは先発は541に戻している。4231は9月末のレスター戦のみでこれも可能性は非常に低く、アーセナル戦も541でくるとみて間違いないだろう。また、上のノリッジ戦のメンバーのうち、Bentaleb、Lazaro、Roseは冬の新加入選手であり、早くも実践で起用されている。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjIALqZ5i5gBrk4Tf-PaJMHiiwsdpVXsbdb_KhUsny9ywyZ8fO5028Q4R4QUmKwcaOPOYI-0dc4xXGW1I1qfcYKjN3fu1ERAr6ZoWnHCrvMIPxDDRt_X6wW9a2xp0ohzRE25c3z6Ct_Udo/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-11+185107.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="327" data-original-width="578" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjIALqZ5i5gBrk4Tf-PaJMHiiwsdpVXsbdb_KhUsny9ywyZ8fO5028Q4R4QUmKwcaOPOYI-0dc4xXGW1I1qfcYKjN3fu1ERAr6ZoWnHCrvMIPxDDRt_X6wW9a2xp0ohzRE25c3z6Ct_Udo/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-11+185107.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://understat.com/team/Newcastle_United/2019" style="font-size: medium; text-align: start;">understat.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<h2>
怪我人、移籍等情報</h2>
<br />
<b>怪我人は多数</b>で、特に前線の選手に怪我人が多いことについてBruce監督は会見で言及していた様である(<a href="https://www.nufc.co.uk/news/latest-news/mixed-news-on-strikers-injury-front-bruce-reveals/">nufc.co.uk</a>)。FW陣で言うと、Muto、Carroll、Gayle、中盤の選手だとShelvey、SB(WB)の選手はKrafth、Willems、Manquillo、DFはDummettが今回は出場できない。<br />
<br />
今冬の移籍で獲得した選手は以下の様になっていて、上の様に怪我人が多く出ているSBを務めることのできるRoseをスパーズから、Lazaroをインテルからレンタルで獲得しており、アップデートを主な目的とした補強というよりかは、離脱者が出ていて穴埋めが必要なポジションを中心に獲得した印象を受ける。ちなみに、アーセナルから移籍しているFlahertyという選手はアカデミーの選手で、当分トップチームで姿を見ることはないだろうと思う(<a href="https://www.nufc.co.uk/news/latest-news/newcastle-united-sign-youngster-from-arsenal-on-scholarship-contract/?utm_source=www.premierleague.com&utm_campaign=website&utm_medium=link">nufc.co.uk</a>)。<br />
<br />
<table align="center" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tr-caption-container" style="margin-left: auto; margin-right: auto; text-align: center;"><tbody>
<tr><td style="text-align: center;"><a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg2_rS0Kqqs75t-3RjmZOxfCdUODEb3ZkhlYdNC8Y85FTiyuAo2YPL7XUdMeUglgt3pyoxzxAvwTnG7ELk5G7FxWZuFwPWNr_R3T3_oe2GskWzF0U2IWja13j1RWMOvvVU-kdy6H-XOczM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-16+133332.png" imageanchor="1" style="margin-left: auto; margin-right: auto;"><img border="0" data-original-height="278" data-original-width="352" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEg2_rS0Kqqs75t-3RjmZOxfCdUODEb3ZkhlYdNC8Y85FTiyuAo2YPL7XUdMeUglgt3pyoxzxAvwTnG7ELk5G7FxWZuFwPWNr_R3T3_oe2GskWzF0U2IWja13j1RWMOvvVU-kdy6H-XOczM/s1600/%25E3%2582%25B3%25E3%2583%25A1%25E3%2583%25B3%25E3%2583%2588+2020-02-16+133332.png" /></a></td></tr>
<tr><td class="tr-caption" style="text-align: center;"><a href="https://www.premierleague.com/news/1530906" style="font-size: medium; text-align: start;">premierleague.com</a></td></tr>
</tbody></table>
<br />
<br />
<h2>
メンバー考察</h2>
<br />
上記の様に怪我人が多く出ているので、メンバー予想にあまり選択肢はない。予想は下の通り。選択に迷うとしたらDMFと右SBで、DMFのうちHaydenは欠かせない選手として、残り1枠をLongstaff兄弟(SeanとMatthew)、新加入のBentalebで争うことになる。ここではシャルケから加入後早速ノリッジ戦でスタメンで使われており、おそらく期待されているであろうBentalebのスタートを予想している。元スパーズの選手なので、気合も入っているはず。また、右SBはYedlinか、もしくは新加入のLazaro。こちらも新加入ながらノリッジ戦で出場の機会を与えられているLazaroを予想した。同じく新加入選手で言えばRoseこそ即戦力で計算ができる選手であるわけだが、このチームでRitchieが担っている役割は後述するように少し特殊であるように見え、チームの戦術の根本に関わるところなのであまり積極的に変更はしてこないと読んでいる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXSdl2UdbKjcO6aoLI-RNYYjPbwKk19CRfvaF-RBvI4TAagVidhI7qAR3lTxBBmZFe2S7O3dvv1CeFyGRXe7DlcWwDI4eleOF-fbt60bu6sfWSdVgfih_lAP6navhuJ6cPkoR7zmDN1r8/s1600/newcastle.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgXSdl2UdbKjcO6aoLI-RNYYjPbwKk19CRfvaF-RBvI4TAagVidhI7qAR3lTxBBmZFe2S7O3dvv1CeFyGRXe7DlcWwDI4eleOF-fbt60bu6sfWSdVgfih_lAP6navhuJ6cPkoR7zmDN1r8/s640/newcastle.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
ニューカッスルの戦い方</h2>
<br />
まずは攻撃について。チェルシー戦で見られたのは下の図のような形で、ニューカッスルの選手はボールを持つと<b>まずはCFのJoelintonにボールを預けられるかということを確認しているようにみえた</b>。<b>攻撃時のニューカッスルは3421の様な形</b>になっていてシャドー的な役回りのSaint-MaximinとAlmironはJoelintonの近くにいることが多く、サイドに流れるJoelintonがボールを保持できると、Saint-MaximinとAlmironがサポートに回る。ここで数的優位をつくれたり、ドリブラーのSaint-Maximinがいい体勢でボールを持てるとそのまま3人を中心としたコンビネーションで崩すことも選択肢には入っているのだろうが、そういった場面では基本的に相手の守備陣も密集していることがほとんどであるので、そういった突破は許してもらえない。そこで、<b>DMFの選手に預け、その選手が逆サイドへ展開しSBの選手を生かすような攻撃を仕掛ける</b>。こういった形がチェルシー戦での基本的な狙いにみえた。ノリッジ戦でも、CBやDMFから逆サイドのSBに展開する場面はいくつか見られ、<b>WB的な役目を果たすSBの選手への対応をどうするか</b>、というのは予め決まり事を作っておきたいところである。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgvMiLePW4CqzYHol4gungMahJ6iy6yzp_ql0iTxM2ETRQ8MgrFatmz0jYfXPNU86znb_gKH_6wiaADJL641nw8B94Qg_xOyba04SsP9_F-1GTop5x8XO5siGukJx5Em1ewCSYYlUE8pV0/s1600/newcastle87.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgvMiLePW4CqzYHol4gungMahJ6iy6yzp_ql0iTxM2ETRQ8MgrFatmz0jYfXPNU86znb_gKH_6wiaADJL641nw8B94Qg_xOyba04SsP9_F-1GTop5x8XO5siGukJx5Em1ewCSYYlUE8pV0/s640/newcastle87.png" width="640" /></a></div>
<br />
ノリッジはアーセナルと同じ4231を採用しており、<b>ニューカッスルのSBに対してSBの選手が出ていき対応したところを突かれたのが下の場面</b>である。CBとSBの距離が広くなってしまい、そこにスルーパスを通されている。<b>機械的にSBにSBの選手がでて対応してしまうと、こう言った場面を作られる機会も多くなるだろう</b>(特にアーセナルの左SBのSakaもしくはKolasinacは裏を突かれた場合の対応に不安がある)。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiMqpEDwXcENSuzjeoBFfBe75f_0RtYYadCtGaKDcLxL7NoRW90yDQ9c3YFgELGEkr3qZVcjTvxx0CW2bizUIE5PAT1CjiHZwSnxIvvINDfle-L-JVnpfxtYvaYx4g0bz_AD523Rf89fxM/s1600/newcastlevhance.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiMqpEDwXcENSuzjeoBFfBe75f_0RtYYadCtGaKDcLxL7NoRW90yDQ9c3YFgELGEkr3qZVcjTvxx0CW2bizUIE5PAT1CjiHZwSnxIvvINDfle-L-JVnpfxtYvaYx4g0bz_AD523Rf89fxM/s640/newcastlevhance.png" width="640" /></a></div>
<br />
こういった形は3バックのチームであれば基本的な攻撃の形であると思うが、これらに加えて、<b>ニューカッスル独自の強みとしてあるのがSaint-Maximの存在</b>である。彼がいることで、左右で攻撃時の形は非対称になる。右サイドについては一番外側にいるのがSB、内側にAlmironという形がほとんどなのであるが、左サイドについてはノリッジ戦での場面の様に、内側にSB、一番外にSaint-Maximとなることが多い。Saint-Maximにスペースのある状態で、良い態勢でボールを持たせることができれば、1人や2人であれば独力でかわしてシュートまでもっていってしまう。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEijFZGcaTXSObMv8U1KEGQetXFv7trKY2eDkK08cnvRk5TqidgMYeDT-PCqnFD9vXEJvP2_vYbhDOlh-rW54Ws3nmbMi2a7KXPu76EmHr6Mr2_BIzP3md6lYMPLh1qqn7FZR7jWJedKDok/s1600/newcastle13.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEijFZGcaTXSObMv8U1KEGQetXFv7trKY2eDkK08cnvRk5TqidgMYeDT-PCqnFD9vXEJvP2_vYbhDOlh-rW54Ws3nmbMi2a7KXPu76EmHr6Mr2_BIzP3md6lYMPLh1qqn7FZR7jWJedKDok/s640/newcastle13.png" width="640" /></a></div>
<br />
下の動画はFAカップのオックスフォード・ユナイテッドとニューカッスルのハイライトで、決勝点をSaint-Maximがカットインから決めている(04:52辺りからのプレー)。展開としては上のノリッジ戦の場面と似ており、これもニューカッスルのひとつの理想とする得点の形であると思う。<br />
<br />
<div style="text-align: center;">
<iframe allow="accelerometer; autoplay; encrypted-media; gyroscope; picture-in-picture" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" src="https://www.youtube.com/embed/eRiUnjUddPs?start=292" width="560"></iframe></div>
<br />
次は守備時の形について。これについては、チェルシー戦とノリッジ戦でまるで別のチームの様であった。<b>チェルシー戦では541でブロックを敷いてしっかりと中央を締める守り方、一方のノリッジ戦では343を基本形として前線から積極的にプレッシングに行くハイプレス志向</b>であった。下の図はチェルシー戦の形である。4枚と5枚のブロックで待ち構え、CFのJoelintonはJorginhoへのパスコースを切る位置に立ち、チェルシーのSBがボールを持つとSHがプレッシングに行くという形。4枚のブロックはコンパクトに中央を締めるので、チェルシーのSBへのプレスは少し遅れての対応になってしまうが、それはある程度許容し、しっかりと中央からの崩しをケアする。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_Y59bNnOBQdhz0YxsbySlHP-a3J7zhAgP_KTI0wTYuVJYb13M2ngqS873w48HA817KdHX7HcqPT3aYv1fAQwzxIQYG0ZNE78jie92ENnsA5I2y1FNzPljinAqjJxSNilOibuaRKvYIP4/s1600/newcastledeffence.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh_Y59bNnOBQdhz0YxsbySlHP-a3J7zhAgP_KTI0wTYuVJYb13M2ngqS873w48HA817KdHX7HcqPT3aYv1fAQwzxIQYG0ZNE78jie92ENnsA5I2y1FNzPljinAqjJxSNilOibuaRKvYIP4/s640/newcastledeffence.png" width="640" /></a></div>
<br />
こういったニューカッスルの守備を上手くチェルシーが崩せていたのが下の場面である。ニューカッスルの左SBのRitchieを外にピン留しSBとCBの間にスペースができやすい状況を作り出しつつ、ビルドアップに参加したチェルシーの右SBにSaint-MaximinとHaydenが釣られることで(Saint-Maximinの対応の遅れ)、右IHの選手を左CBのClarkがみなければいけない様にし、Clarkが釣り出されてできたSBとCBの間のスペースにチェルシーの右IHの選手が飛び込んでいる。この日のチェルシーはこのようにWGを外、SBを内側に配置することで、ニューカッスルのSBを外に釣り出し、空いたSBとCBの間のスペースをIHや内側にいるSBの選手が飛び出して利用しようというのが主な狙いであったし、これは有効であったと思う。ブロックを敷いた際のニューカッスルの5バックは統率がとれて非常に強固であるので、崩しきるにはチェルシーの様にいくつかの工夫を重ねつつ、この場面の様にSaint-Maximinの戻りが遅くなりがちな点を突いていく必要があるだろう。<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEifsJD_nxc1Kc4sYNwPRdjTAGVbzj9p0tiCgUooykOMSt0PZt-sQbKjKJnCfIP_qli-x10lQO848cNqMGLQSDFmWGVzjnwseV9aRhjOUh7ShtG4cbKqKUE5kma-GWj1U5LATFW_qsv0diA/s1600/chelsea41.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEifsJD_nxc1Kc4sYNwPRdjTAGVbzj9p0tiCgUooykOMSt0PZt-sQbKjKJnCfIP_qli-x10lQO848cNqMGLQSDFmWGVzjnwseV9aRhjOUh7ShtG4cbKqKUE5kma-GWj1U5LATFW_qsv0diA/s640/chelsea41.png" width="640" /></a></div>
<br />
ブロックを敷くチェルシー戦とは打って変わってハイプレス志向になったノリッジ戦の守備時の基本形は下の様な形である。<b>ハイプレスのトリガーは基本的にはCFのJoelinton</b>で、彼がCBへのプレスをかけサイドを制限すると、同サイドのWBは相手SBへ、そして、Saint-Maximin、Alimiron、Haydenの3人は、Joelintonがプレスにいっていない相手のCBとDMFの残り3人に一気に詰め寄っていく。この際、後方はCBの3人と逆サイドのWBの4人でカバーすることになる。ノリッジのCBからは良いボールが供給され、これを攻撃の軸にしているところがあるので、ここをまず抑え、ホームであることもあり、積極的に支配を支配していこうという意図があったのだと思われる。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglizyAs94-Ttwttry9jl3x8-AmNmBXcSQku0mEK5VrRqSzTivAjwJ2EABCFQ7JgEVrcEdtLo-40F6h8ahs5tLw1VX7y70VF5kaatwXPJpw_V0iLDOWPzsyAVNq8J45fBL37rIyuSgwZYg/s1600/newcastlehighepress.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglizyAs94-Ttwttry9jl3x8-AmNmBXcSQku0mEK5VrRqSzTivAjwJ2EABCFQ7JgEVrcEdtLo-40F6h8ahs5tLw1VX7y70VF5kaatwXPJpw_V0iLDOWPzsyAVNq8J45fBL37rIyuSgwZYg/s640/newcastlehighepress.png" width="640" /></a></div>
<br />
ブロックを敷いた際の非常に強固であるが、ハイプレス時も非常に組織化されている印象。しかし、これはハイプレスを試みるチームであればどのチームも抱える欠点ではあるが、ハイプレスをいなされた場合に後方に人数が不足しがちであることや、下の図の場面の様に、ハイプレスをかけるかブロックを敷くかのどうか中途半端な対応になってしまうと下の様にMFの選手とDFの選手の間にぽっかりとスペースが空いてしまうことになる。ノリッジの様に、中央に人数を集めて崩していく様なチームであれば、そういった弱点を突くのは難しいことではなく、得点には結びつかなかったが、いくつかここからチャンスを生み出していた。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
</div>
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgnR_tmngU94DkiJu9wWQSl3uIliDEs6ahNI921D2PFqjaqSk5VGTiaarmqftOh0Mw6f3JaL7w3QEIqGAoK1Hh3ycaHW5aTufgDb3bu7YDXHDOLsYeq3Z71mPdvvctmchIcZGuScMQzL5o/s1600/newcastle35.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgnR_tmngU94DkiJu9wWQSl3uIliDEs6ahNI921D2PFqjaqSk5VGTiaarmqftOh0Mw6f3JaL7w3QEIqGAoK1Hh3ycaHW5aTufgDb3bu7YDXHDOLsYeq3Z71mPdvvctmchIcZGuScMQzL5o/s640/newcastle35.png" width="640" /></a></div>
<br />
<h2>
アーセナルはどう戦うべきか</h2>
<br />
今回の試合の見どころを列挙すると下の様になる。<br />
<br />
①ニューカッスルがブロックを敷いてくるのか、ハイプレスで来るのか<br />
②ブロック時、ハイプレス時それぞれの想定をした上で、Artetaがそれぞれにどういった対策を用意するのか<br />
③SB(WB)に対して対応する選手の明確化<br />
④左右で非対称なサイド攻撃への対処<br />
➄守備が緩くなりがちなSaint-Maximinの穴を突く<br />
<br />
怪我人はTierneyとChambers、そして新加入のMariとSoaresのみで、ウィンターブレイクを経てほぼベストメンバーが揃っている(<a href="https://www.arsenal.com/news/team-news-kolasinac-saka-nelson-mari">arsenal.com</a>)。前節のバーンリー戦と同じく、今回の試合でも鍵となりそうなのが右サイド。SBはBellerinにするのか、もしくは相手のハイプレスにより耐性のあるMaitland-Nilesにするのか、SHはPepeで相手のSBを外にピン留することを狙うのか、もしくはNelsonにブロック間で受ける役割を担わせるのか、より得点力のあるMartinelliにするのか。これまでの傾向であれば迷いどころは右サイドが中心になるが、ドバイでのキャンプでこれまでの4231に加えて新たな形を試している可能性もあるし、Ceballos等のいまいちArettaのサッカーに馴染む時間のなかった選手にも出番があるかもしれない。<br />
<br />
予想メンバーは下の通り。ニューカッスルはアウェイ向きの、ブロックを敷くような形を採用してくるのではないかと踏んで、そこに強く出られる構成を考えた結果、あまり変わり映えのしないメンバーになった。ドバイではprinciplesについて多くの時間を費やしたと語ったArteta(<a href="https://www.arsenal.com/news/arteta-mari-cedric-dubai-full-transcript">arsenal.com</a>)。洗練されたprincipleで試合を支配して、ホームで久しぶりの勝利をみせてほしい。<br />
<br />
<div class="separator" style="clear: both; text-align: center;">
<a href="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPWRTIuNlqUawgvFIe1lnlfzqrf2WDyJr79Z2sUEQaAtPwEG7x377z_YgVb6H_AYmahHerdjqh4sKcsR7cP9BZgJdwW0hCui7lruK5fM-bNP3zEdJWB0DsX0eKWlzQ1_FDm38PdpSiALg/s1600/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" imageanchor="1" style="margin-left: 1em; margin-right: 1em;"><img border="0" data-original-height="1200" data-original-width="1600" height="480" src="https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhPWRTIuNlqUawgvFIe1lnlfzqrf2WDyJr79Z2sUEQaAtPwEG7x377z_YgVb6H_AYmahHerdjqh4sKcsR7cP9BZgJdwW0hCui7lruK5fM-bNP3zEdJWB0DsX0eKWlzQ1_FDm38PdpSiALg/s640/%25E3%2583%2580%25E3%2582%25A6%25E3%2583%25B3%25E3%2583%25AD%25E3%2583%25BC%25E3%2583%2589.png" width="640" /></a></div>
<br />tekmarsenalhttp://www.blogger.com/profile/15455553063222539712noreply@blogger.com